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誰もが一度はチャレンジしたことがある早口言葉。一見簡単そうに見える早口言葉でも、口に出してみると意外と難しかったりしますよね。なかなか言えなくて練習を重ねた経験がある人もいるのではないでしょうか。ここでは、保育における早口言葉のメリットや、遊ぶときのポイントを紹介していきます。具体的な遊び方についても紹介しているので、早口言葉を保育活動に取り入れる際の参考にしてみてくださいね。
早口言葉遊びとは?
大人も子供も楽しめる言葉遊びの一種
早口言葉とは、日本の伝統的な言葉遊びの一種です。大人も子供も楽しめる言葉遊びとして、昔から多くの人に親しまれてきました。皆さんも、一度は楽しんだことがある遊びではないでしょうか。文章の中に同じような発音の言葉が連続していたり、発音しにくい言葉が含まれていたりします。そして、スムーズに発音することが難しい文章を、言い間違えないように早く読むことが早口言葉の遊び方です。声が出せる環境であれば、どこででも簡単に遊ぶことができますよ。また、言葉を理解して発語ができる年齢であれば、幅広い年齢の子供たちが楽しめるため、保育活動に取り入れるのもおすすめです。
早口言葉で遊ぶメリット
脳が活性化される
ここからは、早口言葉で遊ぶメリットについて見ていきましょう。まず、メリットとして挙げられるのが、早口言葉で遊ぶと脳を活性化させることができるという点です。早口言葉で遊ぶ際には、そのフレーズを覚える必要がありますよね。フレーズを覚えるために繰り返し発語すると、短期記憶の力を訓練することができるのです。また、早口言葉を繰り返すためには、言葉の意味や発語の方法を脳に素早く処理させる必要がありますよね。その処理作業によって、言語を司る神経回路を活性化させることができます。このように、早口言葉で遊ぶ際の記憶力や言語処理能力、また、難しい発音を行うための集中力などによって、脳を活性化させることにつながるのです。
発語の練習になる
早口言葉では、発語の練習も行うことができます。早口言葉は、発語が難しい言葉を繰り返し練習しますよね。それによって、口の動きや発声のコントロールを向上させることができます。そして、この口の動きや発声の繰り返しが、言語表現力に寄与します。また、早口言葉を上手く言うためには、一定のリズムで発音することが求められます。これらを練習することで、スムーズな言語表現に必要なリズム感やスピード感を身に付けることができるでしょう。
滑舌が良くなる
早口言葉で遊ぶと、滑舌が良くなる効果も期待できます。早口言葉は普段の会話よりも口の筋肉を多く使います。なぜなら、早口言葉の難しい文章を発語する際に、舌をよく動かす必要があるからです。これによって口全体や舌の筋肉が鍛えられ、日常で使う発音も、より明確になることがありますよ。また、早口言葉で遊ぶためには、同じ言葉を繰り返し練習しますよね。繰り返し練習することによって、発音の口の動きをスムーズにすることができます。そして、スムーズになった口の動きが滑舌の良さにつながるのです。
言葉に興味を持つようになる
言葉に興味を持つようになるというのも、早口言葉で遊ぶメリットです。早口言葉には、様々な単語が出てきますよね。例えば、かえるぴょこぴょこの早口言葉では、かえるが飛び跳ねる音を表現する言葉を知ることができます。そこから、かえるが飛び跳ねる音は他にどんな言葉があるのかな?と、思考を広げることができるかもしれません。このように子供たちは、先生から勉強として新しい言葉を与えられ学ぶよりも、遊びの一環として新しい言葉に触れることで、自発的に言葉への興味が高まる傾向です。また、友達や家族と一緒に早口言葉で遊ぶと、楽しくコミュニケーションをとりつつ、達成感を感じることができるでしょう。その楽しさや感覚も、言葉に対する興味を深めることにつながりますよ。
虫歯予防の効果がある
早口言葉には、虫歯予防の効果もあると言われています。虫歯予防が大切な保育園児にとって、遊びながら虫歯予防ができることは、保護者の立場からしても、とても良い効果ですよね。早口言葉が虫歯予防の効果につながる理由としては、普段の会話よりも口全体や舌を大きく動かすため、唾液が多く分泌されるという点が挙げられます。唾液は自然な洗浄作用を持つため、口腔内のばい菌を減らすことができるのです。また、口全体の筋肉が鍛えられることで、口腔内の健康状態が向上することも期待できますよ。
早口言葉は何歳から遊べる?
