障害児保育とは?接し方のまとめ【接し方・仕事内容・加配・資格・求人】

近年、保育現場で大きな課題となっている発達障害や身体に障害がある子供を支える障害児保育。特に近年、発達障害の診断を受ける子供達の数が急増しており、障害のある子供達をお世話をする機会も多くなることが予想されます。障害児保育をうまく行うには子供達発する小さなサインに気づいたり、子供一人一人のペースに合わせてフォローをしていく姿勢が大切になってきます。では、障害児保育とは具体的にどのようなもので障害児にはどんな配慮をする必要があるのでしょうか。今回は、障害児保育について解説します!

障害児保育ってどんなもの?

障害のある子供のサポートをする保育

障害児保育とは、なんらかの障害がある子供のサポートを行う保育のこと。障害には2つの種類があり、身体的な障害と発達障害の子供のサポートを主に行います。また、グレーゾーンといった上記の発達障害の特徴があるにも関わらず、診断基準に満たない状態の子供のお世話をすることもあります。グレーゾーンにいるからといって症状が軽いという訳ではありません。発達障害の診断を受けている子と同じ対応が必要ですので気をつけましょう。

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障害がある子供にはどう接したら良い?

障害児のことを理解しよう

まずは、障害児のことを理解することが大事です。例えば、発達障害のことについて詳しく調べてみたり、体が不自由な子供にはどのようにサポートしてあげたらよりその子がストレスがないのか…などといったことを理解しましょう。障害児のことを理解し、実際に子供と携わった時にどう関わるか工夫をすることで質の良い保育ができるでしょう。障害児について知識を深めることで保育士としてステップアップすることも期待できますよ。

特性や特技に合わせた対応を心がける

その子の特性に合った適切な支援を行うためには、普段から子供と積極的に会話したり、どんなことが好きなのか?得意なのか?といったことを観察することが大事です。子供一人一人の得意不得意をきちんと理解することを心がけましょう。また、むやみやたらと子供を手助けすることは避けるようにしましょう。発達障害には、得意なことはどんどん集中できる特性があります。その子の得意分野を伸ばすためにも必要以上に手助けしないようにしましょうね。

その子のペースに合わせる

子供に障害があることで、スムーズに活動を行うことができないことがあります。その際に、焦ったり感情的に怒ることはNG。他の子供とペースが遅れていて焦る気持ちもわかります。しかし、そこはグッと堪えて子供に寄り添って理解し、その子のペースに合わせることが大切なのです。特に発達障害の子供は、情報の受け取り方が他の子供と違う受け取り方をしてしまうこともあります。混乱を避けるために図やイラストで視覚的に情報を伝えたり…といったその子に合った情報伝達がしやすくなる工夫をしましょう。

保護者との協力も大切に

障害を持つ子供は様々な症状を抱えていて同じ病名でも個人差があります。保護者の方に、お子さんの苦手なことや家庭での過ごし方などを聞いて指導に活かしてみてはいかがでしょうか。また、保護者の方から子育ての相談も受けることもあります。連絡帳でのやりとりなどをまめに行い子供に関して情報交換を大切にしましょう。子供に関して情報交換を保護者の方と行う事で不安を解消してあげる事が保育士さんの役割です。保護者の方と良い関係性が築きましょう!

障害児保育の仕事は何をするの?

遊びの中で活動をサポート

障害を持っている子供はなかなか普通の子と混じって一緒に遊ぶことが難しいことがあります。障害を持っている子供がどうしたら普通の子と混じって上手く遊べるか?を工夫しましょう。どんな子供でも遊びやすい環境を作ってあげることを意識すると良いと思います。例を出すと身体的な障害を持っている子にはハンデを与えたり、ルールの理解が難しい発達障害の子には一貫性のあるわかりやすいルールにするなどといった工夫をすると良いですね。

個別支援計画や自立支援計画の作成

月案や週案など保育園ではカリキュラムを設定し、目標を達成できるように園児達をサポートします。しかし、障害を持つ子はカリキュラムを達成するのが難しい事も。障害児保育ではその子にあった個別カリキュラムを制作してその子のペースに合った活動を支援していきます。個別支援計画は支援が必要な子どもたちの現状や課題、今後の支援方針についてまとめられています。この文書があると質の良い障害児支援を行うために何が必要なのかがわかるため、個別支援計画の作成は保育士さんにとって重要な仕事になります。

しつけ等の生活指導

しつけなどの生活指導も障害児保育の仕事内容に含まれます。障害があり家庭で安心して暮らすことができない子供達には、保育士さんが親代わりとなってしつけなどの生活指導を行います。保育士さん一人一人が常に子供達に見られているという感覚を忘れず、子供達のお手本として勤務することを心がけましょう。また、子供達が言われたことをなかなかできなくても感情的に怒らないことも大切です。特にしつけなどの生活指導を行えば子育てにも近い感覚を感じることができるかもしれませんね。

