子どもの主体性の伸ばし方とは?【育てる・主体性がない・遊び・保育】

主体性は、子どもが将来、社会で自立し主体的に行動するために欠かせない重要な要素です。みなさんは、子どもの主体性をどのように育てるかをご存じでしょうか?今回の記事では、主体性の意味や、主体性のある子どもとない子どもの具体的な特徴について詳しく説明します。さらに、子どもの主体性の伸ばし方や、子どもの主体性が育まれない原因なども分かりやすく解説しますよ。子どもの主体性を伸ばしたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

主体性とは?

自分の意志や判断に責任を持ち行動すること

主体性とは、自らの意志と判断に基づいて行動し、その結果に対して責任を持つことを意味します。例えば、あるプロジェクトにおいて、自分の役割を明確に理解し、目標に向けて積極的に提案や改善策を考える姿勢が主体性の現れです。主体性を育むためには、自己理解や目標設定の明確化が重要です。自分が何を目指し、何を成し遂げたいのかをはっきりさせることが、主体的な行動の基盤となりますよ。また、困難な状況に直面しても、自ら解決策を見つけ出し、積極的に取り組む姿勢が主体性を支えます。このように、主体性は自己実現や成長において不可欠な要素であり、その発展を支える力と言えるでしょう。

保育士くらぶ

主体性のある子どもの特徴

周囲の意見に流されない

主体性のある子どもは、周囲の意見に左右されず、自分の考えや価値観に基づいて行動できることが特徴です。例えば、友達が多数派の意見や行動を選んだとしても、友達の判断に合わせたりせず、自分の視点や判断を大切にします。他者の意見を尊重しつつも物事を客観的に見て、自分自身の判断を大切にできる子どもは、主体性があると言えるでしょう。また、主体性がある子どもは、リーダーシップや創造性も同時に育まれていくようです。

失敗を恐れずチャレンジする

失敗を恐れずにチャレンジする姿勢も、主体性のある子どもの特徴です。こうした子どもたちは、未知の分野に対して好奇心を持ち、積極的に取り組むことができます。失敗を成功への一部として捉え、学びの機会と考えられる子どもは、困難に直面しても諦めずに努力し続けていけるでしょう。また、失敗した際に何が問題だったのかを振り返り、次に活かす方法を考えることが大切ですよ。このため、子どもたちの主体性を育てるには、日々の生活の中で振り返りの時間を設け、自己評価と成長の機会を与えるようにしましょう。

自分の意見をはっきりと言える

自分の意見をはっきりと表現することができる子どもは、主体性があると言えるでしょう。そのような子どもたちは、自分の考えを明確に持ち、それを他者に伝えることができます。例えば、学校の授業で積極的に発言したり、グループワークなどの際に自分の意見をはっきり述べたりなど、周囲に臆することなく発言することができます。また、自分の気持ちをはっきり伝えることができるため、他者との良好なコミュニケーションを築くこともできるでしょう。これらの特徴は、子どもたちが社会の中で自立し、成長するための重要な要素となります。

コミュニケーション能力がある

主体性のある子どもは、コミュニケーション能力が高いという特徴があります。自分の意見や感情を伝える際に、適切な言葉遣いや態度を意識して表現することができるため、周囲との良好な関係を築きやすくなります。このとき、自分の意見だけでなく他者の意見にも耳を傾け、理解する力も必要です。このような能力がある子どもは、他者の考えを理解し共感する力もあるため、問題解決の際には積極的にアイデアを出し合い、チームメンバーと協力して取り組むことができるでしょう。

主体性のない子どもの特徴

周囲に流されやすい

主体性のない子どもは、周囲に流されやすいという特徴があります。これは、自分の意見や目的が明確でなく、物事の意思決定において他人の影響を受けやすいことを指します。例えば、友達から特定の活動に誘われた際に、興味がないのに断れずに参加してしまうことがあります。また、クラスの雰囲気や友達の言動に合わせて自分の意見を変えることが多く、周りの雰囲気に流されてしまうことも多い傾向です。このような子どもは、自己主張が弱く、他人の意見を優先する傾向がありますよ。その結果、いじめや不正行為に巻き込まれるリスクが高くなります。また、自分自身の興味や才能を見つける機会を逃してしまう可能性もあるでしょう。

失敗するのが怖い

主体性のない子どもの特徴の1つとして、失敗への恐れが挙げられます。この恐怖心があると、子どもは自分の意志で行動することをためらいがちになり、結果として自発性を欠くことにつながります。失敗への恐怖心は、子どもが自分の能力を過小評価したり、周囲の期待に応えられないことを過度に気にすることで引き起こされますよ。このような子どもは、新しいことに挑戦する際に強い不安を抱き、失敗を避けるために他人に依存したり、指示を待ったりする傾向があります。その結果、自己決定や自主性が育まれず、常に他者に頼ることで安定を図ろうとする行動が見られるようになります。