一般的には5歳以上が対象
保育に様々なメリットがある早口言葉ですが、何歳頃から楽しめる遊びなのか気になりますよね。一般的には、早口言葉で遊べるのは5歳以上だと言われています。5歳頃になると、言語能力や発音スキルが発達するため、発語しにくいとされる音の組み合わせにも、楽しく挑戦することが可能です。また、早口言葉を上手く発語するためには、ある程度言葉の意味や文脈を理解する必要があります。そのため、理解できる語彙が増えるとされる5歳以上ならば、早口言葉を楽しく遊べると言えるでしょう。
早口言葉を使った遊び方
1人で遊ぶ方法
ここからは、早口言葉を使った遊び方を紹介していきます。まず初めに紹介するのは、1人で楽しむ遊び方です。チャレンジする早口言葉を決めたら、それをクリアするまで練習を重ねるという簡単な遊び方です。例えば、3回連続で言えたら成功!など、独自のルールを決めるとより楽しめますよ。また、自分のレベルに合わせて、早口言葉の難易度を調節しながら遊ぶことができます。だんだんと難易度を上げていくことで、達成感を得ることができるでしょう。
複数人で遊ぶ方法
早口言葉は複数人で遊ぶこともできます。例えば、チーム戦での遊び方です。クラスをいくつかのグループに分け、早口言葉のお題を決めて、グループから1人ずつ交互に挑戦するという遊び方です。全員が成功すると1ポイント!など、得点を競えるようなルールを設定するのも盛り上がるでしょう。また、時間制限を設けたり、失敗した人の脱落制度を設けたりすることで楽しみ方の幅が広がりますよ。保育士は、クラスのみんなが楽しく遊べるように、まずは初歩的な早口言葉から始めるなどの工夫をしましょう。
早口言葉で遊ぶ時のポイント
簡単な言葉から取り入れる
ここからは、早口言葉で遊ぶときのポイントについて紹介していきます。まずは、簡単な言葉から取り入れるということです。子供たちは早口言葉で遊ぼうとするときに、ついつい難しい言葉から挑戦してみたくなるかもしれません。しかし、簡単な言葉から始めることで、早口言葉の上達に必要な発音やリズム感をつかむことができます。例えば、炙りカルビ(あぶりかるび)を3回言えたら成功!など、簡単な言葉を繰り返していきます。簡単な言葉の繰り返しに慣れることで、早口言葉を上手く発語する基礎を固めることができるのです。そして、難易度が上がっても上達しやすくなりますよ。また、簡単な言葉で成功体験を積むことで、達成感を得る楽しさにもつながるでしょう。
言葉をひらがなで書いて貼りだす
早口言葉で遊ぶときは、言葉をひらがないで紙に書いてクラスに貼りだす取り組みもおすすめです。早口言葉を上手く発語するためには、フレーズの意味を理解して言葉を覚える必要がありますよね。保育園で早口言葉に取り組むときに、お題の言葉をひらがなで紙に書いて貼りだすことで発語のイメージができ、複雑な早口言葉でも落ち着いて声に出せるようになります。また、子供たち全員で同じ言葉を見て練習できますよ。こうした取り組みは発語だけでなく、読みの練習にもなるので、教育的な観点からもおすすめの方法です。
柔軟なルールを設ける
柔軟なルールを設けるというのも、早口言葉で遊ぶときのポイントの1つです。早口言葉は日本の伝統的な言葉遊びですが、厳密なルールが決まっているわけではありません。だからこそ、子供たちのレベルに合わせて柔軟なルールを設けるようにしましょう。早口言葉で遊ぶときは、みんなが楽しめることが大前提です。子供たちがリラックスして楽しんで遊べるように、子供の言語能力を見極めながら早口言葉の難易度を調節できると良いですね。柔軟なルールを設けて遊ぶことで、子供たちはモチベーションを保ちながら言葉の練習に取り組めるようになりますよ。
