お菓子の製作は、子どもたちがワクワクしながら楽しめる、人気の活動テーマです。色とりどりの素材を使って自由に作れるので、想像力や創造力を育む機会にぴったり。季節の行事やごっこ遊びと組み合わせることで、さらに楽しい時間が広がりますよ。この記事では、紙や粘土など身近な材料で楽しめるお菓子の製作アイデアをご紹介します。遊びへの発展のヒントも合わせてお届けしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
お菓子製作の魅力とは?
想像力や創造力を鍛えられる
お菓子の製作の魅力の一つは、どんな形にしようか、何色にしようかと自分で考えながら手を動かすことです。製作を通して子どもたちの想像力や創造力がぐんぐん育ちます。本物と同じに見えるように工夫したり、自分だけのオリジナルお菓子を作ったりする過程は、発想を広げる楽しい時間です。素材の使い方や色の組み合わせを自分で考え、形にしていくことで、自分らしさを表現することにもつながりますよ。
微細運動(手先の器用さ)の発達を促す
お菓子の製作では、はさみで紙を切る、細かいパーツを貼る、粘土を丸めるなど、手先を使う細かな作業がたくさんあります。こうした動きは、指先の感覚や筋肉を刺激し、微細運動の発達を促すのにとても効果的ですよ。楽しみながら集中して作業に取り組むことで、自然と手指の器用さや調整力が育ちます。また、夢中になって作るうちに、達成感も味わえますよ。完成した作品を見せ合う時間も、お互いの工夫を学ぶきっかけになります。
季節や行事への関心が高まる
お菓子の製作は、季節感や行事にちなんだテーマを取り入れやすいのが魅力です。春には三色団子、夏にはかき氷、秋にはハロウィンのお菓子、冬にはクリスマスケーキなど、時期に合ったモチーフを使うことで自然と季節や行事への関心が高まりますよ。それぞれの由来や意味を話しながら製作を行うことで、子どもたちの理解も深まります。製作活動を通して、季節の移り変わりを感じるきっかけにもなりますよ。
春におすすめのお菓子製作
三色団子
用意するもの
・爪楊枝(竹串)
・樹脂粘土(ピンク、緑、白)・ニッパー(爪楊枝や竹串を切る)
作り方
①小さめに作る際は4cm、大きめを作る際は6cmに爪楊枝をカット。(先端が尖っている方を使用)②粘土こねて、お好みの色味の粘土を三色作る。③小さめの三色団子:粘土をそれぞれ直径1cm程度の球体に丸めて、緑、白、ピンクの順に4cmの爪楊枝に刺して完成! 大き目の三色団子:小さめの三色団子と同様に、三色の粘土をそれぞれ直径2cm程度に丸めて6cmの爪楊枝に刺せば完成!
ポイント
・最後のピンクのお団子は半分辺りまで刺すと仕上がりが綺麗
イチゴのショートケーキ
用意するもの
・牛乳パック(飲み口と底は不要)・綿(スポンジ)・布(白・赤)・セロハンテープ・はさみ・ホッチキス
作り方
① 牛乳パックの側面(真ん中の部分)を幅7cmほどに切り出す。折り目を利用して三角形に折りたたみセロテープでしっかり固定。これがケーキの土台になる。② ケーキの土台の中に綿やスポンジを詰めてケーキの中身を作る。③ 白い布を切りふんわり丸め、ホッチキスで留めてホイップクリームのような形を作る。ケーキのふちや上に貼り付ける。④ 赤い布で綿を少し包み、丸く形を整えてホッチキスで留めてイチゴを作る。ケーキの上に貼り付けて完成!
ポイント
・ケーキの土台に綿やスポンジを詰めすぎると形が崩れるので軽く詰めるのがポイント。
綿あめ
用意するもの
・羊毛フェルト(ピンク・紫・緑)・ウッドタイプのロリポップスティック・ボンド・フェルト用ニードル・ハサミ(またはニッパー)・ラッピング用ビニール袋(幅約7cm推奨)・リボンや細ワイヤー(お好みで)
作り方
①スティックをハサミやニッパーで好みの長さにカットする。②好きな色の羊毛フェルトを手で丸め、ざっくりとした球体を作る。③フェルト用ニードルで表面を刺しながら、形を整える。④スティックの先にボンドを少量つけ、球体の中心に差し込む。⑤そのまわりをニードルで再度刺し、しっかりと固定する。一色の場合はこれで完成。⑥三色わたあめを作るときは、3色それぞれを同様に作り、並べてからスティックに刺す。⑦最後にビニール袋で包み、リボンやワイヤーで飾って完成!
