保育士さんの中には、ピアノに苦手意識を持っている方もいるかもしれません。今回の記事では、初心者の方でも取り組みやすい練習曲を中心にご紹介していきます。あわせて、安心して練習を始められるよう、ピアノの基礎知識も解説します。ピアノが弾けるようになることで、子どもたちと一緒に歌ったり演奏したりと、交流の幅も広がります。また、音楽の楽しさを伝えることは、子どもたちの芸術への興味や関心を育てることにもつながりますよ。ピアノを楽しみながら、自分自身のスキルアップや自信にもつなげていきましょう。
練習を始める前に押さえておきたいポイント

正しい姿勢と椅子の高さ
ピアノを弾くうえで大切なのが、正しい姿勢と椅子の高さです。肩の力を抜き、背筋を自然に伸ばして座ることで、腕や指を無理なく動かしやすくなります。椅子は鍵盤の中央に置き、浅めに腰掛けて重心を腰に乗せることがポイントです。足はしっかり床につけ、力を入れすぎないようにしましょう。椅子の高さは、鍵盤に手を置いたときに肘が鍵盤と同じくらいの高さになる状態が目安となります。この姿勢を意識することで、長時間の練習でも疲れにくく、指の動きもスムーズになりますよ。
指番号と手の形
手は全体がゆるやかに丸みを帯びた山型になるように構えるのが基本です。よく猫の手や卵を包む形と表現されることも。指先や関節に力が入りすぎると、関節が逆方向に折れ曲がってしまうこともあるため、自然な形を意識することが大切です。また、楽譜には音符をどの指で弾くかを示すために指番号が書かれています。左右どちらの手も、親指から順に1・2・3・4・5と番号で表します。YouTubeなどの初心者向け解説動画を参考に練習すると、少しずつ感覚がつかめてきますよ。
鍵盤とドレミの関係
ピアノの鍵盤には白鍵と黒鍵があり、黒鍵は2つと3つのかたまりで並んでいます。2つ並んだ黒鍵の左にある白鍵がドの音です。まずはこの位置を覚えると安心ですよ。ドを見つけたら、右手の親指をドに置き、レ・ミ・ファ・ソと順に指を並べてみましょう。これをドのポジションといい、演奏の基本となる形です。最初はゆっくり音を確かめながら、鍵盤とドレミの位置関係に少しずつ慣れていくことが大切です。
子ども向けの定番練習曲
きらきら星
ここからは、導入や基礎となる子ども向けの定番練習曲を紹介していきます。きらきら星は、フランスの民謡をもとにした、世界中で親しまれている定番の練習曲です。モーツァルトがこのメロディを使って変奏曲を作ったことでも知られています。音の動きがとてもシンプルなので、鍵盤の位置やドレミの並びを覚える練習にぴったりですよ。まずは右手だけでメロディをゆっくり弾き、慣れてきたら左手の伴奏を加えて両手で合わせてみましょう。動画のようにテンポを落として繰り返し練習すると、指の動きが自然と身についてきます。保育現場でも導入や活動前のBGMとして使いやすい一曲です。
かえるの合唱
かえるの合唱は、19世紀ごろのドイツで歌われていた民謡Froschgesang(カエルの歌)をルーツにした童謡で、日本では岡本敏明が作詞に関わり広く親しまれています。メロディが単純で繰り返しが多く、子どもたちと一緒に歌ったり演奏したりしながら楽しめる定番曲です。紹介する動画のように、ピアノでもゆっくりしたテンポでどの音を弾くか確かめながら練習するのがおすすめですよ。両手での練習に取り組むことで、リズム感や鍵盤の位置の理解も深まります。保育の現場でも、季節の導入や遊びの音楽として活用しやすい一曲です。
森のくまさん
森のくまさんは、アメリカのキャンプソング The Other Day I Met a Bear をもとにした日本でも人気の童謡です。原曲はアメリカ民謡として長く歌われ、日本語版の歌詞は馬場祥弘さんによって広く知られるように。動画のように、ゆっくりしたテンポでメロディとリズムを確認しながら弾くと、鍵盤の位置や左手・右手のタイミングがつかみやすくなります。繰り返し練習することで、両手での安定した伴奏にもつながる一曲です。保育現場では朝の会やお散歩ソングのBGMとしても使いやすいですよ。
