家でできる療育の例を紹介!取り組む際のポイントも【家庭療育・グッズ・おうち療育・本・メリット・デメリット・自宅】

「子供が発達障害かもしれないけど、どうしたら良いの?」「療育施設に通わせたいけど勇気が出ない」そんな悩みを抱えている人はいませんか?実は、療育は施設に通わなくても家で行うことができます。家でできる療育にはメリットが沢山。様々な事情で施設に通うのが難しい場合でも、家で行う療育なら誰でも取り組むことができます。ここでは、家でできる療育について、取り組み例やメリット、行うときのポイントなどを紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

家でできる療育の例

一緒に料理をする

家でできる療育の例として、初めに挙げられるのが一緒に料理をすることです。ここで、「それって療育なの?」と思った人も多いですよね。しかし、料理には指先を細かく動かす工程が多いため、子供の脳に刺激を与えるのにぴったりだと言えます。料理には、子供でも簡単にできる工程が含まれていることがほとんど。サラダのレタスをちぎったり、にんじんやじゃがいもを洗ったり、卵の殻や枝豆の皮をむくのも、立派な療育になりますよ。

工作・お絵描きをする

工作・お絵描きも、家でできる療育の一例です。工作やお絵描きは、保育としても行われることが多い取り組みですよね。料理と同様に手先を使う必要があるため、療育にぴったりだと言えるでしょう。家にある材料を使って工作するのは想像力を鍛えることにもつながります。鉛筆と紙でのお絵描きに飽きてきたら、少し変わったお絵描きをしてみるのも良いですよ。絵の具を手に直接塗ってスタンプのように遊ぶのもおすすめです。ちぎり絵は、紙をちぎる動作も楽しむことができるでしょう。手には多くの神経が集まっているため、子供の頃から沢山の刺激を与えることが大切です。お絵描きや工作で手先を沢山動かすことを意識しましょう。

ちょっとした運動をする

家でも、ちょっとした運動を取り入れることで療育を行うことができますよ。療育では、体を動かして脳に刺激を与えることが重要だとされています。そのため、家の中でもできる運動を取り入れるのがおすすめです。リズム体操や体幹トレーニングは、家の中でも取り入れやすい運動ですよね。コロナ禍を経て、家の中でもできるエクササイズの種類は増えました。YouTubeやジムの動画配信サイトなどを利用してみるのもおすすめです。手軽にプロのアイデアを取り入れることができますよ。

絵本の読み聞かせをする

家で手軽に取り入れることができる療育としては、絵本の読み聞かせもおすすめです。読み聞かせは子供にとって様々なメリットがありますよ。新しい言葉や文字を覚えるきっかけになるのはもちろん、想像力を育むことにもつながります。絵を見てどんな場面か想像することで、脳に良い刺激を与えることができますよ。一冊読み終わるまでの間、静かに座って本に集中することも大切です。他の場面でも集中力が身に着くことにつながるでしょう。抑揚をつけて読んであげることで、感情表現の豊かさも身に着きますよ。

保育士くらぶ

家で療育を行うメリット

家族と触れ合う時間が増える

ここからは、家で療育を行うことのメリットを紹介していきます。1つ目に挙げられるメリットは、家族と触れ合う時間が増えるということです。家で療育を行うということは、家族と一緒に療育の取り組みを行うということですよね。療育には会話や運動、手遊びなど、スキンシップを重要視するものも沢山あります。そのため、家で療育を行うことで家族と触れ合う時間を増やすことができるでしょう。子供の成長過程には、家族との関わりはとても重要です。一番身近にいる存在と療育を行うことで、脳の発達にも良い影響を与えることができるでしょう。療育に対する家族の理解が自然と深まるのも良い点ですね。

毎日継続しやすい

毎日継続しやすいのも、家で療育を行うメリットです。療育施設に通うとなると、子供と保護者のスケジュールをそれぞれ調整する必要がありますよね。何か特別な用事があったり、施設が休みの日は療育施設に通うことはできません。一方で、療育はある一定期間だけ集中して行えば効果が出るというものでもありません。少しの時間でも良いので、毎日継続することで少しずつ効果が表れることもあります。家で療育を行えば、施設に通うよりも毎日継続しやすいですよね。わざわざ施設に通うという予定を入れなくても療育を行える点がメリットだと言えるでしょう。

