新生児の五感の特徴とは?五感を育む遊びも紹介!【特徴・いつから・刺激・ふれあい・遊び】

みなさんは新生児の五感について詳しく知っていますか?例えば新生児の目はどこまで見えているのか、耳はどこまで聞こえているのかなど、五感について詳しく知っておくことで適切に赤ちゃんの発達や成長を促すことに繋がります。また、赤ちゃんとのふれあいを通して五感を刺激し育むことは成長するためにとても重要なこと。この記事では新生児の五感を育む工夫やふれあい、遊びなども紹介しています。是非この記事を参考に、実践してみてくださいね。

新生児が持つ五感の特徴

外からの刺激を受けて発達する

新生児が持つ五感の特徴は、外からの刺激を受けて発達するということです。そもそも五感とは、以下の項目を指しますよね。

・視覚
・聴覚
・嗅覚
・味覚
・触覚

私たち人間にとって生きるために重要なこれらの感覚は、新生児期では特に外からの刺激を受けて発達します。例えば赤ちゃんに声をかけながら優しく撫でてあげるだけでも、聴覚や触覚はもちろん、アイコンタクトで視覚といった感覚まで1度に刺激することが出来ますね。脳が未発達な状態で生まれた赤ちゃんに、外から五感へ刺激を与えてあげることは、脳を刺激するために重要なことなのです。

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五感を持ち始めるのはいつから?

お母さんのおなかの中から

人が五感を持ち始めるのは、実はお母さんのおなかの中から。中でも触覚は最も早く発達し、妊娠7〜8週辺りでは既に皮膚感覚が発生しています。お腹の中で聞こえる音としては、血液や心臓の音といった水に潜って聞く音に似ているそう。お母さんの声も聞こえているみたいなので、お腹の赤ちゃんにたくさん声をかけてあげると良いかもしれませんね。一方で、ある実験結果から、お腹の中で既に嗅覚や味覚も発達しはじめていることが分かっています。お腹の中で既に苦いや甘いなどの判別が出来るということは驚きですね。

新生児の視覚

ぼんやりとしか見えていない

ここからは、新生児のそれぞれの感覚について解説していきます。まずは視覚について。新生児の視覚は、まだぼんやりとしか見えていません。視野が狭く、見えているのは白黒の世界。明るさや暗さは認識できているため、眩しそうな表情をすることもあります。大体、30cm程の大きさのものがぼんやりと見えるので、お母さんやお父さんは顔を近づけてあげると赤ちゃんに早く顔を覚えてもらえるかもしれませんね。そんな新生児の視覚の発達を促す方法として、モビールがおすすめです。モビールとは、赤ちゃんの寝ている上におもちゃを吊るしてくるくると回るアイテムのこと。常に赤ちゃんの視野に入ることで視覚を刺激し、発達を促します。

新生児の聴覚

呼びかけても反応しない

新生児の聴覚は、お腹の中にいるときから発達していますが、呼びかけても反応はありません。これは、何の音なのかを聞き分ける脳が未発達なため。赤ちゃんに反応がないから声をかけても意味が無いと思うお母さんもいますが、赤ちゃんは触れたものや感じたもの、聞いたもの全てをそのまま吸収し成長していきます。いわゆるインプットの時期。言葉を覚えるために聴覚を使って様々な情報を得ているのです。聴覚は視覚の次に情報量が多い機能。積極的に赤ちゃんに語りかけてあげましょう。

新生児の嗅覚

成人と同じくらい発達している

新生児の嗅覚は、成人と同じくらい発達しています。新生児は危険を察知するために視覚があまり発達していない分、嗅覚が発達したといわれています。また、味を感じるためには味覚と連動して嗅覚も必要ですよね。普段の生活の中でご飯や果物の匂いを嗅がせてみるなどして、匂いに触れさせる機会をつくってみましょう。赤ちゃんはお母さんの匂いにも敏感です。そのため、香水やアロマオイルといった強い匂いや香料のあるグッズなどを避け、お母さん自身の体臭を覚えてもらうようにしましょう。

