園長や役員とのかかわり方はコミュニケーションが大事【保育園・役割・副園長】

園長と保護者、園児と役員の間に立たされる保育士の役割は気を遣うシーンが多く、かかわり方の面で悩むことも多いでしょう。しかし、保育士さんは過度な責任を感じる必要も、毎日残業して仕事をする必要もありません。本記事ではそのような悩みを抱えている保育士の方向けに、保育士がいるべき立場と、役員と園長との関わり方を解説します。忙しい日々の業務の中で、過度な要求や責任感に追われて疲労を感じている方は、是非一読してくださいね。

保育士の園長や役員とのかかわり方

こまめにコミュニケーションをとる

まずは、保育士である上で大切なかかわり方を紹介します。最も大事なポイントは、園長とも役員ともこまめにコミュニケーションをとることです。コミュニケーションを頻繁に取り、気軽に話しかけられるような、仲の良い関係性になってしまえば、人間関係で悩むことは少なくなるでしょう。役員や保護者の方は、園での子供の様子が気になる一方、園長は保護者の方の意見が気になります。どちらともこまめにコミュニケーションをとって、質問されたらすぐに答えられるように準備しておくと良いでしょう。

役員や園長の言うことに共感する

保育士の方が役員や園長とのかかわりのなかで、一番避けたいことは、対立してしまうことです。園長や役員の意見を聞いた時は共感し、良い印象を与えましょう。同意しない意見の時まで、無理に共感する必要はありません。共感する時は何も言わないのではなく、自分も同じ考えだという意思表示をすることが大切です。反対であったり、意見を伝えたい時は、相手の意見を一度理解したうえで、自分の意見を保育士の立場から伝えてみて下さいね。

言いにくいことは口頭で伝える

園長や役員とのかかわりの中で、言いづらいことは沢山ありますよね。お子さんの変化や、トラブルが起きたときなどはなかなか伝えづらいでしょう。他にもわざわざ伝える必要がないと思うような些細な事など、相手の忙しさを考慮したうえで、言いにくいことがあると思います。しかし、違和感を持ったら出来るだけ口頭で伝えるようにしましょう。保育園児の子育てはデリケートで、細かく気を配る必要があります。伝えるべきことがある場合は、出来るだけ口頭で、大きな問題になる前に伝えましょう。

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保育士が悩む園長や役員とのかかわり方

自分の思いを伝えにくい

ここまで、保育士と園長や役員とのかかわり方を解説しました。ここからは、保育士の方が悩みやすいポイントを紹介します。共感できるものがあった時は後に紹介する悩んだ時のコツも参考にしてみてくださいね。1つ目の悩みやすいポイントは、保育士の立場だと、自分の思いを伝えにくいことです。保育士は、園児と保護者の間、保護者と園長の間など、間の場面に立たされることが多いですよね。しかし、周りの人の意見を尊重するあまり、自分の意見を伝えづらいことが多くなってしまいます。

厳しく指導される

2つ目の悩みやすいポイントは、先輩の保育士の方から、厳しく指導されることです。保育の現場は上下関係が厳しく、新人の頃は特に先輩の保育士から厳しく指導されることがあるかもしれません。保育士の仕事は子供の面倒を見ることと、保護者の方とのコミュニケーションだけで忙しい方もいます。さらにそこに新人保育士の教育も加わるので、厳しくなってしまうのは仕方ないかもしれません。子供の教育という大事な役割を担っているので、新人保育士の教育にまで手が回らない場合もあるでしょう。先輩保育士のためにも自分のためにも、早く一人前になれるようにひたすら頑張りましょう。

信頼関係を作るのに時間がかかる

保育士の方は、保護者や役員との信頼関係を作るのに時間がかかり、悩みやすい方もいるでしょう。子供達との信頼関係は保育園での時間で作られますが、お迎えの時間や保護者会の時間など、限られた時間でしか会えない保護者の人との信頼関係はなかなか簡単に作れないこともあります。保護者の立場からすれば初めて子供を預ける場所なので、保育士の人へ求める基準が厳しくなることは仕方ありません。誰よりも不安に感じているのは保育士ではなく保護者の方なので、時間がかかってもこまめなコミュニケーションを怠らず、少しずつ信頼してもらえるようにしてみてくださいね。

役員からの要望が多い

役員の方からの要望が多いのも、保育士の人が悩みやすいポイントです。役員の人は、保育士の方と協力し合って行事のサポートをしたり、保護者会を仕切る存在です。よって、保育士に求めることが細かく出てくることも。保育士の方からすれば負担の多い要望だと感じるかもしれませんが、無理をさせたくて要望を述べているわけではないことを理解しましょう。そのうえで、限界や度が過ぎていると判断した場合は、無理をせずに園長や先輩の保育士の方に相談してくださいね。

過度な責任感に追われる

保育士は仕事の中で最も多くの時間を子供の相手をすることに使います。まだ未熟な子供の相手は時に疲労を感じるうえ、保護者と園児の間に立たされ過度な責任を感じることがあるでしょう。しかし、責任感を感じている時は、保育士としては正しい心がけを持てている証拠です。保護者の大きな信頼の元、子供の世話をすることは責任感を持たずにはできません。無理をする必要はありませんが、責任感を感じていることは悪いことではありませんよ。

