地域によって差はありますが、桜は3月の中旬から4月の上旬ごろに見ることができる春の風物詩です。また桜は日本の国花でもあり、昔からお花見を通して多くの人から親しまれてきました。保育園で桜の製作を行うことで、春の季節を感じて楽しむことができますよ。0歳から2歳児は手の感触や音で楽しめる製作を、3歳児以上は難易度を上げた製作を行いましょう。今回は桜の製作アイディアをたくさん紹介するので、アイディアにお悩みの保育士さんはぜひ参考にしてください!
【0~2歳】桜の製作アイディア
ちぎり絵
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主な材料
画用紙・フラワーペーパー(ピンク、赤色)・クレヨン・カラーペン・水のり
作り方
①2種類のフラワーペーパーを細かくちぎって混ぜる。
②画用紙にクレヨンで木の幹を描く。
③幹の上に水のりを塗る。水のりは多めに塗る。
④1でちぎったフラワーペーパーを上から貼る。
ちぎり絵は目で楽しむだけではなく、指先で紙を破くという感覚やビリビリと破る音を楽しむことができます。この動作は五感を鍛えることができますね。また指先の動作は脳と密接に関係しているので、ちぎり絵を通して指先を使う練習を行いましょう。
手形で作る桜
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主な材料
紙皿・筆・画用紙・絵の具セット・ペットボトル
作り方
①紙皿に絵の具を出して用意する。
②子どもの手を紙皿に乗せて、絵の具をつける。絵の具がつかなかった部分や腕に、筆を使って絵の具を塗る。
③画用紙に手形を押す。
④ペットボトルの裏側に絵の具をつけて、桜の花びらに見立てる。
⑤桜のスタンプを画用紙にたくさん押して完成
手形を取る前に、あらかじめ画用紙やペットボトルなどの道具を用意しておきましょう。また絵の具のついた手で触ってはいけないものは、避けておくことが大切ですね。
食品トレーで作る桜のスタンプ
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主な材料
食品トレー・ペットボトルのキャップ・両面テープ・デザインカッター・油性ペン
作り方
①食品トレーの平面を使って、2cm×2cmの正方形に切り取る。
②白い紙に、鉛筆で好きな文字や好きな図形をかく
③文字の場合は白い紙を裏返して、反転した字を見本にする。
④見本を見ながら、食品トレーに薄く鉛筆でかく。
⑤鉛筆の上から油性ペンで、トレーを潰しながら文字をなぞる。
⑥ペットボトルのキャップに両面テープを貼り、トレーを貼り付ける。
⑦スタンプをインクにつけて画用紙に押す。
①のトレーを切る工程は保育士さんが行いましょう。
切り絵
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主な材料
折り紙・鉛筆・はさみ
作り方
①折り紙の色が内側になるように、半分に折る。
②右側を三角形に折って広げる。
③反対側も同じように折って広げる(十字の線ができる)
④折り紙の左端を十字の中心に向かって折る。
⑤4で折った部分の右の辺を、左の辺に向かって折る。
⑥下の辺を中央の辺に向かって折る。
⑦中央の辺に沿って半分に折り畳む。
⑧鉛筆で桜の線を下書きをして、線に沿って切る。
⑨折り紙を広げる。折り目に沿って山折、谷折りを繰り返して行う。
⑩折り紙を折り畳んだ後、端を少し後ろに折る。
⑪反対側の端を前に向かって折る。
⑫折り紙を開いて、折り目を抑え中央を潰して完成。
桜のメダル
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主な材料
両面色がついた折り紙・はさみ
作り方
①折り紙を三角になるように半分に折り目をつける。
②向きを変えてもう一度同じように折る。
③右端を上の頂点に重なるように折って折り目をつける。
④折り紙を開いて、3でつけた折り目に向かって上の頂点を折る。
⑤4で作った折り目に向かって右端を折る。
⑥左端を右端の辺に沿うように折る。
⑦6の折り目に向かって左端を折る。
⑧折り紙を裏返して、左端の辺と右端の辺が重なるように折る。
⑨手前の1枚を下に折り、折り目を付ける。
⑩9でつけた折り目に沿って切る。
⑪左端に向かって下の頂点を折る。
⑫折り紙を広げる。
⑬事前につけた折り目を使って、1枚ずつ折る。
⑭はみ出ている角をはさみで少し切る。
⑮切った部分を開いてつぶし、折り返す。
⑯両端を内側に折り、他の部分も同じように折る。
紙コップで作る桜
