保育園で楽しむ野菜の製作とは?【立体・子ども・2歳児・遊び・スタンプ】

野菜は、特徴的な形や鮮やかな色をしているものが多く、保育園での製作にぴったりな題材です。折り紙や粘土のような一般的な製作活動で使用する素材に加えて、本物の野菜なども製作の材料として活用することができますよ。今回の記事では、簡単に作れる折り紙を使った野菜の製作や、スポンジや風船などを使った野菜の製作のアイデアを紹介しています。また、作り終えた作品を、普段の遊びや行事に活用する方法も説明しています。是非この記事を参考にして、子ども達と一緒に製作して遊んでみてくださいね!

保育園で野菜の製作を行うねらいは?

野菜への苦手意識を減らす

子どもが楽しく野菜の製作に取り組むことで、食べるのが苦手な野菜への苦手意識を減らすことができるかもしれません。味や食感が苦手な野菜であっても、見た目や断面に面白さを感じることで、野菜に対する子どもの苦手意識が薄れる可能性がありますよ。苦手な野菜が多いと、栄養が偏りやすくなってしまいますよね。製作を通して子どもの苦手な野菜を減らすことは、食育にもつながります。

五感を使って本物の野菜を観察する

子どもが折り紙や粘土などで野菜を製作するときは、本物の野菜をよく観察して理解する必要があります。よく見ること以外に手で触る、匂いを嗅ぐ、叩いて音を確かめるなど、五感を使ってじっくりと観察しましょう。また、製作前に野菜を口にして味を確かめたり、野菜を切って断面の見た目や触感を確かめることもおすすめです。触り心地をザラザラやツルツルのようなオノマトペで表現したり、両手で持って野菜の重さを確認するのもいいですね。子どもが野菜への興味や理解を深められるように、観察する時間を十分に確保しましょう。

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保育園で作る野菜の製作アイデア【立体編】

おままごとにおすすめなクラフト紙の野菜

クラフト紙やコピー用紙などで立体的に作る、おままごとにもぴったりな製作です。クラフト紙やコピー用紙、画用紙など紙系の素材を使った立体製作には、キャベツや玉ねぎなど、皮や葉が層になった野菜が題材としておすすめですよ。実や芯が包まれていたり葉が重なって隠れている部分は、本物のキャベツや玉ねぎを1枚ずつ分解して観察しながら製作してみましょう。紙のツルツルした表面の質感を利用しても良いですが、一度クシャクシャに丸めてシワをつけてから活用すると、野菜が持つ独特な形や質感を表現しやすいのでおすすめです!

参考動画

障子紙やフェルトを使った野菜

形を整えた新聞紙の上に障子紙を貼り付け、野菜の本体部分を作っていきます。障子紙にボンドをたっぷりと染み込ませて張り子にすることで、頑丈な野菜にすることができますよ。壊れにくいため、クラフト紙で作った野菜と同様に、子ども達のおままごとの道具としても使用することができます。また、野菜の葉や茎の部分にはフェルトやスズランテープを用いることで、張り子の部分との質感の違いを表現することができますよ。

出し物の小物におすすめなビニール袋の野菜

丸めたチラシやティッシュペーパーなどを、カラーポリ袋で包んで作る野菜です。袋の中身に使用する紙は柔らかく、丸めたり広げたりといった変形がしやすいので、小さい子どもでも簡単に作ることができますよ。また、カラーポリ袋を使用して作れば、色を塗る必要がありません。鮮やかな高発色の袋を使うと、遠い場所からでも見やすいため、保育園行事の出し物の小道具として活用するのもいいでしょう。

粘土で作るリアルな野菜

紙粘土で作る本物のような見た目をした野菜の製作になります。本物の野菜を観察しながら、ヘラを使って粘土で形を再現していくことで、子どもの観察力や表現力を養うことができますよ。紙粘土で作る場合には、乾燥した後に絵の具で色を塗ると、実物の野菜に近い仕上がりになります。野菜の表面にある傷やへこみ、ツヤやザラザラ感など細部までじっくり観察して、丁寧に製作してみましょう。

