秋の味覚といえば、栗を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?栗は秋を代表する果物のひとつで、日本人にとってはとても親しみのある食べ物ですよね。そんな栗を秋の製作の題材として、取り入れてみるのがおすすめです。栗は、季節を感じさせてくれる食べ物なので、秋や季節といったテーマと一緒に紹介してみると良いですよ。さて、今回は、そんな栗の製作アイデアと製作や導入について紹介していきます!
栗の製作はいつ行う?
栗の旬とされる9月・10月・11月
栗の製作を保育に取り入れる最適なタイミングは、栗の旬とされる9月・10月・11月です。外の気温が涼しくなって、日が短くなる秋という季節。栗の旬も、秋である9月・10月・11月に来るので、秋について紹介しながら栗について触れてみるのがおすすめです。季節と合わせて紹介することによって、季節感を感じられるようになるだけでなく、食べ物の旬とは何かを考えるきっかけになりますよ。
栗の製作への導入は?
栗の手遊び【くりとくり】で遊ぶ
栗の製作に使える導入には、どんなものがあるでしょうか?まず1つ目に紹介するのは、栗をテーマにした【くりとくり】という手遊び。この手遊びはとても簡単で、覚えやすいので、どんな年齢の子供でも楽しく遊ぶことができますよ。【くり】という単語にあわせて、びっくり・じっくり・ぱっくりなどの単語が登場します。歌詞のテンポがとてもよく、音楽も軽快でリズミカルなこの手遊び。ぜひ、動画を参考にして遊んでみてくださいね。
栗が出てくる絵本を読む
栗の製作の導入に、栗が出てくる本を読むのもおすすめです。絵本を読むことで、栗自体に興味を持つきっかけになるだけでなく、秋という季節について考えるきっかけにもなるでしょう。また、栗についての絵本はたくさんあるので、年次や年齢に合わせて選ぶことができます。
栗が出てくるおすすめの絵本をいくつか紹介!
この絵本のお話は、実話をもとにしています。ある日、保育園のお庭にあった大きな栗の木が伐採されることに。ずっと自分たちを見守ってくれていた栗の木と子供たちの心温まるお話です。
・ちんとすあまとふしぎなくり
とてもかわいいイラストが目を引くこの絵本。ちんすこうとすあまが見つけた不思議な栗をめぐるお話です。
・クリの絵本
この絵本を読めば、栗がどうやって育つのか、どんな歴史があるのかを知ることができます。栗のおいしい食べ方も紹介されているので、秋の味覚としての紹介にぴったりですよ。
栗を実際に見せる
栗の製作の導入として、実際に栗を子供たちに見せてみるのもおすすめ。とげとげ・ちくちくとした栗とその中身を別々にしておいて、子供たちが自由に見られるように準備してみましょう。近くに栗の木がある場合は、栗ひろいに行ってみたりするのもおすすめです。とげとげとした栗の姿から、どのようにして食べられるようになるのか等、子供たちの疑問に答えられるように用意しておくと良いですよ。実際に目にして、観察してみることで、栗への関心・興味や理解を深めることができます。
栗の製作アイデア【年少さん向け】
8回で折れる!栗の簡単な折り方
年少さんにおすすめの栗の製作として、まず1つ目に、8回で折れる簡単な栗の折り方を紹介します。たった8回折るだけで、栗の形に折れるので、年少さんや乳児クラスにおすすめですよ。とても簡単なので、是非作ってみてください。
①真ん中に折り線を付ける
②角を折る
③向かい合う角を折る
④裏返して、左側を折る
⑤裏返して、白い部分の角を折る
⑥向かい合う部分の角を折る
⑦角を折って裏返して完成!
紙コップで作るいが栗
2つ目に紹介するのは、紙コップで作るいが栗の作り方。
・紙コップ
・はさみ
・クレヨン
・のり
・折り紙
①先ほど紹介した折り紙の栗を作る
②紙コップに縦の切れ込みを細かく入れる
③外側に向かって広げたら、クレヨンで色を塗る
④中心(紙コップの底の部分)にのりで折り紙の栗を貼って完成!
