キャラクターもの禁止!なぜ?どこまで?【保育・どうぶつ・デメリット】

子どもが保育園に通う上で用意をしなくてはいけない物は沢山あります。せっかく新しく買い揃えるなら、子どもが好きなキャラクターで揃えてあげたいと思う保護者も多いかと思います。しかし、キャラクターを全面に禁止する保育園も多いので、入園する前に園の方針などを確認する必要もあります。ではなぜ、キャラクターを禁止にするのか?その理由や、キャラクターを禁止するメリット・デメリットなども合わせてご紹介していきたいと思います。

キャラクターはなぜ禁止なのか?

トラブルを防ぐため

保育園に通う年齢だと同じようなキャラクターを好きになってしまう事が多く、キャラクターものだとどうしても園のお友達と持っている物が被ってしまう事も多々あるのです。保護者が名前を記入していても、まだ字が読めずに他のお友達の物と取り間違えてしまうなんて事は少なくはありません。また、子どものうちは好きなものに真っ直ぐなので悪気がなくても、お友達が持っている物を羨ましくて取ってしまうなんて事が考えられます。そういったトラブルを避けるために禁止にしている園が多いです。

持っていない子への配慮

子どもがキャラクターものを持っていると、興味津々で周りのお友達が集まってきます。そのキャラクターものを持っていない子どもが、その輪の中に入れなかったり会話についていけないという事が考えられます。しかし、徹底してキャラクターものは買わないと決めている家庭があったり、同じ用品でもキャラクターものは割高なことが多いです。そうなると、経済的に買えないという家庭があります。そこで、キャラクターものを持っていない子への配慮として禁止している園があります。

想像力を広げるため

行事の際に使う小道具や教室の装飾など、普段からキャラクターと触れ合う機会が多い保育園がありますが、キャラクターに思い出が引っ張られてしまうことがあります。思い出の絵を子どもたちが描くと、その絵の中には元々完成されているキャラクターの姿があったりするのです。そうなると、子どもたちの想像力を引き出しにくくなるでしょう。見たものを描き写すような再現力はもちろん大事です。ですが、キャラクターの世界観に捉われずに自分が体験したことを振り返り、考え、想像し、自由に表現することは保育園生活において大切なことでしょう。

キャラクターものに固執しないように配慮

さて、クラスでグループを3つに分けます。アンパンマン・動物・フルーツの絵が描かれているエリアに自由に分かれられるとしたら、子ども達はどこへ向かうでしょうか?人気なアンパンマンに子ども達が固まって集まってしまっては、グループ分けが上手くいきません。なので、子ども達がキャラクターに固執しないようにと保育現場では馴染みのある乗り物や食べ物、動物などを可愛らしく装飾することが多く、配慮されているのです。

保育士くらぶ

どこまで禁止なのか?

有名なキャラクターでなければOK

キャラクターものが禁止な場合は、しもが知っている有名なキャラクターでなければ問題ないです。そのため、動物や乗り物をモチーフとした無名のキャラクターなどは、保育園に持って行っても大丈夫でしょう。例えば、男の子は仮面ライダーなどの戦隊モノやトーマス、ポケモンなど。女の子はプリキュアやディズニー、サンリオシリーズなどが人気なキャラクターとして挙げられます。最近だと、鬼滅の刃などのアニメキャラクターなども共通して人気でしょう。

キャラクターティッシュが禁止

ティッシュは鼻をかむ時や何かをこぼしてしまった時などに必要なので、保育園に持たせている保護者も多いでしょう。しかし、これがキャラクターティッシュとなると本来の用途ではなく、お友達同士で交換したり配ってあげたりする子もいます。一見、子どもらしくて可愛い行動に思えるかもしれませんが、それによって、もらえない子どもが出てしまったり交換できるキャラクターティッシュが無く、輪に入れてもらえない子が出てきてしまう。そういったことが、禁止の理由の一つとなっているといえます。

キャラクター弁当が禁止な園も多い

保育園は普段給食なのでお弁当は持参しませんが、遠足や運動会などの行事の際に持って行く機会があります。お弁当を持っていく機会が少ないからこそ、子どもが喜ぶようなキャラクター弁当を作ってあげたいと思う保護者は多いかと思います。しかし、こちらも禁止されている保育園が多いです。理由としては、キャラクターものを禁止する理由と同様で他の子どもへの配慮と同時に、普段のお弁当を作る以上に食材への接触があると衛生面の部分での配慮もあるようです。

