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保育園のクラス担任は、子どもたちの毎日の園生活を支える大切な存在です。そんな保育園のクラス担任が、主にどのような業務を担当しているか知っていますか?例えば、活動計画の立案や保護者との連携、安全な環境づくりなど、担当業務は多岐にわたりますよ。この記事では、保育園における担任の決め方や仕事内容、メリットやデメリットなどを詳しく解説していきます。保育園のクラス担任の仕事に興味がある方は、参考にしてみてくださいね。
保育園のクラス担任とは?
クラスを受け持ち子どもたちの保育をする保育士

保育園のクラス担任とは、クラスを受け持ち子どもたちの保育をする保育士のことです。例えば、以下のような仕事を行います。
・遊びの提供
・食事や排泄の補助
・昼寝の見守り
・夕方の送り出し
クラス担任には、子どもたちが安全かつ安心して園生活を送れるよう、繊細な気配りと配慮が求められます。また、保護者との連携も必要不可欠ですよ。運動会や発表会といった年間行事の企画や準備、運営もクラス担任の大切な仕事です。
保育園のクラス担任の種類
1人担任
保育園のクラス担任の種類は2つあり、1つ目は『1人担任』です。クラスの園児が少人数制の場合は、1人担任の場合が多いですよ。1人担任は責任が全部自分にかかってくるのでとても大変です。トラブルが起きないように、事前準備はしっかり行いましょう。一方、複数担任のクラスと違い1人で全て行えるので、他の保育士と意見が割れる事が少なく、保育活動の自由度が高いといったメリットがあります。とはいえ、悩み事を1人で抱えるはおすすめできません。ときには他の保育士に相談したり、頼る事も忘れないでくださいね。
複数担任
2つ目は『複数担任』です。以下の配置基準により、複数担任制が決まります。
・1、2歳児:おおむね園児6人につき1人以上
・3歳児:おおむね園児20人につき1人以上
・4、5歳以上児:おおむね園児25人につき1人以上
担任の人数が多い分、困ったときの相談や業務の分担ができるといったメリットがありますが、保育士同士の人間関係で悩む方が多い傾向です。報告や連絡、相談といった連携は人数が多くなればなるほど難しくなります。複数担任のクラスを円滑に運営するためには、保育士同士のコミュニケーションを増やす事が重要ですね。
参考:https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20231226a.html
保育園のクラス担任の決め方
園の責任者が話し合う

保育園のクラス担任を決める際は、まず園の責任者が話し合いを行います。保育園では、園長が副園長や主任保育士と相談して、担任になる保育士を決めるケースが多いです。この話し合いは、単に人員を割り振るだけでなく、子どもたちの成長と発達、そして各クラスの特性を最大限に考慮するための非常に重要な手順です。話し合いでは、まず各職員の経験年数や日々の勤務態度、そして個々の保育観が共有されますよ。
事前に面接をする
保育園のクラス担任を決める際は、事前に面接を行います。スキルや経験を確認するだけでなく保育士の人柄や保育に対する考え方、子どもたちへの接し方などを深く理解するために面接は必要不可欠です。これまでの保育経験について具体的に掘り下げるとともに、
・個々の子どもたちの発達にどう寄り添っていくのか
などの保育観が問われることもありますよ。また、保護者との連携や、他の職員との協力体制を築くためのコミュニケーション能力も評価の対象となります。
2~3月に発表される

面接を経て決定したクラス担任は、2〜3月頃に職員へ発表されます。この時期に発表される理由は、新年度に向けて子どもや保護者、そして職員が心の準備をする期間を確保するためです。新しい担任の先生が誰になるのかを子どもたちが知ることで、新しい環境への不安を軽減する手助けになりますよ。ただし、クラス担任が発表されてからは、クラス担任を任命された保育士が担任業務を拒否することはできません。なので、面接では自分の希望を言う事が非常に重要です。
保育園のクラス担任の仕事内容
指導計画や日誌の作成

保育園のクラス担任の1つ目の仕事内容は、指導計画や日誌の作成です。子どもたち一人ひとりの発達段階や興味関心に応じた活動を考え、月間・週間・日案などの計画を立てます。また、日々の保育の記録を日誌にまとめることで、子どもの成長や変化を保護者や他の職員と共有しやすくなりますよ。これらの業務は、よりよい保育環境を整えるために欠かせない大切な役割です。書類作成を通じて、保育士は子どもたち一人ひとりの成長を深く理解し、より適切な保育へと繋げることができるのです。
子どもたちの保育園生活を仕切る
保育園のクラス担任の2つ目の仕事内容は、子どもたちの保育園生活を仕切ることです。登園から降園までの1日の流れを把握し、子どもたちが安心して生活できるように全体の動きをコントロールします。食事や排泄、お昼寝や遊びなど、日々の生活の中でスムーズに活動が進むように声かけや環境の工夫を行い、子ども同士の関わりにも気を配ります。クラス全体の雰囲気を整え、園での集団生活が心地よく送れるよう導くことも担任の大切な役割ですよ。
子どもたちの怪我を防ぐための環境整備

