保育園で準備しておくべき防災グッズは?【中身・リスト・何日分・必要なもの】

日本は、世界でもトップクラスに地震が多い国です。近年では、地震以外にも火災や洪水など様々な災害が身近で起きています。起こってほしくはないですが、いつか起こるものとして、災害には備えておかないといけません。この記事では、保育園で用意しておくべき災害グッズやリストを作る際のポイント、非常時に備えて保育園でやるべきことを解説します。「保育園にはどんな防災グッズを置いておくべきかな?」と、疑問をお持ちの方は、是非参考にしてくださいね。

保育園で必要な防災グッズ

非常時の持ち出し袋に入れておくもの

ウェットティッシュ

非常時の持ち出し袋には、ウェットティッシュを入れておきましょう。なぜなら、災害発生時に衛生面を保つことは、感染症予防などの観点から重要だからです。水や石鹸が不足する状況では、手洗いや掃除が困難になります。そのため、非常持ち出し袋にウェットティッシュを入れておくことがおすすめですよ。

ウェットティッシュの選び方
・無香料でアルコールが含まれていないものを選ぶ
・厚手のものを選ぶ
・個包装のものを選ぶ

ウェットティッシュは、災害時の衛生面を守るために非常に役立つアイテムです。非常持ち出し袋に必ず入れておくようにしましょう。

ミネラルウォーター

非常時の持ち出し袋には、様々なグッズを用意しなければいけません。その中でも、特に重要なのがミネラルウォーターです。なぜなら、災害時は水道が止まってしまう可能性があるからです。 そうなると、子どもの水分補給が困難になり、脱水症状になってしまうリスクがあります。目安としては、1人あたり1.5〜2リットルを最低限用意しましょう。災害直後は、被災地周辺のスーパーやコンビニエンスストアなどが閉鎖してしまい、飲料水がすぐに手に入らなくなる可能性もありますよ。

食べ物

非常時の持ち出し袋には、食べ物も入れておきましょう。なぜなら、災害発生時に、多くの人がスーパーやコンビニで食料を買いだめようとするため、食べ物を確保できない場合もあるからです。そこで、非常持ち出し袋に食料を備蓄しておくことが重要です。

食料の選ぶ際のポイント
・すぐに食べられるもの
・栄養バランスが良いもの
・長期保存できるもの
・水で戻せるもの

非常持ち出し袋に入れる食料の量の目安としては、1人1日あたり3食分を最低限用意しましょう。

おむつなどのトイレ用品

おむつなどのトイレ用品の準備もしておきましょう。災害発生時、園児にとって特に重要となるのがトイレの問題です。断水や停電が原因でトイレが使えなくなってしまうと、おむつや簡易トイレなどのトイレ用品が必要です。そこで保育園では、災害時の持ち出し袋にはトイレ用品をしっかりと準備しておきましょう。

非常持ち出し袋に入れるトイレ用品
・おむつ
・おしり拭き
・ビニール袋
・簡易トイレ

衣服

替えの衣服も準備しておくことをおすすめします。なぜなら、災害時には子どもたちが汚れたり濡れたりする可能性があるからです。そのような場合、清潔な状態を保つために着替える必要があります。特に季節の変わり目や突然の気候変化がある場合は、体調を崩しやすいため適切な着替えが必要ですよ。子供たちの健康と安全を考え、十分な量の衣服を準備しておくことが重要です。

持ち出し袋に入れる着替え
・下着:最低でも2〜3枚用意
・上着:長袖と短袖の両方用意しておく
・ズボン:長ズボンと短ズボンをそれぞれ用意
・靴下:最低でも2〜3足用意

アメニティ用品

災害時に備えてアメニティ用品も準備しておきましょう。災害発生時には、タオルやゴミ袋などが不足しがちです。そこで、保育園では、災害時の持ち出し袋にアメニティ用品をしっかりと準備しておくことをおすすめします。

非常持ち出し袋に入れるアメニティ用品
・タオル:顔や体を拭くためのタオルを2〜3枚用意
・歯ブラシ、歯磨き粉:口腔衛生を保つために用意
・石鹸:体を洗うための石鹸を用意
・ティッシュ:鼻をかんだり、顔を拭いたりするのに役立つ
・ゴミ袋:汚れたものを入れるために用意

防災ハザードマップ

災害時に備えて防災ハザードマップも準備しておきましょう。災害が起きた際は、的確な行動が求められます。防災ハザードマップは、避難経路や避難場所など、重要な情報を示す地図です。これを準備しておくことで、保育園の職員や保護者が迅速かつ安全に行動できるようになりますよ。また、子どもにも避難の流れや安全な場所を伝えるのに役立ちます。防災意識を高め、万が一の災害に備えるために、防災ハザードマップの準備をおすすめします。