1人で判断することができない

1人で判断することができないというのも、主体性が欠如している子どもに見られる特徴の1つです。主体性とは、自分の考えや意思に基づいて行動する力のこと。主体性のない子どもは決断や行動をする際に、常に周りの意見や指示に頼りがちで、自分で物事を深く考える機会が少ない傾向です。例えば、友達と遊ぶ場所を選ぶ際に自分の希望を言えず、周りの意見に流されてしまうことがあるかもしれません。このような傾向は、家庭や学校などで子ども自身が考えたり意見を表現する機会が限られていること、あるいは自分の意見を尊重されない経験が積み重なっていることが影響していると言われています。また、失敗や責任を恐れる気持ちから、自分で決めることに対して不安を感じ、ますます主体性を育む機会を失っていく可能性があるでしょう。こうした状況は、自信や自己肯定感の低下を招く恐れもありますよ。

コミュニケーションをとるのが苦手

コミュニケーションをとることに苦手意識を持っているのも、主体性が欠如している子どもに見られる特徴の1つです。この特徴は、自分の意思や感情を相手に伝えることが難しく、他者との関わりに消極的になることが主な原因です。主体性が欠けていると、他人の意見に影響されやすく、自分自身の考えを持ちにくくなるため、相手に合わせて円滑に会話を進めることが難しくなります。また、意見の対立や議論を避けようとする傾向も見られるでしょう。このような子どもたちは、友達や家族とのコミュニケーションがうまくいかず、集団の中で孤立したり役割を見つけたりすることが困難になります。こうした状況を改善するためには、親や先生が積極的に子どもの話を聞き、意見を引き出す場を提供し、子どもの自己表現や主体性を養う機会を作ることが大切ですよ。

子どもの主体性の伸ばし方

子どもの話をよく聞く

では、どのようにすれば子どもの主体性を伸ばすことができるのでしょうか。ここでは、子どもの主体性を育むための方法を6つご紹介します。まず1つ目は、子どもの話をよく聞くということです。例えば、子どもが学校での出来事について話しているとき、しっかりと耳を傾けることで、子どもは自分の意見や感情を自由に表現する機会を得ることができますよ。このように大人が、子どもの話に耳を傾け真剣に受け止める姿勢を見せることは、子どもの自信を築くための基盤となります。また、話を聞く際には、子どもの目線に合わせ、感情を理解し共感することが大切です。さらに、子どもの話を途中で遮らず、質問を通じて子どもの考えを深める手助けをすることで、子どもは自分の考えを整理し、自信を持って表現する力を身に付けることができるでしょう。

子ども自身に選ばせる

2つめは、子ども自身に選ばせるということです。子ども自身で選択し決断する機会を提供することで、自主性と責任感を育むことができます。例えば「今日は公園で遊ぶか、図書館で本を読むか、どちらにしたい?」など、いくつかの選択肢の中から子ども自身で決断するように促すことで、時間管理や優先順位を考える力が養われます。また、自分の興味に基づいた活動を選ぶことで自己肯定感が高まり、自分の意見や価値観を持つ重要性を学ぶこともできるでしょう。親や先生は子どもの決断を尊重し、失敗を恐れず挑戦する姿勢を応援することが大切ですよ。

子どもの興味や関心がたくさん育まれる、なぜなぜ期に関しての対応方法などは、こちらの記事を参考にしてみてくださいね!

子どもが選んだことは最後まで応援する

3つ目は、子どもが選んだことに対して、最後まで応援し続けることです。子どもが興味を持ち、自分で選んだ活動や目標を追求する過程で自己決定力を養うためには、大人の支援と理解が欠かせません。子どもが自分で決めたことを諦めずに最後までやり遂げる経験を積むことにより、自信が芽生え、責任感が育まれます。また、失敗や困難に直面したときに大人が模範となり、諦めずに立ち向かう姿勢を見せることで、子どもは諦めずに立ち向かう力を身につけることができますよ。このように子どもの主体性を尊重し、その選択を最後まで見守りながら応援することで、子どもは自分の判断に自信を持ち、将来にわたり自分自身の道を切り開いていく力を養うことができるでしょう。

子どもに干渉しすぎず見守る姿勢をとる

4つ目は、子どもに干渉しすぎず見守る姿勢をとるということです。子どもの主体性を伸ばすには、過度に干渉せず見守ることが大切。子どもは自分の興味や好奇心を通して成長します。しかし、大人が過度に細かく管理すると、子どもは自ら考え決断する機会を失い、自発性が低下する恐れがあります。大人は、子どもが自分で挑戦して失敗する経験を、温かく見守る姿勢をとることが重要ですよ。例えば、子どもが遊びや勉強で困難に直面しても、すぐに手を差し伸べたり答えを教えたりするのではなく、子ども自身が考え行動する機会を与えます。そして、その過程で必要に応じたサポートをすることで、子どもは達成感を感じられるでしょう。このように、子どもが自らの力で困難を乗り越える体験を積むことで、主体性と自信を育むことができるのです。