アンパンマンのみ容認されている園も

キャラクターが全て子ども達に馴染みのある食べ物や、乗り物などに例えられているアンパンマン。アニメに登場するキャラクターが日常の生活の中でも見つけられると、子ども達にとっては印象深く興味が湧きます。バイキンマン(悪い菌)を例えに出して、手を洗うことがなぜ必要なのかなど、日常生活でもイメージをつけてあげやすいです。また、ストーリーの構成が、バイキンマンがみんなを困らせるようなことをしたからアンパンマンがやっつける、という流れになっていて子ども達でも内容が理解しやすいです。悪者に対しても悪事を働いていない時には一緒に何かを楽しんだり、描写が優しいのも理由の一つでしょう。

キャラクターを禁止するメリットは?

良し悪しを自分で考えられるようになる

戦隊モノやヒーローものを見てカッコイイと憧れる子どもが多く、武器で切りつける真似をしたり拳を作ってパンチしたり、ヒーローになりきって遊ぶ子ども達。ヒーローになりきる事は悪いことではありませんが、悪役を進んでやりたがる子どもはいません。お友達に悪役を無理やり押し付けたり理不尽に叩かれて嫌な思いをするお友達もいます。勧善懲悪を見て楽しむだけでなく、何が良くて何が悪いことなのかを子ども達が思考し、行動できるようになってほしいと考える保育園は多いのです。実際に、禁止にしている園では物を取った取られた、叩いた叩かれたなどの、お友達間のトラブルが少ないようです。

同じ物の取り間違いなどが防げる

同じ年齢の子ども達を預かっていると、王道の人気キャラクターやその年代で流行っているキャラクターものがあったり、持ち物や衣類が被ることが非常に多いです。たとえ、持ち物全てに名前の記入をお願いしていても、難しいのが現状です。入園直後は書かれていても、季節の変化や身体の成長に合わせて、衣服等を買い替えた際に書き忘れることは少なくありません。また、まだ名前が読めない子ども達は同じキャラクターだから、と勝手に自分の物だと思い込みお家に持って帰ってしまう事も多々あります。そういったことを防げるのもメリットの一つです。

キャラクターを禁止するデメリットは?

子どもが気に入ってくれない

キャラクターもの禁止でデメリットだと感じる理由の多くは、子どもがシンプルなものを気に入ってくれない事です。保育園に通う上で必要な用品を買い揃える際も、人気なキャラクターものが多く、全ての用品をキャラクターもの以外で揃えるほうが案外難しいのです。保護者が無地や有名なキャラクター以外のものを勧めても、子ども達は馴染みのある、大好きなキャラクターを選びます。たとえ、強行突破で買ったとしても子どもが気に入らず、使ってくれなくては意味がないので困りますよね。

キャラクターの話についていけない

周りのみんなが禁止されている環境では良いのですが、お家では禁止されていないお友達が多数いる環境は多くあります。キャラクターの話をお友達と一緒にできないので、お家に帰ってこのキャラクターのアニメが見たいとお願いする子がいるようです。他にも、キャラクター禁止を徹底されていた保育園から小学校にあがる際に、キャラクターやアニメの話についていけず、最初は仲間に入りづらかったというお話もよく耳にします。とは言っても、子ども自体がそれを気にしていなかったり、元々キャラクターにそこまで興味のない子もいるので、子どもの性格に合わせて臨機応変に対応するのが良いでしょう。

キャラクター物以外でどんなものを持たせたら良いのか?

基本はシンプルなもの

保育着は動きやすくシンプルで着心地が良いものが良いでしょう。それに加え、サイズ展開も多いユニクロはとてもオススメです。購入したTシャツ等に刺繍や写真プリントなどを行なってくれるので、他の子ども達と被らない工夫を施せます。ただし、シーズンによってはキャラクターものが発売されているので、購入する際は注意が必要です。小物も基本的にシンプルなものを用意し、子どもが好きなマークなどワンポイント工夫を入れるだけで、子どもにも自分のものと認識して貰えます。

