保育士が忙しくなる時期は?忙しさの理由や軽減方法について解説【年間スケジュール・事前準備・効率化】

毎日子供たちの保育活動だけでなく、事務作業や製作などで、忙しいと感じる保育士の方は多いですよね。イベントがある時期は特に、業務に追われて、あっという間に1日が過ぎてしまうこともあるでしょう。そこで今回は、保育士が忙しくなる時期や年間スケジュール、イベントをご紹介します。また、保育士の仕事が忙しい理由や忙しさを軽減する方法についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

保育士が忙しい時期

4〜6月:新年度が始まる時期

1年を通して保育士が特に忙しい時期があります。4〜6月は、新年度が始まる時期で、新入園児や進級した園児の保育対応に追われ忙しくなるでしょう。子供たちにとっては、新しい環境になるため、不安を取り除き慣れてもらえるように、寄り添った丁寧な対応を心がけることが必要になります。子供だけではなく、保護者とも新しく信頼関係を構築する必要があり、心身ともに落ち着かない時期となります。入園式や親子遠足などの行事がたくさん重なる時期でもありますね。

9〜12月:大きな行事が集中する時期

9〜12月は、生活発表や運動会に加えて季節のイベント行事も多く集中する時期です。運動会で行う競技やダンスにおいては、子供たちの年齢に応じた内容を考え練習していく必要があります。また、10月にはハロウィン、12月にはクリスマスがあり目まぐるしい毎日を過ごす時期となるでしょう。保育園行事に関するお便りづくりや飾り付けなどの事務作業も増え、休む間もない程忙しくなります。

3月:年度末で作業が多くなる時期

年度末である3月は、卒園式や進級に向けて作業が多くなる時期です。保育では子供の卒園式練習や保育参観があり、保育時間外では卒園式の記念品準備や製作物をまとめる作業など、保育士が抱える業務が増えます。また、進級に向けて次のクラスへの引き継ぎや、入園式の準備なども行う必要がありますね。季節のイベントでは、ひな祭りがあり、雛人形の製作活動に向けて準備をしなければなりません。

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保育士の年間スケジュール・イベント

春の年間行事や活動

保育園では季節よって行われる年間行事が予め決まっていることがほとんどです。春には、ひな祭りや母の日、父の日があるので、製作を行う機会が多くなりますね。そのため、スケジュールを確認しながら余裕を持った準備を行うことで、業務の忙しさを軽減できるでしょう。

【春の年間行事と準備内容】

・ひな祭り     [製作]
・お別れ会、卒園式 [プレゼント製作、作品整理]
・入園式、進級式
・親子遠足     [しおり作り]
・内科検診
・交通安全教室
・こいのぼり    [製作]
・母の日、父の日  [製作]

夏の年間行事や活動

夏になるとプール開きや七夕などのイベントがあります。海や山に関する製作活動を取り入れる保育園も多いでしょう。お泊まり会や夏祭りなど、保護者と連携を図りながら行う行事もあります。

【夏の年間行事と準備内容】

・梅雨       [製作]
・プール開き、水遊び
・七夕       [製作]
・お泊まり保育 
・夏祭り      [製作]
・夏野菜の収穫
・盆踊り      [振り付け練習]

秋の年間行事や活動

秋になると祝日に関連する製作や、ハロウィンのイベント行事に関する活動が多くなります。

【秋の年間行事と準備内容】

・敬老の日     [プレゼント製作、出し物]
・芋掘り体験
・運動会      [保護者案内、プログラムの作成]
・遠足       [しおり作成]
・ハロウィン    [製作]
・七五三      [製作]
・勤労感謝の日   [職場見学、プレゼント製作]
・秋野菜の収穫

冬の年間行事や活動

冬は、クリスマスやお正月など大きなイベントが重なる時期です。クリスマス会やお正月のイベントが終わると、2月の節分に向けた製作活動に取り掛かる必要があるでしょう。また、作品展を開催する保育園では、作品づくりや保護者への案内など業務量が多くなります。

【冬の年間行事と準備内容】

・お遊戯会     [出し物]
・クリスマス    [製作]
・餅つき大会
・節分       [製作、豆まき]
・作品展      [保護者案内]
・雪遊び

その他の年間行事

保育園ごとに年間行事は異なります。季節に問わず行なっている保育活動もあるため、働いている園の年間スケジュールを確認し、計画立てを行なっていくと良いですね。特に、プラネタリウムや施設見学などの園外保育を行う保育園も少なくないため、下見や保護者への案内は欠かせません。

【その他の年間行事

・プラネタリウム鑑賞
・観劇
・地域のイベント
・スポーツ大会
・マラソン
・美術館見学
・アミューズメントパークへの遠足

保育士が忙しい理由

年間を通してイベントが多い

保育士が忙しい理由として、年間行事や製作活動が多いことが挙げられます。1年を通してさまざまな行事があるだけでなく、保育園では行事に関連する製作活動を行なっていきます。子供たちがスムーズに活動を行えるように、保育士による企画や計画などの事前準備が欠かせませんよね。保育以外にも、保護者対応や書類作成など多くの業務をこなす必要があるため、どうしても仕事量が多くなってしまうでしょう。子供たちが”楽しい””面白い”と思ってもらえる環境にすることは大切ですが、その分保育士の負担が大きくなってしまいます。

人手不足

最近は、少子化が加速していますが共働き世帯の増加により保育園の需要が高まっています。そのため、保育士の人手不足が深刻化し、1人1人の負担が大きくなっています。厚生労働省では、保育園での保育士が担当する子供の人数は年齢に応じて決められています。ただし、あくまでも最低ラインであり、配置基準を満たしていても普段の保育活動を余裕をもって行うことは難しいでしょう。

