保育士のつらい肩こりを解消するには?セルフケアで身体の調子を整えよう【原因・ツボ押し・体操・ストレッチ】

保育園で日常的に子供たちのお世話をしたり、一緒に遊んだりしていると身体に疲労が溜まり、肩こりに悩んでいる保育士の方も多いのではないでしょうか。製作や書類作成などの事務作業でも、長時間同じ姿勢でいることでつらい肩こりの原因になります。そこで今回は、セルフで簡単にできる肩こり解消方法をご紹介します。ツボ押しや解放体操など、日々のケアに取り入れてみてくださいね。肩こりの原因をしっかりと理解し、改善していきましょう。

保育士の肩こりはなぜ起きる?

子供のお世話など日々の疲労の蓄積

保育園で子供と一緒に生活していると、体力が必要になる場面が多いですよね。遊び時間になると子供たちと走り回ったり、遊具で遊んだりすることも。季節のイベントでは重たい用具を運ぶこともあるでしょう。日常的に子供のお世話を行い、身体を使う業務が多いと疲労が蓄積し肩こりの原因になります。子供と接しているうちに、無意識に疲れが溜まることでつらい肩こりの原因となります。

おんぶなど長時間同じ体勢でいる

子供達と日々接していると、おんぶや抱っこ、前屈みの姿勢になることもあるでしょう。子供たちの目線の高さに合わせて接するため、同じ姿勢で長時間過ごすことも珍しくありません。保育園の行事やイベントの壁面を飾る際なども、無理な姿勢をとる場面も多いですよね。普段から身体に負担のかかってしまう姿勢を長時間繰り返し行うことで、筋肉が硬直して肩こりにつながります。また、肩こりだけでなく、腰痛や膝の痛みの原因にもなります。

事務作業から起こる眼精疲労

保育士の仕事は、子供と接するだけでなく、書類作成やレポートの記録、保護者への連絡などといった事務作業も行います。パソコンや紙に向かっての長時間の作業は、眼精疲労を引き起こす原因の一つとなるでしょう。長時間画面を見続けることで、目の筋肉が過度に疲れ、頭痛や首の緊張、肩こりにつながります。事務作業を行うときは、定期的に休憩をとり、目の疲労を軽減して筋肉の緊張をほぐすことが大切です。

業務によるストレス

保育士として働く上で、子供の安全面や衛生面などに対する責任感や、保護者とのコミュニケーションなど気をつけなければいけないことは多いのではないでしょうか。また、職場内の対人関係や業務の多さなどストレスの要因が多く存在します。精神的に負担がかかることも多く、緊張から無意識に力が入ることで、身体がこわばってしまうこともあるでしょう。長期的なストレスは筋肉の緊張を引き起こし、肩こりの原因となります。

血流が悪くなり筋肉が緊張する

長時間同じ体勢を続けたり、ストレスによって身体が緊張状態にあると、血流が悪化しやすくなります。十分な酸素や筋肉に供給されなくなるため、筋肉が硬直し痛みが生じやすくなります。保育士は、子供たちの成長をサポートする上で重要な役割を果たしていますが、その分肉体的にも精神的にも負担がかかります。特に肩や首の筋肉は、血流不足になりやすい部位なので、適切なストレッチや姿勢の改善、ストレス管理を行うと良いでしょう。

保育士くらぶ

肩こりになりやすい2つの肩

いかり肩:肩が持ち上がっている

いかり肩は、通常よりも肩が持ち上がってしまい、首から肩にかけての筋肉が縮んでしまっている状態の肩です。鏡を見て鎖骨が時計の針でいう10時10分よりも上がってしまっていれば、いかり肩の傾向があるでしょう。肩周りががっちりとした印象になるのか特徴的で、慢性的な肩こりにつながる場合もあります。いかり肩の場合は、背中や肩甲骨などに広がる僧帽筋と呼ばれる筋肉をほぐすと良いですよ。いかり肩を矯正するためには、背筋を伸ばし適切な姿勢を維持することが効果的です。