春に楽しめる製作は他にもたくさん!こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
夏におすすめのお菓子製作
かき氷
用意するもの
・綿・木工用ボンド・絵の具または食紅・小さなカップ(紙や透明プラカップ)・グルーガン・竹串・歯ブラシ・クッキングシート
作り方
①ボンドに絵の具などを混ぜてシロップ液を作る。②液をカップに少量入れる。③乾く前に綿を半分ほど詰める。④ボンドを上からかけ、竹串で絡めつつ量を調整する。⑤綿を追加し山型に盛る。⑥綿の表面にグルーガンで線を描く。⑦残りの液を表面にかける。⑧クッキングシート上で一日乾燥させれば完成!
ポイント
・シロップ液は濃い色が良い。カップの側面に液を回すと本物に近づく。仕上げは歯ブラシで叩くとリアルに。
アイスクリーム
用意するもの
・紙粘土・絵の具(作りたいアイスの色)・スイーツデコソース・スプーン・歯ブラシ
作り方
①スプーンを使って粘土の量を調整(全アイス共通)。~バニラ~②必要な量の紙粘土に黄色の絵の具を少量加えて全体を混ぜる。③混ぜ終わったら再びスプーンに戻して形を整える。④歯ブラシで粘土の表面を軽くたたいて凹凸をつける。⑤乾燥させてカップに盛り付けたら完成!~ストロベリー~②粘土に白と赤の絵の具を少量加えて混ぜる(ピンク)。③少量の粘土に赤の絵の具を混ぜてイチゴの果肉を作る。④2種類の粘土を軽く混ぜ合わせてイチゴを感じる色に調整。⑥歯ブラシでポンポンと表面を整える。⑤粘土をスプーンに戻して形を整える。⑦スイーツデコソースを上からかけてしっかりと乾かしたら完成!~チョコレート~②粘土に茶・黒・赤の絵の具を混ぜ合わせて濃厚なチョコの色を作る。③混ぜ合わせた粘土をスプーンに戻し形を整える。④歯ブラシを使って表面に凹凸をつける。⑤スイーツデコソースを上にかけてしっかりと乾かしたら完成!
ポイント
・①はスプーンのフチから少しだけはみ出すように粘土を盛ると仕上がりがリアルになる。・ストロベリーは④の時に混ぜすぎないことで果肉感が残せる。
アイスクリームの製作方法は他にもたくさんあります!こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
スイカバー
用意するもの
・粘土(赤・白・緑・黒)・コーヒーマドラー(10本)・クッキングシート・ラップ・台紙用紙・爪楊枝・ハサミ・筆・ボンド・スポンジ(パフ)
作り方
①粘土を各色に着色。②台紙をスイカバーサイズにカット。③マドラーを4、5本テープで束ねる。④シート上に束ねたマドラーを2本置いて、間に赤粘土を置く。赤粘土を平らに伸ばし、台紙をのせてカット。⑤同様に白・緑粘土も成形し、赤→白→緑の順で重ねる。⑥表面を歯ブラシでこすり、楊枝で色の間をなじませる。⑦マドラーをアイスの棒に見立ててカットし、ボンドを付けてスイカバーに差し込む。⑧黒粘土で種を作り、ボンドで接着。⑨表面にボンドを塗り、2~30秒乾かしてスポンジで叩き質感を出す。⑩乾燥させて完成!
クリームソーダ
用意するもの
・透明折り紙・紙粘土・プラカップ・ガチャカプセル・フェイクさくらんぼ・スプーン、ストロー・オイル(型取り用)
作り方
①カプセル内にオイルを塗り、紙粘土を盛って詰め、形を整えて乾燥させる。(アイス部分)②プラカップに丸めた透明折り紙を詰めて形を整え、テープで固定する。③乾いたアイス粘土を折り紙の上にのせ、さくらんぼ・スプーン・ストローで飾れば完成!
秋におすすめのお菓子製作
焼き芋
用意するもの
・粘土(黄色・赤・黒)・爪楊枝・はさみ
作り方
①皮色用に赤粘土に黒を少量混ぜ、好みの焦げ色を作る。②中身用に黄色粘土に少量の赤色粘土を加え、オレンジ寄りの色味に調整。③中身用粘土をサツマイモ型に整形。④皮用粘土を薄く伸ばし、中身を包み込んで余分をカットし形を整える。⑤爪楊枝で表面に軽く刺し傷をつけ、焼き目感を演出。⑥半日〜1日ほど乾燥させ、完全に乾いてから中心部を割って完成!
