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皆さんこんにちは!保育士くらぶ編集部です。
「子育ての経験を生かして、保育の仕事がしてみたい!」「子どもが好きだから保育の仕事に携わりたい!」と思っていても保育士の資格がないから….と諦めてしまっている人もいるのではないでしょうか。
資格がないからと諦めるのはまだ早いです!!
保育士の資格がなくても、保育士の補助的な仕事をする「保育補助」という仕事があるのをご存知でしょうか。
保育士不足が問題視される中、資格を持っていなくても働ける保育補助の仕事は注目を集めています。
ここでは、保育士の資格がなくても保育の現場で活躍したい人へ、保育補助のお仕事内容やお給料事情、メリット・デメリットなどを詳しく紹介します!
保育補助とは?

保育補助とは、その名前の通り、保育の現場で保育士さんの業務の補助を行うお仕事のことです。
保育園は、子ども一人ひとりに目が届くように必要最低限の保育士の数が定められています。
しかし、最低基準の人数だけでは実際に子どもを保育するのは難しいでしょう。
保育士さん一人ひとりに過重な負担がのしかかる状態を放置し、長時間労働や休日出勤を強いることは、人材の流出を招くことになるかもしれません。
加えて、保育業界全体が人手不足で深刻であるため、有資格者の募集のみを対象にした求人では、十分な労働力の確保が困難な状況が続いています。
そこで、そういった人員不足を補う形で、正規の保育士さんをサポートしているのが、保育補助の方々です。
保育補助の仕事内容は?

保育補助の主な仕事内容は、保育士さんが他の業務で手が回らない際のヘルプです。
何を任されるかはその時々で変わりますが、基本的には準備や片付け・掃除といった環境づくりがメインになることが多いようです。
しかし、園の状況によってはその限りではないため、「ひと通りの保育を担当する」と考えておくのがよいでしょう。
また、「乳児クラス」と「幼児クラス」では仕事内容が大きく違うので詳しく説明します。
乳児クラスの場合
乳児クラスで保育補助をする場合、授乳のサポートやおむつ替えをする場合があります。
ここで大切なのは、おむつを替えたり、ミルクをあげたりしながら、子どもとスキンシップを取ることです。
離乳食期の子がたくさんいる場合は、1人1人に食事を与えることも重要な仕事になってきます。
1人で食べられる子どもでも、食べ物をこぼしたり食べたがらなかったりする子どもがいるため、見守りながらサポートをしてあげましょう。
幼児クラスの場合
幼児クラスで保育補助をする場合、子どもと遊んだり、お散歩に付き添ったりする場合もあります。
外に出る際は、常に子どもの安全を守れるよう注意して引率しなければなりません。
子どもの人数が多いほど目が届きにくくなるので保育補助をしてくれる方がいると保育士さんも安心して仕事ができると思います。
勤務時間
勤務時間は、それぞれの保育施設により異なります。
しかし、正規社員ではないため、一般の保育士よりも短い勤務時間を選択できるなど融通が利くところも多いです。
そのため、保育士を目指す学生のアルバイトや、生活の中で空き時間を活用できて、子育て経験のある主婦のパートにも適しています。
ただし、補助保育の仕事内容や待遇は、勤務先の保育園によって大きく異なります。
事前に募集要項をしっかりと確認し、自分の希望する勤務体系や得意な業務内容に合わせて、勤務先を選ぶと良いでしょう。
保育士さんとの違い
保育補助の方々の役割は、有資格者のサポートです。なので、行う事ができる業務も保育士さんと比較すると少なくなります。
正社員の保育士さんと比較して、どのような仕事に差があるのか紹介します。
- クラス担任を受け持ち、保育目標や理念に沿って保育計画を作成する
- 自らアイデアを出し、教室の飾り付けやお遊戯会の準備を行う
- 季節ごとの行事を企画し、中心となって主体的に準備をする
- 定期的に保護者とコミュニケーションをとり、子育てについて等の相談に対応する
以上のような業務は保育補助の方々は行う事は無く、保育士免許を持つ保育士さんが主導します。保育士さんのみでは対応が難しい仕事の手助けをし、働きやすい環境を整えるのが保育補助の方々の仕事です。
ただし、保育補助の方々の業務内容や責任範囲は、施設の方針や人員の充足度合いによって大きく変わってきます。
求人情報の記載内容をしっかりと確認し、採用面接や職場見学で認識合わせを行うといった対策をとり、ミスマッチを防止しましょう。
保育士不足がとくに深刻である施設の場合、有資格者同様の仕事内容を任されて、負担を感じるケースもあります。保育士の人数が極端に少ない施設は避けた方がよいでしょう。
