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みなさんは、イングリッシュエキスパート保育士という資格をご存知ですか?イングリッシュエキスパート保育士とは、幼稚園や保育園などで子どもたちに英語を教えることができる英語資格のことを指します。グローバル化が進む社会に合わせて、近年では幼児期から英語教育を取り入れる園が増えてきていますよね。この記事ではイングリッシュエキスパート保育士について、資格の概要や勉強方法、イングリッシュエキスパート保育士として働くメリットなどを紹介していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
イングリッシュエキスパート保育士とは?
子供に英語を教える能力がある保育士のこと

イングリッシュエキスパート保育士は、子どもたちに英語を教える能力がある保育士のことを指します。イングリッシュエキスパート保育士の主な仕事は、英語教育のプロとして、子どもたちが英語を楽しく学べように最適な環境を作ることです。また、英語で絵本の読み聞かせをしたり英語で日常会話をしたり、保育活動のみならず子どもたちに英語を教えるということも業務に含まれます。インターナショナルスクールはもちろん、英語教育に力を入れている一般的な保育園や幼稚園でも活躍の場はありますよ。
イングリッシュエキスパート保育士になるには?
幼保英語士という資格を取得する必要がある

幼保英語士の資格は、子どもたちに英語教育を行うための知識と技術を持っていることを証明する、英語に特化した資格です。イングリッシュエキスパート保育士になる上で、幼保英語士の資格を必ず取得しなければならないわけではありません。しかし、幼保英語士の資格を取得しておくと、自身の英語力や子どもたちに英語を教えられる技術があると証明できます。そのため、イングリッシュエキスパート保育士として保育施設で働きたい人は、幼保英語士の資格があると就活で有利と言えますね。
幼保英語士資格の概要
検定実施時期
ここからは、一般社団法人幼児教育・保育英語検定協会が実施している幼保英語検定について詳しく見ていきましょう。まずは検定時期についてです。幼保英語士の資格は年に3回実施されています。
試験日程:2025年7月20日(日)
申込期間:2025年4月1日(月)~6月16日(月)
二次試験:2025年8月17日(日)
試験日程: 2025年11月16日(日)
申込期間:2025年7月21日(月)~10月20日(月)
二次試験:2025年12月21日(日)
試験日程: 2026年2月15日(日)
申込期間:2025年11月17日(月)~2026年1月19日(月)
二次試験:2024年3月15日(日)
検定料金と試験内容

検定料金と試験内容は受ける級によって異なります。
一般検定料(一般公開会場受検・オンライン受検・海外受検)
4級 | 3,500円 |
3級 | 4,000円 |
2級 | 4,500円 |
準1級 | 6,500円*(二次1回目を含みます) |
1級 | 7,500円* (二次1回目を含みます) |
試験内容
4級 | リーディングのみ |
3級 | リーディング+リスニング |
2級 | リーディング+リスニング |
準1級 | (一次)リーディング(ライティングを含む)+リスニング |
1級 | (一次)リーディング(ライティングを含む)+リスニング |
各級合格に必要な英語レベル
各級合格に必要な英語レベルは以下の通りです。
4級 | 推奨目安:中学初級〜中級程度 出題目安:簡単な定型的なフレーズを用意いて、簡単なコミュニケーションができる。 |
3級 | 推奨目安:中学卒業程度 出題目安:基本的な文法を理解し、定型的なフレーズを用いた表現でコミュニケーションが取れ、簡単な会話が聞き取ることができる。 |
2級 | 推奨目安:高校中級〜卒業程度 出題目安:必要な文法知識を有し、コミュニケーションができ、簡単な文章作成ができる。英語による幼児教育現場において、補助的役割を果たすことができる。 |
1級 | 推奨目安:大学中級程度 出題目安:幼保英語を使った円滑なコミュニケーションと幼児教育現場の活動における文章作成ができる。幼児教育現場においてのサポートスタッフやアシスタントティーチャーへの指示ができる。非英語圏の幼児教育現場での活躍ができる。 |
幼保英語士の勉強方法
保育に関連する英語を勉強する

