保育園で年末の大掃除を行うときは、ぜひ子どもたちに協力してもらいましょう。年齢に応じた役割分担をすることで責任感や主体性が養われます。また、お友だちと協力することで協調性の向上にもつながりますよ。この記事では、年中行事の一つである大掃除について、子どもたちのやる気を引き出す声掛けのコツや、楽しく掃除するアイデアを紹介しています。保育園で大掃除をする予定がある保育士の皆さんに、ぜひ読んでいただきたい記事です。
保育園で大掃除をするねらいとは?
年中行事としての大掃除を学ぶ

保育園で大掃除をするねらいの1つは、子どもたちが年中行事に触れ、季節の移り変わりを感じることにあります。日本人が年末に大掃除をするようになったルーツは神社の煤(すす)払いという行事です。神社にたまった1年分の煤(すす)を掃除して、きれいな状態で神様をお迎えするための行事が一般人にも広まったものが、大掃除の習慣に繋がったと言われていますよ。子どもたちには「1年間の汚れをお掃除して、きれいな保育園で新年をお迎えするんだよ」と伝えてみましょう。
片付けの習慣を身につける

保育園で大掃除をすることは、子どもたちが片付けの習慣を身につけることに繋がります。大掃除のタイミングで、自分たちが使う空間を自分たちで整える大切さを伝えてみましょう。例えば、自分のお道具箱やロッカーなどから掃除に取り掛かり、この機会に身の回りを整えるくせをつけるのがおすすめです。大掃除の中で、いらない物を捨てたり物をきれいに整えたりする経験は、普段の生活で整理整頓を意識するきっかけになりますよ。
達成感を得られる
大掃除をすることで、達成感を得ることができます。掃除や片付けは完了するタイミングが視覚的に理解しやすいため、達成感を得やすいという特徴があります。また、子どもが達成感を得る経験は、自己肯定感や実行力が向上するというメリットもありますよ。例えば、大掃除が終わったら、がんばって掃除を行った子どもたちをしっかり褒めてあげることで、自己肯定感の向上につながるでしょう。そして、褒められた経験が次のチャレンジへの意欲を育てるのです。
保育園の大掃除をスムーズに進めるコツ
子どもたちをグループに分けて掃除する

保育園で子どもたちとの大掃除をスムーズに進めるコツを紹介します。まず、掃除を始める前に子どもたちをグループ分けしましょう。グループごとに、机ふき係・おもちゃ整理係・床はき係など、おおまかな役割を決めると自分の仕事に集中でき、チームで連携する喜びも得られますよ。グループ内では、一人ひとりに無理のない範囲で小さな担当を決めると、子どもたちが主体的に動きやすくなります。このとき、子どもたちが担当する掃除の負担が偏らないように配慮しましょう。
年齢に合わせて掃除の内容を決める
年齢に合わせて掃除の内容を振り分けましょう。例えば、年少クラスの子どもたちには、片手で持てるおもちゃを拭く作業や、絵本などを棚にしまう簡単な作業がおすすめです。力がついてくる年長クラスの子どもたちには床のほうきがけなど、道具を使った作業を頼みましょう。年齢に応じて作業内容を調整すると、子どもたちは無理なく力を発揮できるようになります。さらに、年齢差を活かして年長児が年少児を手伝う機会をつくると、協調性や思いやりも育ちますよ。
具体的な言葉で指示を出す
大掃除の時は、子どもたちにできる限り具体的な言葉で指示を出しましょう。何をどこでどのように行うかを明確に伝えると、子どもたちは迷わず作業に取り掛かれます。
「この机の上のブロックを全部箱に入れてね」
「ここから反対側まで雑巾がけして戻ってこよう」
また、「次はここを拭くよ」「終わったら手を洗おうね」と、段階ごとに区切って指示を出すと、1つ1つの指示に集中して取り組めますよ。
保育園の大掃除を楽しくするアイデア5選
①雑巾がけレース

保育園での大掃除は、ゲーム感覚で取り組むと楽しめます。例えば、ただ雑巾がけをするのではなく、雑巾がけレースを行ってみましょう。雑巾を持った子どもたちが横一列に並び、「よーいスタート」の掛け声とともに壁の端から端までまっすぐにぞうきん掛けをします。競争の形式にすることで子どもたちが真剣に取り組め、楽しめるでしょう。また、速さだけを競うと夢中になって転ぶ危険があるため、一番雑巾を黒くした人が勝ちというルールに変えるのもおすすめです。
②制限時間つき片付け競争
片付けの時間に制限時間を設けてみると、子どもたちのやる気アップに繋がります。まず、片付ける場所や担当を決め、「よーいスタート!」の合図で一斉に作業を始めます。タイマーを使って「30秒でブロックを箱に集めよう」「1分で絵本を棚に戻そう」と短い時間を設定すると、子どもたちはゲームのように集中して取り組めます。チーム戦でどちらのチームが早く片付けられるか競争すると、玉入れのように楽しめますよ。
③お掃除ポイント大会
お掃除をがんばった子どもたちにポイントを付けながら、遊び感覚で大掃除を進めてみると盛り上がりますよ。園内の決められた場所をきれいにできたらポイント獲得、道具の片付けや協力ができてもポイント加算など、掃除にゲーム性を取り入れてポイントを貯めていきましょう。チーム戦にするとより盛り上がります。最後に合計ポイントを発表したり、ささやかな表彰を行うことで、達成感や満足感を高める効果がありますよ。
➃どこに片付けるでしょうか?クイズ