保育補助のお給料事情

多くの場合、保育補助のお仕事は正職員ではなく、非正規での雇用が多い傾向があります。
時給の相場は勤務地域や勤務地域や業務経験、保有スキルによって変わってきますが、1,000~1200円程度のようです。
中には、給料水準の比較的高い都道府県や早番など人材不足が深刻な時間帯の勤務などで1,500~1,800円に届く求人もあるので、ご自身の希望と照らし合わせて探してみるとよいでしょう。
求人情報の比較を行う際には、勤務地域や時間帯、勤務形態など、勤務条件が似ている情報同士を比較して、就職や転職先として検討しましょう。
求人サイトの機能を活用すれば、勤務地域や勤務形態などによる絞り込み検索を行い、効率的に内容比較ができます。
また、一部では、保育補助の方々に対しても、資格手当や業務改善手当、残業手当などの各種手当を支給している所もあります。有資格者が保育補助の求人検索を行う際には、「資格手当支給」を条件とした絞り込みを行うと良いでしょう。
各種手当のなどは、採用の園等の方針や規定によって異なるので、事前に詳細事項をしっかりと確認し、認識合わせを行いましょう。
保育補助で働くメリット・デメリット
保育補助のお仕事ではどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
保育補助のお仕事に応募する前に、頭に入れておきましょう
メリット① 無資格でも実務経験が積める
保育士を目指す人にとって、保育補助として働くと無資格でも実務経験が積めるという大きなメリットがあります。
保育士になるには、大学・短大・専門学校などの保育士養成課程で決められた課程を修了するか、保育士試験に合格する必要があります。
学校へ通うのが難しい方は、保育補助として働きながら通信講座などで学んで保育士資格を取ることもできます。そうすれば、そのまま勤務先の保育施設で正規の保育士として就職できることもあります。
また、保育士になりたい、保育に関わる仕事に就きたいと考えている人にとっては、実際に子どもたちと接したり、保育士からの指導や助言を受けながら働くことができたりすることも大きなメリットの1つです。資格を取得して保育士として働き始める際に、保育補助として働いた経験を活かせるでしょう。
保育士を目指している保育学生さんには就職前のよい訓練になります。さらに、就職活動の際には実務経験があることをアピールポイントにできるのもメリットの1つですね。
メリット② 保育士試験の受験資格が得られる
保育補助として働いた期間は実務経験にカウントできます。
そのため、2年以上働けば、保育士試験を受けるために必要な受験資格「2年以上の実務経験を持つ」を満たせます。
専門学校や養成校には通えないけれど保育士資格を取得したい、独学でチャレンジしたい方にとっては魅力的なメリットですね。
メリット③ 時間の融通が利く
「土日休み」「午後のみ勤務」などの働き方を希望する人の応募も歓迎されます。
フルタイムで働くことが難しい人でも勤務しやすく、家庭と仕事の両立がしやすいのもメリットの1つです。
主婦にとっては、家事や育児と両立しながら働けるのは大きなポイントですよね。
24時間保育の施設では、働く時間や曜日を選べる場合があり、週3日・1日3時間からというように短時間勤務が可能なところもあります。
自分の働き方にあった求人を探して応募すると良いでしょう。
デメリット① 担当したい仕事ができないことも
保育補助は仕事内容が園によって異なります。一部の施設では「正規雇用の職員が保育業務全般を担当 保育補助者やパートスタッフはサポート業務に徹する」といった分業体制を採用しています。
そのため、子どもとあまり関わらずに食事の準備や掃除が中心になることもあり、自分が担当したい仕事ができないこともあります。
逆に保育士と変わらない仕事を求められる園もあり、ハードに感じることがあるかもしれません。
仕事内容のミスマッチを防ぐためにも、応募する前に求人内容を良く確認することが大切です。
デメリット② 給料が安定しにくい
パート・アルバイトは一般的に、正規の保育士さんに比べると保育補助の賃金は安く、給料水準の安定しにくい働き方です。
もちろん、職場によって賃金は異なるため、中には高時給のところもあります。しかし、そうした施設でも正規の保育士さんと賃金の差があるケースが多くあります。
安定的な働き方を希望する人は、資格取得支援制度を設け、正社員へのステップアップを応援する施設を選択するといった方法で、リスクヘッジを行うとよいでしょう。
保育補助になるには?