初心者向けクラシック練習曲
よろこびのうた(ベートーヴェン)
両手に慣れる曲として、初心者向けクラシック練習曲をご紹介します。よろこびのうたは、ベートーヴェンの交響曲第9番の歓喜の歌から親しまれているメロディを使った、クラシック入門にぴったりの楽曲です。動画では左手を親指と小指だけで弾けるようにアレンジされています。前半は少しゆっくりしたテンポ、後半はさらに練習用のとてもゆっくりしたテンポになっているため、段階的に練習しやすいのも特徴ですよ。右手のメロディと左手の伴奏を交互に練習し、最後に両手で通して弾いてみましょう。鍵盤の位置やリズム感を覚える練習にもなり、初心者におすすめの一曲です。
メヌエット ト長調(バッハ)
メヌエット ト長調は、17〜18世紀の鍵盤音楽集『アンナ・マクダレーナ・バッハの音楽帳』に収められている短い舞曲です。現在はクリスティアン・ペツォルト作曲と考えられています。ゆったりした3拍子と規則的なメロディが特徴で、両手の独立練習にぴったりの一曲となっていますよ。動画では前半に通常のテンポ、後半にゆっくりした演奏が収録されています。音を確認しながら段階的に練習できるのも、この動画の魅力です。右手と左手をそれぞれ練習し、最後に両手で通して弾いてみましょう。リズム感や音の流れをつかむ練習にも最適な楽曲です。
カノン(パッヘルベル)
カノンは、17世紀ドイツの作曲家 ヨハン・パッヘルベル による器楽曲で、同じフレーズが順番に重なっていくカノン形式が特徴です。ゆったりとしたテンポと繰り返しの進行は、初心者が両手の動きをつかむのに向いています。練習動画のように、まずは普通のテンポを聞き、曲全体のイメージを確かめるとよいでしょう。次に右手のメロディだけを確かめ、その後左手の伴奏を合わせ、最後に両手でゆっくり弾くと取り組みやすいですよ。リズム感や和音の連結も練習でき、保育現場のBGMとしても使いやすい一曲です。
ディズニーの練習曲
星に願いを(ピノキオ)
保育現場で使いやすいディズニーの練習曲をご紹介していきます。星に願いをは、1940年公開のディズニー映画『ピノキオ』で使われた名曲で、作曲はリー・ハーラインによる作品です。夢や希望を感じさせるやさしいメロディは、子どもから大人まで親しまれていますよ。動画のようにゆっくりしたテンポで右手のメロディを確認し、慣れてきたら左手の伴奏と合わせて両手で弾いてみましょう。リズム感や鍵盤の位置を覚える練習にもなり、保育現場では導入や活動前のBGMとしても使いやすい一曲です。
トライ・エヴリシング(ズートピア)
トライ・エヴリシング(Try Everything)は、2016年公開のディズニー映画『ズートピア』の主題歌として知られるポップソングで、挑戦する気持ちを前向きに歌った一曲です。歌詞も親しみやすく、保育の現場でも取り入れやすい楽曲となっています。動画では前半が通常テンポ、後半が練習用のゆっくりしたテンポになっているため、テンポの違いを比べながら練習できますよ。まずは片手ずつメロディと伴奏の動きを確認し、音の流れやリズムに慣れていきましょう。歌いながら弾く練習にも向いており、朝の会や励ましの場面のBGMとしても使いやすい一曲です。
ジブリの練習曲
風の通り道(となりのトトロ)
続いて、BGMや導入におすすめのジブリの練習曲をご紹介します。風の通り道は、スタジオジブリの名作『となりのトトロ』の挿入曲で、作曲は久石譲が担当しました。やさしく流れるような旋律は、自然の風景や森の情景を思い起こさせ、BGMとしても人気の高い一曲です。動画のように、まずは曲の雰囲気を感じながら右手のメロディをゆっくり確認してみましょう。次に左手の伴奏を加えていくことで、音の重なりやリズムがつかみやすくなります。保育現場では導入や活動前のBGMとして、やさしい空気を作るのにぴったりですよ。