なで肩:肩が下がっている

なで肩はいかり肩とは違って、通常よりも肩が下がって首から肩の筋肉が伸びてしまっている状態です。首から胸の筋肉が張りやすいのが特徴です。なで肩の場合は、肩の傾きが大きく腕の重みか肩にかかりやすいので肩こりの原因につながってしまうでしょう。また、なで肩の人はカバンや紐などをかけるとすぐにずり落ちてしまうこともありますよね。常に首や肩の筋肉で肩甲骨を持ち上げておかなければいけないため、普段の何気ない動作でも肩こりの原因になってしまいます。肩を上下に動かしたり、腕の筋肉を伸ばすストレッチを習慣づけて行うと良いですよ。

保育士の疲労蓄積を防ぐ方法

疲労を除去する

筋肉が凝り固まり縮んでしまっているため疲労がたまってしまいます。正しい姿勢を意識したり、運動をしたりしても肩こりを改善することは難しいでしょう。のためまずは、肩こりの原因である疲労を除去する必要があります。疲労を取り除くことで、筋肉は柔らかく伸縮しやすい状態に戻ります。筋肉がほぐれたことで、脳や内臓の動きも円滑になり代謝が良くなるでしょう。疲労を除去し、筋肉のこりを改善できた後は日頃から姿勢に気をつけ、運動を始めることで疲労を溜めにくくすることが大切です。

疲労が蓄積しない体の使い方を覚える

疲労が蓄積しないようにするには、身体を適切に動かすことが大切です。日頃から何気なく身体を動かし、保育士として働く中で疲労がたまってしまう人も多いのではないでしょうか。身体をなんとなく動かし無理な使い方をしていると、疲労を取り除いてもすぐにたまってしまい、肩こりが継続してしまいます。ひどい肩こりを改善するためには、身体の仕組みを理解し適切に動かせるようになる必要があります。肩こりを解消するには、自分の身体を知り疲労しない身体の使い方を覚えることが最適と言えるでしょう。

保育士の肩こり解消方法

蒸しタオルや入浴で血行を良くする

肩こりの原因は、筋肉が凝り固まってしまっていることです。身体の血流を良くすることで、筋肉のこりを和らげ肩こりの解消につなげることができますよ。電子レンジで蒸しタオルを肩に当て、直接凝りの部分を温めることで筋肉の緊張を緩めることができます。温かいタオルで凝り固まった部分を少しずつほぐしていくと良いでしょう。熱いタオルで体温を急激に上げるのではなく、じんわりと時間をかけて血行を促進させてください。また、入浴することで身体の内側から暖めることができ、ゆっくりとセルフマッサージをすることで肩こり解消にもつながります。

整体で施術を受ける

保育士の仕事では、子供の目線に合わせて保育活動を行うことも多く同じ姿勢が長時間続くことがありますよね。姿勢が悪い状態が続くと、身体の歪みの原因になります。身体に歪みが生じたり猫背になっていたりすると、巻き肩になりやすく筋肉が引っ張られた状態で固まるため、肩こりの原因になってしまいます。特に慢性的な肩こりは、整体や矯正施設などで施術を受けることが最適でしょう。固まった筋肉をほぐし、肩こりを防ぐことにつながります。

保育士の肩こり解消のセルフケア

1. ツボ押し

肩こりを解消するためのセルフケアとして、簡単に取り入れることができるのがツボ押しです。

・目頭

・こめかみ

・首の付け根

・腕の付け根

この4点が肩こり解消に効果的なツボです。ピンポイントでツボ押すことも効果的ですが、腕の付け根部分には手のひらを使って全体的にほぐすことが良いでしょう。肩から胸にかけて張っている部分を、じっくりとほぐしてあげてください。目安としては、1カ所10秒程度軽く刺激してください。

