色育とは?保育に取り入れるメリットやおすすめの色遊びを紹介!【8色カード・心理・教材】

皆さんは色育という言葉を聞いたことがありますか?あまり聞き馴染みがない人も多い言葉かもしれません。色育とは、色が持つ力を使って知育を行おうとするものです。保育園や幼稚園など、保育の現場でも多く導入されている取り組みですよ。ここでは色育について、保育に取り入れるメリットや具体的な導入事例などを紹介していきます。色育を行う際のおすすめの教材も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

色育とは

色の力を生かして行う知育のこと

色育とは、色の力を活かして行う知育のことです。普段何気なく目にしている様々な色ですが、色には大きな力があります。例えば、色によって与えるイメージはそれぞれ異なりますよね。緑や青は爽やかなイメージ、赤や黄色は活発なイメージ、というのは多くの人が納得するでしょう。また、色の組み合わせによっても印象は変わってきます。例えば黒と黄色の組み合わせを見ると、自然と危険や警告を想像することができるでしょう。このような色の力を知育にも取り入れようとしたのが色育だということですね。

日本色育推進会が取り組んでいる

色育は、日本色育推進会が行っている取り組みです。色を使って心の成長や自信を育てることを目的としており、色育アドバイザーと呼ばれる人々によって活動が行われていますよ。保育園や幼稚園以外にも、小学校や中学校に通う子供、高齢者などに向けても活動を行っています。世代を問わずみんなで取り組める点も、色育の魅力だと言えるでしょう。色育を通して、不登校や発達障害などにもアプローチしようとしている点が特徴的ですね。

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色育を保育に取り入れるメリット

色彩感覚を養うことができる

色育を保育に取り入れることに関しては、様々なメリットがあります。例えば、色彩感覚を養うことができるということです。色彩感覚がしっかりと養われると、色を感じ取るスキルや色を使いこなすスキルが上がりますよ。自分が目にしたものに対して、色の違いや変化を敏感に感じ取れるようになるということですね。色を使った表現においても、自分のイメージ通りの色を選んで使えるようになるのがメリットです。

脳が活性化する

色育を保育に取り入れることで、脳が活性化するというメリットもありますよ。あまり知られていませんが、色は脳に様々な刺激を与えています。特に、脳が発達途中の子供の脳には、色に関する情報が沢山流れてきます。赤ちゃんの目も、物の輪郭よりも先に色を認識すると言われていますよね。それだけ色が子供の脳に与える刺激は大きいということです。子供のうちから色育を行うことで、色による脳の活性化が期待できるでしょう。

感受性が豊かになる

色育を行うことは、感受性が豊かになるというメリットにも繋がります。色が人に与えるイメージには様々なものがありますよね。同じ物でも、色が違うだけで全く異なった印象を受けることもあるでしょう。色育を行うことで、子供は色から受ける様々な印象を意識することができるようになります。それによって、人の気持ちを読み取るスキルが身に着いたり、物事に対して悲しんだり喜んだり、感情表現がしっかりとできるようになったりするでしょう。

簡単に取り入れることができる

色育を保育に取り入れるメリットとしては、簡単に取り入れることができるということです。保育園や幼稚園では日々様々な取り組みを行ってますよね。保育士さん達のアイデアはもちろん、園の方針に沿った保育計画など、取り組みたいことは山のようにあるはずです。そんな中でも、色育は簡単に取り入れることができますよ。もともと保育現場には色育を行いやすい環境が整っています。特別な準備や計画を立てなくても、気軽に始められるところがメリットです。

色は子供の心理に影響を与える?

それぞれの色によって異なる影響を与える

それでは、色は子供の心理にどのような影響を与えるのでしょうか。色が違えば与える印象も異なりますが、子供の心理に与える影響も色によってそれぞれです。ここでは、代表的な色について子供に与える心理的影響を紹介していきます。

元気を与えたり、やる気を出させる。
黄色幸せな気持ちにさせる。注意や警告を感じさせることもある。
悲しい気持ちを連想させる。集中力を高める。
リラックスした気分にさせる。
不思議な雰囲気を感じさせる。大人っぽい。
爽やかなイメージを与える。純粋さや神聖な雰囲気を伝える。
不安を感じさせる。
茶色ぬくもりを感じさせる。

色育を保育に取り入れるには

保育環境における色を意識してみる

色育を保育に取り入れるには、様々な方法があります。例えば、保育環境における色を意識してみるということです。保育園や幼稚園の中を見渡してみて、どんな印象を持ちますか?色が与えるイメージを意識して見てみると、改善した方が良いポイントも出てくるかもしれません。読書スペースには落ち着く青や緑の色を入れてみたり、注意してほしい場所には黄色や黒を使うのも良いかもしれませんね。

色遊びを行う

色育を保育に取り入れたいと思ったら、色遊びをしてみるのも良いでしょう。色遊びには様々なものがありますが、保育園や幼稚園はもちろん、公園などの外遊びでも行える遊びが沢山あります。遊びに色育を取り入れることで、子供たちも楽しみながら色育に親しむことができますよ。初めは簡単な遊びから、様子を見ながらだんだん難しい遊びに挑戦していくのも良いかもしれません。この記事でもおすすめの色遊びを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

