2026年最新!106万円の壁とは?撤廃で保育士の働き方はどうなる?【条件・いつから・扶養】

2025年6月に成立した年金制度改正法により、2026年10月から、106万円の壁が撤廃されます。壁の撤廃に伴い、働き方を見直したいと考えている人は多いのではないでしょうか。この記事では106万円の壁の現在の状況や、今後の変更点についてまとめています。106万円の壁とは何か、130万円の壁との違いや、撤廃後手取りや働き方はどう変わるのか、気になる方にぜひ読んでいただきたい記事です。

106万円の壁とは

社会保険に加入する義務が生じるボーダーライン

106万円の壁とは、年収が106万円に達すると社会保険に加入しなくてはならないというボーダーラインのことです。一定の条件を満たすと、配偶者の扶養から外れ、健康保険や厚生年金への加入が必要になります。この基準は主に従業員数が一定規模以上の企業で働くパートやアルバイトに適用され、週の所定労働時間や勤務期間などの条件も関係します。正社員として社会保険に加入している人はこの影響を受けません。

勤務先の規模によっては加入対象にならない

2026年2月現在、106万円の壁は全ての人が対象ではありません。年収が106万円を越すと社会保険に加入しなければならないのは、次の条件すべてに当てはまる労働者です。

・企業の従業員が51人以上
・週の所定労働時間が20時間以上
・月額88,000円以上の賃金が発生している
・雇用期間が2ヶ月を超える見込み
・学生ではない(夜間学生や休学中の場合は加入対象)


これらの条件に当てはまらない場合は加入対象になりません。

保育士くらぶ

106万円以上の年収を得るとどうなる?

給与から社会保険料が引かれ手取り額が減る

106万円以上の年収を得ると社会保険に加入する必要があり、それにあたって、給与から社会保険料が引かれることになります。2026年2月現在、短時間労働者は、年収を106万円以下に抑えることで社会保険に加入し、手取りが減ってしまうことを避けることができます。夫婦世帯では、配偶者の社会保険の扶養に入ると社会保険の負担なしで社会保険証を使うことができ、老後に年金がもらえますよ。

106万円の壁と130万円の壁の違いは?

130万円の壁は社会保険の扶養から外れる基準

106万円の壁は社会保険に加入する基準で、130万円の壁は社会保険の扶養から外れる基準です。年収130万円(月108,000円以上)の収入を得ている場合、配偶者の社会保険の扶養から外れます。会社に勤務していて社会保険の加入条件を満たす人は、社会保険に加入します。フリーランス等の働き方で社会保険の加入条件を満たさない人は、国民健康保険と国民年金に加入することになりますよ。社会保険に加入する場合、年収の約14~15%程度の社会保険料が差し引かれます。

106万円の壁はいつ撤廃される?

2026年10月からの撤廃が決定

106万円の壁は2026年10月からの撤廃が決まっています。社会保険の加入条件を段階的に変えていくにあたって、まず年収106万円以上(月給88,000円以上)の収入を得ているという条件を取り払います。つまり、2026年10月以降は
・企業の従業員が51人以上
・週の所定労働時間が20時間以上
以上の条件を満たしている人は社会保険の加入対象となりますよ。その後2027年10月には従業員数の段階的撤廃が開始され、2029年10月には従業員数が5名以上の事務所等で働く人々も加入対象になります。

106万円の壁が撤廃されたらどうなる?

週20時間以上の勤務で厚生年金加入義務が生じる

106万円の壁が撤廃されると、年収にかかわらず週20時間以上働く人は厚生年金への加入が義務となります。これまでは、年間106万円以上の収入を得ていた人が厚生年金に加入する必要がありました。しかし、壁が撤廃されると年収基準ではなく、週20時間以上という労働時間で厚生年金加入が決まりますよ。これまで扶養内で調整していた保育士も、勤務時間が基準を超えれば加入対象となります。

106万円の壁撤廃のメリット

厚生年金加入で保険料の負担は会社と折半になる

106万円の壁を撤廃すると、労働者にはどのようなメリットがあるでしょうか。まず、保険料負担を会社と折半しながら社会保険に加入することができます。その結果、将来受け取れる厚生年金額が増え、老後の生活基盤が安定しやすくなります。また、厚生年金に加入することで病気やけがで働けなくなった場合の傷病手当金や、出産時の出産手当金などの保障も受けられるため、万一の際の安心感が高まりますよ。

税金のために働き控えをしなくてよくなる

年収106万円以上の収入を得て、社会保険料が引かれることを考え働き控えていた人たちは、2026年10月から働き控えを気にしなくてよくなります。収入を気にせず労働時間を増やすことができるという点はメリットですね。しかし、保険料負担に労働時間が釣り合わなくなってしまう可能性があります。保険料の負担が大きすぎる場合、社会保険に加入したくない場合は、労働時間を週20時間未満に抑えて働きましょう。

106万円の壁撤廃のデメリット

年収によっては保険料負担が重いと感じる

106万円の壁を撤廃すると、労働者にはどのようなデメリットがあるでしょうか。まず、年収次第では保険料負担が重いと感じることがあります。106万円の壁が撤廃された後は、一定の基準を満たす企業で週20時間以上働くと社会保険に加入義務が発生します。その結果、手取り収入が一時的に減少する可能性がありますよ。時給や家族構成にもよりますが、週20時間ぎりぎりの労働時間では負担感が残りやすいことが多いです。週25~30時間程度まで増やし年収を130万円以上に伸ばせば、保険料負担を上回る手取り増や保障のメリットを実感しやすいでしょう。

106万円の壁が撤廃される理由は?

