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保育園で過ごす子どもたちは、絵本やお絵描き、外遊びなど日々さまざまな活動を通して目をたくさん使っていますよね。そのため、目を大切にする習慣を幼い頃から意識できるように伝えることが大切です。毎年10月10日の目の愛護デーには、視力を守る工夫や生活習慣を子どもにもわかりやすく伝える活動を取り入れることで、楽しみながら自然と学べる良い機会となります。今回の記事では、目の愛護デーを子どもに伝える方法や過ごし方のアイデアについてご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
目の愛護デーとは?
目の健康を考えるための記念日

目の愛護デーとは、目の健康を守る大切さを考えるために設けられた記念日です。毎年10月10日に定められており、10と10を横にすると人の目や眉の形に見えることから、この日が選ばれました。近年はスマートフォンやパソコンの使用時間が増え、子どもから大人まで目の疲れや視力の低下に悩む人が多くなっていますよね。目の愛護デーをきっかけに、生活習慣を見直したり目を休める習慣を取り入れたりして、目の健康を守る意識を高めてみましょう。
目の愛護デーの由来
視力保存デーがはじまり
目の愛護デーの由来は、昭和初期に制定された視力保存デーにあります。これは1931年に日本眼科医会が、人々に視力を守る意識を高めてもらうことを目的に始めた取り組み。当初は8月1日に実施されていましたが、のちにより覚えやすく親しみやすい日として10月10日に変更され、目の愛護デーと呼ばれるようになりました。この改称により、単に視力を守るだけでなく、目の健康全般を考える日として広まり、今も続いています。
保育園で目の愛護デーを伝える方法
簡潔な言葉で伝える

保育園で目の愛護デーを子どもに伝える際には、難しい説明ではなく、わかりやすく簡潔な言葉で伝えることが大切。例えば「目はみんなが絵を見たり遊んだりできる大事なところだよ」「テレビやゲームを長く見ると目が疲れるんだよ」といった短い言葉で伝えると理解しやすくなります。また、実際に目を閉じてみる体験を通して「見えるって大事なんだね」と感じてもらうことで、目を大切にする気持ちを育むことができますよ。
イラストで伝える

保育園で目の愛護デーを伝える際に、イラストを活用する方法はとても効果的です。子どもたちは文字よりも絵に親しみやすく、視覚的に理解しやすいため、目の大切さや使い方を自然と学ぶことができます。例えば、外遊びをする子どもと本を読む子どもの絵を並べて「バランスが大事」と示したり、テレビやタブレットを長時間見る姿と休憩して目を休める姿を対比させたりします。このようにイラストを用いて比べることで、目の健康習慣をわかりやすく伝えられるでしょう。
目が悪くなる原因
長時間のテレビやゲームの使用

テレビやゲームを長時間視聴すると、常に近くの画面にピントを合わせるため、目の筋肉が緊張した状態が続きます。これにより眼精疲労が強まり、視力の低下につながるのです。また、集中して画面を見ている間はまばたきの回数が減少し目が乾きやすくなるため、ドライアイの原因にもなりますよ。子どもにとっては調節力に負担がかかり、近視の進行を早める恐れもあるため、欠かさずに休憩時間を挟みましょう。
暗い場所で本や絵本を読む

暗い場所で本や絵本を読むと、文字や絵をはっきり見ようとして目の筋肉が過剰に働き、強い疲労を招きます。さらに暗さの中では姿勢が悪くなりやすく、本と目の距離が極端に近くなるため、近視の進行リスクも高まります。このような状態が続くと、ただ目が疲れるだけでなく、視力の低下や集中力の減少にもつながりかねません。本を読むときは十分な照明を確保し、自然光やスタンドライトを使って目にやさしい環境を整えることが必要ですね。
睡眠不足や生活リズムの乱れ

睡眠は、目にとって非常に重要な休息の時間。睡眠不足が続くと、網膜や角膜の細胞が修復されにくくなり、目の充血やかすみ、かゆみなどの不快な症状が出やすくなります。また、生活リズムが乱れることで自律神経の働きが崩れると、涙の分泌や血流にも影響が及び、目の乾燥や疲労感を強める原因になりますよ。成長期の子どもは体の発達にも悪影響が出るため、視力を守るためにも規則正しい生活と十分な睡眠が欠かせません。
目が悪くなるのを防ぐ過ごし方
正しい姿勢で過ごす

目の健康を守るためには、日常生活での姿勢がとても大切です。例えば、本や絵本を読むときに顔を近づけすぎたり机にうつぶせて書き物をすると、目と対象物の距離が短くなり、ピントを合わせる筋肉に過度な負担がかかります。こうした過度な負担が続くと近視の進行につながる恐れがあるでしょう。椅子に深く腰をかけ背筋を伸ばし、目と本の距離を30cm程度保つことを習慣にすることで、無理のない状態で目を使うことができ、長時間でも疲れにくくなりますよ。
適度な休憩をとる

長い時間、同じ対象を見続けると目の筋肉が緊張し、疲労が蓄積してしまいます。勉強やゲーム、読書などをするときは、30分から1時間に1回は手を止めて遠くを眺めたり軽く目を閉じたりすることが大切。遠くを見ることで筋肉がリラックスし、緊張が解けて目が回復します。休憩の時間には軽いストレッチや水分補給も取り入れると、体全体のリフレッシュにつながり、集中力を保ちながら目を健やかに保つことができるでしょう。
食べ物で栄養をしっかりとる

