1歳児・12月の月案文例集!フォーマットも紹介【ねらい・環境構成・トイレ】

今回の記事では、1歳・12月の月案を作成する保育士さんに向けて文例を紹介します。冬本番の寒さを迎える12月。子供たちが体調を崩さないよう、月案に保育士さんの配慮事項をまとめておきましょう。加えて12月はイベントが盛りだくさん。子供たちと楽しむのにぴったりなクリスマスに関する文例や、生活発表会に関する文例もまとめていますよ。そして記事の最後にはダウンロードしてそのまま使える月案フォーマットも掲載しています。保育士さんの月案作成に役立つこと間違いなしですので、ぜひ参考にして下さいね。

1歳児・12月の月案【目標】

保育目標

初めに月案の軸となる、保育目標の文例を紹介していきます。1歳は多くの子供が一人歩きできるようになる時期。そして主体性が育ち始める時期でもあります。子供たちの思うまま、自らの身体で冬を楽しんでもらえるよう月目標を立てるといいでしょう。また12月の寒さや流行するウイルスから身を守るための、体調管理に関する記述も必須です。

保育目標の文例
・体調を崩さないよう、寒さ対策や感染症対策を強化する
・冬の自然を主体的に楽しむ
・制作や遊びを通してクリスマス行事に親しむ
保育士くらぶ

1歳児・12月の月案【振り返り】

前月の子供のすがた

次に前月の子供の姿について文例を紹介しますよ。下半期に入る11月には、1歳児クラスの子供のほとんどが言葉を話し始めているはずです。どんな言葉を話していたか、印象的だった子供の言語表現について取り上げるといいでしょう。加えて11月は秋に分類される最後の月でもあります。秋の自然を楽しむ姿についての文も加えておくといいですね。

前月の子供の姿の文例
・「暑い」や「寒い」など、自らの不快感を言葉で伝える子供が多く見られた
・落ち葉や木の実など、秋の自然に積極的に触れようとする姿が見られた

1歳児・12月の月案【ねらい・養護2項目】

生命

続いて養護の2項目について記述していきましょう。初めに生命の項目について文例を紹介しますよ。生命の項目では、子供の健康を守るために保育士が行うことについてまとめます。12月は気温が低いだけではなく、空気が乾燥する時期です。インフルエンザやノロウイルスといった感染症の流行に備え、下記のような対策を行うのがおすすめですよ。

生命の文例
・床を水拭きしたり、濡れタオルを干したりして湿度を一定に保つ
・空調機器を使って室温を20℃から23℃に保つ
・子供たちの手洗いうがいをサポートする

情緒

次に情緒の項目について文例を紹介します。自我が芽生えた1歳児の子供たちは、感情表現が非常に豊か。保育士の方は大きな泣き声や反抗に振り回されることもありますよね。しかしながらこれらの感情表現も子供たちの情緒の成長の表れです。保育士の方が子供たちの感情に共感し、受け止めてあげるようにするといいでしょう。

情緒の文例
・自分でやりたいという子供の意思を尊重し、保育士の補助を最低限にする
・子供が泣いているときには、保育士が背中をさすったり抱きしめたりして落ち着かせる
・保育士やお友達とのかかわりの中で感情の共有を楽しむ姿が見られた

1歳児・12月の月案【ねらい・保育の5領域】

健康

続いて保育の5領域の文例を紹介します。初めに健康の項目について文例を紹介しますよ。健康の項目は、上記で挙げた生命の項目と内容が似ているため混同されがちです。しかしながら生命の項目は保育士が行う子どもたちの健康管理であるのに対し、健康の項目は子供目線での健康管理であるという違いがあります。この違いをふまえてまとめていきましょう。

健康の文例
・手洗いうがいを丁寧に行う習慣を身に着ける
・寒いときや暑いときに衣服を着脱して体温調節を行えるようになる

人間関係

続いて人間関係の項目に関する文例を紹介していきます。一般に生後7か月頃に始まり、2歳頃に落ち着くとされる子供の人見知り。1歳はこの人見知り期間の真っ只中ですが、長い時間を共に過ごしているクラスの友達や保育士に対しては積極的に関わっていくことができます。一方で小さい子供同士の関わりにはトラブルがつきもの。保育士が子供同士の関わりをサポートしてあげるといいでしょう。