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主な材料
紙コップ(2個)・色画用紙(茶、ピンク)・花紙(ピンク)・クラフトパンチ(桜の花型など)・セロハンテープ・トイレットパーパーの芯・両面テープ・のり・ハサミ・鉛筆
作り方
①紙コップを扇型に展開する。
②画用紙に扇型の紙コップを型取り、切り抜く。
③1~2の工程でもう一つ作る。
④紙コップの底同士を合わせて、セロハンテープで固定する。
⑤紙コップの淵から縦に切り込みを複数個入れる。
⑥切り込みをランダムに外側におり広げる。
⑦花紙をちぎって丸める。
⑧6で折り広げた部分に、のりで花紙をつける。
⑨クラフトパンチで桜を型抜きして、同じように貼り付ける。
応用編に挑戦したい方は、紙コップの代わりにトイレットパーパーの芯を使いましょう。
フェルトで作る桜の知育おもちゃ
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主な材料
フェルト(ピンク、ベージュ)・ボタン・裁縫セット・台紙
作り方
①ピンク色のフェルトを丸が2つ重なったような形に切る。
②ベージュ色のフェルトで木を作り、ピンク色のフェルトに貼る。
③ボタンをさくらの木全体に散りばめる。
④ボタンをフェルトに縫い付ける。
⑤別のピンク色のフェルトを用意して、桜型に切り抜く(複数個作る)
⑥桜型のフェルトを半分に折り、真ん中に切り込みを入れる。
4の針を使う工程は保育士さんが行いましょう。また様々な色のボタンを使用したり、桜以外にも梅の花に変えて楽しむこともできますよ。
【3~5歳】桜の製作アイディア
画用紙で作る桜
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主な材料
色画用紙・のり・はさみ・鉛筆・ホチキス・リボン
作り方
①2cm×30cmの色画用紙を5枚切って用意する。
②色画用紙の一枚を半分に折る。
③折り目から2cmのところで折り目をつける。
④反対の端から4cmのところにも折り目をつける。
⑤折り目を反対向きにも折り返す。
⑥中央の折り目の端をホチキスで留める。
⑦折り癖の部分から曲げて、ホチキスを留めた部分が内側になるよう折り返す。
⑧4でつけた折り目も内側に折り返す。
⑨中に入った4cmの部分を外に出し、折り目が重なっている部分をホチキスで留める。
⑩ホチキスで留めた部分をもう一度中に入れる(花びらの形になる)
⑪残りの4本も1~10の過程で同じように行う。
⑫出来上がった花びら同士を張り合わせ、リボンをつけて完成。
廃材で作る桜のランプシェード
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主な材料
折り紙・トイレットペーパーの芯・ビニール袋・ピンク色の折り紙・LEDライト(背が低いもの)・セロハンテープ・はさみ・のり
作り方
①トイレットペーパーの芯に8ヶ所切り込みを入れる。
②全ての切り込みを外側に開く。
③芯の反対側に1本切り込みを入れる。
④ビニール袋のマチを畳む。
⑤ビニール袋の両角を2cmほど折り、テープで留める。
⑥ビニール袋を広げて、中側を外にひっくり返す。
⑦ビニール袋に空気を入れて縛る。
⑧3で入れた切り込みに袋を通して、芯の上に袋を固定する。
⑨桜の折り紙を細かく切り、袋に貼り付ける。
⑩LEDライトを芯の中に入れると、ランプシェードの完成
ペーパークイリングで作る桜
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主な材料
画用紙・爪楊枝・ハサミ・カッター・のり
作り方
①画用紙を1cmの幅で複数枚切る。
②爪楊枝の後ろから、縦に切り込みを入れる。
③爪楊枝の切り込みに、1で作った画用紙の先端を差し込む。
④爪楊枝を回しながら、画用紙をきつく巻き付ける。
⑤画用紙を緩めて爪楊枝から引き抜く。
⑥画用紙を少し緩めに巻いた状態で貼り付ける。
⑦渦巻きの中心を片方に寄せる。
⑧持ち手の反対側を摘んで軽く潰す。
⑨寄せた方の中心を、爪楊枝で内側に押し込む。
⑩9で作った花びらを複数個作り、画用紙に貼ると完成
2のようなカッターを使う工程は保育士さんが行いましょう。
ペーパーフラワーで作る桜
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主な材料
お花紙・はさみ・梱包用のビニール紐(黄色)
作り方
①花紙を3枚重ねて、6等分になるよう蛇腹折りをする。
②ビニール紐を花紙の横幅に合うように切る。
③蛇腹折りにした花紙を半分に折り目をつける。