目の健康を守るには、毎日の食事から必要な栄養をしっかり摂ることが欠かせません。例えば、にんじんやほうれん草に含まれるビタミンAは暗い場所での視力を保ち、魚やナッツに含まれるDHAやビタミンEは網膜の働きを助けます。また、ビタミンCや亜鉛は目の老化を防ぐ作用があるといわれていますよ。偏った食事を避け、野菜・果物・魚・肉などをバランスよく取り入れることで、成長期の子どもの目を強くし、視力低下を予防する効果が期待できるでしょう。
外でたくさん遊ぶ

外遊びは目の健康にとって非常に効果的です。自然光の下で遠くを眺めることで目のピントを合わせる筋肉がリラックスし、近視の進行を抑える効果があるといわれています。また、屋外で体を動かすことは血流を良くし、目にも十分な酸素と栄養が届きやすくなります。さらに太陽光を浴びることで体内時計が整い、睡眠の質も改善されるでしょう。屋内での遊びばかりでなく、毎日一定時間は外で走ったり遊んだりすることが、健やかな視力維持につながりますよ。
こちらの記事では外遊びをする際のポイントを紹介しています!ぜひ参考にしてみてください。
保育園における目の愛護デーの過ごし方
絵本の読み聞かせ

保育園で目の愛護デーを過ごす方法として、絵本の読み聞かせはとても有効です。子どもたちは絵本の物語を楽しみながら、目を使うときの姿勢や本との距離を自然に学ぶことができます。また、明るい場所で読むことの大切さや、休憩をはさみながら楽しむ習慣も伝えられますよね。さらに、目の健康をテーマにした絵本を選ぶことで、子どもたちは自分の生活と結びつけて理解しやすくなり、日常の中で目を大切にする意識を持つきっかけにもなるでしょう。以下ではおすすめの絵本を2冊紹介します。
テレビやゲーム、タブレットなどに夢中で目を酷使してしまう子どもたち。そんな子どもたちを心配するのは、目の神様である優しいおじいちゃんのめがみさま。めがみさまは、いろいろなものを見て感じてほしいと願いながら、ユーモアたっぷりに目の大切さを語りかけます。目の体操や、目を大事にするための3つの約束などが紹介されていて、目を大切にする気持ちを自然に育んでくれる内容です。
女の子は目が悪くなり、メガネをかけなければいけなくなります。けれど、クラスにはメガネをかけている子がいなくて、自分だけが目立ってしまうのではないかと不安でなかなかかけられません。「本当に必要なのかな」と言い訳をして先延ばしにしていました。ところがある日、思いきってメガネをかけて学校へ行くと、黒板の字や友達の表情など世界が明るく広がって見えるように。メガネをかけることへの不安が少しずつなくなり、自分らしく過ごせるようになる姿を描いた心温まる物語です。
楽しく視力検査
保育園で目の愛護デーを過ごす際に、子どもたちが楽しめる工夫として視力検査ごっこを取り入れる方法があります。遊びの要素を加えることで、視力検査を怖いものではなく楽しい体験として感じられますよ。例えば、大きな絵や動物のイラストを用いて「どっちを向いているかな?」「これは何の絵かな?」と質問します。そして子どもが指差しや声で答える形式にすると、自然に視力チェックができます。検査ごっこを通じて、目を大切にするという気持ちを育むことができ、健康習慣の理解にもつながるでしょう。
目の錯覚ゲーム

保育園で目の愛護デーを楽しく過ごす方法の1つとして、目の錯覚ゲームを取り入れることが挙げられます。錯視を利用したイラストや模様を見せ、「どちらが大きく見える?」「動いていないのに動いて見えるね」など子どもが興味を持てる問いかけをします。遊び感覚で体験することで、目は物を見るだけでなく脳と協力して働いていることを学び、目を大切にする気持ちを育てるきっかけにもなりますよ。
目のストレッチ

保育園で目の愛護デーを過ごす際に、子どもたちが楽しく取り組める工夫として、目のストレッチを取り入れることが効果的です。例えば、遠くの景色を眺めたあとに近くの指先を見る遠近運動や、上下左右にゆっくりと視線を動かす運動があります。これらの運動は遊び感覚で行えるため、集中力を維持したまま続けられますよ。こうした活動を通して、日常の中で目を休めることの大切さを体感でき、子どもたちに自然と目を労わる習慣を伝えることができるでしょう。
食育とのコラボ
保育園で目の愛護デーを過ごす際に食育と組み合わせることで、子どもたちの理解をさらに深めることができるでしょう。例えば、にんじんやほうれん草などビタミンAが豊富な野菜、魚やナッツなど目の働きを助ける食材を紹介します。「これを食べると目が元気になるよ」と伝えることで、食べ物と健康の関係を自然に学べますよ。また、実際に調理や試食を取り入れると、楽しみながら目の健康を意識でき、食育の一環としても効果的です。
目に関する製作活動
保育園で目に関する製作活動を取り入れると、子どもたちは目の愛護デーを楽しみながら効果的に学べるでしょう。例えば、目の形をした紙に好きな色を塗って自分の目を作ったり、目を大切にするための約束を描いたポスターを作るなどが考えられます。また、折り紙や切り貼りを通して、見るとリラックスできる絵や外遊びの場面を表現すれば、自然と目の健康習慣を意識するきっかけになりますね。
まとめ
楽しみながら目の健康について考えよう!

今回の記事では、目の愛護デーについて子どもに伝える方法や過ごし方のアイデアをご紹介しました。保育園において目の愛護デーは、子どもたちが日常生活の中で目を大切にする意識を高める良いきっかけとなります。遊びや製作を通して学ぶことで、無理なく健康的な習慣が身につきますよ。また、保育園での取り組みを家庭にも伝えることで、保護者と協力しながら子どもの視力を守り、健やかな成長を一緒に支えていくことができるでしょう。ぜひ保育活動の参考にしてみてくださいね。





















