目次
◎学童保育ってどんな施設?
学童保育は共働きの家庭の子どもを放課後や長期休み中にお預かりする施設です。
大きく分けると自治体が運営する『公立学童保育』、民間の企業やNPO法人が運営する『民間学童保育』、
地域の父母会や保護者会が運営する『共同保育』の3種類に分けられます。
今回はその中でも『公立学童保育』にあたる神奈川県相模原市のこどもセンター内児童クラブで
派遣指導員として勤務している福原早苗さんに学童保育のお仕事についてインタビューしてきました♪
幼稚園で7年半、保育園ではなんと16年間ものキャリアを持つ福原さん。
現在は学童指導員として小学生の子ども達の見守りをしています。どの現場でも子ども達の心に寄り添って成長を見つめてきたそうです。
とても穏やかで優しい話し方が印象的で、笑顔が素敵な先生です!
◎学童保育ってどんなお仕事?
「私がいる児童クラブでは1年生から3年生までの子ども達をお預かりしてます。放課後からお迎えが来るまで、ケガがないよう見守る事が中心のお仕事です。見守りの際に気を付けているのは危険な事をしないという事が一番ですね。子ども達の発達を見据えるとあまり行動を制限したくないのですが、危険な事は絶対にやらせない!あとは自由に遊ばせています。」
◎学童保育の一日の流れ
学童保育ってホッとする場所でなきゃいけないと思うんです。
学校でもなく、家庭でもない・・・
少し特殊な空間である学童保育の現場ではどんな指導をしているのでしょう?
「私が勤務している学童は遊びを中心とした場なのでそんなにガミガミ言って勉強させるという事はしてません。学校でもガーっと言われ、家庭でも言われて・・・となると苦痛ですよね。
だから学童では『勉強しなさい』と強制はしませんが子ども達から『教えて!』と頼まれる事もあります。
その時も答えを教えてあげるのではなく、『この字はどこに載ってるかなぁ?』と一緒に考えてあげるようにしてます。」
保育園の延長線上に学童があるんです。
幼稚園、保育園、学童と少しずつ形を変えて子ども達と接してきた福原さん。
保育園と学童の違いについて質問すると意外な答えが返ってきました。
「1年生の子ども達って数ヶ月前までは保育園児なんですよね。当たり前の事なんですが、
保育園児はこういうもの、学童はこういうものと切り替わるわけではなくて、保育園の延長線上に学童があるんです。ですから就学前の子ども達の成長を見守ってきた保育士さんや幼稚園教諭の方も変に身構える事なく、今までやってきた事の延長線なんだという事を意識してもらえると色々な発見があると思います!」
目を輝かせながら福原さんは続けます。
「遊びひとつにしても日々成長が見られる楽しみや、ちょっとした言葉かけによってこんなにイキイキして遊ぶ事ができるんだ!という事が見受けられるのがやりがいにつながります。
子ども達の成長が見られたときに保育園時代、幼稚園時代をちゃんと過ごしてきてるな、その上に今のこの遊びがあるんだなという事が実感できる時があるんですね。そんな成長を間近で見られたときにやりがいを感じます!」
学童期っていうのは言葉にとても敏感な時期なんです
学童保育の現場ではどんな所が難しいのだろう?少し考えて福原さんはこう話します。
「異年齢の集団だから、その子その子の成長に合った言葉がけかな。学童期っていうのは言葉にとても敏感な時期なんですよね。なので何気ない言葉を発するときもちゃんと注意して子どもの心を傷つけないような言葉がけをすることが私は大事だなと思ってます。」
常に子ども達と真剣に向き合ってきた福原さんらしい言葉です。子ども達の心に寄り添う事が大切なんですね。
「もちろん危険を伴う遊びをした時など、いけない事はきちっと叱らなきゃいけないですよ。
ちょっとしたからかい半分で汚い言葉を使ったときなどは、その子がどうしてそういう言葉を投げかけたのかなっていう心の奥を見てあげて言葉がけをすることが信頼関係に繋がるんだと思ってます。」
子ども達の成長の助っ人役になりたい
今後も学童保育の現場でご活躍されるであろう福原さん。これからの展望については笑顔でこう語ってくれました。
「ひとりひとりの子供の心に寄り添いながら子どもの持ってる良さを引き出してあげて、成長の助っ人役になれたらいいかな、なんて考えてます。
子ども達との信頼関係をバッチリ築いて『学童って楽しいな』っていう気持ちを持ってもらいたいですね。そんな指導員がいればきっと子ども達も『学童に行けばこの指導員に会える』っていう安心感を持ってくれると思うんです。そんな指導員になる事が私の理想です。」
きっと福原さんに会うために笑顔で学童に向かう子ども達の姿が見られる事でしょう。
【取材協力】相模原市立向陽こどもセンター
〒252-0214 神奈川県相模原市中央区向陽町8-23
一般来館は午前9時から午後5時までとなっております。