保育園のクラス担任の3つ目の仕事内容は、子どもたちの怪我を防ぐための環境整備です。年齢や発達に応じて安全に過ごせるよう、保育室にある物の配置や遊具の点検、床の滑りやすさなどに常に気を配る必要があります。また、活動内容に応じて危険がないか事前に確認し、必要に応じて対策を行います。子どもたちはふとした瞬間に予期せぬ行動をすることも多いため、事故を防ぐ環境づくりは担任の大切な役割のひとつですよ。
保護者対応
保育園のクラス担任の4つ目の仕事内容は、保護者対応です。保護者との信頼関係を築くために、日々の送り迎えの際に子どもの様子を丁寧に伝えたり、ちょっとした変化にも気づいて声をかけたりすることが大切です。また、連絡帳や個人面談を通して、子どもの成長や課題を共有し、一緒に成長を見守ることが求められますよ。保護者からの相談や不安にも真摯に耳を傾けることで、安心して子どもを預けてもらえる環境づくりにつながります。
クラス担任をするうえで大切なポイント
タイムスケジュールを書き出す

クラス担任をするうえで大切なポイントは、タイムスケジュールを書き出すことです。1日の流れを事前に整理しておくことで、活動をスムーズに進めることができます。また、あらかじめ予定を決め、時間に余裕を持たせることで、突発的な対応にも柔軟に対処できるようになりますよ。自分自身の行動の見通しも立ちやすくなり、無理なく効率的に保育を進められるため、クラス運営の土台としてとても重要な作業です。
事前準備や説明をしっかりする
クラス担任をするうえで大切な2つ目のポイントは、事前準備や説明をしっかり行うことです。活動に必要な道具を揃えておくことはもちろん
・どんなルールがあるか
などを、子どもたちにわかりやすく伝えることで、子どもたちは安心して活動に取り組むことができます。また、事前に準備しておくことでトラブルの予防にもつながり、落ち着いた保育環境を保つことができますよ。このように計画的に動くことが、信頼される担任の第一歩です。
クラス担任になるメリット・デメリット
メリット
子どもの成長を近くで感じられる

クラス担任になる1つ目のメリットは、子どもの成長を近くで感じられることです。毎日の関わりの中で、
・友だちとの関係が少しずつ深まっていく様子
・しゃべる言葉が増えてきた
など、小さな変化にも気づけるのは担任ならではの喜びです。子どもたちの笑顔や成長を間近で見守れることで、保育のやりがいや達成感を強く実感でき、保育士としてのモチベーションにもつながるでしょう。
キャリアアップ
クラス担任になる2つ目のメリットは、キャリアアップができることです。クラス全体の保育を任されることで、計画力や臨機応変な対応力、保護者対応のスキルなど、保育士として必要な力が自然と身につきます。また、園内での信頼も高まり、リーダー的な役割を任される機会も増えるでしょう。将来的にキャリアアップを目指すうえでも、担任としての経験は大きな実績となり、自信と信頼の両方を得ることができますよ。
デメリット
責任重大
クラス担任になる1つ目のデメリットは、責任重大な点です。クラス担任は子どもたちの安全を守るのはもちろん、一人ひとりの発達に目を配りながら、クラス全体をまとめていく必要があります。保護者対応や行事の運営、トラブル対応など、日々さまざまな判断を求められる場面も多く、精神的なプレッシャーを感じることもあるでしょう。責任感が求められる分、大きなやりがいもありますが、負担を感じやすいのも事実です。
人間関係に悩む可能性がある

クラス担任になる2つ目のデメリットは、人間関係に悩む可能性がある点です。保護者との信頼関係を築くには、丁寧な対応やこまめなコミュニケーション、時には厳しい意見や要望に向き合うことも必要です。また、同僚の保育士や補助職員との連携もうまく取れないと、仕事がスムーズに進まずストレスを感じることも。人と関わることが多い仕事だからこそ、人間関係の難しさに直面する場面があるのは否定できません。
クラス担任として働けない場合
主任や園長に相談する

クラス担任としての業務がどうしても難しいと感じる場合は、無理をせず主任や園長に早めに相談することが大切ですよ。例えば体調不良や家庭の事情、精神的な負担など、理由はさまざまあると思います。1人で抱え込んでしまうとさらに状況が悪化するかもしれません。園の上司に正直な気持ちを伝えることで、配置の見直しやサポート体制の強化など、適切な対応をしてもらえることもあります。安心して働き続けるためにも、相談は早めに行いましょう。
小規模保育園への就職も視野に入れる
クラス担任としての業務がどうしても負担に感じる場合は、小規模保育園への就職を検討するのも1つの選択肢です。小規模保育園は、定員が少なく子ども一人ひとりとじっくり向き合える環境が整っているため、大人数をまとめるプレッシャーが軽減されます。また、職員同士の距離も近く、アットホームな雰囲気の中で働けることも多いため、人間関係に悩みにくい可能性もあります。自分に合った職場環境を選ぶことは、長く保育の仕事を続けるうえでとても大切ですよ。
まとめ
保育担任は責任は大きいけれどやりがいがある!
いかがでしたか。今回は保育園のクラス担任の仕事について詳しく解説していきました。保育園のクラス担任は、子どもたちの成長を間近で見守り、日々の生活を支える大切な役割を担っています。その分、子どもの安全管理や保護者対応、計画作成などの責任も大きく、悩む場面があるかもしれません。しかし、子どもたちの笑顔や成長を実感できる瞬間は、やりがいを感じることができます。大変なことが多いポジションですが、それ以上にやりがいや達成感を感じられる仕事と言えるでしょう。




















