絵本の読み聞かせにはどんな効果がある?【効果・何歳から・コツ・大切さ】

毎日保育で行う読み聞かせ。実は、”絵本の読み聞かせには想像力を養う効果がある”と言われていることを知っていますか?読み聞かせによる効果や読み方のコツを知ることでいつもの読み聞かせがもっと楽しく園児たちに興味を持ってもらえるものになるかもしれません。本記事では、読み聞かせによる効果や何歳から行えばいいのか?読み聞かせのコツ、してはいけないことといったことをわかりやすく丁寧に解説しています!日々の読み聞かせの参考にぜひ本記事を活用してみてください!

絵本の読み聞かせによるメリットとは

感情が豊かになる

読み聞かせによって子供たちは絵本の世界に入ります。保育士さん側は読む工夫をすることが大切。登場人物になりきって読み聞かせをすることで子供たちが更に絵本の世界に入りやすなります。登場人物の多い絵本では区別がつきやすいように声色を変えて読むと良いですね。絵本の世界に入り込むことで、出てくる登場人物の気持ちの変化や行動を理解して人の気持ちに寄り添うことができます。人の気持ちに寄り添える子供は素敵な子供に育つかもしれません。これから先の人間関係の構築にも役に立つでしょう。

想像力を育む

想像力とは、“自分の身は自分で守るためにできた力”なのです。想像力には2種類あり、過去に起こったことを頭の中で思い出せる能力とまだ起こってないこと生み出されていないものを想像して発信できる能力があります。想像力は生きる上で大切なもの。絵本で想像力を身につけることで色んなことができるようになります。園での生活の中だと自分から目標を立てたり、色んな状況を判断できるようになるためお友達とのトラブル回避できるようになるかもしれません。また、大人でも驚くような発想で工作や遊びの中で活かすことができます。

言語に触れて言語力の上昇が期待できる

絵本による読み聞かせで言語力を身につけることで、お友達や先生とのコミュニケーションが捗り人間関係を構築する際にも役立ちます。知ってる言葉の数が乏しいことで、上手く言葉に変化することができません。言語力が伴ってないことで自分の思いを伝えるのにうまく伝えられず嘘をついてしまうことも。しかし、言語力があることで自分が思っていることを素直に発信できる。つまり、自分が言いたいことを上手く伝わりやすく言語化することができるのです。

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集中力が上がる

まず、集中力とは“一つの物事に集中して取り組むできることができる力のこと”です。集中力は、今後社会で生きてく上で必要不可欠。同じ作業を繰り返すのなら集中力が高い方が効率よくできますよね。集中力が上手く持続できるようになると作業が捗るペースや質に大きく繋がったり、色んなことが成功しやすいです。集中力というものは一般的にはそこまで続かないもの。中には絵本に集中できない子供もいると思いますが無理に集中させるのではなくあくまで自分のペースで取り組めるよう促しましょう。

コミュニケーションが取れる

幼児期は、人間形成の基礎が作られる非常に大切な時期。最近ではインターネットなど発達により、若い世代を中心にコミュニケーション障害が増加傾向にあります。前述でも絵本により言語力を身につけることで、友達や先生とのコミュニケーションが捗り人間関係を構築する際にも役立つというのがありましたね。読み聞かせで様々な物語に触れることは「どういう状況で人間がどういう感情を抱くのか」を理解するきっかけになります。その過程で共感力が磨かれてどんな人にも物おじすることなくコミュケーションが取りやすくなるのです。

しつけが身につく

ご家庭や公共の場でマナーを守るために子供のうちに身につけなければならないしつけ。そんな”しつけ”も絵本の中で学ぶことができます。しつけは本来は叱ったり、注意したりして身につけるもの。ですが、絵本の中に出てくる登場人物の行動に影響されて、自然と絵本でしつけが身につくことができます。しかし、しつけのための子供たちが興味のない本を無理強いして読むと本が嫌いになる恐れがありますので気をつけるようにしましょうね。

自己肯定感を高める

自己肯定感とは「ありのままの自分を素直に受け入れられることができる。自分の価値観や存在を肯定できる感覚」の事。絵本の読み聞かせによって「自己肯定感」を高める事は、交友関係や学力にも良い影響を及ぼし、自信を持って行動ができる子になります!更に、「自己肯定感」が高い事で他人の評価を気にせず、自分に自信を持って活動することができるようになります。子どもの「自己肯定感」を上げることで園児たちのトラブルが減り、普段の保育活動もスムーズに行うことができますよ!

保育士くらぶ

絵本の読み聞かせは何歳から行う?

読み聞かせを始めるタイミングは何歳でも!0歳児は工夫が必要

絵本の読み聞かせを始めるタイミングはお腹にいる時から行っていたという保護者の方もいるくらいなのでいくつでもいいのです。いくつでも遅いといことでもないし、早いということでもありません。保育士も保護者の方も好きなタイミングで行いましょう。しかし、0歳児に絵本を読み聞かせする際には注意したいことがあります。生後まもない赤ちゃんはまだ目が発達していないため、淡い色などは認識しにく0歳児が認識できる色は白・黒・赤の3色。そのため、絵本を選ぶときははっきりした色合いのものにするといった工夫が必要になります。

絵本の読み聞かせのコツは?