いつも何度でも(千と千尋の神隠し)
いつも何度でもは、映画『千と千尋の神隠し』の主題歌として広く知られている名曲で、作曲は久石譲、歌は木村弓が担当しました。ゆったりとしたテンポとやさしいメロディ、心に残る歌詞が特徴で、保育の現場でも使いやすい曲となっています。動画では三拍子のリズムをゆったりと感じることを意識しながら、1番・2番のフレーズを中心に片手ずつ練習してみましょう。拍の流れを感じながら弾くことで、自然な表現力やリズム感を身につけることができますよ。
人生のメリーゴーランド(ハウルの動く城)
人生のメリーゴーランドは、映画『ハウルの動く城』のメインテーマとして知られる、久石譲作曲の壮大で印象的な一曲です。ゆったりと始まり、少しずつ盛り上がっていくメロディは、物語の世界観を感じさせてくれます。動画では再生速度を変更できるため、自分のペースに合わせてテンポを落として練習することも可能ですよ。片手ずつ旋律の流れを確認しながら、音の強弱やフレーズのつなぎ方を意識して弾いてみましょう。表現力を高めたい方におすすめで、保育現場のBGMや導入にも落ち着いた雰囲気を演出してくれます。
J-POP・アニソン練習曲
ハナミズキ(一青窈)
最後に、モチベーションアップや自信につながるJ-POP・アニソンの練習曲をご紹介していきます。ハナミズキは2004年に一青窈が発表した代表的なJ-POP。作詞・一青窈、作曲・マシコタツロウによる名曲です。歌詞には愛や平和への祈りが込められ、世代を超えて長く親しまれています。動画の前半では仕上がりの演奏を聴いて曲のイメージをつかみ、後半のゆっくりした練習用パートで片手ずつ音を確認してみましょう。穏やかな旋律は保育現場のBGMや発表会にも使いやすく、弾けるようになることで自信にもつながる一曲です。
ケセラセラ(Mrs. GREEN APPLE)
ケセラセラは、Mrs. GREEN APPLEによる明るくキャッチーなナンバーで、アップテンポなリズムと親しみやすいメロディが魅力です。初心者向けのアレンジでは、まず右手の主旋律で曲のノリを感じながら弾いてみましょう。左手の伴奏を加えることで、リズムの安定感が増し、テンポのある演奏に慣れることができます。ノリの良いフレーズが弾けるようになると達成感も大きく、保育現場では朝の会や終わりの挨拶など、元気な場面のBGMとしても活用できますよ。
紅蓮華(LiSA/鬼滅の刃)
紅蓮華は、大人気アニメ『鬼滅の刃』の主題歌として知られ、LiSAが歌う力強い楽曲です。作詞はLiSA、作曲は草野華余子が手がけ、前向きなメッセージと勢いのあるメロディが多くの人に親しまれていますよ。動画ではフルバージョンを初心者向けにアレンジしており、まずは右手から片手ずつ練習していくのがおすすめです。少しずつ左手を加えながら両手の動きに慣れていくことで、自然と弾けるようになります。テンポは速めですが、完成すると達成感も大きく、楽しく挑戦できる一曲ですよ。
まとめ

好きな曲から始めてピアノへの苦手意識をなくそう
いかがでしたか?今回は、ピアノの基礎知識と、初心者の方でも取り組みやすい練習曲を童謡やクラシック、ディズニー、ジブリ、J-POP・アニソンなど幅広くご紹介しました。ピアノが苦手だと感じている方も、まずは好きな曲から練習を始めることで、少しずつ苦手意識が和らいでいくはずです。短い時間でも鍵盤に触れることを続けることで、音を奏でる楽しさや弾ける喜びを実感できるようになりますよ。ぜひ無理のないペースで、ピアノのある時間を楽しんでみてくださいね。



