2. ストレッチ

肩こり解消にはストレッチを行うことも効果的です。いかり肩、なで肩それぞれでストレッチ方法が異なるため、自分の肩に合わせて行ってみてくださいね。

いかり肩

首のこりが特徴的なため、頭を手で横に倒し伸ばします。腕は下にぐっと下げるようにし、縮んで固まっていた筋肉を伸ばすように意識すると良いですよ。

なで肩

腕の筋肉が張ってしまうことが特徴的なため、壁に対して後ろ向きに立ち、壁に手をついた状態で身体をひねってあげると良いでしょう。できるだけ肩と同じ位置で手をつき、身体を逃すように捻ってください。

3. 肩甲骨まわし

肩甲骨を回すと肩こりが軽減されると聞いたことがある人は多いのではないのでしょうか。肩甲骨をまわす上で大切なことは、肩こりによって固定されてしまっている肩甲骨を動かすことです。イメージするよりも倍の大きさで肩を回すと良いでしょう。また、肩甲骨をまわすときは手を肩の上に置き、前から後ろに回してください。この時肘がしっかりと前を通っていくように動かすことを意識してみてくださいね。腕は耳よりも高く後ろにまわすことを意識し、30分に1度のペースでぐるぐるとまわすことを習慣づけることが大切です。

4. 有酸素運動

肩こりの原因は血流の悪さであり、心臓の”心筋”と呼ばれる筋肉が血液を送り出す役割をしています。女性は特に心筋が弱いため、血流が悪くなりがちです。そのため、ウォーキングやサイクリングといった有酸素運動で、身体を動かすことは肩こりの予防につながるでしょう。日頃から、有酸素運動を行い心臓の機能を高めることで血流の流れを良くし、肩がこりにくい身体づくりを行うことが大切です。また、日頃からこまめに水分補給を行うことで血液をサラサラにすることができます。

保育士の肩こり解放体操

関節ほぐし

関節ほぐしは、関節や関節まわりの筋肉をほぐして肩こりを軽減をする解放体操です。肩こりの原因の一つとして間違った身体の使い方をしていることがありますが、この関節ほぐしを行うことで骨格の仕組みに合わせて関節を動かせるようになるでしょう。

関節ほぐしのやり方

1. 身体の前に手を持ってきて、手のひらから肘までをまっすぐにくっつける。

2. 両手の親指の付け根をつけるようにして、手のひらを開け前方に向ける。(脇や腕が少し窮屈に感じるぐらいで良い。)

3. 左手は2の位置のまま、右手だけを大きく3回上から下に向かってまわす。

4. 3と同じように次は右手を下から上に向かって大きく3回まわす。

5. 左手も同じように上から下へ、下から上にそれぞれ3回ずつまわす。

じっくり伸ばし

じっくり伸ばしでは、疲労によって縮んでしまった筋肉を伸ばすだけでなく、代謝を促す効果もあります。

じっくり伸ばしのやり方

1. 正座やあぐら、椅子などに座る。

2. 胸を反って後ろで指を掴み、手のひらを背中側から下へ返し、手の甲を上に向けるポーズをする。(肩甲骨を寄せることを意識する)

3. 10秒間息を吐き、その後素早く吸う動作を3回繰り返す。

4. 姿勢を戻して一息つく。

5. 胸をすぼめ、今度は体の前で指を組んだ状態にする。手のひらを下から前に返してポーズをとる。(肩甲骨を開くように意識する)

6. 3回呼吸しながら腕を前に伸ばす。

7. 姿勢を戻したら終了。

まとめ

保育士が肩こりになる原因を知り、セルフケアで改善しよう

保育士として、日頃から子供と接していると無意識に同じ体勢を取り続けることや、無理な体勢になることで肩こりに悩む方も多いでしょう。肩こりには、入浴やストレッチなど日常的にセルフケアを行うことをおすすめします。また、ご紹介した関節ほぐしやじっくり伸ばしといった解放運動も毎日の習慣にして、肩こりを少しずつ改善していきましょう。毎日コツコツとケアを行い、疲労を溜めない身体づくりを心がけることが大切です。

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