人間関係の文例
・複数人で一緒に楽しめる遊びを取り入れる
・他のお友達とのかかわりを保育士がサポートする

環境

次に環境の項目に関する文例を紹介していきます。何事も自分でやり遂げたい、という気持ちが強いのが1~2歳児の子供たち。一方で1歳児クラスの子供たちが自分の力だけで行えることには限りがあります。そのため子供たちの意志を尊重し、子供たちに達成感を味わってもらえるようにするためには保育士の方の環境調節が必要不可欠です。例としては、保育士の方が必要な道具を事前に準備をしておくことで、子供たちが作業を行いやすいようにするといったサポートが挙げられます。

環境の文例
・手洗いうがいに必要なせっけんやコップ、タオルなどの道具を子供が取りやすい位置に配置する
・いつでも鼻をかめるように子供の手の届く範囲にティッシュを常備する

言葉

1歳児クラスの子供の多くは、まだ言葉の意味を正確に理解することが難しいといえます。たくさんの言葉に触れ、音の響きを楽しんでもらうことを意識するといいでしょう。また1歳児クラスの子供たちは母語の音韻に縛られることなく、あらゆる言語の音韻を平等に聞き取ることができます。12月にあるクリスマスはこの貴重な時期に外国語への親しみを持ってもらえるチャンスです。サンタクロースやプレゼント、ベルといった言葉を通じて、外国語の音の響きも楽しんでもらいましょう。

言葉の文例
・子供たちが沢山の言葉に触れられるよう言葉遊びを多く取り入れる
・クリスマス保育の中で外国語に触れ、音の響きを楽しんでもらう

表現

多くの保育園で12月に行われる生活発表会は、子供たちに表現することを楽しんでもらう絶好のチャンスです。沢山の保護者の前で発表を行う経験を通じて、表現することの楽しさをより深く知ってもらいましょう。また1歳児クラスでみられるごっこ遊びも表現の発達の一例です。子供たちのごっこ遊びに、保育士がどう参加するかもまとめておくといいでしょう。

表現の文例
・ジェスチャーをしたり、声掛けをしたりして子供たちのごっこ遊びをサポートする
・生活発表会での発表を通して大勢の人たちの前で表現をすることに慣れる
・生活発表会において、表現することを皆で一体となって楽しむ感覚を味わう

1歳児・12月の月案【遊び】

園内活動【製作・歌・絵本】

続いて保育の遊びに関する文例について、園内活動と園外活動の二つに分けて紹介します。初めに制作や歌、絵本といった園内での遊びについてまとめていきます。遊びの項目においてもクリスマスや冬といったキーワードを中心にまとめていくといいでしょう。

園内活動の文例
・気温が下がり園内活動の時間が長くなるため、子供が退屈しないよう室内遊びのネタを普段より多く用意しておく
・クリスマスに関連した絵本や歌、制作を通じてクリスマスに親しむ
・冬を題材にした絵本を使って冬の生活や遊びを学ぶ

園外活動

1歳児クラスの子供たちにとって、季節の移り変わりはまだまだ新鮮なものです。12月は丁度秋から冬へと季節が移り替わる時期ですので、変化していく環境を園外活動で自由に楽しんでもらいましょう。日本では毎年12月ごろに初雪を迎える地域が多いので、雪が降った場合の保育について触れるのもいいですね。

園外活動の文例
・保育士の声かけによって、木の葉が落ちてなくなる、生き物があまりみられなくなる、といった自然の変化に対する気づきを促す
・雪や霜柱に触れて感覚遊びを楽しむ

1歳児・12月の月案【その他】

食育

季節の移り変わりに伴い、食事のメニューも変化する12月。スープや鍋などの食事で冷えた体を温めるのは冬の醍醐味の一つですよね。また冬の食材は食べるだけではなく、見たり触ったり、制作の道具にしたりして楽しむことが出来ます。冬ならではの食材を子供たちの五感で楽しんでもらいましょう。