悩んだ時のコツ

無理にかかわりすぎない

悩みやすい場面を紹介してきましたが、子供の人生に関わる大事な職業である保育士は、悩みと圧に耐え抜く忍耐力が必要です。しかし耐えすぎると、さらに疲労を感じてしまうでしょう。そんなときのために、保育士さんが働く上で知っておいて欲しいコツを3つ紹介します。1つ目のコツは、無理に関わりすぎないことです。細かなコミュニケーションをとることが重要だと解説しましたが、どこまで伝えるべきか分からず、必要以上にコミュニケーションを行うことがあります。自分で自分の首を絞めてしまうだけなので、トラブルに繋がらなそうなことは、聞かれない限り伝えないなどの境界線を決めておきましょう。

相談できる人を作る

2つ目のコツは、相談できる人を作っておくことです。相手は保育園の中で働く人でも友人でも構いません。先輩の保育士と仲良くなり、アドバイスをもらえるようになるのが最も望ましいですが、自分の悩みや愚痴を聞いてくれる人が必ずいることが大切です。保育士は特に、人間関係の上で悩むことが多い職業なので、一人で悩んでもなかなか解決できません。解決策を求める意味でも、自分のストレスをためすぎないようにも、相談できる人を必ず作ってください。

転職を考慮する

3つ目のコツは、転職を考えることです。保育士の悩みは一人で貯めがちで、担当している園児や保護者の方への責任感から、逃げ場がないと感じるかもしれません。働く先によっては保育士の立場があまり高くなく、意見を尊重されることも少なかったりと、理不尽に感じることもあるでしょう。無理をせずに違う働く先を考えることも1つの方法です。自分の働いている場所が正常なのかを判断するためにも、同業の知り合いなどと情報交換をするのも自分を守る手段になります。

保育園の役職を理解して園長や役員とのかかわり方を考えよう

園長|園の運営

最後に、保育園におけるそれぞれの役職と役割を確認しておきましょう。保育園が忙しい現場だからと言って、保育士の方が全ての仕事をやる必要はありません。今一度役割を確認して、自分の仕事とそうでない仕事の境界線をはっきりさせましょう。まずは、園の運営を行う園長の役割を紹介します。園長は、保護者との直接的な関係は薄く、園全体の問題は園長の責任になるでしょう。園の経営のために考え、動くのが仕事で、園児と遊んだり保護者とコミュニケーションをとることは少ない役割です。

副園長|園長のサポート・保護者との関係性を築く

副園長は、園長のサポートを行います。園長1人では園の運営をとても手に負えません。そのサポートをするのが、副園長です。保育士さんが園についての疑問や責任を持った時は、園長ではなく副園長に相談しに行きましょう。園長よりも円滑にやり取りでき、解決に進みやすいです。このように、副園長は園長と保育士のパイプ役になります。副園長は園長よりも園児や保護者とのコミュニケーションを取りますが、主な業務ではありません。

保育士|保護者に代わって子供の子育て

保育士は、保護者から子供を預かり、保護者の代わりに子育てを行います。保育園にいる時の子供の様子を保育士は観察し、保護者に報告する役割があります。行事に向けて子供たちと共同作業を行ったり、遊ぶ時のルールを教えたりして、園児が友達との関わりを作るときのサポートを行ってください。時には保護者や役員の要望を聞き入れ、園児のサポートを中心に働きます。保育園にいる時間内で、子供が最も関わる時間が長いのが保育士です。

役員|行事への出席・保護者の代表

役員は、保護者の中から選ばれた人や立候補した人が行う役職で、主に保護者のまとめ役になります。保護者会やイベントに出席して、まとめる役割があります。保護者会で司会を行ったり、意見をまとめるのは役員の役割であり、保育士の役割ではありません。しかし、忙しくて保護者会に参加できないような保護者の方まで把握し、意見を聞くことは保育士の協力も必要になります。保育士の方はそのような保護者の方を役員に代わってサポートしてあげてください。

園長や役員とのかかわりで求められる2つの役割

園長と役員の懸け橋になる

保育士の方が園長や役員とのかかわりの中で求められるのは、園長・副園長と保護者の代表である役員との懸け橋になることです。園長の立場になる必要も、保護者をまとめる必要もありません。保護者の方に、保育園でのお子さんの様子を的確に伝えられるだけで、保育士としては十分でしょう。保育士の立場で、過度な責任を求められることがありますが、それらの責任をうける必要はないことを、知っておきましょう。保育園の現場にいる人は忙しいですが、そこで率先して無理をするのが保育士であるという決まりはありません。

親子のサポート

保育士に最も求められているのは、子供とその保護者の親子のサポートです。遊んでいる時の子供の様子はどうなのか、どのような子と仲良しなのか、保育園での様子をよく観察して保護者に的確に様子を伝えられるようにしましょう。子供が両親以外に最も関わる大人は保育士なので、子供の一番の理解者になってあげてくださいね。忙しくて子供の面倒がなかなか見れない保護者などには、心身ともにサポートしながら無理のない範囲でアドバイスをしましょう。

まとめ

こまめなコミュニケーションで良い関係性を築こう

保育士は役員と園長の間、保護者と子供の間などの立場に立たされることが多いですが、その境界線をしっかり意識しておけば、過度な責任感を感じて気に病むことも少なくなるでしょう。職業上、全てを一人で解決しようとしがちですが、自分の体力と精神力を保てる範囲で、無理をせずに続けてくださいね。本記事を読んだ皆さんが、愛らしい子供の成長を間近で見られる素敵な職業である保育士の魅力を感じながら働けることを応援しています。

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