絵本や塗り絵を活用する

色育を簡単に行えるのが、絵本や塗り絵の活用です。特別な準備をすることなく色育を行えるので、家庭でも取り組めるところがメリットですね。子供向けの絵本には、様々な色が使われています。絵本の種類によって、色の雰囲気やベースも異なるのが面白いですよね。絵本の読み聞かせなどを積極的に行うことで、自然と色育の取り組みにも繋がります。もちろん塗り得も色育には効果的ですよ。塗り絵を色育として行う際のポイントは、どこを何の色で塗っても良いということです。ここはこの色だと決めないで、子供の好きなように塗らせてみましょう。

色育アドバイザーに相談してみる

色育を本格的に取り入れたい場合は、色育アドバイザーに相談してみるのもおすすめです。色育アドバイザーとは、日本色育推進会による色の専門家のことです。色が持つ意味や効果などの色に関する基本的な知識はもちろん、色育を保育に取り入れる際のポイントや色育講座の提供などを行うことができますよ。色育アドバイザーに相談することで、より効果的に色育を取り入れることができるでしょう。色育を始めたいけど何をしたら良いのかわからない、という人にもおすすめです。

色育におすすめの色遊び

色探しゲーム

色育におすすめの色遊びとしては、色探しゲームが挙げられます。ルールは簡単、お題となる色を決めたらその色をしている物を周りから探すというゲームです。何も準備せずに、その場の環境に応じてゲームを楽しめるのが魅力ですね。ルールも簡単なので、3歳前後から遊び始めることができますよ。色探しゲームを行うことで、色の名前を覚えたり、周りの物の色を意識したりすることができるようになるでしょう。

色鬼

色育におすすめの遊びとして次に紹介するのは、色鬼です。ルールとしては、まずは鬼を1人決めます。鬼は色を1つ決め、鬼以外の人達に知らせましょう。鬼以外の人は、鬼がいった色の物にタッチします。鬼が決めた色の物に触っている間は鬼に捕まることはありません。鬼が色を変えたら再びその色の物を探して触ります。同じ以上に2人以上の人が触ることはできないので注意してください。鬼に捕まったら捕まった人が鬼と交代します。屋内よりも、様々な色の遊具がある公園や園庭で行うのがおすすめです。色育を行いながら身体を動かすことができるのが魅力ですね。

色水遊び

色育を行う色遊びとしては、色水遊びも挙げられますよ。色鬼とは異なり、屋内で楽しむ遊びです。まずはペットボトルやプラスチックカップなどの透明な入れ物を用意しましょう。次に絵の具を水に溶かします。水と絵の具がしっかり混ざったら、完成した色水を使って遊びましょう。画用紙に絵を描くのはもちろん、違う色同士を混ぜて色の変化を楽しむのもおすすめです。ストローなどを活用すれば、色水アートを行うこともできるでしょう。

日本色育推進会によるおすすめの教材

集中力を育む絵本

ここでは、日本色育推進会による色育のおすすめ教材を紹介します。1つ目に紹介するのは、絵本「みてみて。」です。絵本の中の色を見つめることで、集中力を育むことが出来る内容になっています。錯視を利用しているので、大人でも飽きることなく楽しめる絵本ですよ。特徴としては、一般的な絵本よりも余白が多い点にあります。あえて余白を多くすることで、子供達が様々な色を想像しながら絵本を読み進めることができるという効果があるでしょう。

想像力を育む8色カード

次に紹介するのは、想像力を育む8色カードです。日本色育推進会では、色育を効果的に行える教材として、ぎゅっとくんの色育カラーカードを用意しています。色には様々な力があり、色によって人に与える印象は異なると説明しました。1つの色を見て人が感じるイメージには、ある程度共通したものがありますよね。一方で、同じ色でも受け取るイメージが全く異なることもあるかもしれません。この色育カードはその共通イメージと異なるイメージ着目し、想像力とコミュニケーション能力を高める効果がありますよ。

親子で取り組めるカラーダイアリー

最後に紹介するのは、親子で取り組むことができるカラーダイアリーです。その日にあったことやそのときの気持ちを色で表す日記として、ぎゅっとくんのカラーダイアリーというものがあります。交換日記の仕様になっているので、親子で一緒に取り組むことができますよ。1日たったの3分で行えるのも、手軽で良いですね。親子のコミュニケーションツールとしても活用できること間違いありません。

まとめ

色育を取り入れて子供の心を豊かに育てよう

ここまで、色育について保育に取り入れるメリットや取り組み事例を紹介してきました。普段はあまり意識することがなくても、色には大きな力があります。日常的に脳は色から刺激を受け、それぞれが持つイメージに沿って色を使っています。子供のうちから色育を取り入れることで、感受性を豊かにしたり、脳を活性化したりする効果がありますよ。比較的簡単に行うことができる取り組みばかりなので、保育園でもぜひ導入してみてください。色育を通して、心を豊かにする保育ができると良いですね。

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