ゴム跳びとはどんな遊び?【ねらい・遊び方・ポイント】

鬼ごっこや氷鬼など外遊びはたくさんありますよね。さまざまな遊びがある中で、新たに取り入れる遊びに迷っているときにおすすめしたいのがゴム跳びです。ゴム跳びは昔からある遊びで、やったことがある人も多いのではないでしょうか。実はゴム跳びは、筋力アップや柔軟性の向上など身体に関してだけでなく、創造力が鍛えられるなど良いことづくしなのです。ここでは、ゴム跳びの遊び方やさまざまな跳び方までたくさん紹介するので、ぜひ保育に取り入れてみてくださいね。

ゴム跳びとは

ゴムひもを跳び越えたり跨いだり踏んだりする遊び

ゴム跳びとは、昔からある伝承遊びの1つ。ゴムひもをある高さにぴんと張り、そのゴムひもを跳び越えたり、跨いだり、踏んだりする遊びです。ゴムひもの高さを変えることができるのがゴム跳びの特徴の1つ。子供たちの年齢や脚力に合わせて変化させることができるので飽きることなく楽しむことができますよ。慣れてきたら、ここで紹介する応用的な遊び方をしてみるのも楽しいですよ。また、ゴム跳びは地域によっては、「ゴム段」と呼ばれていることもあるようです。

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ゴム跳びのねらい

昔ながらの遊びを知る

前述のように、ゴム跳びは昔ながらの遊びの1つ。昔ながらの遊びは、子供たちの身体だけでなく心の成長も促す役割を持っています。身体を動かす楽しさと同時に、遊びながら遊び方を考えたり、工夫したりと発想力や創造力が育まれるのです。さらに他の子と共に楽しむ協調性が育まれることも。だからこそ、昔ながらの遊びを知る機会を設けることは子供たちの成長にもプラスがもたらされますよ。

脚力と柔軟性の向上とバランス感覚を掴むことが期待できる

ゴム跳びのねらいの1つとして、脚力と柔軟性アップ、バランス感覚をつかむことが期待できるということが挙げられます。ゴム跳びは、ある高さに張られたゴムひもを引っかからないように跳び越えたり、跨いだりする遊び。跳び越えるためには脚力が必要になり、またぐためには柔軟性と片足で立つ感覚が必要になります。このように、ゴム跳びをしていると、脚力や柔軟性の向上とバランス感覚を培うことができますよ。

遊び方

基本的な遊び方

ここでは、ゴム跳びの基本的な遊び方の一例を説明します。
①2人でゴムひもの端と端を足の高さで持つ
②他の人は、そのゴムひもをさまざまな跳び方で跳びこえる
③跳びこえることができたらだんだんゴムひもを持つ高さを上げていく
④ゴムひもに身体が当たったり、跳びこえることができなかったら、ゴムひもを持っている人と交代する

このように行うことで、ゴムひもを持つ側と跳ぶ側をどちらも体験することができますよ。

ゴムひもに引っかからないようにする跳び方

ゴム跳びには、決まった跳び方はありません。初めは、子供たちに自由な跳び方をしてもらってもいいかもしれませんね。そして、高さが上がってきて躊躇していたり、跳びこえるのが難しそうであったら、跳び方のヒントをあげてみてください。
①両足跳び:両足を揃えた状態でジャンプし、ゴムひもを跳びこえる方法。
②はさみ跳び:少し助走をつけて片足で踏み切って跳び、足でゴムひもを挟むように跳びこえる方法。
③ケンケン跳び:片足でケンケンしながら、ゴムひもを跳びこえる方法。
④後ろ両足跳び:ゴムひもに対し後ろ向きに立ってジャンプし、ゴムひもを跳びこえる方法。

ゴムひもにあたっても良い跳び方

次にゴムひもに当たっても良い跳び方をいくつか紹介します。
①ひっかけ跳び:片足を高くあげて、ゴムひもにひっかけてゴムひもの高さを低くする。低くなったゴムひもを跨ぐように反対側に跳びこえる方法。
②うさぎとび:ゴムひもを両手で下におろし、ゴムひもをおさえたまま両足で跳びこえる。
③側転跳び:ゴムひもに向かって側転をして、ゴムひもを足に引っかけて反対側に超える方法。

応用的な遊び方

ゴムひもをくぐる

ジャンプでゴムひもを越えるのが難しい場合は、決められた高さのゴムひもの下をくぐるという方法をとってみるのもおすすめですよ。くぐることができたら、ゴムひもの高さをどんどん低くしていきましょう。そしてどのようにしたらゴムひもに身体があたることなく通ることができるのか、子供たちに考えてもらいましょう。ゴムひもの下をくぐるという遊び方なら、低年齢児のクラスでも取り入れることができますよね。

その場で何度も跳びこえる

この遊び方は、決められた高さのゴムひもを助走をつけずに跳び越えて、何回引っかからずに跳ぶことができるのかというものです。大縄の縄が動いていないバージョンだと考えてもらえたらわかりやすいかもしれませんね。他の子と何回跳び越えられたかを競うのも楽しいと思いますよ。この方法に慣れてきたら、ゴムひもを跳びこえる→くぐる→跳びこえる・・・というように繰り返して遊んでみるのもいいですね。

チーム対抗で競う

数人のグループをいくつか作成し、どのチームが1番高い高さのゴムひもを跳びこえることができるのかを競ってみるのも1つの遊び方です。競う内容は、決められた高さのゴムひもをどのチームが1番早く跳び越え終わることができるのかなどにしてみても面白いと思いますよ。グループで行うことで、跳んでいないときは他の子の跳び方をみて学ぶこともできます。そのうえ、他チームと競うこの遊び方は盛り上がること間違いなしです。

