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書くことがない…?保育士と連絡帳
保育士と保護者をつなぐコミュニケーションツール「連絡帳」。
単に「お帳面」と呼ばれることもある保育園の連絡帳ですが、文章を書くのが苦手な保育士さんにとっては毎日頭が痛くなることも…
それでなくても毎日書いていると、書くことが無くなりがちですよね?
子どもたちの貴重な成長記録でもある連絡帳の書き方特集、ぜひチェックしてみて下さい。
そもそも保育園の連絡帳とは?
まずは、保育園の連絡帳について基本的なお話から。
(社会福祉法人)日本保育協会の「保育所保母業務の効率化に関する調査研究」によると、連絡帳のねらいとは
“1日の大半を保育園で過ごす子どもの様子を保護者に伝えたり、また、家庭での様子を知らせ合うノート”
“保護者が安心して育児ができるように手助けをしたり、応援をする気持ちで連絡帳を活用していきましょう”
と綴られています。
つまり、保護者に子どもたちの保育園での様子やあった事を伝えて、家庭での出来事や体調など知らせておきたい事などを保育園に伝えるためのノートです。
中身、構成はどんな感じ?
実際の連絡帳はどういったことが書かれているかをご紹介します。
連絡帳の文面・構成は保育園によっていろいろ違いますが、おおむね上記のような感じではないでしょうか?
- おやつや食事をどのくらい食べたか?
- お昼寝はしたのか?
- 排便は?
- 健康状態は?
といった「園児の健康に関すること」に加えて、フリースペースにその日あったこと、例えば「公園まで散歩に行って氷鬼をした」といったことを書くのが基本です。
連絡帳の書き方ポイント3つ!
保育園から保護者に向けた文章には、どういったことを書けばいいのか?
基本的な書き方をご紹介します。
・5W1Hを意識する
ご存知の方も多いと思いますが、文章など何かを伝える際の基本5W1H、つまり…
- When いつ
- Who だれが
- Where どこで
- What なにを
- Why なぜ
- How どのように
この5W1Hを念頭に置いて書くと、相手に伝わりやすい文章が書けると言われています。
例えば「○○くんが紙飛行機で遊びました」よりも、「○○くんと□□ちゃんが延長保育の時間に紙飛行機を作ってどっちが良く飛ぶか競争しました」と書いた方が、園児の状況が良く分かります。
他にも、「△△ちゃんは体調が良くなかったようです」と書いたのではどう不調なのかさっぱり分かりません。「△△ちゃんは、少しお熱があるのかぐったりしていました」と、具体的に表現した方が保護者にもわかりやすいですね。
・子どもを褒めよう!
毎日の生活の中でどんどん成長していく子どもたちの姿を見ると、保護者もとても嬉しくなるものです。その日の保育園ではどのような成長があったのか、気になっていることでしょう。
また、「家庭での様子と、保育園での様子が違う!」と話す保護者の方は意外と多いです。そのため、どんなに小さなことでも書いて、日々の成長の記録がわかるようにしまよう!
・保護者のコメントには必ず返信を!
連絡帳とはコミュニケーションツールの一つであり、保護者との信頼関係を築いていく必要があります。保育士は、子どもの成長の援助だけでなく、保護者への援助という役割も担っています。
そのため、「休日は〇〇に行ってきました!」という家庭内のことのコメントだったり、その他にも保護者から「好き嫌いが激しくて…」といったような相談のコメントが書かれていることもしばしばあります。
その時には、その内容に対して必ず返信をするように心がけましょう。そうすることで保護者も、しっかり読んでくれている、という風に感じ、信頼関係につながります。特に、相談のコメントの場合は、ネガティブな内容ではなく、アドバイスを取り入れたりしてポジティブな内容になるようにしましょう!
これは使える!連絡帳のネタ・例文
では実際に連絡帳に書くこと、いわゆる「ネタ」をご紹介します。
・「知りたいこと」を簡潔に!