縫わずに毛糸で作るブロッコリー

毛糸やフェルトを使ったブロッコリーの製作です。ブロッコリーのつぼみ部分は、毛糸とフォークを使って再現します。茎部分には、クルクルと丸めたフェルトを使い、フサフサなつぼみ部分と茎部分の質感の違いを表現しましょう。毛糸部分は毛糸同士を結び、フェルト部分は布用両面テープや手芸用ボンドを使って接着することで、それぞれしっかりと固定することができます。また、緑ではなく白っぽい色の毛糸やフェルトを使えば、簡単にカリフラワーを作ることもできますよ。

スポンジで作る野菜スクイーズ

低反発のスポンジを使うことで、触り心地の良い野菜のスクイーズが作れますよ。まず、ハサミを使ってスポンジを野菜の形に切ります。そして、表面の凹凸を少しずつハサミで削って滑らかにしていきます。形を整え絵の具で色を乗せたら、上からボンドを塗っていくことで、本物の野菜のようなツヤ感を加えることができます。また、スポンジのひび割れを防ぎ、スクイーズを長持ちさせることにも役立ちますよ。

風船スタンプで作る夏野菜

絵の具をつけた水風船を使って紙に色を塗る、夏野菜の製作です。空気ではなく水が入った風船を筆代わりに使うことで、水風船の重さや柔らかい感触などを楽しみながら、製作活動に取り組むことができますよ。まずは、紙に野菜の下書きをしてから必要な絵の具を用意して、水風船に絵の具をつけます。水風船は割れてしまわないように、爪を立てず優しく持ちましょう。紙に水風船を押し付ける際の強弱で、色のつき具合が異なることを楽しんでみてくださいね。下書きの枠をはみ出すくらいしっかりと色を乗せていくことで、最後にハサミで裁断したときに端まで綺麗な仕上がりになりますよ。

本物の野菜の断面を使った野菜スタンプ

本物の野菜をカットした断面を、スタンプとして活用してみましょう。種が入っているオクラや層になっている玉ねぎなど、なるべく断面の種類が幅広くなるような野菜を用意すると、より子ども達に楽しんでもらえるはずですよ。調理されてお皿に盛られた状態の野菜とは異なる調理前の野菜の断面に、子ども達が面白さを感じて興味を持つことで、苦手な野菜も食べられるようになるかもしれません。野菜スタンプについては過去の記事で詳しく取り上げているので、ぜひご覧ください!

目玉のついた本物の野菜

こちらも本物の野菜を使った製作になります。丸く切り取った紙に好きなように目を描き、本物の野菜に貼り付けるだけの簡単な工程で作ることができるので、小さな子どもの製作にもおすすめです。ウインクや涙目にしたり、様々な表情の目を描いてみましょう。また、つり目や青色の瞳など、目の形や瞳の色を変えても面白そうですね。シンプルな工程で作れる題材だからこそ、材料や作るパーツなど、自由にアレンジを加えて楽しんで作りましょう!

折り紙で簡単に作れる野菜の製作アイデア【平面編】

折り紙のナス

紫色の折り紙を使って、ナスを製作しましょう。ナスの実とヘタの部分はそれぞれ別の折り紙を使って作ります。ヘタはサイズが小さいため、少し作るのが大変かもしれませんが、子ども達が指先を細かく動かす良い練習になるはずです。ヘタに使用する折り紙を緑色や黒色などに変えながら、本物のような形のナスを完成させましょう。より本物に近いナスを折り紙で再現したい場合には、立体的な折り方にも挑戦してみてくださいね!

折り紙のにんじん

鮮やかなオレンジ色の折り紙を使って、にんじんを製作しましょう。にんじんは、細長くスタイリッシュな形状のものから、ぽってりとした丸く可愛い形状のものまで、いろいろな形があります。また葉の部分は、シンプルな四角にする折り方や細かく分かれる折り方があり、どの折り方を選ぶかによって難易度を調整できますよ。ナスと同様に、さらにクオリティーや難易度の高い折り方に挑戦してみたい場合には、立体的なにんじんも製作してみてくださいね!