子どもが失敗しても叱らない

5つ目は、子どもが失敗しても叱らないということ。子どもの主体性を育む上で、失敗に対する大人の対応は非常に重要です。子どもの失敗を叱ってしまった場合、子どもは失敗を恐れ、新しいことに挑戦する意欲が低下する可能性があります。そのため、子どもが失敗した際に叱るのではなく、その失敗を学びの機会として捉えることで、子どもは自己肯定感と自信を持ち続けることができますよ。例えば、問題が起きた際には「何がうまくいかなかったのか?」「次はどうすればいいと思う?」といった質問を子どもに投げかけることで、子どもの考える力や解決能力を引き出すことができるでしょう。大人は、どのようにしたらその失敗を乗り越えられるのかを子どもと一緒に考え、同じ目線で対策を見つけることが大切です。

子どもに振り返りを促す

6つ目は、子どもに振り返りを促すことです。子どもの主体性を伸ばすためには、振り返りのプロセスが非常に重要。振り返りを通じて、子どもは自分の行動や考えを客観的に見ることができ、自らの成長を実感することができます。そのためにはまず、子どもに自己評価を促す環境を作ることです。具体的には、一日の終わりや行事の終了後に、何がうまくいったのか、どこが課題だったのかを一緒に話し合う機会を設けると良いでしょう。また、子どもが自分の気持ちや考えを自由に表現できるように、親や先生が積極的に質問を投げかけることも効果的です。例えば、「今日はどんなことが楽しかった?」や「次に同じことをするとしたら、何を変えたい?」といった問いかけは、子どもが自分の行動を振り返るきっかけとなります。このような振り返りの習慣を続けることで、子どもは物事を自分で考え、行動する力を養っていくことができるのです。

子どもの主体性が育まれない原因

制限や規制が多いため

子どもの主体性が育まれない主な原因の一つとして、過剰な制限や規制が挙げられます。現代社会では、子どもたちを危険や失敗から守るために多くのルールや制限が設けられていますよね。その結果、子どもたちは自ら決定する機会を失いがちです。例えば、公園などで自由な遊びや自発的な活動が制限されると、子どもは自分で何かを選び、行動する力を身につける機会が持てません。また、家庭や学校で常に親や教師が指示を与えすぎると、子どもたちは失敗を恐れ、新しいことに挑戦する意欲を失うことがありますよ。このように大人が、子どもの意見や考えを無視して一方的に指示を与えることで、子どもは自分の考えを表現する必要性を感じなくなり、主体性を育めなくなってしまうのです。

他者との関係性に問題があるため

子どもの主体性が育まれない原因として、他者との関係性に問題があることが挙げられます。家庭や学校での人間関係が不健全な場合、子どもは自分の意見や感情を自由に表現することが難しくなります。例えば、親や先生が過度に高圧的で指示ばかりしたり、子どもの意見を軽視したりするような態度を取ると、子どもは自分の考えに自信が持てません。また、同年代の友人との関係が不安定で、いじめや仲間はずれがある環境では、子どもは自分を守ることに精一杯で、自主的な行動を取る余裕がなくなります。このような状況下では、子ども自身が自分の価値を認められず、他者からの評価に依存してしまうことがありますよ。大人が子どもの主体性を育むには、子どもが心から安心して自分の意見を述べたり、自分の選択を試せるような環境を作ることが必要不可欠です。

まとめ

子どもの興味や関心に寄り添って主体性を伸ばそう!

いかがでしたか。今回の記事では、子どもの主体性の伸ばし方について詳しく解説しました。主体性とは、自分の意志や判断に責任を持ち行動すること。この力は将来、子どもたちが社会の中で自立していくために必要な要素です。子どもの主体性を伸ばすためには、子どもが全力で物事にチャレンジできる環境を提供することが重要であり、大人からの適切なサポートも必要不可欠なのです。ぜひ今回の記事を参考にして、子どもの興味や関心に寄り添い、主体性を伸ばす環境を作ってみてくださいね!

保育士くらぶ

ABOUTこの記事をかいた人

保育士くらぶは保育士の転職キャリアサポートを行うアスカが運営しています。保育士くらぶ編集部のメンバーは元保育士や幼稚園教諭出身のメンバーを中心に「保育業界をもっと良くしたい!」という思いがあるメンバーが在籍し、日々執筆しています。保育士くらぶでは現役保育士さんが職場で活かすことが出来る、保育のノウハウやネタ、保育学生にとって必要な知識などを発信しています。 アスカは保育士の就職支援を行う会社です。1994年創業。全国で約10万名の保育士、幼稚園教諭の皆さまが登録しています。年間約1万名がアスカを通じて保育園や幼稚園、学童などの施設への就職を決めています。 保育士の求人情報は 【保育求人ガイド】 https://hoikukyuujin.com/ プロフィール入力で園からスカウトを受ける 【保育士スカウト】 https://www.hoikushiscout.com/