早期教育は意味なし?後悔しない教育の仕方【種類・メリット・デメリット・その後】

小学校に入る前に行われる早期教育。早期教育を調べると「ストレス」「意味ない」といったネガティブな検索ワードが出てくきます。そのため、もしかしたら意味がないのかも?と一見思うかもしれませんがそれは違います。早期教育はちゃんとメリットがあり、正しく行う事で子供の成長にとても役立つことがわかっています。本記事では、早期教育はどんなものなのか?その内容やメリットなどを徹底解説します!

早期教育とはどんなもの?

未就学児の子供へ能力向上のために行う教育

早期教育とは、未就学児の子供へ能力向上のために行う教育のこと。早期教育では、小学校に上がる前に運動能力や英語など何かしらのスキルを身につけておくのです。早期教育は、子供本人の意向ではなくて大人の意向で本来小学校でやる教育を前もって保育園・幼稚園の年齢で行います。メリットも多い反面で子供の自主性を無視してしまってるので、デメリットや気をつけないといけないことも。子供が早期教育によってストレスが溜まってしまうこともありますので、ストレスが溜まらない教育法を心がけることが大切です。

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早期教育と幼児教育の違いは?

目的の違いがある

幼児教育は、幼児の日常で行われる教育を総括したもののこと。早期教育と幼児教育の大きな違いとしては、目的の違いがあります。早期教育では、外国語・音楽・運動などといったスキルを身につけるのが目的。対して幼児教育では、創造性や社会性といった今後生きる上で身につけたいものを教育するのが目的です。このように早期教育と幼児教育は、どちらも言葉は似ていて同様のものだと思われがちですが実は違うということが理解できると思います。

早期教育の種類

外国語

外国語の学習は遅ければ遅いほど、なかなか身につくのが難しいもの。外国語の習得には、約3,000時間~10,000時間といった時間がかかるそうで小学校・中学校・高校の授業だけで習得するのは難しいと言われています。しかし、早期に外国語を教育をすることで第2言語として話せる可能性が上がります。早くて赤ちゃんの時期から英語を聴かせるだけで効果があるそうなので、外国語の学習は早めに取り入れるようにしましょう。

音楽

保育でも子供に音楽に触れさせる場面があると思います。普通の保育では、鈴やカスタネットといった簡単な楽器しか触れることがないでしょう。しかし、早期教育ではもう少しステップアップし、ピアノなどの楽器演奏やリトミックといった情操教育が行われます。このような情操教育を美的情操教育といい、芸術的な事を子供たちに触れさせて美的感性を育てることができるのです。またリトミックの詳しい記事は保育士くらぶでも詳しく載せていますのでぜひこちらを参考にしてはいかがでしょうか。

運動

子供は体力、運動能力の向上、社会適応能力の発達、認知的能力の発達など運動の中でたくさんのことを学び成長します。室内で遊ぶだけよりも、外に出て駆け回る方が子どもたちの身体の発達にいいです。コロナ禍でも外での運動はソーシャルディスタンスをなるべくとりながらさせるように。ただし、あまり長い時間運動させると疲れてしまいますし、注意力も散漫になってしまいます。適度な休憩を入れるなどの配慮をするようにしましょうね。

早期教育のメリット

集中力が上がる

集中力とは一つの物事に集中して取り組むできることができる力のことです。集中力は、今後社会で生きてく上で必要不可欠。同じ作業を繰り返すのなら集中力が高い方が効率よくできますよね。集中力が上手く持続できるようになると作業が捗るペースや質に大きく繋がったり、色んなことが成功しやすいです。集中力というものは一般的にはそこまで続かないもの。中には勉強や音楽といった活動に集中できない子供もいると思います。しかし、無理に集中させるのではなくあくまで自分のペースで取り組めるようにしましょうね。

子供の自己肯定感が上がる

自己肯定感とはありのままの自分を素直に受け入れられることができ、自分の価値観や存在を肯定できる感覚の事。自己肯定感が高い事で他人の評価を気にせず、自分に自信を持って活動することができるようになります。「自己肯定感」を高める事は、交友関係や学力にも良い影響を及ぼします。自己肯定感が上がることで、短所があっても、それも含めて自分であると自分のダメな部分もきちんと受け入れて他人の事も許容できる人間に成長するのです。

子供の特技がわかる

子供の特技や適正を知るには好奇心を引き出して色んなことにチャレンジさせることが必要です。早期教育によって様々なスキルを身につけようとする中で、子供の特技や適性を理解することができます。時には意外なものに興味を示すこともあるかもしれません。子供の可能性を広げるためにも、特技や適正を知ることはとても大事なことなのです。特技を伸ばしてあげることで更に子供の能力が開花するかもしれませんよ。