アップルパイ
用意するもの
・樹脂粘土・すけるくん(透明成形用粘土)・絵具(黄土・黄・赤・茶)・協力接着剤・ボンド・ニス・カッター・はさみ・スポンジ片
作り方
①すけるくんに赤色と黄色の絵具で着色し、果肉用の角切りパーツを作って3日乾燥。②樹脂粘土に黄土色と黄色の粘土を少量混ぜてパイ色を作り、スプーン型に成形して筋を入れて乾燥。これが土台になる。③スポンジで焼き色をつける。④果肉を土台に乗せ、着色した強力接着剤でジャム風ソースを作り全体にかける。⑤粘土を帯状にカットし、編み目と飾り帯を作る。⑥ソースが乾く前に編み目をのせ、装飾を貼り、焼き色とニスで仕上げて完成!
モンブラン
用意するもの
・毛糸(茶や黄などのクリーム色)・ティッシュペーパー・キッチンペーパー・折り紙(栗や葉っぱ用)・アルミホイル製ケーキカップ・両面テープ・はさみ
作り方
①ティッシュを山型にしてキッチンペーパーで包み、上部をねじってタケノコ状に整える。②20〜30cmの毛糸をふんわり巻きつけ両面テープで固定。ケーキ部分の完成。③丸めたティッシュを折り紙で包んで栗を作りテープで留める。④ケーキをアルミカップに入れ、栗を上に飾ればモンブランの完成!
カステラ
用意するもの
・樹脂粘土(白)・黄土色・茶色の絵具・歯ブラシ・定規・カッターナイフ
作り方
①粘土に黄土色を混ぜてスポンジ色を作る。②球状にしてから棒状にする。更に箱型に整えて歯ブラシで形を整える。③茶色の粘土を作り、定規で伸ばして平らにする。④スポンジ部分に焼き目部分を重ねて不要な部分をカット。両面に貼る。⑤焼き目表面を歯ブラシで優しく擦ってカステラの質感を出す。⑥好みのサイズに切り分け、断面を歯ブラシで擦れば完成!
秋の製作については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
冬におすすめのお菓子製作
クリスマスケーキ
用意するもの
・紙粘土ホイップクリーム(白)・樹脂粘土(茶色)・絵の具(緑)・絞り袋+口金・シリコーンおかずカップ(4号)・ハサミ・輪ゴム・飾り用ビーズ、キャンディケイン等
作り方
①シリコーンカップを3段重ね、その中にブラウン粘土を丸めて詰め、親指で押し込んでギザギザ模様を作る。そっと外して一晩乾燥したものがチョコカップになる。②ホイップクリーム粘土をハサミで取り分け、緑絵の具を少しずつ練り込んで好みの色にする。絞り袋に詰めて口を輪ゴムで止める。③乾いたチョコカップにツリー状にホイップを絞り出す。④星ビーズやキャンディケインなどを飾りながら配置を整え、固まったら完成!
クリスマス飾りの製作については、こちらの記事も参考にしてみてください。
バレンタインチョコ
用意するもの
・樹脂粘土(白)・ロリポップスティック・スイーツデコソース(チョコ)・ボンド・ハサミ・おかずカップ ・トッピング素材(カラースプレー、クラッシュナッツなど)・ニスまたはレジン
作り方
①スティックをお好みの長さにカット。②粘土を手で丸め、中心にボンドをつけたスティックを差し込む。③立てたまま24時間ほど乾燥させてしっかり硬化させる。④おかずカップにチョコソースを適量出し、ロリポップを回しながら全体をコーティング。⑤コーティング直後に好みのトッピングを散らす。⑥再び丸一日乾かし、表面が乾いたら完成!⑦(ストラップなどにする場合)表面をニスやレジンでコーティングし、耐久性を上げる。
バレンタインで楽しめる製作については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
バームクーヘン
用意するもの
・白の粘土・絵の具(黄土色)・キャメル色スタンプパッド・カッター・めん棒・太めのストロー(内径約1.2cm)
作り方
①白い粘土に黄土色を混ぜてよくこねる。②厚さ2mmに伸ばし、5×7cmを2枚、5×12cmを2枚、5×13cmを1枚切り出す。③スタンプパッドでランダムに焼き色をつける。④小さい生地から順にストローに巻き付け、余分な部分をカットし継ぎ目をなじませる。⑤さらに焼き色を加え、底がつかないようにして24時間乾燥。⑥ストローが抜きにくければ冷凍して再乾燥。抜いた後さらに48時間乾燥させる。⑦完全に硬化したら好みの厚さにカットして完成!
まとめ
子どもたちとお菓子製作を楽しもう!
お菓子の製作は子どもたちにとって、楽しく学びの多い活動です。想像力や手先の器用さを育てるだけでなく、季節や行事への関心を高めるきっかけにもなります。完成した作品を見せ合ったり、ごっこ遊びに発展させたりと、楽しみ方もさまざま。準備や見守りには少し時間がかかるかもしれませんが、それ以上に子どもたちの笑顔や成長を感じられる素敵な時間になります。ぜひ日々の保育に取り入れてみてくださいね。