退職届を出すベストタイミングは?【退職届とは・タイミング・円満退職のコツなど】

保育士の仕事に憧れて実際に働いてみたけれど理想と違ったといった声が実際に上がってます。様々な理由で退職または転職を決意される方も多いです。転職や退職しようと考えている方はどのタイミングで退職届を出そうかと迷うもの。保育士不足が深刻な保育現場で何の前触れもなく退職届を出してしまうと貴方の印象が悪くなってしまい、円満に退職することができなくなってしまうかもしれません。ではトラブルなく円満に退職するにはどうしたらいいのでしょうか。今回は保育士さんが退職がスムーズに円満にできるよう退職届を出すタイミングと円満に退職するコツについてまとめてみました!

退職届とは

退職することが決定した後に提出する書類の事

退職届とは、退職することが決定した後に提出する書類のこと。退職届は、保育園や幼稚園を退職することが決定したときに出すのが一般的です。また、退職届を提出した後に、退職を撤回したい場合は退職届が園に承認される前であれば、撤回できることがあります。しかし、退職届が園に承認された後はほぼ撤回はできませんので注意しましょう。提出するタイミングは園長先生などに事前に確認してから決めると問題なくスムーズに提出できるでしょう。

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退職届を出すタイミング

就業規則を確認してから出す

退職届を出す前に在籍してる園の就業規則を確認しましょう。就業規則には退職手続きに関する項目があるはずです。例えば、2カ月前までに退職届を提出すると記載があれば、それまでに上司や会社への申し出が必要になります。退職届をいきなり提出するのは基本的にNGです。就業規則を守らないと、トラブルになりかねません。退職する前にあらかじめチェックしておきましょう。

退職届の書き方

手書きで書く

退職届は手書きで書くことが常識です。パソコンで書いても問題はないですが、手書きの方が相手に思いが伝わりやすいです。また、手書きで書くように園側から指定される場合もありますのでその際は手書きで書くようにしましょう。手書きでないと受け取らないという場合も少なくはないのでやはり退職届は手書きで書くことが求められます。念のため、退職届を書く前に上司や人事担当の方に退職届は手書きかパソコンのどちらかがいいかを確認しておくといいでしょう。

書き間違えた時は書き直すこと

手書きで退職届を書く場合、書き間違えた時は絶対に書き直すようにしましょう。上から修正したものは汚しく見えてしまい、印象があまり良くありません。修正する際は修正液で修正する又は二重線を引いて訂正印を押して横に正しい文字を書くといったやり方がありますがどちらもNGです。修正箇所がある退職届は、再度書き直して提出し直すように園側に要求されることもあります。間違っても修正液等で上から修正したものを提出することはしないようにしましょうね。

円満に退職するコツ

繁忙期は避ける

退職を伝えるタイミングとしては、繁忙期の忙しい時期は避けることが一般的です。保育園や幼稚園だと卒園や新しい園児が入ってきて準備で忙しい3月と4月は特に避けたい時期。穏便に退職したいなら繁忙期に退職の意思を伝えるのは避けるべきタイミングです。どうしても退職しなくてはなくてはならない事情がある場合を除いて、あまり迷惑をかけずに退職できるタイミングで伝えましょう。

退職を伝える前に誰かに相談する

仕事の辛さなどといった悩みを自分ひとりで抱え込んでしまい、結論を急いで後悔するといったこともよくあることです。まずは誰かに相談してみましょう。信頼できる先輩や同僚といった人退職するかどうか相談してみてはいかがでしょうか。しかし、職場の人に相談した場合、うまく相談に乗ってもらえず、ただの悪口や陰口大会になってしまうこともあります。そんな時は、家族やお友達といった職場以外の人に相談してみてもいいかもしれませんね。第三者の客観的な意見で冷静に考えてみて気持ちが変わる場合も無いとは言えませんので、自分で決める前に相談してみてはいかがでしょうか。

口頭で伝える

退職の意思を伝えるには必ず口頭で伝えましょう。LINEやメール、電話などで伝えるのは失礼に当たりますので絶対にやめましょう。また、退職の意思は書面でかわす必要性は必ずありません。本人からの退職の申し出に園の了承が出れば、退職届がなくても口頭の申し出のみで退職することはできます。しかし、職場でのトラブルを避けるためにも退職届は出した方が無難です。そこら辺を頭に入れて退職までの行動しましょう。

秋口がベストタイミング

基本的には、卒園で子どもが入れ替わる年度末に辞める場合が多いです。秋口から年末・年明けになると来年度の予定を聞いてくる園が多いです。そのため、退職意思を伝えるのは秋口がベストタイミングといえるでしょう。事前に職場の同僚や上司に相談した上で園長との面談のタイミングで今年度で退職したい意思を伝えるのがスムーズで円満に退職しやすいですよ。また、その際に人間関係で辛いということが退職したい理由であっても職場の方の悪口を言うのだけは絶対に避けましょうね。

退職理由は伝えるべき?