掃除を始める前に正しい片付け方法をクイズ形式で説明してみると、子どもたちが理解しやすくなりますよ。例えば「おもちゃをしまう順番は? 大きい物からでしょうか?小さい物からでしょうか?」など、簡単な二択にすると楽しみながら学べます。正解した子には拍手やシールを渡すなど、ちょっとしたごほうびを用意すると意欲が高まりますよ。片付けを始める前にクイズを行うとすぐに実践できるので、片付け中に「さっきのクイズ覚えてる?」などの声をかけてみると楽しめます。
⑤正しい掃除の仕方はどっち?クイズ
掃除を始める前に、正しい掃除の仕方をクイズ形式で説明してみましょう。クイズの内容は、子どもたちが考えやすい二択問題にすると盛り上がります。一緒にジェスチャーもつけるとわかりやすいですよ。また、クイズを通して掃除のコツを知ることで、実生活にも活かせる知識になります。
「掃除は床から始めるでしょうか、棚の上から始めるでしょうか?」
「ぞうきんは、押して拭くでしょうか? 引いて拭くでしょうか?」
子どものやる気をアップさせる声掛け
楽しく競争心を高める声掛け
大掃除の時に、子どものやる気をアップさせる効果がある声掛けを紹介します。例えば「誰が一番床をピカピカにできるかな?」などと声をかけると、子どもたちの競争心を高めることができますよ。競争で勝ちたいという思いがあると、掃除を真剣に取り組んでくれます。ただし、競争が行きすぎると焦って雑になってしまったり、負けた子どもが落ち込んでしまったりすることもあります。そのため、「○○ちゃんがふいたところピカピカだね」など、速さではないところを褒めるようにしましょう。
選択肢を示す声掛け

選択肢を示す声掛けは、子どものやる気をアップさせる効果があります。例えば、「お道具箱のお片付けと、ロッカーのお片付け、どっちを先にやりたい?」と問いかけると、自分で選んだという満足感から意欲が高まります。このとき、掃除の内容を明確にして質問をしましょう。選択肢を示す声掛けは、指示されるのではなく自分で決めたという実感が得られるため、最後まで前向きに取り組む姿勢につながります。
達成をイメージさせる声掛け
子どもたちのやる気を引き出すには、達成をイメージさせる声掛けが効果的です。掃除後のきれいな室内を想像できる言葉を伝えると、子どもたちは前向きに取り組めます。
「ここがきれいになったら気持ちいいね」
「みんなで片付けたらお部屋がピカピカになるよ!」
また、「この本棚を拭き終わったら次はどこをきれいにしようか?」と、次の作業内容を想像させる声掛けをすると、子どもたちが主体性を持って取り組みやすくなりますよ。
頼られる喜びを感じる声掛け
子どもたちが頼られる喜びを感じられるような声掛けをすることで、やる気を向上させることができますよ。また、終わった後には成果を共有すると、子どもたちは達成感を味わい、次の掃除にも前向きに取り組むようになります。
「○○ちゃんがきれいにしてくれたんだね、さすがお姉さんだね」
「おもちゃのお片付けをお願いしてもいい? ○○くんの力を借りたいな」」
「助かったよ~」
「みんなで頑張ったからお部屋がきれいになったね」
保育園で大掃除をするときの注意点
汚れても良い服装で取り組む
保育園で大掃除をするときの注意点は、汚れてもいい服を用意することです。大掃除の日程が決まったら、事前におたよりや連絡帳などで各家庭に連絡しましょう。大掃除の日は、あらかじめ汚れてもいい服を着てきてもらうか、園で着替える時間を設ける等の対応が必要です。スカートは転倒や引っ掛かりの原因になるため避けてもらいましょう。また、厚手すぎる服は動きづらくなるため、重ね着で体温調節しやすい服装をお願いするとスムーズに大掃除が進みますよ。
ほこりアレルギーがないか事前に確認する

大掃除の日程が決まったら、各家庭に連絡して子どもたちにハウスダストなどのアレルギーがないかを確認しましょう。アレルギーの有無だけでなく、咳が出やすい・肌が荒れやすいといった体質についても共有してもらうと、当日の作業を安全に進められますよ。また、必要に応じてマスクの持参をお願いしたり、刺激の少ない手袋を用意してもらうなど、事前に家庭と協力して準備を整えることが大切です。
まとめ
子どもたちと一緒に楽しく大掃除をしよう!
保育園で大掃除をするときには、掃除に関するクイズを出したり、競争形式を取り入れたりといった工夫をしましょう。子どもたちのやる気を高め、楽しみながら掃除に取り組めるようになります。また、大掃除を通してお互いのがんばりを認め合ったり、お友だちから頼られる経験をしたりすることで、子どもたちの自己肯定感や協調性の育ちにもつながりますよ。小さな成功体験の積み重ねが、日常生活での主体的な姿勢を育むきっかけにもなります。この冬はぜひ、子どもたちと一緒に大掃除の時間を楽しんでみてくださいね。



















