目次
はじめに
こんにちは!保育士くらぶ編集部です。
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マスク保育の現状
コロナが流行し、マスク生活も1年が経過しましたよね。保育現場での働き方も大きく変わり、保育士の皆さんは日々苦労が絶えないことと思います。そんな保育では、マスク着用がもたらす思わぬ影響に保育士さんも子どもを預ける保護者の方も悩んでいるのではないでしょうか。
今回は、そんなコロナによる「マスク保育」の現状と、もたらす影響と向き合い方についてまとめていきます!
1年で大きく変化した保育現場
ウィズコロナにより日常生活に欠かせなくなった「マスク」ですが、保育園では特に不便ですよね。また、マスク以外にも、十分な換気やこまめな手洗いとアルコール消毒、行事などの延期や中止、臨時休園対応、、などただでさえ忙しい保育士さんたちの苦労が計り知れません。
保育士さんのマスク着用は当然のことですが、子どもたちは年齢により多少違いがあります。厚生労働省が提示している情報によると、2歳未満の子どもには着用義務がないとのことです。
下記2点は厚生労働省の引用です。
保育所における新型コロナウイルスへの対応にかかるQ&Aについて(第十報)(令和3年4月23日)┃厚生労働省
上記の内容を軽くまとめると、2歳未満の子どもにはマスク着用を義務付けないこと、2歳以上で着用可能であっても体調管理に注意すること、マスクではなくフェイスシールドなどの顔が良く見える感染防止用品を取り入れることが挙げられます。
子どもを守るための感染対策
保育士さんがマスクを着用する理由には保育所内での感染を防ぐ意味がある他、大切な子どもたちへの感染防止のための意味があります。乳幼児が多くいる保育園では、感染が広まっては多方面に影響が生じ非常に危険です。
完全には予防が期待できないマスクですが、するとしないとでは大きく変わります。夏は暑く、非常に不便ですが熱中症対策には十分注意して出来るだけ継続的に装着するようにしましょう。
発育に影響が?
既に大きな問題として挙げられているかと思いますが、マスク保育を継続させると子どもたちの発育に大きな影響をもたらします。下記では、そんなマスク保育による課題を具体的に挙げていきます。
表情が見えない
マスクをしていると表情がわかりにくいですよね。。。コロナ禍で出会った人同士であれば、お互いの顔を知らないなんてこともざらではないかと思います。しかし、保育現場では子どもたちの発育に悪影響を与えてしまいます。
「顔や表情を学ぶ段階にある乳幼児に喜怒哀楽が伝わらない」という点を大きく上げることが出来ます。6か月から1歳にかけて感情表現が豊かになるという特徴もあるため、乳幼児にとって非常に重要な時期であることがわかります。また、顔がわかるようになることで、親と他の人といった区別もつき始める段階です。人見知りも始まり、他の子どもへの関心も強まります。そんな中で、互いの表情が読み取れないとなると子どもたちの発達に遅れが出てしまいます。
園によっては、フェイスシールドを使用し、表情がわかるように対応しているケースもあるかと思います。息苦しさや表情の面ではメリットも感じられますが、感染対策の観点ではデメリットもあります。場面ごとに対応していくことが大切ですね。
☆ 乳幼児が身に着けるポイント
・ 顔や表情を理解する能力
【NHK NEWS おはよう日本 特集┃2020年11月12日放送 2021年6月23日更新】より
口の動きがわからない
顔が見えないことから、口の動きがわからないという課題もあります。基本的に、1歳を迎えると少しずつ意思疎通の発達により、簡単な言葉を発する他、理解することもできるようになります。
そうしたコミュニケーションを取れるようにするには、相手の口の動きを見る必要があります。常時のマスク着用によって、子どもたちから保育士さんの口元が見れないとなると口の動きから言葉を学ぶことや理解することが難しくなってきます。そのため保育士さんは、コロナ前の通常期よりもゆっくりはっきりとした口調で話しかけることを意識しましょう。上記でも示してきたフェイスシールドを取り入れてみるといった工夫もおすすめです。
教える立場も苦しめる
前述までは子どもたち目線でまとめてきましたが、現場で向き合う保育士さんの苦労にも目を向けていきます。
乳幼児の成長を手助けするにあたり、マスク着用がもたらす発達への影響に向き合い対応していくことが大変な状況かと思います。言葉の意思疎通の問題はもちろんのこと、食事や歌を歌う場面などでも子どもが保育士さんの口の動きを真似できず、マスクのつけ外しで顔を見せる場面も少なくないかと思います。そうした気疲れや気苦労によるストレスの積み重ねは、保育士さんの身体だけでなく精神もむしばんでいきます。園全体で方針を統一させたり、保護者との連携を取りながらなるべくストレスの少ない環境を作れるよう心がけましょう。
遊びで工夫できる!
上記では発育に与える影響の大きさを述べてきましたが、下記では対応できる遊びについて紹介していきます。
表情や口の動きが確認しづらいマスク保育で解決できる遊びと言えば、ボディーランゲージです。体や手の動きを多く使う遊びを積極的に取り入れることで、ウィズコロナでの遊びも楽しくなります。レパートリーを増やしていきましょう!
保育士くらぶが過去に取り上げた記事に沿って紹介するので併せてご参照ください。
身体遊び
ここでは、夏に人気の水遊びやプール遊びを紹介します。おもちゃやペットボトルなどを活用する他に、水の掛け合いなどの道具を使用しない遊びも実現できます。子どもたちの身体で楽しめる遊びなので、安全対策をしっかりと行えば非常に充実した遊びになりそうです。
より具体的な内容は下記の記事にて紹介しています。併せてご参照ください。
ジェスチャーゲーム
ボディーランゲージの代表ともいえるジェスチャーゲームを紹介します。
あらゆる面で能力の発達に効果的で、非常に人気な遊びです。体を使うことで自身の感情を表現することや、コミュニケーション、ルールを守るなど様々な狙いがあります。ゲームのルールを子どもたちが決める形にして思考能力を高めるのもよいかもしれません。マスクに関係なく遊べる他、相手との距離も保ちやすいのでコロナ禍にピッタリと言えそうです。
保育士くらぶでは3歳児からおすすめのジェスチャーゲームを紹介しています。
手遊び歌
保育園での人気の遊び、手遊び歌です。歌だけでなく手遊びがセットになっているので、脳の発達にも効果的です。体を自由に動かせるジェスチャーゲームなどとは違い、乳幼児クラスから年長クラスまで誰でも気軽に遊べる点もおおすすめできる理由です。マスク生活で最もつらい真夏を迎える中で、室内遊びの代表である手遊び歌を積極的に取り入れることで、子どもたちと楽しみながら遊びましょう。
真夏に楽しめる夏の手遊び歌を12選と、1歳児から5歳児におすすめの人気手遊び歌16選を紹介しています。保育士くらぶのYouTubeでも確認できるので是非ご参照ください。
最後に
マスク保育の現状と対応法について簡単にまとめてきましたがいかがでしたでしょうか。
後半で挙げた3種類の遊びは、マスク生活においても発達面に効果的で十分に楽しめるとも思うので、積極的に取り入れてみてください。
コロナ禍で非常に苦しい現場であると思いますが、工夫によって子供たちの成長を見守っていけるよう園全体での取り組みを徹底していけるとよいですね。