労働力不足解消のため

106万円の壁が撤廃される背景には、労働力不足を解消する目的があります。これまで、106万円以上の収入を得ると社会保険料によって手取りが減少する影響で、年末に働き控えをする人が少なくありませんでした。しかし、壁をなくすことで収入に応じて段階的に保険料を負担する仕組みに移行すれば、手取り減少を過度に意識した就労調整が起こりにくくなります。結果として労働時間を増やしやすくなるため、人手不足の緩和が期待されています。

最低賃金が上昇しているため

106万円の壁が撤廃される理由として、最低賃金が上昇していることが挙げられます。最低賃金の引き上げにより、労働時間を抑えていても年収が106万円に達しやすくなり、従来の基準では実態に合わなくなってきました。そのため、収入増がそのまま手取り減につながる不合理を是正し、働いた分だけ収入が増える仕組みに改める必要があるのです。制度を現状の賃金水準に合わせることで、就労調整を減らし、安定した労働参加を促す狙いがありますよ。

社会保険や厚生年金の加入対象者を増やすため

106万円の壁が撤廃される理由として、社会保険や厚生年金の加入対象者を増やす目的があります。背景には少子高齢化の進行があり、現役世代の保険料で高齢者を支える構造の維持が課題となっています。加入対象を広げることで保険料収入を安定させ、制度の持続可能性を高める狙いがありますよ。また、短時間労働者にも厚生年金を適用することで、将来の年金受給額を底上げし、老後の生活不安を軽減する効果も期待されています。

保育現場にはどんな影響がある?

働き控えが減り人手不足解消につながる

106万円の壁が撤廃されることで、保育現場にはどのような影響があるでしょうか。まず、働き控えが減ることで人手不足が解消される可能性がありますよ。これまでは、年収が106万円に届きそうになると働き控えをする人が少なくありませんでした。そのため年度後半に人員が不足し、子どもの受け入れ人数を抑えざるを得ない場面もありました。106万円の壁の撤廃により就労調整が減れば、年間を通じて安定的に勤務する職員が増え、配置基準を満たしやすくなる可能性がありますよ。

扶養から外れる条件が増える

106万円の壁が撤廃されることで、扶養から外れる条件が増えます。これまで収入を抑えるために勤務時間を調整していた保育士も、勤務先の規模や労働時間にかかわらず社会保険加入の対象となる可能性がありますよ。そのため、手取り額の変化だけでなく、厚生年金加入による将来の年金増額や、傷病手当金・出産手当金などの保障内容を具体的に確認しておくことが大切です。園と勤務条件を話し合い、無理のない働き方を選びましょう。

時短勤務から常勤になる職員が増える

106万円の壁が撤廃されると、時短勤務から常勤で働く職員が増えることが予想されます。これにより、慢性的な人手不足の緩和やクラス運営の安定、子ども一人ひとりに向き合う時間の確保につながることが期待されます。また、職員間の連携や引き継ぎも円滑になり、保育の質向上にも寄与するでしょう。一方で、長時間勤務による負担増を防ぐため、業務分担の見直しや働きやすい環境整備も重要となりますよ。

保育士が106万円の壁撤廃に向けてやるべきこと

扶養内前提の働き方を見直す

2026年10月に予定されている106万の壁撤廃に向けて、保育士がやるべきことは何でしょうか。まずは、扶養前提の働き方を見直すことです。現在の年収、社会保険加入後の手取り額を試算しましょう。その際、保険料負担だけでなく、厚生年金による将来の受給額増加や、傷病手当金・出産手当金の対象になる点も含めて比較することが重要ですよ。園の就業規則や社会保険の適用条件を改めて把握し、勤務時間を増やして常勤に近づけるのか、働き方を維持するのかを具体的に検討することが大切です。

園と勤務時間の増減について話し合う

106万円の壁撤廃に向けて、働いている園と勤務時間の増減について話し合っておくと安心です。壁が撤廃されることで社会保険に加入することになる場合、年収によっては社会保険料が負担だと感じる場合があります。社会保険料負担を考慮して労働時間を増やすのか、または労働時間を週19時間以内に抑えて社会保険加入を避けるのか、勤務時間の増減について考えておきましょう。家庭の状況やキャリア形成の希望を整理し、自分にとって最適な働き方が選択できるといいですね。

まとめ

106万円の壁は10月から撤廃される

106万円の壁は2026年10月から撤廃されます。撤廃によって、これまで配偶者等の扶養内で働くことができていた人でも、扶養から外れ社会保険に加入する可能性がありますよ。撤廃後の社会保険加入条件を見直し、自分が該当するか確認しておきましょう。また、社会保険に加入する場合、自分の手取り額がいくらになるのか、社会保険料を差し引かれて損にならないためにはどのくらい労働時間を増やすか、ぜひ考えてみてくださいね。

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