ゆっくりすぎてもダメ

絵本の読み聞かせの1つ目のコツは、“ゆっくりすぎてもダメ”ということ。子供たちへ読み聞かせするときは、ゆっくり丁寧に読んだ方がいいと思われる方も多いと思います。しかし、意外にも絵本をゆっくり読みすぎてもダメなのです。なぜダメかというと、ゆっくり丁寧に読みすぎてしまうとその間で子供たちの集中力が欠如して退屈しまいます。といっても早すぎてももちろんダメなので読み聞かせに適切なスピードで読むようにしましょう。

絵本を楽しんで読もう

絵本の読み聞かせの2つ目のコツは、絵本を読む側が楽しんで読むことです。絵本の中の物語やキャラの心情の変化に合わせ声にある程度の抑揚をつけていきます。読み聞かせ中、子供たちが「静かにしてくれない。集中してくれない」といったことがあるかもしれません。理由は読み聞かせが楽しくないからかもしれませんので保育士が楽しませるようにしましょう。ただし、アドリブを入れすぎてしまうことはやってはいけないことです。アドリブに関しては後述に詳しく記載しましたのでそちらをご覧ください。

子供のペースに合わせて

読み聞かせの3つ目のコツは、“子供のペースに合わせて“読んでみましょう。子供が読み聞かせの時間になってもマイペースに別のことをしてしまう時があると思います。そんなときは手遊びや表紙を見せて内容を想像したり…と子供のペースで集中できる工夫をしてみましょう。また、大人から読み聞かせの途中で質問することは避けるように。読み聞かせの途中で質問することで集中力の妨げになってしまうのです。絵本の世界観を崩してしまうことがないように気をつけましょう。

子供の顔をなるべく見て

読み聞かせの4つ目のコツは、“子供の顔をなるべく見て”行いましょう。本ばかりを見ずに子供の顔を見て行うことで絵本を読み聞かせしている間、子供たちの絵本に対する反応をチェックすることができます。内容を理解したときには自然にうなずいてくれます。読み聞かせに慣れていない保育士さんは子供の顔を見ながら読み聞かせをするのはなかなか難しいかもしれません。しかし、”慣れ”と”練習”でできるようになるかもしれないのでまずは練習してみましょう。

絵本の読み聞かせの時にしてはいけないこととは

絵本の感想を聞く

絵本の読み聞かせで子供に感想を求める事は実はNG行為。読み聞かせが終わった後は、子供が自分自身で想像を膨らませて絵本に対する思いを抱くのです。まだ絵本への感想を言語化するのも難しいですし、子供たち全員がその本に対して興味を持ってくれたかはわかりません。感想を求められて何も言えなかったら答えられなかったことに子供は歯痒い思いをするかもしれません。小さい子ほど感想は聞かずにそっとしておきましょう。ある程度言葉が話せる3歳児以上のお子さんには子供同士で意見交換させることをしてもよいかもしれません。

アドリブを入れすぎてしまう

アドリブを入れすぎてしまうことはダメです。オーバーにアクションしたり、絵本を動かしたりとすることは一見子供の興味をひいてくれそうですがオーバーすぎると想像力も集中力もかけてしまいます。また、絵本の中身よりも保育士さんのオーバーなリアクションが印象に残ってしまうことも。途中で文章をカットしてしまうといったことも「子供たちにはなんで読まないんだろう?」と不安がってしまうかもしれません。また、余計な文やページを飛ばすのは著作権上の内容の改変にもなってしまうので注意したいところです。

絵本の選び方

新しい絵本にこだわらなくても良い

「同じ本を読ませているけどいいのだろうか?」「この本は年齢的に読んで理解できるのかな?」など絵本を選ぶのに悩んだことはありませんか?心配は要りませんよ。イギリスの大学で行われた研究では、同じ絵本を繰り返し読み聞かせをすると子供は絵本に対する吸収力が良くなるとの研究結果があります。子供の絵本への反応や興味も大きくなるそうです。ですが、絵本選びへの悩みは尽きないと思います。下記におすすめの本を厳選して紹介していますのでぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

『いない いない ばあ』

『おにのパンツ』

『ともだち いっぱい』

時には怖い絵本も

時には怖い絵本も手にとってみてはいかがでしょうか。怖い絵本で有名なのが「ねないこだれだ」という絵本です。「ねないこだれだ」は絵本作家のせなけいこさん作の絵本で初版が1969年とロングセラーの絵本。保育士の皆さんも子供の頃に親御さんや幼稚園・保育園で読んでもらったという方も多いのではないかと思います。また、怖い絵本を読み聞かせをするときに注意したいのがトラウマを植え付けないこと。幼い子ほど感受性が豊かですのでトラウマになるようなリアクションをしたりしないように。

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まとめ

子供が楽しめる読み聞かせを心がけよう!

本記事では、子供への読み聞かせについてまとめてみました。いかがでしたでしょうか。子供がわかりやすく楽しめる読み聞かせを心がけることで読み聞かせによる効果が更に発揮します。今回紹介したことを活かして子供達に楽しい読み聞かせを行ってみてください。

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