大人も参加する
早口言葉で子供たちと遊ぶときには、大人も参加するというのも大事なポイントです。早口言葉は、大人も子供も一緒に楽しめる数少ない遊びの1つです。早口言葉の中には、大人でも難しいと思うお題もありますよね。一方で、何度も練習を重ねるうちに、難易度の高い早口言葉を大人よりも早く子供がクリアすることもあります。このように、年齢の差があまり影響しない遊びだからこそ、大人も一緒に加わって遊んでみましょう。子供たちの競争心が刺激されて、盛り上がること間違い無しですよ。
早口言葉の例
簡単な早口言葉
ここからは、具体的な早口言葉について紹介していきます。まずは、比較的簡単とされる早口言葉の紹介です。子供でも挑戦しやすい言葉が並んでいますよ。
かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこ
ひよこぴよぴよ
竹藪焼けた
ラッパのマッパ
高速道路の高
負け犬の遠吠え
鳥の声が聞こえる
つるつるつるつる
まぐろのまぐろ巻き
かたつむりがかたつむり
かえるがかえる
つくしのつくしんぼ
定番の早口言葉
次に紹介するのは、定番の早口言葉です。一度は口にしたことのあるフレーズも沢山あるのではないでしょうか。大人も子供も一緒に楽しめるものばかりです。
バスガス爆発
東京特許許可局
蛙の子は蛙
新春シャンソンショー
この釘は引き抜きにくい
笑う門には福来る
陽気なギャングが地球を回す
知事知事、知事で知事
きつつきがきつつき
なまらすごいなまつり
セミの声セミの声
スモモもモモももものうち
鰻の鳴き声
雪やこんこん
みんなで盛り上がれる早口言葉
ここでは、みんなで盛り上がれる早口言葉を紹介していきます。
おやおや八百屋の親か芋屋の親か
野田だな野田だな野田なのだな
マグマ大使のママはマママグマ大使
レモンとメロンをレミオロメン ルミオンで食す
急にきゅうり9本食う子急増
赤坂サカスでサーカス探す
避暑地で秘書とヒソヒソ話
マジ貧しい魔術師
奈良ならのろのろ運転で行け
すごい具合悪いズワイガニ
難易度が高い早口言葉
最後に紹介するのは、難易度が高い早口言葉です。今まで紹介した早口言葉をクリアできた人は、ぜひここで紹介するフレーズにも挑戦してみましょう。
ポニョの子子ポニョ、ニョポの子子ニョポ、ポコニョの子子ポコニョ
引きにくい釘 抜きにくい釘 引き抜きにくい釘
さくら咲く桜の山の桜花 咲く桜あり散る桜あり
この竹垣に竹立てかけたのは竹立てかけたかったから 竹立てかけた
まとめ
保育園の遊びに早口言葉を取り入れてみよう
いかがでしたか。早口言葉について保育におけるメリットや遊び方、楽しむためのポイントなどを紹介してきました。早口言葉で遊ぶと、発語の練習になるのはもちろん、脳の活性化につながったり、虫歯予防になったりと、様々なメリットがあります。シンプルな言葉遊びだからこそ、ルールを工夫しながら大人も子供も一緒に遊ぶと、とても盛り上がりますよ。また、早口言葉を上手く言えることで、言葉への興味が高まることも期待できます。子供の言語能力に合わせて、簡単な早口言葉から挑戦していけると良いですね。ぜひ、保育園の遊びに早口言葉を取り入れてみてください。