8回で折れる簡単な栗の折り方を活用して作る、栗の製作です。はさみで細かく切れ込みを入れるので、怪我に注意して行うようにしましょう。はさみが苦手な子が多い場合は、あらかじめ切れ込みを入れておくと良いですよ。
毛糸を使ったいが栗の作り方
続いて、毛糸を使ったいが栗の作り方を紹介します。
・毛糸
・はさみ
・のり
・折り紙
・紙皿
①まず折り紙で栗を作る
②毛糸を短く切り、紙皿の周りにのりで貼る
③紙皿の中心に①で作った栗を貼り付けて、完成!
こちらも8回で折れる簡単な栗の折り紙を活用した製作です。今回は毛糸を紹介しましたが、様々な素材を使って作ることができます。異なる感触の素材を使うことで、子供たちが色んな素材に触れるきっかけを作ることができますよ。
指スタンプで作る栗
最後に、指スタンプで作る栗の製作アイデアを紹介。
・色画用紙
・紙皿
・はさみ
・のり
・クレヨン
・マジック
①画用紙を切り、栗を作る(色の薄い画用紙と濃い色の画用紙を組み合わせて作る)
②絵具を準備しておく
③①で作った栗の薄い色の部分に、指スタンプで柄を描く
④マジックで栗に顔を描く
⑤紙皿に栗を貼り付けて、周りに絵を描いて完成!
栗の製作アイデア【年中さん向け】
折り紙を使った栗の作り方
続いて、年中さんにおすすめの栗の製作アイデアを紹介します。まず1つ目に紹介するのは、折り紙を使った栗の作り方。
・折り紙
①対角線同士が重なるように折り、十字に折り目を付ける
②上部と左右の角を中心の点に向かって折る
③上部の正方形の部分を半分に折る
④上部の左右の角を真ん中に向かって折り、折り目を付ける
⑤④でつけた折り目で袋折する
⑥真ん中の飛び出たところを上に向かって折る
⑦裏返して下の角を2回折り上げる
⑧左右の角を内側に向かって折る
⑨左右の角と下の左右の角を内側に向かって折る
⑩上部をつまんで立体感を出し、完成!
ストローを使った栗スティックの作り方
2つ目に紹介するのは、ストローを使った栗スティックの作り方です。
・色画用紙
・ストロー
・竹串
・はさみ
・クレヨン
・のり
・セロハンテープ
①長方形の画用紙を半分に折り、そのサイズに合ういがと栗を画用紙で作る
②いがと栗にクレヨンで絵を描く
③①に②のいがと栗を貼る
④③の画用紙の裏に竹串を貼る
⑤竹串にストローを通して完成!
ストローに息を吹き込むと、栗の絵がくるくると回ります。
新聞紙を使った栗の作り方
最後に、新聞紙を使って作る栗の製作アイデアを紹介します。
・紙皿
・新聞紙
・色画用紙
・はさみ
・のり
・クレヨン
①色画用紙で栗を作る
②①で作った栗にクレヨンで絵を描く
③半分に折った画用紙を栗の裏に貼って、自立するようにする
④新聞紙を細かくちぎる
⑤紙皿のまわりに④でちぎった新聞紙を貼り付ける
⑥③で作った栗を⑤に貼り付けて完成!