食育の文例
・温かい食事をとり、体がホッとする感覚を味わう
・旬の野菜や果物を用意し見たり触ったりして楽しんでもらう
・制作の題材や絵本を通じて冬の食材に親しむ

安全

日が経つごとにどんどんと活動的になる1歳児クラスの子供たち。活動範囲が広がることで、子供たち同士の衝突や転倒による事故の可能性も大きくなっていきます。また園外活動では園内活動よりも危険要素が多くなりますので、事前対策しておきましょう。

安全の文例
・雪が降った後は凍結している場所に注意する
・手を振り回したり、突進したりしてお友達にぶつからないように呼び掛ける
・保育室にけがの恐れのある障害物がないかこまめに確認する

行事

クリスマスパーティーや生活発表会など、行事が次から次へとやってくる12月。忙しさの中でも子供たちが余裕をもって行事を楽しめるように、保育士さんの準備をまとめておくといいでしょう。また12月ならではのイベントを通じて、子供たちに冬に関連する事柄を知ってもらいましょう。

行事の文例
・子供たちが余裕をもって生活発表会に挑めるよう、毎日少しづつ練習の時間をとる
・クリスマスや冬至など、季節のイベントを知る

家庭との連携

年末にはイベントがぎっしり。クリスマスパーティーや生活発表会といった12月のイベント、さらにお正月や冬休みといった少し先のイベントまで情報共有に漏れがないようにしましょう。また冬の厳しい寒さの中、保育園で元気に過ごせているか心配する保護者の方もいらっしゃいます。子供たちの元気な姿は、連絡帳などで積極的に伝えましょう。

家庭との連携の文例
・お迎えの際に生活発表会やクリスマス行事の予定、持ち物の話題に触れる
・余裕をもっておたよりを発行し、休園日や1月のイベントについて保護者に早めに確認してもらう
・子供たちが冬の自然を楽しむ様子、クリスマス制作を楽しむ様子などを連絡帳で伝える

1歳児・12月の月案フォーマット

そのまま使える月案フォーマット

最後にそのまま使える月案のフォーマットを紹介します。用意している月案フォーマットは2種類。1種類目は内容の入っていない空欄のフォーマット、2種類目は今回紹介した文例をまとめた内容付きのフォーマットになっています。園でフォーマットが決められていない場合には、ぜひ空欄のフォーマットを印刷して使用してくださいね。内容付きのフォーマットは文例をまとめて確認したいという時に便利ですよ。

まとめ

1歳児の主体性を尊重した月案を作成しよう!

今回の記事では1歳児クラス・12月の月案で使える文例を紹介しました。1歳から2歳にかけては、子供たちの主体性が目まぐるしく発達する時期。子供たちのやりたいという気持ちを尊重できるように月案を作成していきましょう。また季節の移り変わりに位置し、イベントの多い12月は話題がたくさん。しかしながら保育士の方が1から月案を作成するのはとても大変ですよね。ぜひ紹介した文例やフォーマットを、月案作成の時間短縮にお役立てください。そして作成した月案をもとに、12月の保育を円滑に進めましょう!また当サイトを運営するアスカの公式Instagramにおいても、保育のノウハウやあるある、遊びのアイデアを紹介しています。気軽に楽しめる内容になっていますので、ぜひこちらもあわせてチェックしてみてください!

保育士くらぶ

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保育士くらぶは保育士の転職キャリアサポートを行うアスカが運営しています。保育士くらぶ編集部のメンバーは元保育士や幼稚園教諭出身のメンバーを中心に「保育業界をもっと良くしたい!」という思いがあるメンバーが在籍し、日々執筆しています。保育士くらぶでは現役保育士さんが職場で活かすことが出来る、保育のノウハウやネタ、保育学生にとって必要な知識などを発信しています。 アスカは保育士の就職支援を行う会社です。1994年創業。全国で約10万名の保育士、幼稚園教諭の皆さまが登録しています。年間約1万名がアスカを通じて保育園や幼稚園、学童などの施設への就職を決めています。 保育士の求人情報は 【保育求人ガイド】 https://hoikukyuujin.com/ プロフィール入力で園からスカウトを受ける 【保育士スカウト】 https://www.hoikushiscout.com/