保育園で製作した野菜や本物の野菜を使った遊び方

おままごとの道具として使う

フェルトや紙素材で立体的に作った野菜は、子どもがおままごと遊びをする際のおもちゃとして活用することができます。紙を何層にも重ねたり、やわらかいフェルトをしっかりと縫い合わせて作った安全で頑丈な野菜は、子どものおままごとにぴったりですよ。また、100円均一ショップで売られている、プリント野菜の製作キットやファスナーテープを使用すれば、より簡単に作ることができます。切れる野菜のおもちゃについても作り方動画を掲載したので、参考にしてみてくださいね!

発表会の小道具に利用する

カラーポリ袋を使用して製作した野菜は、保育園の発表会や運動会などで使う小道具としての利用がおすすめですよ。保育園行事の出し物は、ホールや園庭など広い場所で行うケースが多いですよね。遠くから見ても何の野菜なのかを判別しやすいように、開催場所の面積に応じてポリ袋のサイズを調整し、大きめに作ると良いでしょう。袋は軽くて柔らかく破れやすい素材です。子ども達には、事前に素材の特性をしっかりと伝えて、爪を立てて持ったり強く叩くなどの乱暴な扱いをしないように注意しましょう。

野菜スタンプを使ってカードを作る

小さく切った画用紙やハガキなどに野菜のスタンプを押して、さまざまなカードを作って遊びましょう。たとえば、トマトやピーマン、オクラなどの断面をスタンプに使い、暑中見舞いのカードを作るのはいかがでしょうか?家族へ送ることを目標に、ハガキに野菜スタンプを押して文字を書けば、子ども達は暑中見舞いの書き方について学ぶことができますよ。他にも、誕生日カードや手紙など誰かに送るためのカードに野菜スタンプを活用したり、オリジナルのトランプカードを作って遊んだりすることもできます。

野菜スタンプと手描きの絵を組み合わせる

押したスタンプの形から、さまざまなイメージを膨らませて絵を描き加える遊びです。野菜の断面はさまざまな形の種類があるため、断面が人の顔のように感じる子もいれば、違うものに見えている子もいます。子どもの個性を表現する面白さがありますよ。また、なるべく多くの色の絵の具や多くの種類の野菜を用意しておくことで、子どもの選択の幅を広げることができます。作品が完成したら、先生も含めた全員で作品を見せ合って、楽しく交流をしてみてくださいね!

野菜を並べてイメージを形にする

本物の野菜の形に注目して、さまざまなイメージに合わせて並べる積み木のような遊び方です。たとえば、細長い形のごぼうやきゅうり、丸い形のトマトなど、野菜の形には数多くの種類があります。形の特徴を利用して動物の体や花などをイメージしながら並べて遊ぶことで、子ども達の想像力や表現力を大きく育てることができるでしょう。また、野菜の形は個体差があり、切り方によっても大きく変化します。子ども達にその面白さに触れてもらうことで、より一層楽しみながら遊んでくれそうですね!

目玉をつけた野菜を使って物語を考える

本物の野菜に目玉をつけて生き物のように見立てながら、オリジナルの物語を考えていく遊びです。シンプルな見た目だからこそ、子どもの想像力を自由に働かせてお話を考えることができますよ。必要に応じて、まつ毛や口などの顔のパーツをつけたり、リボンやヒゲなどの特徴を加えたりしても面白いでしょう。いきなりオリジナルの物語を考えるのは難しいですよね。まずは童話やお気に入りの絵本などを参考にしながら少しずつアレンジなどを加え、オリジナルの物語を作っていくのがおすすめですよ!

まとめ

いろんな素材で野菜の製作を楽しもう

いかがでしたか?今回は、保育園で作って遊ぶことができる、野菜を題材にした製作についてご紹介しました。野菜を食べることが苦手でも、楽しく遊べる身近なおもちゃとして野菜を好きになっていくと、少しずつ食べることへの抵抗や苦手意識を減らせる場合もありますよ。製作を通して食育につなげることもできるので、今回ご紹介した内容を参考にしながら、ぜひ保育園で実践してみてくださいね!

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