ハザードマップの確認はこちらから:https://disaportal.gsi.go.jp/

懐中電灯

災害時に備えて懐中電灯も準備しておきましょう。災害時には停電が発生する可能性があります。懐中電灯があれば照明の確保ができ、安全に避難することができます。特に子どもは、暗闇だと不安を感じやすいため、明かりがあれば安心感を与えることができますよ。また、懐中電灯は緊急時の合図や注意喚起にも役立ちます。

懐中電灯を選ぶ際のポイント
・明るさ:300lm程度のものを選ぶ
・防水性:雨に濡れても故障しにくいのものを選ぶ
・衝撃に強いもの:建物の倒壊や落石などに備えて衝撃に強いものを選ぶ
・サイズ:持ち運びやすいサイズのものを選ぶ
・バッテリー:ソーラー充電や手回し充電ができるものを選ぶ

ホイッスル

保育園で防災グッズを準備する際には、ホイッスルも忘れずに用意しましょう。ホイッスルは緊急時に声が届かない場合や、周囲に助けを求める際に非常に有効ですよ。特に地震や火災などの災害時には、すばやく避難と安全確認をしなければいけません。そんなときにホイッスルがあれば、子どもたちや職員がお互いの位置を知らせたり、救助隊に自分の居場所を簡単に伝えられます。防災訓練の際にホイッスルの使い方を考えておくと良いでしょう。

災害時に適したホイッスルの特徴
・音の大きいもの
・紐付きのもの
・防水性のあるもの

救急用品

保育園で防災グッズを準備する際には、救急用品も忘れずに用意しましょう。災害時には怪我を負う可能性もあり、応急処置が迅速に行えるかどうかが重要です。そこで、保育園では、災害時の持ち出し袋に救急用品をしっかりと準備しておくことが重要です。

非常持ち出し袋に入れる救急用品
・絆創膏
・消毒液
・ガーゼ
・ピンセット
・ハサミ
・使い捨て手袋
・体温計

携帯用カイロ

保育園で防災グッズを準備する際には、携帯用カイロも忘れずに用意しましょう。冬場に災害が発生した場合は、低体温症のリスクが高くなります。特に、子どもの場合は体温調節機能が未発達なため、大人よりも低体温症になりやすいです。携帯用カイロがあれば、手や体を温めることができ、寒さから身を守ることができますよ。長時間の避難生活を強いられる可能性も考慮し、最低でも子ども1人あたり3個は準備しておきましょう。定期的にカイロの使用期限を確認し、新しいものに替えてください。

ヘルメット・防災頭巾

保育園で防災グッズを準備する際はヘルメットや防災頭巾の準備をしておきましょう。地震や火災などの災害時には、頭部を守ることが非常に重要です。

ヘルメットと防災頭巾の使い分け
・ヘルメット:高所からの落下物がある場合や、長時間着用する必要がある場合に適している。地震や台風などの災害時に使用する。

・防災頭巾:ヘルメットと比べて軽くて持ち運びやすく、広範囲を覆うことができるため、火災発生時に頭部や顔面を炎や熱から守るのに役立つ。しかし、落下物の衝撃には弱い。

ヘルメットと防災頭巾を選ぶ際のポイント
・園児の頭囲に合ったものを選ぶ
・安全性が高いものを選ぶ
・着脱しやすいものを選ぶ

携帯用ラジオ

保育園で防災グッズを準備する際は携帯ラジオの準備をしておきましょう。災害時には停電や通信障害が発生することが多く、情報の入手が困難になる場合があります。携帯ラジオがあれば、最新の気象情報や避難指示、救援情報を迅速に受け取ることができ、安全な避難行動に役立ちますよ。

携帯ラジオを選ぶ際のポイント
・AM,FM両波受信できるものを選ぶ
・音量が大きいものを選ぶ
・軽いものを選ぶ
・手回し発電やソーラー充電機能がついているものを選ぶ

備蓄しておいた方が良い物

液体ミルク

災害時に備えて保育園で備蓄しておいた方が良い物は、液体ミルクです。緊急時には水の確保が難しい場合があり、粉ミルクを作ることが困難になることがあります。その際、液体ミルクはそのまま使用でき、保存期間も長いため、非常時の乳児の栄養補給にとても便利です。特に避難生活が長引く場合に備えて、乳児1人あたり3日分を備蓄しておくことが重要です。

