山の日とは?保育園で楽しむアイデアをご紹介【由来・いつ・製作】

日本の祝日の中でも一番新しい山の日について、あまり詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。子どもに山の日について聞かれた際にわかりやすく伝えるには、山の日についてよく理解しておく必要があります。そこでこの記事では、山の日の由来やどんな日なのかを子ども達にわかりやすく説明する方法、保育に取り入れるアイデアを詳しく解説していきます。「山の日を保育に取り入れたい」と考えている保育士さんは、是非この記事を参考にしてみてくださいね。

山の日はいつ?

毎年8月11日が山の日

山の日は、毎年8月11日にやってきます。しかし、今年2024年の8月11日は日曜日のため、振替休日として2024年8月12日(月曜日)が山の日になりますよ。

振替休日とは?

振替休日は、祝日がほかの休日と重なった際に、月曜日以降が休日となる制度のことです。土曜日は、休日ではないため振替休日にはなりません。

2024年以降は、2029年まで振替休日はなく8月11日が山の日となっています。

保育士くらぶ

山の日の由来は?いつできたの?

山の恩恵に感謝するという趣旨の祝日

山の日とは、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日とされています。国土の6〜7割が山地で、海に囲まれている日本は、昔から山や海の恵みに感謝しながら生きてきました。1995年に海の日という祝日が制定された際に「山の日も制定すべきだ」という声が大きくなり、長い道のりを経て制定されました。山の日には、私たち日本人の生活に欠かせない山の恵みに改めて感謝しましょう。

海の日についてはこちらの記事を見てみてくださいね。

2016年1月1日に施行された

山の日は2014年5月に制定され、2016年1月1日に施行されました。山の日が施行されるまでの経緯は次のとおりです。

・1961年7月27日:山の日を作ろうという呼びかけが初めてメディアに登場
・1992年:登山の日が提唱されたが国民に定着するには至らなかった
・2002年:国際山岳年日本委員会が山の日制定を提案
・2009年:日本山岳会が山の日制定プロジェクトを立ち上げる
・2010年4月:山の日制定協議会が発足
・2011年10月:山の日の制定を国に要望することが決定
・2013年:全国山の日制定協議会が新たに生まれる
・2014年:国民の祝日に関する法律の改正により山の日が誕生
・2016年:法律が施行される

このように、何十年も前から山の日に関する活動が行われていたんですよ。

参考:https://www.yamanohi.net/report.php?id=2

   https://www.yamanohi.net/report.php?id=3

   https://www.yamanohi.net/report.php?id=4

山の日について保育園で子ども達に説明する方法

簡単な言葉に言い換える

山の日について子どもにわかりやすく説明するためには、簡単な言葉に言い換えて伝える必要があります。例えば、子どもから山の日について質問されたら、次のように答えてあげてみてください。

Q.山の日ってなに?
A.山の日は、山にありがとうの気持ちを伝える日だよ

Q.どうしてありがとうと伝えるの?
A.山がきれいな水や空気を作ってくれているからだよ

Q.山の日にはどんなことをするの?
A.山登りをしたり、絵本を読んだりして過ごしてみよう

このような伝え方をすれば、子どもにも伝わるでしょう。

クイズを出す

山の日クイズ

山の日を保育に取り入れる際は、山に関するクイズを出してみるのも良いでしょう。クイズは、楽しみながら山に関する知識を深めることができる効果的な方法ですよ。

・日本で一番高い山はどこでしょう?
答え 富士山

・山にはどんな動物がいるでしょう?
答え クマ、イノシシ、サル、キツネなど

・山から流れる水はどこへ行くでしょう?
答え  川や海

・山登りの時に気を付けなければならないことは何でしょう?
答え ゴミを持ち帰る、道から外れない、水分補給をする

山の動物のシルエットクイズ

山の日に関するクイズでは、山の動物シルエットクイズもおすすめです。このクイズは、山の生き物のシルエットを見せ、その生き物の名前を当てるというものです。楽しみながら山に生息する様々な生き物について学ぶことができ、山への興味関心を高める効果が期待できますよ。


・クマ
・イノシシ
・キツネ
・サル
・シカ

このように、山に生息する動物を選びましょう。まずは形が特徴的なクマやイノシシなど、シルエットで分かりやすい動物から始めてみるのがおすすめですよ。そして徐々に難易度を上げていき、リスやカモシカなど、判別が難しい動物を取り入れてみるのも良いかもしれません。

山の動物ジェスチャー

山の動物ジェスチャーゲームもおすすめです。山に生息する動物の動きや鳴き声をジェスチャーで表現することで、子どもの表現力や発想力を育むことができますよ。


クマ:両手で大きな爪を立てて、前足を振り上げ、唸るように声を出す。
イノシシ:鼻を地面につけ、鼻息を荒くする。
サル:木登りの真似をする。
シカ:両手で角を表現し、ぴょんぴょんと跳ねる。
ウサギ:両手で長い耳を立て、ぴょんぴょんと跳ねる。

制作をする

折り紙の富士山

必要なもの
・折り紙 15cm × 15cm

折り紙1枚で折ることができる、富士山を紹介します。この作品は、一枚の折り紙でとても簡単に作ることができるので、小さい子どもにもおすすめです。また、赤やオレンジの折り紙で太陽を作って日の出の様子を作ってみるのもおすすめです。子どもと一緒に折りながら富士山について子どもに説明するのも良いですよ。