新生児の味覚

大人より味覚を感じやすい

実は新生児は、大人よりも味覚を感じやすく、味を感じる神経細胞が大人は約7500個に対して新生児は約1万個もあるといわれています。赤ちゃんがミルクからうま味や甘味を感じることが出来るのもこのため。離乳食では、素材の美味しさを伝えるためにシンプルな味付けを意識しましょう。また、味だけでなく食感、匂い、温度など味覚以外の感覚も刺激できるよう意識してみると良いですよ。赤ちゃんは五感を使って食べ物の美味しさや食事の楽しさを覚えていきます。

新生児の触覚

スキンシップによって発達する

新生児の触覚は、主にスキンシップによって発達します。触覚とは肌から受ける感覚のことですが、赤ちゃんの時期は主に以下のような刺激に敏感です。

・熱い
・冷たい
・かたい
・やわらかい
・かゆい
・痛い

このような時期には、赤ちゃんを優しく撫でてあげたりマッサージをしてあげたりして積極的にスキンシップをとると良いでしょう。赤ちゃんの感覚が発達するだけでなく、赤ちゃんは肌から親の愛情を受け取ることで不安が和らぎ、安心することが出来ますよ。

新生児の五感を育む工夫

一緒に喜び驚いて共感する

では、新生児の五感を育むためにどのような工夫をすれば良いのでしょうか。ここでは3つ紹介します。1つ目は、一緒に喜び驚いて共感することです。五感は一般的に、周囲から聞こえる音や見える光、触れる物の刺激を感じ、感覚として吸収することで発達していきます。さらに、心が満たされていることで新しい刺激や体験をより吸収し、五感を成長させていきます。新生児の心を満たして五感を育むためには、優しい声がけや触れ合いはもちろん、一緒に喜んだり驚いたりといった共感がとても重要ですよ。赤ちゃんが何をしたら喜んだ、驚いたかなどを日々メモに取っておくと新しい発見にも繋がりそうですね。

安全でのびのび遊べる環境を用意する

2つ目は、安全でのびのび遊べる環境を用意してあげることです。新生児は、体を動かすこと自体が遊び。成長を促すことにも繋がるので、その動作や遊びの邪魔をしない環境を用意してあげることが重要です。しかし、赤ちゃんは大人が予想もしない危険な行動を取る場合がよくありますよね。まずは安全のことを1番に考えて環境作りをしてあげましょう。例えば、何でも口に入れて遊ぶ時期には、赤ちゃんが手の届く範囲は舐めてもいい物だけをおくなど、危険を予想しながら工夫していくと良いですね。

焦らずゆっくりと成長を見守る

お母さんやお父さんの中でも、自分の子供が他の子供と同じようにできるかを気にしている方は多いのではないでしょうか。しかし、赤ちゃんの頃は出来ることや出来ないことがそれぞれ違って、皆が同じようにやれなくて当たり前です。赤ちゃんのそれぞれの違いを個性として、焦らずにゆっくりと成長を見守ってあげましょう。成長を見守り、興味に寄り添ってあげることが五感を育むということにも繋がりますよ。

五感を刺激するふれあい・遊び

指を握らせる

続いて、新生児の赤ちゃんに実践できる、五感を刺激するふれあいや遊びを紹介します。五感を刺激するための上手なふれあい・遊び方をチェックして、赤ちゃんと一緒に楽しみましょう!まずは把握反射を利用した、指を握らせる遊び方です。把握反射とは新生児期に見られる原始反射のひとつで人の指やものが手に触れるとぎゅっと握り締める動作のこと。これには指先のトレーニングになるだけでなく、脳の発達も促されるという効果があります。赤ちゃんの手のひらに指を当てて、把握反射で指をぎゅっと握ってもらいましょう。その後、指をゆらゆらと揺らしてあげたり指以外のものを握らせてみたりするのもおすすめですよ。

ベビーマッサージ

運動能力の発達効果がありスキンシップで五感を刺激できるベビーマッサージ。赤ちゃんのお風呂上がりのタイミングで行うのがおすすめですよ。マッサージと言っても、新生児期の赤ちゃんはまだ体の関節が不安定なので、優しく撫でてあげるイメージで大丈夫です。また、新生児期の赤ちゃんの皮ふは薄く、肌はとてもデリケートな状態なのでベビーオイルを用意してたっぷりと使ってあげましょう。