保育補助になるのには、国家資格や民間資格などの特別な資格は必要ありません。特別な経歴も特に必要なく「初心者OK」となっている求人もあり、様々な人の活躍できる職種です。
園としては、保育士と同じレベルの知識や経験があれば望ましい、というのはありますが、基本的に無資格でもなれる職種です。
- ハローワークなどで求人を探す
- 私立の園に直接問い合わせる
- 自治体の保育課に求人を問い合わせる
- 保育学生の場合は在籍している学校を経由して問い合わせる
といった方法で求人を探しますが、自分で問い合わせて求人を探すのが大変ですよね。
保育士・幼稚園教諭の方向けの日本最大級求人サイト「保育求人ガイド」では、専門のアドバイザーが多くの保育士・幼稚園教諭の方を対象に、20年以上にわたり転職・キャリアサポートを行っており、キーワードなどで簡単に条件を絞って検索することができます。
保育補助のお仕事が気になる方は、是非活用してみてください!
どんな人が向いている?
保育補助は資格を必要としないので、多くの人が挑戦できる職種です。
その中でも、特にどんな人が保育補助に向いているのか紹介します。
保育の現場を実際に経験したい保育学生さんには、最も向いているアルバイトです。
保育補助として現場で働いた経験は、就活の祭に有利になります。
履歴書や面接で、即戦力になれることや熱意があることを伝えるのにより説得力が増すでしょう。
保育士として働いたい!という保育学生さんは、ぜひ保育補助のお仕事にチャレンジしてみると良いでしょう。
保育士資格を取得するための受験には、いくつかの条件があります。
その中の1つに「2年以上の現場経験を有していること」というものがあります。
つまり、保育補助として2年以上働けば、保育士試験を受けることができるようになります。
また、保育士資格を取得した後も実務経験があることは大きなメリットになります。
出産や育児をきっかけに離職し、お子さんのことが安定したタイミングで復帰を考えている潜在保育士さんも多いと思います。
しかし、出産や育児で離職となると保育現場に戻るまでのブランクは少なくとも2年以上はあります。
ブランクがあくほど、正規職員としていきなりフルタイムで働くのはハードルが高いと感じる人も多いでしょう。
そんな方は、まず保育補助のお仕事をすることで少しずつ感覚を取り戻して保育士に戻るという方法もあります。
ご自身が苦労して培った知見を仕事に活かせる、やりがいのある仕事だと思います。
また、多くの子ども達と接することで得られることもたくさんあるので充実したパート勤務ができるでしょう。
採用側も、子どもに関わった経験のある方を歓迎する傾向が強いのでスムーズに事が運べるかもしれませんね。
まとめ
今回は、保育士の資格がなくても保育の現場で活躍したい人へ向けて、保育補助のお仕事内容やお給料事情、メリット・デメリットなどを詳しく紹介しました。
現在の保育の現場では、保育士の人員不足が深刻な社会問題になっています。
そんな深刻な人員不足を解消するために、今は資格がなくても保育の現場で活躍できるように保育業界が変化してきています。
保育に興味があるけど、資格がないことが足枷になっていた方は、是非、保育補助の仕事を通して保育の現場で活躍していきましょう!!