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保育園での電車ごっこは、子どもたちが動きをそろえたり、つながりを感じたりしながら集団で楽しめる遊びです。遊びの中で自然と周囲の様子を意識しながら友達と関わることで、社会性も育まれるでしょう。今回の記事では、保育園における電車ごっこのねらい、乳児や幼児別の電車ごっこのアイデア、保育園で電車ごっこをする際のポイントについて詳しく紹介します。保育園で電車ごっこをしたいと考えている保育士さんは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
電車ごっこのねらい
ルールを理解する

電車ごっこを通じて、子どもたちは順番を守ることや決められたルールに従うことの大切さを学びます。遊びの中で「先頭の人についていく」「線路の上を歩く」などのルールを意識しながら行動することで、集団生活における基本的な秩序の理解が深まりますよ。また、ルールを守ることで遊びがスムーズに進むことを実感すると、社会性を身につける機会にもなります。このように遊びながら学ぶことで、子どもたちにとっては楽しく無理のない経験になりますね。
友達と楽しく遊ぶ

電車ごっこでは、子どもたちが友達と一緒に遊ぶ楽しさを体験できます。列になってつながり目的地まで進むことで、一体感を感じることができます。また、役割を交代しながら遊ぶことで、友達と協力する喜びや相手を思いやる気持ちを育むことにもつながるでしょう。遊びの中で自然と笑顔が増えると友達との関係が深まり、集団の中で安心して過ごせるようになります。こうした楽しい経験を重ねることで、より良い人間関係が築かれていきますよ。
想像力を養う

電車ごっこは、子どもたちの想像力を豊かにする遊びの1つです。自分たちが運転士や車掌、お客さんになりきることで、さまざまな場面を想像しながら遊ぶことができます。また、「ここは駅」「次は動物園に行こう」などと想像を膨らませることで、遊びの世界がどんどん広がりますよ。子どもたちは自分の考えを表現しながら遊ぶことで、自由な発想や創造力を伸ばし、自分なりのストーリーを作りながら楽しむ力を育んでいきます。
コミュニケーション能力を身に付ける
電車ごっこでは、友達とやりとりをしながら遊ぶことで、自然とコミュニケーション能力が育まれます。運転士役の子が「出発します」と声をかけたり、お客さん役の子が「次はどこに行くの?」と話しかけたりすることで、言葉のやりとりが活発になりますよ。また、遊びの中で「つながってね」「ここで止まるよ」など、友達と声を掛け合う経験を通して、自分の気持ちを伝えたり、相手の話を聞いたりする力を養います。
電車ごっこのアイデア【乳児向け】
1人乗り電車ごっこ
1人乗り電車ごっこは、乳児が安全に楽しめる電車ごっこのアイデアです。箱や座布団などを使い、1人用の電車を作ります。子どもは自分で電車を押したり引っ張ったりすることで、体を動かしながら遊びます。保育士が電車の音を真似たり「出発進行!」と声をかけたりすることで、子どもたちは興味を引きつけられ、想像力が刺激されます。また、自分のペースで動くことができるため、自立心や集中力を育む効果もありますよ。この遊びは、簡単な道具で乳児が楽しく参加できるのが魅力です。
お人形を乗せる電車ごっこ

乳児向けの電車ごっこでは、お人形を取り入れると楽しさが広がります。紐や布で作った簡易的な電車にお人形を乗せ、引っ張ったり運んだりすることで、子どもたちは運動能力や手先の器用さを育てることができますよ。また、お人形を「お客さん」に見立てて、「どこに行くの?」など簡単な会話をすることで、想像力や言葉のやり取りを楽しむことができます。友達と一緒に行うことで、共同作業の楽しさも体験できる遊びです。
みんなで乗り合わせる電車ごっこ
みんなで乗り合わせる電車ごっこは、身近なものを使って乳児が楽しく安全に遊べるアイデアです。大きな布や段ボール箱を電車に見立て、保育士が運転手役となり、子どもたちを乗客として布に座らせます。「出発進行!」の掛け声とともに布を引っ張ったり、リズムに合わせて動かしたりすることで、揺れる感覚を楽しめます。また、駅名を歌にしたり目的地を話題にしたりすることで、発語の刺激にもなりますよ。集団で遊ぶことで安心感を得ながら、友達との関わりの基礎を育むことができます。
フラフープを使った電車ごっこ

フラフープを使った電車ごっこは、乳児でも楽しめる遊びの1つです。まず大きなフラフープを電車に見立てます。そして、子どもたちが中に入って保育士や友達と一緒にゆっくり動くことで、電車のような一体感を感じられます。また、フラフープを連結することで、より電車らしい動きが楽しめますよ。保育士が「出発進行!」と声をかけたり、音楽に合わせて動いたりすることでさらに盛り上がります。手をつないで歩くのが難しい乳児でも、安全に遊ぶことができるアイデアです。
保育士の膝の上で電車ごっこ
保育士の膝の上に乳児を乗せ、電車の運転手役として楽しむ電車ごっこも人気です。保育士が「ガタンゴトン」と声を出しながら膝を揺らしたり、左右に体を傾けたりすることで、電車の動きが再現できます。この遊びを通じて、乳児は保育士とのスキンシップを楽しむと同時に、安心感や信頼関係を深めることができます。また、保育士が「次はどこ行きかな?」と声をかけたり、歌を歌ったりすることで、言葉やリズムに対する興味も育まれますよ。
電車ごっこのアイデア【幼児向け】
ロープで連結電車ごっこ