表情のまねっこ遊び

表情のまねっこ遊びは、五感を刺激するだけでなく赤ちゃんのイメージを広げたり、表現力を豊かにすることも出来ます。赤ちゃんに顔を近づけてあげて、口をぽかんと開ける表情や舌を出してみるなど、いろいろな表情をしてみましょう。赤ちゃんは原始反射のひとつで表情をまねすることがあります。さらに成長すると、表情の意味を理解したうえでまねするようになるでしょう。まねっこ遊びは、お母さんとお父さんも一緒に楽しむことが大切ですよ。

抱っこでおうちの中をお散歩

お散歩は五感を刺激する要素がたくさんあります。光や風、音や匂いなどお散歩だけでたくさんの感覚を刺激し育みます。しかし、一般的には外でのお散歩は1ヶ月検診以降が推奨されています。そこで、新生児期の赤ちゃんには抱っこでおうちの中をお散歩するのがおすすめ。視覚がはっきり見えるほど発達しているわけでは無いですが、明るいや暗いの判別は付けることが出来ます。おうちの中を歩き回るだけで十分に刺激を与えることができますよ。赤ちゃんは強い日差しに弱いので、ある程度日が落ちてきた時間にお散歩するのが良いでしょう。

絵本の読み聞かせ

新生児への絵本の読み聞かせは、内容の理解が出来なくても聴覚への刺激になるのでおすすめです。赤ちゃんが覚えやすく発声しやすいオノマトペが多く載っている絵本などもあるので、是非チェックしてみてくださいね。新生児への絵本選びのポイントは、絵や色がはっきりと見やすい絵本を選ぶこと。少し成長すると視覚が発達して、耳だけでなく目で見ても楽しめるようになるので、絵本を長く使用することができます。

歌を歌う

歌を歌うことは聴覚の刺激だけでなく、身体的・精神的発達も促す効果があります。新生児期の赤ちゃんに聞かせる歌は、お母さんやお父さんと一緒に楽しめる童謡や手遊び歌がおすすめです。歌を歌う際には、顔や手を大きく動かしながら歌ってみると赤ちゃんは声を出して笑ってくれるかも。また、わざと悲しい表情をしてみたり、声のトーンを低く、テンポを早く歌ってみたりと抑揚をつけるとさらに楽しめますね。

新生児期に意識すること

赤ちゃんの興味を優先する

新生児期に意識することは、赤ちゃんの興味を優先するということです。この時期は赤ちゃんの興味があちこちに移りやすく、今まで喜んでくれていたことが急に笑ってくれなくなったりする場合もあります。さらに、お母さんやお父さんが思いつかないものにまで興味を示すことがあるかもしれません。赤ちゃんの興味が向いているものに気づいてあげて、基本的には赤ちゃんの興味に従って遊んであげると良いでしょう。その際、危険がないかだけは十分に確認するようにしましょう。

まとめ

新生児とたくさんふれあって五感を刺激しよう!

新生児は五感を育み成長する大切な時期。赤ちゃんの中には、生まれつき苦手な感覚がある子もいるかもしれません。今回紹介した五感の特徴を踏まえて、五感を育む工夫やふれあい、遊びを是非実践してみてください。早いうちに様々な感覚を刺激しておくことは、五感に親しみを持ち意欲的に行動する子供へと育つことに繋がります。新生児期の赤ちゃんとのふれあい楽しみながら、五感を刺激して発達をサポートしていきましょう!

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保育士くらぶは保育士の転職キャリアサポートを行うアスカが運営しています。保育士くらぶ編集部のメンバーは元保育士や幼稚園教諭出身のメンバーを中心に「保育業界をもっと良くしたい!」という思いがあるメンバーが在籍し、日々執筆しています。保育士くらぶでは現役保育士さんが職場で活かすことが出来る、保育のノウハウやネタ、保育学生にとって必要な知識などを発信しています。 アスカは保育士の就職支援を行う会社です。1994年創業。全国で約10万名の保育士、幼稚園教諭の皆さまが登録しています。年間約1万名がアスカを通じて保育園や幼稚園、学童などの施設への就職を決めています。 保育士の求人情報は 【保育求人ガイド】 https://hoikukyuujin.com/ プロフィール入力で園からスカウトを受ける 【保育士スカウト】 https://www.hoikushiscout.com/