子供の様子に合わせた取り組みができる

家で療育を行うことで、子供の様子に合わせた取り組み方ができるというメリットがあります。療育は、月齢や子供の発達状況に合わせた取り組みを行うことが大切です。発達の状況は子供それぞれ異なりますし、得意なことや苦手なことも違いますよね。一方で、複数人の子供が通う療育施設では、みんなで同じ内容の療育に取り組むことも少なくありません。子供1人1人に合わせたプログラムを実施していている施設でも、ささいな変化に対応するのは難しい場合もあるでしょう。家で療育を行う場合は、子供の様子に合わせた療育内容を日々実践することができます。子供は毎日成長するため、発達状況も日々変わってきます。その時その時に合わせた内容に取り組むことで、効果的な療育を行うことができますよ。

コストがかからない

家で療育を行うメリットは、コストがかからないという点にもあります。療育施設や放課後等デイサービス事業所などに通おうとすると、ある程度費用がかかってしまいますよね。ほぼ毎日施設に通うとすると、大体月5000円前後の負担になることが多いとされています。民間の療育施設に通う場合はもっと高くなることもあるでしょう。無償制度などもありますが、食費や交通費などの実費は取られることがほとんどです。一方で、家で療育を行えば、毎日取り組んだとしてもお金はかかりません。交通費はもちろん、おやつ代や食費なども必要に応じて抑えることができますよね。コストを抑えて取り組むことができるのは、療育を家で行うことのメリットだと言えるでしょう。

家で療育を行うデメリット

保護者に負担がかかることがある

家で療育を行うことには沢山のメリットがありますが、一方でデメリットもあります。ここからは家で療育を行うことのデメリットを紹介していきますよ。1つ目に挙げられるのが、保護者に負担がかかることがあるということです。家で療育を行うということは、療育の内容を決めるところから実践まで、全て保護者が行うことになります。決して楽ではないとされる療育の仕事を保護者が行うのは、時には負担になってしまうこともあるでしょう。特に、兄弟がいる場合や働きながら子育てをしている場合は大変かもしれませんね。

アプローチが正しいかどうかわからない

2つ目に挙げられるデメリットとしては、行っている療育のアプローチが正しいかどうかわからないということです。家で療育を行う場合は、保護者が療育の取り組み内容を決めますよね。一方で、全ての保護者が療育に関する専門的な知識をしっかりと持っているわけではありません。雑誌や本を読んで独学で勉強したり、インターネットや知り合いの情報を頼りにしながら取り組むケースも多いでしょう。そのような場合、取り組んでいる内容が自分の子供の障害に合っているものなのか、本当に意味のあることなのか、わからないと感じる人も多いのではないでしょうか。プロに任せることができない故のデメリットだと言えるでしょう。

他の人との交流の機会が少ない

家で療育を行うと、他の人との交流の機会が減ってしまうというデメリットもあります。療育施設に通わせる場合、同じ施設に通っている子供の保護者と交流することができますよね。送り迎えのときに顔を合わせたり、ちょっとした会話から子供についての話をしたりすることもできるでしょう。また、保護者同士での交流は無くても施設の先生から話を聞くこともできます。親以外の大人の前での子供の様子はどうなのか、家での過ごし方のアドバイスなど、療育に関する相談をすることもできます。一方、家で療育を行っているとそのような機会が減ってしまうのが悩みです。周りに相談できる環境を積極的に作っていくことが大切だと言えるでしょう。

家で療育に取り組むときのポイント

子供が楽しめるようにする

ここからは、家で療育に取り組む際に意識すべきポイントを紹介していきます。まずは、子供が楽しめるようにするということです。療育というのは、子供の発達を促すという目的がありますが、子供に強制させる形になってしまうのは良くありません。子供が楽しめない療育を続けてしまうと、子供の中で「療育=嫌なこと」というイメージが出来てしまう可能性もあります。そうなってしまうと、改善できることもできなくなってしまいます。大切なのは、子供が楽しいと思える環境を作ること。遊びの中に療育を取り入れてみたり、子供が好きなことと組み合わせてみたり、といった工夫をしてみるのがおすすめです。