「富士山は日本で一番高い山だよ」
「富士山は、登ることもできるんだ。大きくなったら、登ってみてね」

紙コップで作る動物

必要なもの
・紙コップ
・電池
・輪ゴム
・セロハンテープ
・ハサミ
・おりがみ(作る動物の色のものを用意する)
・ペン(顔や模様を描くときに使う)

紙コップと乾電池を使って動物を作ってみましょう。動画ではウサギですが、折り紙やペンで飾り付ければ、ねずみやキツネ、カエルなど別の動物も作ることができます。子どもでも簡単に作ることができますので、是非試してみてくださいね。

絵本を読む

『わたしのやま』

1冊目に紹介するのは『わたしのやま』です。この絵本は非常にユニークな作りになっています。表紙から読むと羊飼いの物語、裏表紙から読むとオオカミの物語と、それぞれの立場から見る山が描かれていますよ。人間とオオカミは敵か味方かや、人間にとって危険とはなにかなど、いろいろと考えさせられる作品です。相手の気持ちになって考えるという体験は、大人にも子どもにも大切なことですよね。

『ポレポレやまのぼり』

2冊目に紹介するのは『ポレポレやまのぼり』です。この絵本には、山登りを楽しんでいる動物たちが書かれています。絵本の中で書かれている山登りのルール「あいさつしましょう。ごみを持ち帰りましょう」等は、この絵本だけのルールではありません。これは山登りをする人も共通のルールだということを、伝えてあげると良いでしょう。登山をしたことがない子どもでも、登山をしたくなるような作品です。

『ルー、山へ行く』

3冊目に紹介するのは、立体的に飛び出すという珍しい仕組みの絵本『ルー、山へ行く』です。緑の草が香る早朝の山小屋や、岩山のてっぺんにヤギとカモシカが見えるような青空など、ページをめくるたびに豊かな山の景色が立体的に楽しめる絵本です。主人公のルーがオオカミに会うために山登りをするお話ですが、オオカミがすべてのページのどこかに隠されており、読み進めながらオオカミを探す楽しみもありますよ。ぜひ、子どもと一緒に楽しんでみてくださいね。

『山はしっている』

4冊目に紹介するのは『山はしっている』です。この絵本は、山の夜明けからの美しい自然や、愛らしい動物たちをたっぷり堪能することができる作品です。山に住む動物たちの様子が丁寧に描かれており、どのページも見入ってしまうような絵本ですよ。大人が読む絵本として向いており、子どもには少し退屈に感じる部分もあるかもしれませんが、山の日に読み聞かせる絵本としてピッタリな一冊です。

『ぼくたちのやま』

5冊目に紹介するのは『ぼくたちのやま』です。春夏秋冬の山の様子が描かれている絵本です。この絵本では、季節や山の風景の移り変わりを美しい自然の描写とともに感じることができますよ。最初から最後まで読めば、小さな子どもでも新緑→紅葉→雪化粧と、日本の四季を視覚的に学ぶことができます。山の風景の移り変わりを見られるのは1年のうちのほんの僅かです。子ども達とこの絵本を読んで、日本の季節や山の風景の移り変わりを楽しめるようになりましょう。

山にちなんだ歌を歌う

山の日には、山にちなんだ歌を子ども達と一緒に歌うのもおすすめです。山に関する歌をみんなで歌って、山への関心を深めましょう。例えば、以下のような歌がありますよ。

・やまびこごっこ 作詞:おうちやすゆき 作曲:若月明人
・森のくまさん  作詞、作曲:不詳 日本語訳:馬場祥弘 原曲:アメリカ民謡
・ふじの山    作詞:巌谷小波 作曲:不詳
・山のごちそう  作詞:坂田寛夫 作曲:不詳 原曲:オーストリア民謡

山登りをする

山の日は、山登りをするのもおすすめです。山の新鮮な空気を吸い、普段の生活では味わえない自然の美しさや多様な植物、動物に出会うことで、子どもの五感を刺激して感受性を育みます。子どもと登山をするときは、トイレや登山道などの設備が整っており、一般的な運動靴で登ることができる標高300m程度の山を選ぶようにしてください。

登山をする際の持ち物
・飲み物
・お弁当
・雨具
・着替え
・虫よけアイテム

地元の山を調べてみる

山の日には、子どもと一緒に地元の山について調べてみましょう。子どもの家や保育園から見える地元の山を調べる活動は、子ども達にとって、楽しく学びの多い時間になります。地図を使って場所を確認しながら山の名前や特徴を調べたり、実際にその山を訪れたりすることで、自然への興味や探求心を育むことができますよ。地元の山の歴史や言い伝えについて話し合うことで、地域への愛着も深まります。

まとめ

山の日について詳しくなって自然と触れ合おう

いかがでしょうか。今回は山の日を子どもに伝える方法や、山の日を保育に取り入れるアイデアなどを解説していきました。山の日は、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝するという意味がある日本の祝日です。山の日が近くなったら、子どもにクイズを出したり絵本を読んだりしてあげてくださいね。山の日をきっかけに、自然と触れ合う大切さや環境への感謝の気持ちを子どもたちに伝えることができれば、子どもの成長に大きなプラスになるでしょう。

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