保育園にはたくさんおもちゃがありますよね。市販されているおもちゃも良いですが、手作りで子どもたちと作って遊ぶおもちゃもとても良いですよ。手作りおもちゃはいらなくなった廃材を使うためエコになったり、お金があまりかからないというメリットもあります。子どもたちと一緒につくることで、手先を使う訓練になる上に、協力することや物を大事にする気持ちも芽生えます。では、そんな手作りおもちゃにはどのようなものがあるのでしょうか。今回は、乳児が楽しめる保育の手作りおもちゃについてまとめてみました。
乳児の特徴
成長のスピードが速い
乳児は、一月一月年月を重ねていくことで出来ることがどんどん増えてきます。成長のスピードがとても速いのが乳児の特徴的。生まれてしばらくは、自分から体を動かすことが難しいです。しかし、徐々に運動機能が発達することで子どもが自分から動けるようになります。そして子どもが生後6ヶ月ごろになると、座ることができるようになりますよ。乳児クラスで保育をしていると、子どもの発達の速さにとても驚くことがあるかもしれませんね。
乳児の手作りおもちゃのねらいは?
発達に合わせて製作を行う
乳児は特に発達の差が著しいです。そのため、年齢や各個人のレベルに合わないことをしてしまうことは子どもたちがうまく楽しむことができません。乳児は簡単すぎるくらいでOKです。難しくなりすぎないように子どもの反応や様子をよく見て遊ぶことが大事です。乳児にとってはどんなことも未知の世界です。手作りおもちゃの種類によっては反応が悪くて積極的に遊びに参加できないこともあるかもしれません。まずは、保育士さんがお手本を見せて、子どもたちみんなが楽しめるような工夫をしましょう。
たくさんカラフルな色に触れよう
たくさんカラフルな色に触れさせて、子どもの視覚を刺激させましょう。子どもたちは、指先を動かしながら形や色を認識します。色を多く使う手作りおもちゃの製作でカラフルな色に触れて、視覚を働かることや色を知ることは子どもたちの新たな発見です。絵の具やペンによって色の変化を楽しむこともその1つです。子どもたちが多くの色と出会えるようにカラフルな製作ができるといいですね。絵の具の色を混ぜて何色になるかを子どもたちと確認しながら製作遊びを行うのも面白いですよ。
乳児の手作りおもちゃの導入の仕方
まずは保育士さんがお手本を見せよう
乳児クラスの子達は、保育士さんや周りの大人の真似をすることで成長していきます。特に0歳児は、脳が未発達です。乳児の子どもは意思疎通や頭で考えて自ら行動を取ることがうまく出来ません。したがって乳児の成長にとって真似をすることは重要かつ保育士さんはそれを意識した行動を取る必要があります。乳児に向かって声を発しながら、手作りおもちゃを手で掴んだり触ったり、ゆっくりとした動きを心掛けてみるといいかもしれませんね。
乳児におすすめの手作りおもちゃ
牛乳パックで的当てゲーム
【用意するもの】牛乳パック 輪ゴム ホッチキス セロハンテープ はさみ 色画用紙
①牛乳パックの底に切り込みを入れてパックの底の部分だけを切り取ります
②底を切り取ったら上部の注ぎ口を開けて潰します
③ここに折れ線があるので折れ線に沿って切り取ります
④開いて一辺の角から切っていき牛乳パックを開き真ん中から切ります
⑤二枚になったうちの一枚を使います
⑥白い面を半分に山折りにしさらに半分に折る
⑦反対側も同じように真ん中をめがけて折る
⑧片側の端だけをホッチキスで止めます
⑨残ったもう一枚を好きな幅に切ります
⑩残ったもう一枚の切ったのが的あてゲームの的になります
⑪的にシールや絵を描いてきます
⑫的を並べてもう一枚の牛乳パックの真ん中に輪ゴムをかけたら的あてゲームの完成
ハサミやホッチキスを使う場面では、子どもが使うのは危ないので保育士さんがやってあげましょう。
紙コップでペンギンさん
【用意するもの】紙コップ はさみ ペン 輪ゴム セロハンテープ 電池
①水色か青色の紙コップを用意して、折り紙を切ってお腹とくちばしを作ります。
②切った折り紙に両面テープをつけて貼ります。
③ペンギンの目を描きます。
④電池に輪ゴムを挟んでセロハンテープで固定します。
⑤ペンギンの端に左右2つずつ切り込みをいれます。
⑥そこに輪ゴムを挟んで、はずれないようにセロハンテープで固定したら完成です。
ハサミを使う場面では、子どもが使うのは危ないので保育士さんがやってあげましょう。電池を扱うときは子どもが誤飲をしないように気をつけるようにしてくださいね。