記憶力が上がる

記憶力は生まれつきで決まるのではないか?と思う方もいると思いますが記憶力は伸ばすことができます。幼少期は、最も記憶力を伸ばせる時期と言われています。幼少期に記憶力を高めることで、脳の発達にも役立ちます。記憶力は、年齢を重ねても記憶力は低下しないものということが最近の研究でわかってきました。そのため、子供のうちに記憶力を高めておいた方がのちの人生で役に立つそうです。記憶力は、成長過程の様々な経験で大きく育つもの。その中でも学習は特に大事にしたいものです。

早期教育のデメリット

子供の自主性や想像力が抑制されてしまう

早期教育では、保育士さんが何か子供達に課題を与えてそれをこなすといったパターンが多いです。そうやって一方的に学習をさせてしまうことで子供たちがやりたいことができず、子供の自主性や想像力が抑制されてしまうことがあります。子供の成長にとって、自分から「やりたい!」「こうしたい!」という気持ちは大事にしたいもの。将来的には、積極性がなくなってしまう子供に育ってしまうかもしれません。

子供にストレスを与えてしまう恐れがある

早期教育は、大人の意向で行うものです。そのため、子供たちは伸び伸びと自分のやりたいことができずに知らず知らずストレスが溜まってるかもしれません。ストレスが溜まると病気になりやすくなったり、人間関係がうまくいかなかったり…とストレスが溜まることはデメリットしかありません。怒りっぽくなったり、落ち込んだり、いつもと違う行動を取ったり…といつもと様子が違うときは心に乱れがありストレスが溜まってる事もあります。早期教育は子供のストレスがかからない程度に行うようにしましょう。

保護者の方が子供の事で競争し始めることも

早期教育は、子供の成長具合がわかりやすいものです。そのため、早期教育を取り入れることで保護者の方が子供のことで競争し始めるかもしれません。しかし、他の子と比較するのはあまりおすすめしませんこれは子供の性格にもよります。他の子供と競わせた方が、モチベーションが上がる子供もいます。ですが、他の子と比較することで子供にプレッシャーを与えてしまい子供を追い込んでしまう原因になるかもしれません。

どんな事に気をつけて早期教育を行ったらよいか

子供の好奇心が下がらないように

子供は何でも自分かはやってみたい!という意欲が出てくる時期。早期教育では、大人の意向で行うので子供の好奇心が下がってしまうことがあります。過度なサポートはしないように。保育士さんがサポートをしすぎてしまうとかえって子供のやる気が削がれてしまうことがあります。加減が大事なのです。なんでも保育士さんがやるのではなく、危険なこと以外は基本的に子供に任せるようにしましょう。

子供の自主性を重んじよう

自主性とは、自ら考えて色んなことに取り組むことを言います。自主性がある子供は、保育士さんが指示する前に自分から物事を取り組んでしようとします。早期教育もやりすぎは厳禁。解決策として、子供達に何がやりたいかを選ばせてあげるといいかもしれません。例えば、「勉強がしたい?それとも外で遊びたい?」と声かけに工夫を凝らしてみましょう。子供がやりたい方を選ぶことで自信を持たせて行動に移すことができますよ。

他の子と比べるのをやめよう

他の子と比べるのは、子供が他人の評価を気にして常に他人の顔色を伺うようになり他人に依存してしまうのでやめましょう。ついつい「◯◯ちゃんができたから〜」と言いがちかもしれませんが、比べる対象を過去の子ども自身に変更してマイペースに頑張る子を見守ってあげましょう。他の子との比較をしない方が、他人を卑下せずに尊重できて良好な人間関係が築ける子どもに育つのです。コミュニケーション能力の向上にも繋がります。

早期教育を受けたその後は?

小学校に上がったときに授業が理解できる

保育園や幼稚園で学校教育より前に、文字学習をはじめてることによって子供の授業の理解度は普通の子より格段にアップする傾向があります。学校の先生にも褒めてもらえる回数が上がるかもしれません。褒めて伸ばすという言葉があるように、子供の成長をサポートする上で褒めることは特に大事なこと。褒められた子供はもっと頑張ろう!とやる気の向上につながります。早期教育を行うことで小学校に上がったときに有利に働くのです。

クラスで浮いてしまう恐れも…

早期教育に力を入れすぎてしまった結果、本人が勉強熱心になりすぎてクラスで浮いてしまうことも。小学校受験をする場合は、他の子も同じように早期教育を受けているため浮くことが少ないかもしれません。しかし、お受験をせずに公立小学校に行く場合は浮いてしまうケースがあります。家でも勉強を人一倍行い、子供たちの中で流行ってることに関心がない子供も多くなります。流行りがわからず他の子の会話も合わせられず仲間外れになる可能性もあるのです。早めに教育を行うことでこの様なデメリットがあることも理解しておきましょう。

まとめ

子供の成長に合わせた早期教育を!

本記事では、早期教育についてまとめてみました。いかがでしたでしょうか。早期教育はメリットもある分、デメリットもそれなりにあるといったことを理解して行うようにしましょう。子供の自主性や想像力が下がらないように工夫したいもの。子供の成長に合わせて楽しみを奪わないように早期教育を行いたいですね!

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