災害時の液体ミルクのメリット
・水や哺乳瓶がなくてもすぐに与えられる
・衛生的に与えられる

災害時の液体ミルクのデメリット
・価格が高い
・粉ミルクと比べてかさばる

定期的に在庫を確認し、使用期限が切れないように注意しましょう。

粉ミルク

粉ミルクも備蓄しておきましょう。粉ミルクは、液体ミルクと比べて少ないスペースで沢山の量を確保することができます。

災害時の粉ミルクのメリット
・液体ミルクよりも安価で入手しやすい
・長期保存が可能
・多くの乳児が飲み慣れている

災害時の粉ミルクのデメリット
・作るのに水や哺乳瓶が必要
・衛生面に注意が必要

離乳食

災害時に備えて保育園では、離乳食も備蓄しておきましょう。市販されているベビーフードの中には、賞味期限が長い商品もたくさんあります。

離乳食を選ぶ際のポイント
・調理の必要がないものを選ぶ
・賞味期限が長いものを選ぶ
・栄養バランスを考え数種類選ぶ

災害時の離乳食は、子どもの健康状態を守るために欠かせないものです。上記のポイントをもとにしっかりと準備し、適切に保管しましょう。

保育士くらぶ

防災グッズリストを作る際のポイント

必要なものの洗い出しを行う

防災グッズリストを作る際の1つ目のポイントは、必要なものの洗い出しを行うことです。この記事はもちろん、お住いの地域の自治体の資料なども参考にしましょう。他にも、通販サイトなどには、防災グッズがセットになった商品もあるので、それらの内容を確認することで、どんなグッズを用意しておけば良いかがわかるかもしれません。防災グッズリストを作成することで、必要なものを事前に把握し、準備することができます。日頃から防災意識を高め、いざという時に備えましょう。

職員全体で話し合う

防災グッズリストを作る際の2つ目のポイントは、職員全体で話し合う事です。職員全員の防災意識を高めるためにも、全体で話し合う機会を設けるようにしましょう。保育園では、0歳から6歳と、幅広い年齢の子どもを預かります。そのため、年齢によって必要な防災グッズが異なることもあるでしょう。「乳児クラスは、抱っこ紐があったほうが良い」など、職員全体で年齢ごとに必要な防災グッズについて話し合うことで、様々なアイデアを出し合うようにしてください。

非常時に備えて保育園でやるべきこと

非常用持ち出し袋や防災グッズの定期点検

非常時に備えて保育園でやるべきことは、非常用持ち出し袋や防災グッズの定期的な点検です。災害はいつ起こるかわかりません。災害発生時に園児の安全を守るために、日頃から準備しておくことが大切です。その中でも特に重要なのが、非常用持ち出し袋と防災グッズの定期的な点検です。最低でも半年に1回は点検するようにしましょう。

点検のポイント
・消費期限や賞味期限:食べ物や飲み物の消費期限や賞味期限を定期的に確認する
・数量:人数や状況の変化に応じて、数量を調整する
・状態:懐中電灯やラジオなどの電池が切れていないか、破損していないかを確認する
・保管場所:湿気や直射日光を避け、取り出しやすい場所に保管する

まとめ

備えあれば憂いなし!災害に備えて防災グッズをそろえておこう

今回は、保育園で用意すべき防災グッズについて解説していきました。災害に備えて、防災グッズを準備しておくことは、子どもの安全を確保するうえでとても重要です。すでに、防災グッズを準備している場合でも、飲食物の期限が切れていないかや機器がしっかりと動作するかの確認をしておいてくださいね。災害は、いつ来るかわかりません。備えあれば憂いなし、もしもの時に備えてしっかりと準備しましょう。

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保育士くらぶは保育士の転職キャリアサポートを行うアスカが運営しています。保育士くらぶ編集部のメンバーは元保育士や幼稚園教諭出身のメンバーを中心に「保育業界をもっと良くしたい!」という思いがあるメンバーが在籍し、日々執筆しています。保育士くらぶでは現役保育士さんが職場で活かすことが出来る、保育のノウハウやネタ、保育学生にとって必要な知識などを発信しています。 アスカは保育士の就職支援を行う会社です。1994年創業。全国で約10万名の保育士、幼稚園教諭の皆さまが登録しています。年間約1万名がアスカを通じて保育園や幼稚園、学童などの施設への就職を決めています。 保育士の求人情報は 【保育求人ガイド】 https://hoikukyuujin.com/ プロフィール入力で園からスカウトを受ける 【保育士スカウト】 https://www.hoikushiscout.com/