退職理由は必ず言う必要はない

退職理由は必ずいう必要はありません。法律でも、以下のように定められています。期間の定めのない雇用契約では、当事者はいつでも解約の申し入れをすることができると定められており解約理由は問われていません。(民法627条1項)また、退職届にも具体的な理由を書く必要はありません。退職理由を伝えたくない場合は、一身上の都合と伝えるだけで問題なく退職することができますので安心してくださいね。

退職までにやっておきたい準備

職員だけでなく保護者や子ども達にも伝える

担任を持っているのなら、できれば年度末までは頑張りたいところです。子ども達にとっては大好きな先生がいなくなってしまうわけですし、保護者にとっても年度途中で先生が変わることはあまりいい印象ではありません。しかし、様々な都合で年度途中でどうしても退職してしまうこともあるでしょう。そのため、退職することは職員だけでなく保護者や子ども達にもちゃんと伝えて置くことが大事です。また、保護者や子ども達に伝えるタイミングは園の意向を聞いたうえで決めましょうね。

引継ぎをしっかり行う

ひとつのけじめとして引継ぎをしっかり行ってから退職するようにしましょう。最後までやり抜く姿勢は、自分にとっても相手にとっても非常に大切です。後に残る方のためにも、きちんと自分の担当していた業務内容について整理して引き継いでから、退職の日を迎えることが退職する上での常識です。引継ぎをすることで人間関係でトラブルことも回避できますね。必要なら引継ぐ相手に向けてマニュアルを作成しておくとなお引継ぎがしやすくなりますよ。

必要書類の確認

退職届以外にも退職するには必要な書類があります。退職に必要な書類を確認しておきましょう。

  • 雇用保険被保険者証(雇用保険に加入している証明)
  • 雇用保険被保険者離職票(失業保険を取得するときに必要)
  • 健康保険資格喪失証明書(健康保険を国民健康保険に切り替え時に必要)
  • 源泉徴収票(転職先の年末調整で必要)

以前までは年金手帳も必要でしたが2022年4月をもって新規発行が廃止になるため必ず必要ではなくなりました。どれも退職時に忘れてはいけない必要な書類ですのでしっかりチェックしておきましょう。

引き止められた時の対処法

退職理由を具体的に言う

前述で退職理由は必ず言わなくても良いと書きましたが、もし引き止められた時は差し支えなければ退職理由を具体的に言っておくと園も引き止めづらくなります。一身上の都合や、健康上の理由、家庭の都合など当たり障りのない理由を用意しておき、退職理由を聞かれたらしっかりと答えましょう。本当の退職理由が人間関係等の問題であると、改善するからまだ働いてほしいと言われてしまうからです。なるべくポジティブで前向きに理由を説明できるように理由を考えておきましょう。

次の仕事を決めてしまう 

新しい仕事を決めてから、辞めることを伝えることが引き止められない最も有効な方法です。次の職場が決まっている人は園側も引き止めづらいのが本音。また、職場が決まっていなくても転職エージェントに相談済みで転職先の候補も決まってるという理由もしっかりとやめる意思が伝わるので園も納得する理由ですね。また、転職してもどこも同じような環境だと嫌味を言われることもあるかもしれません。しかし、本当に転職したいならそういった言葉も振り切ってしまいましょう。

向こうの提案に乗っからない

給料をアップする、労働環境を改善するといった自分にとってプラスになるような提案をされても乗っからないようにしましょう。あくまでその場の口約束だけで終わる可能性があるからです。実際にあなたの給与をよくしてくれたり、職場の労働環境を改善してくれるとは限りません。本当に希望を叶えてもらえても給与が良くなった代わりに労働時間が増えたり、労働環境が良くなった代わりに残業代が減ってもらえる給与が大幅に減ることもありえます。園に対して不信感があるまま働いてるのも辛いと思います。そのため、向こうの提案には乗っからないようにしましょう。

自分で解決するのが難しい時は各所に相談へ

園側へどんな理由を伝えても引き止められてしまったり、退職届を受け取ってくれないということもあります。しかし、労働者から提出を受けた退職届を園側は受け取り拒否することは本来は法律でできないのです。

「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択 の自由を有する。」 と規定されており、これは、職業選択の自由を保障しているものである。

憲法22条に規定する職業選択の自由について – 厚生労働省

そのため、退職処理が行われず自分で解決することが難しいときは労働基準監督署や法律事務所といった各所に相談することをおすすめします。

まとめ

退職届は職場に迷惑をかけないタイミングで出そう

今回は退職届について記事をまとめました。退職届は、出産や配偶者の転勤の都合といった特別な理由がない限りは相談なしで出すことはあまりいい印象ではありません。保育士不足の現場では特に突然退職されると職場に大きなダメージがかかります。そのため、職場に迷惑をかけないタイミングを考えて退職届を出すことをおすすめします。引き止められないためには園が納得する理由を用意しておくのが鉄則です。円満に退職できるように園に敬意を持って退職の準備をしていきましょう。

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