幼保保育士の資格に合格するためには、まずは保育に関連する英語を勉強しましょう。幼保英語士の資格試験では、保育の現場で使われる英語や子どもたちとのコミュニケーションに関する表現が重要とされます。例えば、保育園でよく使う指示の言葉や基本的な挨拶の他、遊びの言葉、教材に関する英語などを覚えておくと良いでしょう。保育現場で実際に活用できるレベルの英語力を養うことが大切ですよ。
過去問を活用する

資格試験の対策には、保育に関連する英語を学ぶだけではなく過去問を活用して学ぶことも効果的です。過去問を解くことで、出題傾向や試験の形式を理解することができますよ。英語力に自信がある人は、初めに過去問を解いてみて、足りない部分を補う勉強方法もおすすめです。過去問を繰り返し解くことで、知識を定着させるだけでなく時間配分の練習なもなるため、試験本番に必要な感覚を身に付けることができます。
保育現場に英語は必要?
近年英語教育に力を入れる施設が増えている

「そもそも保育現場に英語は必要なの?」と思う人もいるかもしれませんね。実はここ数年で、英語教育に力を入れる保育施設は増加傾向です。世の中のグローバル化が進む中で、英語力の重要性がどんどん増していることが背景にあります。コミュニケーションの手段として英語が必要不可欠な言語になる将来に備えて、英語教育を取り入れる保育施設が増えているのは自然なこととも言えるでしょう。英語を第二言語として保育活動に取り入れて、英語を使って他の教科を学ぶなど、実践的な学習方法を行っている保育施設もありますよ。
小学校での英語の必修化

小学校での英語の必修化も保育現場に影響を与えています。2020年度から小学校の英語教育が必修化され、英語が正式に学習カリキュラムに組み込まれました。これにより、小学校低学年から英語に触れる機会が設けられています。こうした背景から、子どもが小学校へ入学した後に、英語に対して抵抗感を持たず自然に学べるようにするため、保育現場においても英語に触れる機会が求められるようになったのです。
保護者からの英語教育のニーズが高まっている

保育現場に対して、保護者からの英語教育のニーズは確実に高まっています。保護者の中には、英語教育を家庭で行いたいと考える人が多い一方で、実際に英語教育を実践できる家庭は少ない傾向です。そのため、子どもたちが英語を楽しみながら日常的に学べるように、歌やゲーム、絵本の読み聞かせなどで英語を取り入れてほしいと要望を出す保護者は多いようですね。社会で働きながら世の中の流れを見る中で、早期からの英語教育の必要性を実感する保護者は少なくありません。こうした背景から、保育現場に対する英語教育のニーズも高まっていると言えます。
イングリッシュエキスパート保育士として働く利点
需要が高まっているため就職しやすい
イングリッシュエキスパート保育士として働く利点の1つ目は、保育施設における英語教育の需要が高まっているため、就職しやすいという点です。近年英語教育に力を入れている保育園や幼稚園は増えているため、多くの園が英語力を活かせる保育士の求人を出していますよ。イングリッシュエキスパート保育士は、英語教育を専門的に行える英語力や技術を持つため、保育士資格に加えて英語教育の専門性を有することが大きな強みとなります。他の保育士との差別化も図れるため、就職活動を有利に進めることができるでしょう。
給与が高い

一般的な保育士に比べて給与が高いというのも、イングリッシュエキスパート保育士として働く利点の1つです。専門的な英語スキルを持ち、子どもたへの英語教育を任せられる保育士は貴重な人材と言えます。その専門性は高く評価されており、一般的な保育士よりも高額な給与設定にしている保育施設が多いですよ。また、施設の規模や地域によっても異なりますが、英語教育のために追加の予算を確保している保育施設も少なくありません。こうした追加の予算が保育士の給与に反映されることで、給与が高くなることもあります。
仕事の幅が広がる