手軽にできる取り組みにする

家で療育を行う際には、手軽にできる取り組みにするのも大切です。家で療育を行うデメリットとして、親に負担がかかる可能性があるということを説明しましたよね。保護者が負担を感じてしまうと、家での療育が継続できなくなってしまうこともあります。そのため、なるべく負担になりにくい手軽な内容の療育を行うようにしましょう。特別な道具を使ってじっくり時間をかけて取り組む必要はありません。最初に紹介したように、普段行っている料理を少し手伝ってもらう、寝る前に1冊絵本を読む、などのちょっとしたことでも十分良い療育になりますよ。

上手くいかなくても思いつめない

上手くいかなくても思いつめない、ということも家で療育を行う際のポイントです。家で療育を行っていると、相談できる人や息抜きできる空間が限られてしまうため、ついつい悩んでしまうこともあるでしょう。「こんなに頑張っているのに上手くいかない」「子供としっかり向き合っているのに効果が出ない」など、思いつめてしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、療育というのはもともとはっきりとした効果が見えにくいものです。いきなり発達障害の特性が改善するということはほとんどありません。そのため、上手くいかなくても思いつめずにポジティブな気持ちで取り組むことが大切ですよ。

家でも作れる便利な療育グッズ

パズル

ここでは、家でも作れる便利な療育グッズを紹介していきます。初めに紹介するのは、手作りパズルです。パズルは、療育にぴったりの遊び道具です。パズルを組み立てるときには、ピースを持って移動するために手先をよく使いますよね。その動作が脳に刺激を与えるため、子供の発達に良いとされています。パズルの完成系をイメージすることで想像力を育んだり、ピースの特徴をよく捉えるために観察力が身に着いたりもします。段ボールとカッター、ペンがあれば家でも簡単にパズルを作ることができますよ。

文字ブロック

文字ブロックも療育にぴったりの便利グッズです。マグネットやシールを使うことで、家でも作ることができますよ。ひらがなやアルファベットを一文字ずつブロックにすることで、言葉の勉強に使うことができます。簡単なイラストのブロックも一緒に作ってあげることで、絵のイメージと一緒に文字を覚えることができますよ。一回作ってしまえば、様々な言葉を覚えるのに役立ちます。マグネットなら、無くす心配も減りますよね。言葉の発達が心配な場合にぴったりの療育アイテムですよ。

絵カード

絵カードは、子供とのコミュニケーションツールにぴったりの療育グッズです。カードに物や動作の絵を書き、下に言葉を書きます。発達障害の特性が見られる子供の中には、言葉がなかなか出てこなかったり、次にやる動作が何なのかわからない子も多いですよね。物の名前を絵と一緒に覚えたり、次にやってほしいことを動作のイラストを使って伝えることで子供が理解しやすくなります。家でよく使う言葉や物、行動を絵カードにするだけで、オリジナルの療育グッズを作ることができますよ。

まとめ

家でできる療育にはメリットが沢山ある

ここまで、家でできる療育について、取り組み例やメリット、デメリットについて紹介してきました。いかがだったでしょうか。家で療育を行うことで、家族間でのコミュニケーションの機会が増えたり、子供と時間をかけて向き合うことができたりするようになります。一方で、行っている内容が正しいのか不安に思ってしまったり、保護者側の負担が増えてしまったりするのがデメリットだと言えるでしょう。家で療育を行う際は、気軽に行えるものから取り組んでいって、子供が楽しめる内容を心がけましょうね。

保育士くらぶ

ABOUTこの記事をかいた人

保育士くらぶは保育士の転職キャリアサポートを行うアスカが運営しています。保育士くらぶ編集部のメンバーは元保育士や幼稚園教諭出身のメンバーを中心に「保育業界をもっと良くしたい!」という思いがあるメンバーが在籍し、日々執筆しています。保育士くらぶでは現役保育士さんが職場で活かすことが出来る、保育のノウハウやネタ、保育学生にとって必要な知識などを発信しています。 アスカは保育士の就職支援を行う会社です。1994年創業。全国で約10万名の保育士、幼稚園教諭の皆さまが登録しています。年間約1万名がアスカを通じて保育園や幼稚園、学童などの施設への就職を決めています。 保育士の求人情報は 【保育求人ガイド】 https://hoikukyuujin.com/ プロフィール入力で園からスカウトを受ける 【保育士スカウト】 https://www.hoikushiscout.com/