水の色が変わるペットボトル
【用意するもの】ペットボトル 水彩絵の具
①空のペットボトルを用意します
②水をたっぷり入れておきます
③キャップの裏側に絵の具を入れる
④フタをしめれば完成です
水の色が変わる不思議なマジック手作りおもちゃです。工程が少ないので0歳~1歳の子どもでも簡単に製作を行うことができますよ。絵の具を子どもが舐めないように気をつけて遊びましょう。
牛乳パックで手作りパペット
【用意するもの】牛乳パック ハサミ ペン
①牛乳パックを下から1/3程度残してカットします。
②全体をつぶしたら手前の一枚をめくって折ります。
③裏返して②と同じところで折ります。
④縦方向に底の部分に折り目をつけます。
⑤カエルの絵を描いて、いらない部分をカットしたら完成
ハサミを使う場面では、子どもが使うのは危ないので保育士さんがやってあげましょう。
布で作るにぎにぎ
こちらは子どもが制作するのではなく、保育士さんが子ども用に手作りおもちゃとして作ってあげましょう。
【用意するもの】布 7cm×27cm 2枚 安全ピン 1個 綿 適量 鈴 1個 裁縫セット
①布を中表になるように重ねる
②長辺を筒状になるように縫う
③布の片側に安全ピンを付ける
④安全ピンを引っ張るようにして裏返す
⑤適量の綿を入れる
⑥鈴を一個入れる
⑦布の口同士を合わせる
⑧針と糸でぬう
⑨縫った糸をはさみで切る
⑩ドーナツ型のにぎにぎの完成です
フェルトで作る手作りおもちゃ
【用意するもの】フェルト布(40cm×30cm)厚みのあるビニール袋 ヘアゴム 2個
①フェルト布と厚めの袋を用意します
②厚めの袋をフェルト布の真ん中に置いて巻いていきます
③フェルト布の端を部屋ゴムで縛ります
④中の袋の形を整えてから反対側も縛って行きます
⑤カシャカシャ音の鳴るキャンディ袋の完成です
手作りおもちゃの製作のポイント
誤飲や怪我がないようにしよう
製作の中には、細かい部品を使う時もあります。子どもは細かい部品を口に入れてしまう恐れがありますので十分に注意しましょう。はさみやカッターなどの刃物はまだ小さいこどもは扱いが難しく、危険です。乳児の子どもたちができないと思う工程は保育士さんたちで行うなどといった工夫をすることで怪我の予防につながります。もちろん保育士さんたちで制作中の子どもたちを見守ってあげることも大切です。子どもが危険な行為をしそうだと気づいた時にすぐに言葉をかけてあげましょう。また、子どもが使って安全な道具を使うことも大切です。例えば、舐めてもOKなのりや子ども向けの小さいハサミ、洗濯で落とせるクレヨンなどといった子どもが使っても問題ないものを用意することで怪我の防止になります。
製作は季節に合わせたものを行うことも大切
保育園の製作では季節に合わせた製作を行うことが大事です。例えば、春の製作だと製作を行いながら春を感じられて、春にはなんの行事があるかを知ったりすることができますね。季節の製作を行うときは、保育士さんは各季節の行事についての紹介も合わせて行いましょう。そうすることでより子どもが行事に対して「知りたい!」と思ってくれるかもしれませんよ。子どもたちが製作を通して四季に自然と興味や関心が出るようにアプローチしたいですね。
乳児がわかりやすい色を使う
乳児はまだまだ視力が未発達です。そのため、知らない色も多いです。乳児は手作りおもちゃの製作を通じてなるべくいろんな色と出逢わせて脳や目を刺激してあげることが大切。乳児は、淡い色などは認識しにくいです。乳児には鮮やかな原色などはっきりとした色を保育士さんは使用するようにしましょう。カラフルな色を製作を用いることで乳児の興味がより惹きやすくなりますよ。製作のやる気も出てきますね。
まとめ
乳児と手作りおもちゃを楽しもう
今回は乳児と楽しめる手作りおもちゃについてまとめてみました。乳児の子どもたちと楽しめる手作りおもちゃは見つかりましたか。子どもたちには安心安全に工作を楽しむために、今回紹介した安全に作業ができる道具を使って楽しみたいですね。子どもが危険な行為をしそうだと気づいた時にすぐに言葉かけを行うことが大事ですよ。今回ご紹介した手作りおもちゃはそのまま作って遊んでもいいですし、アレンジもできます。是非オリジナルで素敵な手作りおもちゃを作ってみてくださいね!
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