イングリッシュエキスパート保育士は一般的な保育士と比べて、仕事の幅が広がりやすいというのも利点です。例えば、保育施設で英語のカリキュラムやプログラムを担当したり、英語を取り入れたイベントの企画などを行ったりすることもできるでしょう。将来的には英語教育の責任者として、他の保育士に対して英語指導を行うポジションに就くチャンスもあります。また、勤務先においても、海外の保育施設や日本にある外国企業の保育施設など、一般的な日本の保育施設とは異なる国際的な職場で働く機会が広がります。様々なことにチャレンジしたい向上心のある保育士には、ぴったりの資格と言えますね。
平均給料は高い?
一般的な保育士よりやや高い傾向にある

イングリッシュエキスパート保育士は施設や地域、経験値により異なりますが、一般的な保育士よりも給与が高い傾向です。一般的な保育士の給与は、施設や地域によって多少の差はありますが、約250万円~350万円程度が相場です。特に、地方や小規模な保育施設では給与が低くなる傾向です。一方、イングリッシュエキスパート保育士の平均給与は約300万円~450万円程度が一般的です。特に、インターナショナルスクールやバイリンガル保育園など、英語教育に力を入れている施設では、経験や役職に応じて500万円以上の年収を得られる場合もありますよ。
イングリッシュエキスパート保育士の就職先
インターナショナルスクール

インターナショナルスクールでは英語が主要な教育言語であるため、教師や生徒とのコミュニケーションは基本的に英語です。国際色豊かな環境が特徴で、外国出身の生徒も多く、さまざまな文化に触れることができますよ。主に、英語が母国語でない子どもたちに英語の読み書きや英会話のスキルを教えます。また、英語を自然に学べるような遊びや絵本の読み聞かせ、歌やゲームを通して英語を身につけるサポートをするのも、業務の中心と言えるでしょう。インターナショナルスクールは英語で授業を行うため、ネイティブレベルの英語力が求められる他、使用されるカリキュラムや教育方法に関する専門的な知識が必要です。
英語教育を実施している保育施設
英語教育に力を入れている保育園や幼稚園、学童保育などでもイングリッシュエキスパート保育士は活躍できます。主に、通常の保育業務に加えて英語を使った遊びや歌を提供し、保育活動の中で子どもたちに英語を教えるのが仕事です。そのため、十分な英語力はもちろんですが、子どもたちの個別の発達に添えるように、保育士としての柔軟な対応力も求められますよ。また、子どもたちが英語を楽しく学べるように、歌やゲームの内容を工夫するのも大切な業務です。
プリスクール

プリスクールは主に3歳から5歳の幼児を対象に、就学前の英語の基礎的な学習を行う施設です。英語を使って、プレイベースで学習を進める方法が一般的で、子どもたちに無理なく英語を吸収させることが目標とされています。プリスクールは家庭的な雰囲気を持つ施設が多いので、子どもたちがリラックスして学べるような雰囲気作りも大切ですよ。プリスクールにおけるイングリッシュエキスパート保育士は、十分な英語力に加え、英語を通じて子どもたちが社会性や感情表現などを行えるようにサポートする能力も求められます。
まとめ
英語力を活かしながら保育現場で活躍しよう!
いかがでしたか?ここまで、イングリッシュエキスパート保育士の仕事内容や資格試験の概要、就職等について説明してきました。保育現場における英語教育の必要性が高まる中で、イングリッシュエキスパート保育士の需要も増加しています。イングリッシュエキスパート保育士の資格取得試験は年に3回開催されているので、過去問を活用してチャンレンジしてみましょう!イングリッシュエキスパート保育士になると、インターナショナルスクールやプリスクール、海外の保育施設など、仕事の幅がぐっと広がります。培った英語力を保育現場で活かしてみてくださいね。