【年齢別保育士の配置基準】
・0歳児:子供3人につき保育士1人
・1〜2歳児:子供6人につき保育士1人
・3歳児:子供20人につき保育士1人
・4歳児:子供30人につき保育士1人

参照:厚生労働省 児童福祉施設最低基準https://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/10/dl/s1006-7e_0005.pdf

業務量の多さ

保育士の仕事は、子供の保育だけではなく書類作成や壁面の製作、保護者対応などさまざまな業務があります。特に書類作成は、子供たちのお昼寝の間や帰った後などの限られた時間で行う必要があるため、残業や持ち帰って作業することもあるでしょう。日中の保育と並行して様々な業務を抱えている保育士にとって、仕事量の多さはとても負担になります。最近では、事務作業の効率化を図るためにデータ化し、管理しやすい環境づくりを行なっている保育園もあるため、働きやすい職場環境へ転職する保育士の方も少なくありません。

予定通りにいかないことが多い

しっかり計画をたて、準備していても子供を相手に働く保育園では、予定通りにいかないことはたくさんあります。合間をぬって事務作業をしようと考えていても、子供の体調が悪くなってしまったり、子供同士の喧嘩が起こってしまったりと業務が思うようにいかないこともあります。子供を第一優先にさせる日中は、仕事を後回しにすることが多くなり、残業や持ち帰りの業務となってしまうことはよくあります。子供の様子次第でその日の予定が変わるため、結果的に仕事が溜まり忙しくなってしまうでしょう。

保育士の忙しさを軽減する方法

余裕をもって事前準備を行う

保育士の忙しさを軽減させるコツとして、余裕をもった事前準備を行うことをおすすめします。上記でご紹介した、年間スケジュールやイベントを参考に、1〜2ヶ月前から製作に取りかかっていく目安で開始すると良いでしょう。忙しさのピークを迎える前に少しでも準備を進めておくことで、負担を減らすことができます。”早すぎるかな”と思うぐらいの時期から始めると、日中の保育やその他の業務とバランスをとって、余裕をもった取り組みを行えますよ。

業務を可視化する

仕事を効率よく進めていくことで大切なことは、業務を可視化することです。例えば、1日の業務を書き出したり、Todoリストにしたりすることです。1日や1週間、1ヶ月とぞれぞれのスケジュールを書き出すこともおすすめです。書き出し、可視化することでやるべきことをまとめることができ、一目で何の業務を行うべきか知ることができますね。先の予定まで把握することもできるので、予定を意識して行動することができるでしょう。

書類作成の効率を上げる

保育士は、保護者に向けたおたよりや日誌などたくさんの書類を作成することが多いですよね。日中はほとんど子供たちの相手をしているので、書類作成は効率よく行なっていくことが大切です。例えば、おたよりや指導案は過去のものをベースとして参考にし、少し内容を変えるだけでスムーズに作成することができますよ。また、データとして細かくパソコンに分類しておくと、次の書類が作成しやすくなります。定型のフォーマットは作っておくことも、作業効率が向上させることができます。

保育士同士で協力し合う

お互いのスケジュールや業務を把握しておくことで、保育士同士協力して仕事を行うことができます。時間に余裕ができた時は、担当のクラスを手伝ってもらったり、事務作業を手分けして行なったり協力して業務をこなすことでお互いの負担を軽減することができます。1人で作業を行うよりも、手分けして行う方が仕事を早く終わらすことができ、達成感も共有することができますね。忙しい時は遠慮せず助けを求め、自分に余裕がある時は率先して他の人を助けましょう。

働きやすい職場環境の保育園へ転職する

保育士の人手不足や仕事量の多さなど、自分だけでは解決することができない問題があり、精神的負担になる場合は転職を考えることも1つの方法です。保育士の人数が多いところや、行事が少ない保育園など自分に合った職場環境の保育園へ転職すると余裕をもって仕事に取り組むことができるでしょう。転職を考えている場合は、保育園の職員配置や年間スケジュールなどを確認し、働きやすい職場を選ぶことが大切です。

まとめ

業務効率化で忙しさを軽減しよう

保育士は、子供のお世話に加えて年間行事や製作活動の準備、書類作成など仕事量が多く忙しいです。日々の保育と並行して業務をこなす必要があり、残業や持ち帰り業務が多くなってしまいがちです。リストを作成して効率化を図るなど、業務に対して工夫を行うことで、負担を少なくさせることができます。働きやすい職場への転職も1つの手ですが、まずはやるべきことを整理し業務効率化で忙しさを軽減しましょう。

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保育士くらぶは保育士の転職キャリアサポートを行うアスカが運営しています。保育士くらぶ編集部のメンバーは元保育士や幼稚園教諭出身のメンバーを中心に「保育業界をもっと良くしたい!」という思いがあるメンバーが在籍し、日々執筆しています。保育士くらぶでは現役保育士さんが職場で活かすことが出来る、保育のノウハウやネタ、保育学生にとって必要な知識などを発信しています。 アスカは保育士の就職支援を行う会社です。1994年創業。全国で約10万名の保育士、幼稚園教諭の皆さまが登録しています。年間約1万名がアスカを通じて保育園や幼稚園、学童などの施設への就職を決めています。 保育士の求人情報は 【保育求人ガイド】 https://hoikukyuujin.com/ プロフィール入力で園からスカウトを受ける 【保育士スカウト】 https://www.hoikushiscout.com/