他の子とトラブルを防ぐ

障害を持つ子はコミュニケーションをとることがとても苦手です。発達障害の子供や言葉がうまく話すことができない子供は言葉を言語化することが難しいため、うまく自分の言葉で伝えられなくてもめ事が起きやすく孤立してしまう原因になることも…。自分の思い通りにいかないことでパニックになってしまい、お友達を蹴ったり、叩いたり、引っ掻いたり…など怪我をさせてしまう恐れもあります。他の子とのいざこざを防いだり、子供が孤立しないようサポートしてあげるのも保育士さんの仕事です。お友達とコミュニケーションを円滑に進める為のサポートをしてあげましょう。

障害児保育の加配について

加配保育士とは

加配保育士とは、発達に遅れがあったり、障害を持つ子のサポートをする保育士さんのこと。
加配保育士は、保育園や保護者からの出願に応じて、子ども2人につき1人を基本的に配属されます。自治体ごとに決められた規定によって加配保育士が配属されるのです。加配保育士は普通の保育士と違った仕事を行うことがあり、専門知識が必須。障害のある子供をサポートする加配保育士は園にとっては欠かせない存在になっています。

加配保育士の給与事情

加配保育士さんの給与は正社員で月給25万円~30万円前後からが多くパートや派遣でも時給1100円〜1700円程度となります。加配保育士は、一般的な保育士と違い更に専門的な知識が求められることが多く、一般的な保育士よりも高待遇な事が多いのが特徴的。またプラスに厚生労働省が後援する業種のため、補助金制度など国からの援助がついてきます。給料+国の補助金制度があると考えてください。補助金には二つ種類があり、療育支援加算と障がい児保育加算というものがありますよ。

障害児保育で持っておきたい資格

児童発達支援士

児童発達支援士とは、一般社団法人の人間力認定協会が認定している児童発達支援士の資格です。発達障害の知識や適切な支援方法といったことが学べる資格になっています。この資格は、極力専門用語を控えたわかりやすい表現で発達障害児に対する理解ができることが特徴的。学習方法は、テキストとワークブック学習で自分のペースに合った勉強ができるところが嬉しいですね。

受験資格 誰でも可 受講費用(税込) 37,400円
試験料金(税込) 4070円 試験方法 オンライン受験

医療保育専門士

医療保育専門士とは、一般社団法人の日本医療保育学会が認定する資格で入院中の子供や治療が必要な子供、そしてその子供を支える家族の生活の質を高めることが目的の資格。資格取得には、病院や乳児院等の実務経験を積むことと資格を認定している協会の会員になる必要があるので注意です。医療保育専門士を取得することで、障害があり通院しなければならない子供へのサポートの仕方を学ぶことができます。

受験資格 病院や乳児院等での1年以上
資格認定をしてる協会の会員であること
資格認定研修費用 30,000円 資格認定料 20,000円

早期発達支援士

早期発達支援士とは、一般社団法人のこども家族早期発達支援学会が認定している民間資格。資格を取得することで、早期発達支援に関する知識が身について日頃の保育に役立つことができますよ。

受験資格 こども家族早期発達支援学会の一般会員または正会員
保育施設や教育機関での勤務経験がある
こども家族早期発達支援学会指定の12講座を受講
過去5年以内に400時間以上子供の支援に関する有償の実務経験がある
自身の支援活動についての報告書を、こども家族早期発達支援学会に提出が必要
こども家族早期発達支援学会の書類選考に合格

資格取得にかかる費用 約11万

発達障害児支援士

発達障害児支援士資格とは、四谷学院が認定している資格。発達障害児への支援に関する考え方やノウハウを学ぶことができる資格です。教材は8日以内なら返品することが可能でスマホでの学習が簡単できる点が嬉しいポイント。保育士や学校の先生、児童発達支援事業・放課後デイサービスなどの福祉従事者や、発達障害児の支援に関わる方でしたら誰でも受験できます。

受講料 99,800円 (税込 109,780円)※受験料を含む

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まとめ

障害を理解して障害児が過ごしやすい環境作りを

本記事では、障害児保育について詳しく解説しました。突然、障害児保育に携わることになっても問題なく働けるように知識を入れておくことは大事です。まずは、障害について理解して子供一人一人に対して真摯に向き合う。そして、子供にあったペースで指導していく。そういったことを心がけるだけで子供達が過ごしやすく、保護者も安心できる環境ができるでしょう。

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