幼児向けの電車ごっこでは、ロープを活用した連結電車ごっこがおすすめです。子どもたちがロープを握り、電車のように一列に並んで進むことで、連帯感や協調性を養うことができます。運転手役の子どもが先頭に立ち、目的地や進むスピードを決めることで、リーダーシップや判断力を育む機会にもなりますよ。また、「ガタンゴトン」などの電車の音をみんなで声に出したり、曲がるときにロープを一緒に引っ張ることで、一体感を楽しむことができるでしょう。この遊びを通じて、自然にコミュニケーション能力や運動の調整力が身につきます。
子どもたちの手作りで電車ごっこ

幼児向けの電車ごっこでは、子どもたちが自分たちで電車を作る過程を楽しむアイデアがおすすめです。大きな段ボールを使って電車の車両を作り、クレヨンやシールで自由に装飾します。また、運転席作りや窓を描くなどの役割をみんなで分担することで協調性を育みます。完成後は車両を連結させて「ガタンゴトン」と声を出しながら動き、乗客役や駅員役を交代しながら遊ぶことで、想像力や社会性が養われますよ。製作から遊びまでを通じて達成感と充実感が実感できる活動です。
曲や指示で英語を使った電車ごっこ
幼児向けの電車ごっこでは、英語を取り入れることで楽しく言語に親しむことができます。例えば、簡単な英語の曲「The Wheels on the Bus」を歌いながら、子どもたちが電車やバスの動きを真似します。また、「Go」「Stop」「Turn left」「Turn right」などの指示をすることで、運転手役や乗客役の子どもたちは英語を体験しながら学ぶことができますよ。遊びの中で自然に英語を耳にして繰り返し言うことは、単語やフレーズに親しむ良い機会になります。楽しみながら英語力を伸ばすことができますね。
じゃんけん列車の電車ごっこ

じゃんけん列車は、幼児向けの楽しい電車ごっこです。まず、子どもたちは1人ずつ機関車役になり、列を作ります。2人が向かい合い、じゃんけんをして勝った方が機関車、負けた方が客車として後ろに連結されます。その後、他の列車とじゃんけんを繰り返し、負けた列車が勝った列車の後ろに繋がっていきます。最後に全員が1つの長い列車になるまで続けます。体を動かしながら、みんなで協力する楽しさを体験できる遊びです。列車になりきる工夫や「出発進行!」の掛け声を取り入れることで、さらに盛り上がるでしょう。
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保育園で電車ごっこをする際のポイント
電車のイメージが広がる声掛けをする

子どもたちと電車ごっこをする際は、電車のイメージを広げられるような声掛けを意識しましょう。例えば、「次は〇〇駅に到着します!どんな景色が見えるかな?」や「トンネルに入ります!ちょっと暗いけど楽しいね!」と具体的なシチュエーションを伝えると、子どもたちが情景を想像しやすくなります。また、「出発進行!みんなの電車は速いかな?」や「ガタンゴトン、揺れるのを感じてみよう!」など音や動きを取り入れると、よりリアルな体験を楽しむことができますよ。
おもちゃや道具を活用する

保育園で電車ごっこをする際に、おもちゃや道具を活用することで子どもたちの想像力が刺激されます。想像力が高まると、電車ごっこがより楽しくなりますよ。例えば、カラーロープや布を電車の連結部分に見立てて繋ぐと、協力しながら動く感覚を体験できます。また、段ボールを電車の車両に見立てて装飾を施すと、運転手や乗客としての役割を楽しめます。手作りの車掌帽や切符を使えば、より本格的な電車ごっこ遊びに発展しますね。道具を通じて遊びが深まり、子どもたちのコミュニケーション力や創造力も育まれます。
広々とした場所で遊ぶ
電車ごっこを保育園で行う際には、広々とした場所を選ぶことが重要です。狭い場所で遊ぶと、列車が曲がりづらかったり、子どもたちが接触して転倒する危険性が高まります。広々とした場所なら、自由に曲がったり直進したりすることができ、スムーズで安全に遊べますね。また、電車の動きに応じて駅や踏切を設置するなど、より創造的な遊びを展開しやすくなります。安全面を確保しながら、子どもたちがのびのびと体を動かせる環境を整えることが大切ですよ。
ロープを足や首に巻かない
保育園で電車ごっこをする際、子どもたちが安全に楽しむためにロープの取り扱いに注意しましょう。特に、ロープを足や首に巻かないよう指導することが重要です。足に絡まると転倒の危険があり、首に巻くと窒息の恐れがあります。遊びの前に必ずルールを説明し、保育士が目を離さず見守ることが大切ですよ。ロープの代わりに、持ち手付きの布やリングを使用すると、より安全に遊ぶことができます。子どもたちが安心して楽しく遊べる環境を整えていきましょう。
まとめ
様々な工夫をして保育園で電車ごっこを楽しもう!

いかがでしたか。今回の記事では、保育園における電車ごっこのねらい、乳児や幼児別の電車ごっこのアイデア、保育園で電車ごっこをする際のポイントを詳しく紹介しました。電車ごっこは、様々な能力を養うことが出来る遊びです。子どもたちが楽しみながら学びのある経験をするために、必ず安全な環境を確保しましょう。また、活動中は絶対に目を離してはいけません。たくさんのアイデアや工夫を取り入れて、子どもたちと一緒に電車ごっこを楽しみましょう!