とにかくたくさん書こうとすると先生方も負担に感じてしまうでしょう。負担をなくすために、年齢別に「保護者の方々はどのようなことが知りたいのか?」を抑えたうえで、今日の出来事を簡潔に伝えられると良いですね。
連絡帳は0歳~2歳児までのクラスで実施しているところが多いようですから、今回は0歳児・1歳児・2歳児の年齢別に連絡帳のネタをご紹介します。
・0歳児~新しくできるようになった~
0歳児さんはまだ赤ちゃんですから、それほどいろいろなことをするワケではありません。その中でも、何か今までできなかったことが出来るようになったら詳しく紹介しましょう。
どんなこともネガティブに書くのではなく前向きに捉えて書いてみましょう。
- 例文
○○ちゃんは今日、自分でおもちゃを拾おうとしてなかなかうまくいきませんでしたが、泣いたりせずに一生懸命何度もトライしていました。
・1歳児~感情表現のようす~
1歳児さんは、立ったり歩いたりし始めるので、0歳児の時より行動範囲も広くなり出来ることも増えてきます。
また、表情も豊かになってくるので、例えば何かをした時にとても嬉しそうだった、目を輝かせて話していたといった具体的なことも伝えましょう。
子どもたちがどんな風に感情表現をするかを観察して、エピソードに付け加えるとより情景が浮かぶのではないでしょうか?
- 例文
△△くんは、初めてクラスの柵につかまって立ちあがり手を離すことが出来ました。よほどうれしかったのか両手を挙げて笑っていました。
・2歳児~お友達とのエピソード~
2歳児さんは、さらに行動的になりいろいろ考えて出来るようになります。
お友達とのコミュニケーションもやや複雑になってくるので、ケンカをしたといったエピソードもその事だけを取り上げるのではなく、どういった仲直りをしたかといった事まで伝えましょう。
誰と何をしたのか、こんな工夫をしていた、びっくりするようなことを言った、そんな出来事に、感心した・微笑ましかった・素直に感動したといった保育士の感想を付け加えてみましょう。
- 例文
□□くんは、今日延長保育で一緒になった1歳児さんが泣いていると、おもちゃを持って行ってあげていました。
思わず涙ぐみそうになってしまいました。
連絡帳の注意点
保護者と保育士の連絡帳のトラブルはよく耳にする内容です。
トラブルが起きないようにするためにも、連絡帳を書く際に気を付ける点、注意したいポイントをご紹介します。
・丁寧な字で書く
もちろん達筆なら言うことありませんが、字が下手でも気に病むことはありません。たとえ下手でも丁寧に書くことが大事です。
・言葉遣い
保護者とは節度を持った付き合い方が必要ですし、連絡帳も言葉遣いは丁寧にしましょう。
ある相談サイトで「子どもに~してあげた」と連絡帳に書いてあったのがおかしくないですか?と保護者が質問していました。
これに対して、賛否両論の回答でしたがやはり受け取り方の違いかも知れませんね。読む保護者の気持ちになって言葉遣いを選べるといいですね。
・トラブルの際は口頭で伝える
連絡帳は連絡事項がメインですから、園児がケガをした、お友達とケンカをしたといったトラブルを、連絡帳での記述だけで済ませてしまうのはあまりおすすめできません。
文章だけでは、保育士側の意図と、保護者の受け取り方が食い違って、トラブルに発展してしまうことが多々あります。
その日あったトラブルは、お迎えの時間に直接保護者に口頭で伝えましょう。
直接聞かされれば納得できるものも、ただ連絡帳で事務的に知らせられたらこじれてしまうかも知れません。
せっかくなので楽しもう!
連絡帳は大切に保管しているという保護者は結構多いそうです。
子どもが大きくなって見返すと、「あの頃は大変だったけど可愛かったな」と思い出すそうです。
だから保育士も、園では保護者の替わりですから自分も子育てを楽しむ気持ちで、連絡帳を書いてみましょう。
子どもたちの成長を身近で見守る保育士だからこそ楽しめるのではないでしょうか?
よくある質問
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