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「最初はグー」から始まり、誰もが知っているじゃんけん。子どもたちの間でも楽しまれていますよね。アメリカや世界各地にも同じようにじゃんけんがあることを知っていますか?今回は、アメリカで遊ばれているじゃんけんのルールや掛け声についてご紹介します。また、他の国のじゃんけんについても書いているので、子どもたちと是非遊んでみてください。じゃんけんに関する由来や歴史を知ってさらに楽しくじゃんけんで遊びましょう!
アメリカのじゃんけんの遊び方は?
基本ルールは同じ
3種類の異なった手の出し方で勝敗を決めるじゃんけん。アメリカのじゃんけんと言っても、遊び方は日本のじゃんけんと同じです。日本では”じゃんけん”と言われていますが、アメリカでは”Rock-paper-scissors”と呼ばれ、岩・紙・はさみで区別されています。呼び方は違いますがルールは同じなので、子どもたちにも簡単に教えることができますね。「Let’s play Rock-paper-scissors!」と言ってアメリカのじゃんけんで遊んでみましょう。
アメリカ独自のじゃんけん
5種類じゃんけん
実はアメリカのじゃんけんは5種類に発展することを知っていますか?日本と同じじゃんけんにさらに2つ追加して、勝率を上げるために独自に発展したルールです。3種類のじゃんけんだとあいこの場面が続くときがありますよね。そんな時に5種類のじゃんけんを使うことで、あいこの確率が1/5になり勝敗が決まりやすくなります。さらにアメリカには、1年間かけてルールを構築した100種類のじゃんけんもあります。
Spock, Lizardが加わる

DMacks, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
新しく追加されたのは ・Lizard(トカゲ) ・Spock(スポック船長) この2種類です。”Spock”は、スター・トレックに出てくるスポック船長の手の形が由来とされ、
それぞれの勝ち負けは、
・Spockは、scissors(はさみ)とrock(岩)に勝って、paper(紙)とLizard(トカゲ)に負けます。
・Lizardは、spock(スポック船長)とpaper(紙)に勝ち、scissors(はさみ)とrock(岩)に負けます。
アメリカじゃんけんの掛け声や言い方
グー・チョキ・パーをそのまま英語に!

アメリカじゃんけんの言い方はとても簡単で、日本語のグー、チョキ、パーを英語にしただけです。 グー(岩)→ rock パー(紙)→ papaer チョキ(はさみ)→ scissors チョキの場合だけ複数形になるので注意しましょう。また、日本ではじゃんけんの呼び方がグー(岩)、チョキ(はさみ)、パー(紙)の順ですが、アメリカではrock(岩)、paper(紙)、scissors(はさみ)と順番が異なります。
地域によって異なる表現

日本語のグー(岩)にあたるrockですが、地域によってはstone(石)と呼ばれることもあります。さらに、日系人も多く住んでいるハワイでは日本と同じように”Jan-ken-pon”で通じることもあり、同じアメリカであっても地域によって言い方が異なります。地域ごとに担当を割り当てて、子どもたちと異なった表現のじゃんけんを楽しむことができますね。ゲームの1つとして、英語を使ったじゃんけんを取り入れてみても良いでしょう。
アメリカじゃんけんのやり方
最初の掛け声
日本語の”じゃんけんぽん!”にあたる最初の掛け声は、アメリカじゃんけんにもいくつかあります。
1. Rock, Paper, Scissors!
掛け声を言いながら手を出します。
2. Rock, Paper, Scissors, One, Two, Three!
3. Rock, Paper, Scissors, Shoot!
この2つの掛け声は、最後のThreeやShootに合わせて手を出します。ShootをGoに言い換えて表現されることもありますよ。
あいこの時
日本では、引き分けで再度じゃんけんを行うときは”あいこでしょっ!”と言いますが、アメリカじゃんけんには相当する英語はありません。あいこになった場合は Rock, Paper, Scissors!と掛け声を繰り返したり、 One, Two, Three!と言って続けます。 最初はグーの掛け声に合わせてそれぞれを使い分けると、良いでしょう。アメリカじゃんけんにはたくさんの表現の仕方があるので、じゃんけんをする度に言い方を変えるとさらに楽しめます
勝った時

アメリカじゃんけんをして勝った時は、「I win! (私の勝ち!)」と言います。winは日本語で”勝つ”を表す動詞です。winの過去形であるwonを使って、「I won!(私が勝った!)」と表現することもできますよ。勝った時は遠慮せずに思いっきり嬉しさを表現しましょう。じゃんけんだけでなく、勝負の場面で使うことができるので子供たちも簡単に使うことができるでしょう。日頃から英語を使う環境を、じゃんけんを通して作ることができます。
負けた時