④ビニール紐を中央の折り目に沿って、巻きつけて縛る。
⑤ビニール紐を短く切り、細かく裂く。
⑥花紙の両端を小さくカーブしながら、三角に切る(折り山が3つある側)
⑦下側の両端は大きくカーブをしながら、根元まで丸く切る。(紙端がひらひらしている側)
⑧花紙を6枚の花びらになるように広げていく(縛り目の根元まで広げる)
⑨さらに花びらを1枚ずつ立ち上げる。
⑩茶色の画用紙で木と枝を作り、花紙を飾ると桜の木の完成
紙皿で作る桜のリース
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主な材料
紙皿・半透明の千代紙2枚・両面千代紙4枚・折り紙4枚・カラー紐( 35cm×1・25cm×2)・穴あけパンチ・桜の花型パンチ・のり・はさみ・ピンセット・カッター
作り方
①紙皿を中心に円を描く。外側の円枠と描いた円の線に沿ってカッターで切る。
②外側の紙皿に4ヶ所両面テープを貼り、半透明の千代紙を上から貼る。
③紙皿からはみ出た千代紙を切る。
④折り紙でパンチを使って桜型を作る。
⑤桜型の折り紙を、外側の紙皿に貼る。
⑥最後に紙皿にパンチで穴を開けて、紐を括って完成。
1や6のようなカッターとパンチを使う工程は保育士さんが行いましょう。
立体的な桜の壁面
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主な材料
折り紙・はさみ・鉛筆・接着剤・定規
作り方
①折り紙を1/4に折り、端から5cmのところに印をつける。
②折り線に沿って印をつけたところまで切る。
③折り紙の端から端にかけて、山を描くように丸く切る。
④3で作った半円の端を、斜めに切り落とす(桜の花びらが2枚できる)
⑤2で作った切り込みを、花びらのカーブに沿って折り上げる(両側)
⑥右側の切り込みを、左の折り目に合わせて斜めに折る。
⑦反対側も同じように、折り線に合わせて折る。
⑧折り目をつけた部分にのりを塗り、のりづけ部分を貼り合わせる。
⑨1~8の工程で5パーツ作る。
⑩のりしろ部分にのりを貼り、5枚を貼り合わせる。
⑪桜の形を整えながら、折り紙を広げる。
桜のパーツを複数個作って壁に飾ると、さらに華やかになりますよ。
桜の製作をするねらい
春の季節を身近に感じる
桜の製作を行うことで、子どもたちに春の季節を身近に感じてもらうことができます。桜は昔から年齢問わず幅広い人に親しまれてきた、春の代表的な国花です。お花見に関連付けて、桜を見ながら何を食べたいか子どもたちと話して制作の導入を行いましょう。また製作を行うことで、子どもたちの想像力を養い、表現する楽しさを感じることができますよ。製作を行う際は0歳〜2歳児はちぎり絵など工程が簡単なものを、3歳児以上には工程が複雑で様々な道具を使うアイディアを選びましょう。
桜の製作を始めるコツ
桜に関する絵本の読み聞かせを行う
桜の製作を行う前に、桜やお花見に関する絵本の読み聞かせを行いましょう。絵本を選ぶときは、子どもの年齢や成長に合わせることを意識しましょう。お話の長短や使っている言葉の難易度、絵柄、構成など確認すると良いですね。絵本に対象年齢が記載せれていることもあるので目安になりますよ。また保育士さんが好きな絵本であると、感情をのせて読み聞かせを行うことができますね。今回は桜に関する人気な絵本を抜粋したので、参考にしてみてください。
実際に桜を観察する
外遊びやお散歩の際に、桜を観察してみて実際の桜の大きさや形、香りなどを観察してみましょう。室内でも図鑑や動画などで観察して、花びらの薄さや雄しべ、雌しべの数を数えてみるなど楽しみ方はたくさんありますよ。観察を通して桜に親しみを感じる以外にも、観察後に桜の製作を行うとより桜を表現しやすくなります。観察後にどのようなことを発見したか発表を行うことや桜にまつわるクイズを作ることも楽しいですよ。
まとめ
春の季節を感じながら製作をしましょう
製作を通して昔から多くの人に愛されている桜の魅力を、子どもたちに伝えることができます。図鑑や外遊びで桜を観察したり、絵本の読み聞かせを導入すると、桜に関心を持ちやすくなりますよ。また子どもの年齢や成長に合わせた製作アイディアを活用することが大切ですね。桜の製作は主に折り紙とはさみを使用するので、はさみの練習にも長けています。桜には桃色以外も濃いピンクや深みピンクなど様々な種類があるので、様々な色の折り紙を使用してみましょう。ぜひ今回紹介したアイディアを用いて桜の季節を感じてくださいね。
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