栗の製作アイデア【年長さん向け】
折り紙を使った立体的な栗の作り方
次に、年長さんにおすすめの栗製作アイデアを紹介します。まず初めに紹介するのは、折り紙を使った立体的な栗の作り方。
・折り紙
・ビニール袋
・紙コップ
・キッチンペーパー
・ガムテープ
・はさみ
・のり
・セロハンテープ
①キッチンペーパーを2枚一緒に丸める
②茶色の折り紙で①で丸めたキッチンペーパーを包み、上部をすこしとがらせる
③②をビニール袋に入れる(尖らせた部分をビニール袋の角に合わせる)
④ビニール袋の余っている部分をねじって、セロハンテープで止める
⑤ガムテープを10㎝で切り、栗の下半分になるようにビニール袋に貼り付ける
⑥画用紙を使って、顔のパーツを作り、栗に貼る
⑦紙コップの上から3分の1の部分で切る(下の部分を使う)
⑧紙コップをさかさまにして、上から2㎝ほどのところまで切れ込みを入れる
⑨切れ込みを広げて、紙コップの中心に栗を貼りつけたら完成!
紙粘土を使って立体工作
2つ目に紙粘土を使った、栗の製作アイデアを紹介します。
・紙粘土
・絵具
①紙粘土を練って、好きなように栗の形を作る
②紙粘土を乾かす
③紙粘土が乾いたら、絵具を塗って完成!
紙粘土は自分で自由に形を作ることができるので、子供たちの想像力を育むことができます。お手本として、実際に栗を触ったり、見たりする機会があると、より作りやすくなりますよ。
立体的な栗の折り方
最後に、折り紙を使った立体的な栗の折り方を紹介します。
・折り紙
①折り紙を2回折って、正方形になるように折り、折り目をつける
②色のない方を表にして三角形に折る
③開いて、袋折になるように折り目に沿って折る
④下の角を上部の角に向かって折り上げ、折り目をつける
⑤④の折り目に向かって、下の角を折り、折り目に沿って4回折り上げる
⑥左右の角を内側に向かって折り込む
⑦飛び出た下の角を内側に向かって折り込む
⑧左右の角を折り、袋折にする
⑨下の隙間から息を吹き込んでふくらませたら完成!
栗の製作のねらいは?
秋という季節のイメージをつかむこと
栗の製作を行う際のねらいは、まず秋という季節にイメージをつかむことです。秋という季節について知り、秋の食べ物や行事を学ぶ中で取り入れてみましょう。秋を代表する果物の1つとして、栗について触れておくと製作にも取り掛かりやすくなりますよ。栗の製作を通して、秋のイメージをつかめるように、素材や材料の色にも配慮できると良いです。秋といえば、暖色をイメージする人も多いのではないでしょうか?栗の製作で使う素材や材料も、あたたかみのある色を意識して準備しましょう。
お手本や実際の栗を見てそれを作ってみること
栗の製作のねらいとして、実際に栗を見たり、触ってみたりすることも挙げられます。子供たちの中には、まだ栗を見たことがなかったり、触ったことがなかったりする子もいるでしょう。栗の製作を取り入れる際には、実際に栗と触れ合う時間を作るのがおすすめです。実際に栗を用意するなどして、子供たちが自由に観察できる時間を設けると、子供たちが親しみを持って製作に取り掛かることができますよ。
様々な色や素材に触れること
栗製作の最後のねらいとして、様々な色や素材に触れることも挙げられます。ざらざらとした新聞紙やつるつるとしたビニール袋を触ってみたり、絵具を触ってみたりすることで、様々な感触を体験することができます。同じ紙でも、折り紙と画用紙の違いを知り、用途によって使い分けることを知ることで、素材そのものに対する知識が増えますね。直接触って、感触を体験することを【センサリープレイ】・【感触遊び】といったりしますが、製作を通して感触を体験することもその一つといえるでしょう。こうして感触を体験することは、子供たちの発達にいい影響をもたらします。
まとめ
秋の味覚【栗】を製作遊びで作ってみよう!
ここまで、栗の製作アイデアを紹介しました。秋を代表する食べ物である栗。秋について考えたりする時間を持ちながら、栗を製作遊びで作ってみましょう。子供たちにとって、栗はとってもユニークなものです。外側がとげとげしたものに覆われていて、それを剥いたら中から栗が出てくる。どうして栗はとげとげに覆われているのか?など、子供たちが持つ疑問に一つ一つ答えながら製作を進められると良いですね。