オリジナルティの出せる手作り

シンプル過ぎると子どもが気に入ってくれないことはよくあります。そこで、生地やそこに貼り付けるパーツ、紐の色など子どもの好きなものを選んでもらって手作りしてあげると、他の子と違うオリジナルティが出て喜んでもらえるでしょう。他のお友達と被る心配もないです。どうしても手作りする暇が無い方や、裁縫が苦手という方でも選んだ生地、パーツ等を選ぶだけで作りたいものがオーダーできる場所があるので、ぜひ参考にしてみて下さい。

統一感が出せるもの

決まった柄や、模様のもので統一するのもオススメです。例えば、0〜2際の年齢だと保育園内では園児の持ち物は、全て保育士さん達が管理します。その際に、この子の持ち物=この柄・模様などがあると認識されやすく他のお友達の物と入れ間違えられていたなんて事も減ります。そんな中でも無印良品では、スモッグや子ども用のレインコートなども置いてあり、品揃えが幅広いので入園に必要なものを統一して揃えられ、オススメです。

なぜキャラクター物よりシンプルな物が良いのか?

子どもの創造性を育める

キャラクターは顔や体格、身につけている服やその色、性格まで大体決まっている事が多いです。しかし、人はキャラクターと違い体格や肌の色、性格もみんな違います。そして、色々な表情、感情があります。泣くという表情でも悲しいだけではなく、嬉しい時、悔しい時、怖い時、困っている時と様々です。キャラクターのように決まった表情だけで気持ちを読み取ってしまうと創造性は阻害されてしまいます。子ども同士が関わっていく中で、相手がどんな気持ちなのか、と相手を思いやる気持ちを育むことは成長過程で大切なことでしょう。

良い意味でキャラクターに影響されない

保育園でぬり絵をする時間があります。そこで避けたいのが、キャラクターもののぬり絵だから子どもが興味を持つということです。キャラクターの魅力ではなく、ぬり絵という行為自体に興味を持ってもらい、良い意味でキャラクターに影響されないのが理想的です。せっかくなら保育園でしかできないような、家庭とは違ったことを経験してほしい。そう考えている保育園は多く、遊びの本質を見失なわないよう、キャラクターものよりシンプルなものが良いとされているのでしょう。

まとめ

子どもに合わせた園選びを!

いかがだったでしょうか?出来ることならお子さんの好きなものを持たせてあげたいと思う保護者や、キャラクター全面禁止は厳しすぎるのでは?と思う保護者も多いのではないでしょうか。しかし、キャラクターを禁止することで防げるトラブルや、子ども達が成長する過程で良いとされていることも沢山あるのです。ぜひ、入園する前に保育園の教育方針を確認し、子どもの性格や、家庭の方針に合わせて、保育園選びをしてみてくださいね!

よくある質問

保育士くらぶにはどんな記事がありますか?

保育士くらぶには現役の保育士・幼稚園教諭や保育士を目指す学生さんにとって手遊びや保育内容など今日から役立つ保育のネタをご紹介しています。こちらのトップページより色々な記事をお楽しみください。

保育士くらぶの最新の記事はどこから見られますか?

最新の記事はこちらの保育士くらぶトップページよりご覧ください。月間12本~15本の記事をアップしています。保育で使える季節の遊びや歌、連絡帳の書き方などもご紹介しています。

保育士くらぶのオリジナル動画はどこから見られますか?

保育士くらぶのオリジナル動画はこちらの保育士くらぶyoutubeチャンネルでまとめて見ることが出来ます。保育士くらぶyoutubeチャンネルでは保育で使える歌や遊び、制作以外にも転職のコツや求人の探し方も解説しています。

保育士くらぶ

ABOUTこの記事をかいた人

保育士くらぶは保育士の転職キャリアサポートを行うアスカが運営しています。保育士くらぶ編集部のメンバーは元保育士や幼稚園教諭出身のメンバーを中心に「保育業界をもっと良くしたい!」という思いがあるメンバーが在籍し、日々執筆しています。保育士くらぶでは現役保育士さんが職場で活かすことが出来る、保育のノウハウやネタ、保育学生にとって必要な知識などを発信しています。 アスカは保育士の就職支援を行う会社です。1994年創業。全国で約10万名の保育士、幼稚園教諭の皆さまが登録しています。年間約1万名がアスカを通じて保育園や幼稚園、学童などの施設への就職を決めています。 保育士の求人情報は 【保育求人ガイド】 https://hoikukyuujin.com/ プロフィール入力で園からスカウトを受ける 【保育士スカウト】 https://www.hoikushiscout.com/