勝った時は、「I win!(私の勝ち!)」と言いますが、負けた時には「I lose.(私の負け)」と言います。loseは失うという意味の動詞ですが、”勝利を失った”ということで”負ける”という意味に使われます。loseの過去形であるlostを使うと、「I lost.(私が負けた)」と表現することもできますよ。負けてしまった時は、悔しさや残念な気持ちを最大限に表現すると良いでしょう。
参考にしたいじゃんけんの英語の歌
アメリカのじゃんけんと言っても発音やリズムを知っておきたいですよね。日本語のグー、チョキ、パーの歌を聞いたことはありますか?実は英語にも同じメロディーの歌があります。子供たちに教える前や、一緒にこの歌をきいてぜひ参考にしてみてください。聞き馴染みのあるメロディーなので、簡単に取り入れることができますよ。子供たちも知っている歌なので覚えやすく、マネしやすいところがおすすめです。
じゃんけんの由来
日本が発祥の地と言われている
実はじゃんけんは日本が発祥の地と言われていることを知っていますか?江戸時代の中頃から後半にかけて流行した、”石拳”と呼ばれる子供たちの手遊びが由来とされています。グーの形が石を意味し、はさみや紙を表す手の形もありますよ。この”石拳”のルーツは、中国の虫拳が由来とされていますが、現在のじゃんけんに結びつくのは日本の”石拳”です。日本から世界各地にじゃんけんが広がっていったことがわかりますね。世界ではじゃんけん大会が開催されるなど、国境を越えた共通言語になっています。
じゃんけんぽんの”ぽん”の由来
じゃんけんぽんの語源は、”そんなりょうけんじゃあ世の中通用しない”という料簡(りょうけん)の言葉から来ていると言われています。この仏教の言葉が訛って、じゃんけんほい→じゃんけんぽん 変わっていきました。じゃんけんほいが訛ってじゃんけんぽんになった様に、日本の各地域によってもじゃんけんの言い方は違いますよね。料簡では”いつも仏様の言うとおり”と言われ、じゃんけんで決めたことは神仏が決めたことと同じなんですよ。
最初はグーの由来

じゃんけんを始めるときに欠かせないのは、”最初はグー”から始まる掛け声。実はこの掛け声を考案したのは、タレントの志村けんさんであるのを知っていましたか?飲み会の支払いを決めるじゃんけんで、志村けんさんが言い出したのが始まりと言われています。この掛け声が一般に定着したのは、テレビ番組で「最初はグー、じゃんけんぽん」と言っていたことがきっかけなんですよ。この掛け声から「最初はグー、またまたグー、いかりや長介頭はパー、正義は勝つ、じゃんけんぽん」と派生しました。
世界のじゃんけん
インドネシアのじゃんけん

インドネシアのじゃんけんは、Gaja(ゾウ)、Orang(人)、Semut(アリ)で、それぞれ違った指を立ててサインを出します。グーの形から親指を出したのがゾウ、人差し指を出したのが人、小指を出したのがアリです。
勝敗は、
・ゾウは人に勝ち、アリに負けます
・人はアリに勝ち、ゾウに、負けます
・アリはゾウに勝ち、人に負けます
ゾウがアリに負ける理由は、アリがゾウの耳に入ると痒くても追い払えずに困ってしまうからなんですよ。 ”スィー”の掛け声でインドネシアのじゃんけんを遊んでみましょう。
ミャンマーのじゃんけん
ミャンマーのじゃんけんは、虎、鉄砲、上官の3種類で勝負し、”スウィメ”の掛け声で始まります。両手を上げて襲いかかる仕草をする虎、鉄砲を構える仕草、仁王立ちをする上官を体全体で表現しじゃんけんをします。
勝敗は、
・トラは上官に勝ち、鉄砲に負けます
・鉄砲はトラに勝ち、上官に負けます
・上官は鉄砲に勝ち、トラに負けます
日本のじゃんけんとは違って、全身を使うので子供たちも楽しんでできますよね。
マレーシアのじゃんけん
マレーシアのじゃんけんは5種類あり、太陽、鉄砲、鳥、石、水です。全ての種類を使うのではなく、状況や人数によって3〜5種類になります。
手の形は、
・手のひらを相手に向ける様に出すと”太陽”
・日本と同じパーの形は”水”
・グーの形は”石”
・手を鳥のくちばしの形にすると”鳥
・親指と人差し指を使って銃の形にすると”鉄砲”
基本的な3種類の勝敗は、水が石に勝ち、鳥が水に勝ち、石が鳥に勝ちます。大人数でじゃんけんをす場合は、マレーシアじゃんけんを使うと楽しめるでしょう。
フランスのじゃんけん
フランスのじゃんけんは、なんとも不思議だと言われています。なぜなら日本と同じ形の、
・pierre(石)=グー
・ciseaux(ハサミ)=チョキ
・feuille(木の葉)=パー
この3つに加えて、完全に握り切らないグーの形をした井戸の4種類があるからです。マレーシアのジャンケンと違って、いつも4種類全てを使って勝負するのは珍しいですよね。勝敗は、井戸が石とはさみに勝ち、はさみは木の葉にかち、木の葉は井戸と石に勝ち、石はハサミに勝ちます。
まとめ
アメリカじゃんけんで英語を使って子供たちと遊ぼう
今回はアメリカじゃんけんのルールや掛け声についてご紹介しました。日本のじゃんけんだけでなく、英語でアメリカじゃんけんすると子供たちの学びにもなりとても良いですよね。聞き馴染みのあるアメリカじゃんけんの歌も是非、参考にしてみてください。さらに世界各地のじゃんけん、それぞれに違ったルールや手の出し方があってとても面白いですよね。単純で簡単なじゃんけんでも、背景や由来を知ることで遊ぶ度に面白い展開が見られるでしょう。