ゴムひもを持っている人が移動する

この方法は応用的な遊び方の中でも難しいので、自分の身体をある程度コントロールできる年齢の子供たちとやってみてくださいね。この遊び方では、跳ぶ人が助走をつけて跳ぶのではなく、ゴムひもを持っている人が跳ぶ人の方に走っていきます。そして跳ぶ人は移動するゴムひもにタイミングを合わせて跳び越えます。タイミングを合わせるのが難しいので、それに集中できるようにゴムひもの高さは変化しないように移動することが大事になりますよね。

リズムに合わせて跳ぶ

ジャンプして跳びこえるのに慣れてきたら、リズムに合わせてゴムひもを跳びこえるのも楽しいですよ。この遊び方をするときは、大きな輪っかのゴムひもを使用します。合わせる曲やリズムはさまざまありますが、ここでは次の動画の『アルプス一万尺』を紹介します。
これは4つの動きをリズムに合わせて繰り返すものです。①なか:ゴムひもの間に片足を入れる
②そと:ゴムひもを跨ぐ
③うち:足を戻す(ゴムひもの横に立っている状態)
④1回(できた):自分に近い方のゴムひもの下に足をくぐらせ、もう一方のゴムひもの上を跨いで、反対側に片足を下ろす
最初はうちの状態からのスタートで、これらの動きを歌に合わせて、『なか、そと、なか、うち なか、うち、1回 なか、そと、なか、うち なか、うち、できた』というように行います。

ゴム跳びのコツ

ゴムひもをしっかり見る

ゴムひもをうまく跳ぶためには、ゴムひもをしっかり見てタイミングをはかることが必要です。ゴムひもをしっかりみてどれくらい跳ぶ高さが必要なのか、自分の身体との距離感を見て助走をつけるとうまく跳ぶことができますよ。ゴムひもをよく見ないで跳ぶと、ゴムひもの高さを見誤ったりとゴムひもに引っかかることにつながります。ゴムひもをしっかりみて跳ぶことがコツだということをあらかじめ子供たちに伝えてから始めるといいかもしれませんね。

徐々に高さをあげて恐怖心をなくす

ゴムひもは柔らかいので引っかかっても痛くないとはいえ、やはり転ぶことや引っかかることに恐怖心を覚える子供は少なくないですよね。いきなり高いところからスタートするのではなく、その子のペースに合わせて徐々に高さを上げていくことが大事です。徐々に慣れていくことで、子供たちのチャレンジ精神を育みましょう。跳ぶことに躊躇している子がいたら、少しゴムひもの高さを下げてあげるといいですよ。

遊ぶ時のポイント

安全に配慮する

ゴム跳びは、ゴムひもに引っかかると転んでしまう可能性があります。きちんと大人の目が行き届く範囲で行うようにしましょう。子供たちが慣れてきた時ほど、怪我に注意が必要になるので新たな跳び方を試すときや応用的な遊び方をする時には特に安全を確認してくださいね。ゴム跳びを遊びに取り入れる最初の時や、新たな跳び方を試す時などはマットを敷いて行うのもおすすめですよ。マットがある方が、子供たちも気持ち的にチャレンジしやすくなるかもしれませんね。

順番を決めてから始める

ゴム跳びをするときは、事前に跳ぶ順番を決めておきましょう。誰が次に跳ぶのかと揉めることにならない上に、スムーズに遊びを進めることができますよ。子供たちの身長によっても跳びやすい高さに違いがあるので、最初のうちは背の順で行うのが良いかもしれませんね。そして、子供たちがゴム跳びに慣れてきたら同じ跳び方や高さを挑戦したい子でグルーピングをして行うのもおすすめですよ。

ゴムひもの持ち方を教える

ゴム跳びを行う際、重要となるのがゴムひもを持つ人です。ゴムひもを持っている2人で持つ高さに差があったり、たるんでしまったり、手を離してしまったりすると大きな事故につながります。子供たちにゴムひもを持って行うときにはきちんと持ち方を教えてからにしましょう。ゴムひもを持つときのポイントは反対側の人と高さをきちんと合わせることと、しっかり握ることです。ゴムひもの端に輪っかを作って、手首にそれをかける仕組みを取り入れるのもおすすめですよ。

少人数でも大人数でも楽しめる

ゴム跳びは少人数でも大人数でも楽しめるのが良いところの1つです。人数が少ないときは、ゴムひもの片方を登り棒などの棒に結んで行うこともできます。また人数が少ないときにはその子のマスターしたい跳び方を重点的に教えることもできますよね。人数が多いときはグループごとに回数や高さを競ったり、1つのゴムひもに対して数人が入り、リズムに合わせて跳んだりとさまざまな楽しみ方ができますよ。

まとめ

ゴム跳びで楽しく子供たちの能力アップをサポートしましょう!

ここまでゴム跳びについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。ゴム跳びは、楽しく子供たちの筋力や柔軟性などを向上させることができる遊びです。また遊び方や跳び方もさまざまあるので、新たな跳び方を子供たちと一緒に考えるのも楽しいと思いますよ。このように楽しく遊ぶだけでなく、考えるという要素を入れ込むことで子供たちの創造力や発想力も鍛えることができますよ。たくさんのメリットがあるゴム跳びをぜひ子供たちの遊びに取り入れてみてくださいね。

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