芋はんこってなに?【作り方・使い方・注意点など】

今回は、芋はんこについて紹介していきます。消しゴムはんこなら子供の時に作ったことがあるという人、多いのではないでしょうか。芋はんこも作り方は消しゴムはんこと大きく違いはありませんよ。ただ、消しゴムはんことは異なり、生の食材を使っているため保存がきかないのが特徴。だからこそ、その時かぎりのあじが出たり、デザインを楽しむことができますよ。この記事では、作り方から保存方法、製作の際に注意するべきことまで紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

芋はんことは

「いもばん」とも呼ばれる

みなさん、芋はんこを作ったことはありますか。芋はんこは、『いもばん』とも呼ばれることがありますよ。芋はんことは、名前の通り、さつまいもを使って作ったはんこ。さつまいもが使用されることが多いですが、さつまいものほかにもじゃがいもでも作ることができますよ。さつまいもやじゃがいもなどのお芋を使って作ったはんこは全て『芋はんこ』と言います。簡単に作ることができるので、作り方についても紹介していきますね。

さつまいもほりの後に最適

秋といえば、恒例行事としてさつまいもほりがありますよね。芋はんこを作るのは、さつまいもほりの後に最適ですよ。子供たちがさつまいもほりから帰ってきて、到底食べきることのできない量であったり、虫やネズミなどにかじられていたり、ということありますよね。そのような時こそ、芋はんこを作ってみましょう。さつまいもを捨てることなく、子供たちと楽しく有効活用することができますよ。子供たち自身が掘ってとってきたさつまいもなら尚更、子供たちも楽しむことができますよね。

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芋はんこの作り方

用意するもの

次に、芋はんこの作り方について紹介していきます。
【用意するもの】
・さつまいも(またはじゃがいも):事前に断面が平面になるように包丁で切っておきましょう
・彫刻刀、ナイフ
・ペン
・インクまたは絵の具
(・トレーシングペーパー)
はんことして使うときには左右が反転してしまうので、左右非対称のものを描きたいときには、トレーシングペーパーを使用すると上手にできますよ。トレーシングペーパに絵柄を書くときには、油性ペンで書いてしまうとお芋に写らなくなってしまうので、水性ペンで書きましょう。

子供たちのデザインをはんこにする

芋はんこは子供たちのデザインを生かすことができますよ。トレーシングペーパーを使えば、どんなデザインでも簡単にはんこにすることができます。あまり細かすぎるものだと、その後に彫刻刀やナイフを用いて削ることが難しいですよね。そのため、最初はシンプルなものから始めてみましょう。デザインをしたら、彫る方法は2つあります。1つは、描いた線とその中を彫る方法。2つは、描いた線を残して周りを彫る方法。彫り方によってかなり雰囲気が変わるので、どのようなはんこを作りたいかに合わせて変えてみてくださいね。基本的な作り方は消しゴムはんこと大差ありません。

芋はんこの使い方

年賀状やメッセージカードに

芋はんこの使い方を紹介していきます。1つ目は、年賀状やメッセージカードをデザインするために使う方法。年賀状はもともとあるデザインを印刷したものよりも、手作り感が出てオリジナル性が増しますよ。遠くに住むおじいちゃんやおばあちゃんなどに子供たちの成長を伝えるのにぴったりですよ。保護者の方に渡すメッセージカードを書くときに、芋はんこを使うのもおすすめです。子供たちが自分で作ったものでデザインしてくれたメッセージカードをもらうのはとても嬉しいですよね。

製作の1つの手段に

芋はんこの使い方の2つ目は、製作の1つの手段にすること。製作をするとき、ただ画用紙で何かを作ったり、絵を描いたりするだけでは面白みがないときもありますよね。そのような時こそ、子供たちが自分で作った芋はんこを使うとさまざまなデザインが楽しめますよ。また、芋はんこを組み合わせて、はんこの押し方を変えるだけでデザインを自在に操ることができますよ。絵の具やクレヨンなどを組み合わせることで、より豊かな製作を行うことができます。

芋はんこのねらい

子供たちのアイデア力を育む

次に、芋はんこのねらいについてみていきましょう。芋はんこのねらいの1つ目は、子供たちのアイデア力を育むこと。芋はんこには、正解がありません。子供たちが好きなようにデザインをして、そのはんこを用いて製作を行うことができますよね。そのため、子供たちのアイデア次第でどんな風にも化けるのが芋はんこです。私たち大人には思い付かないようなデザインを思いつくこともあるかもしれません。答えがないからこそ、子供たちが好きなように自由につくることができるので、アイデア力を育むには最適ですよ。

食べものを身近に感じてもらう

芋はんこのねらいの2つ目は、子供たちに食べものを身近に感じてもらうこと。さつまいもを初めて見る、触るという子も中にはいるでしょう。見て。触って、匂いを嗅いでと五感で楽しむことでさつまいもを身近に感じることができますよね。一度さつまいもで体験すれば、そのほかの野菜や果物など食べ物に関する興味を高めることもできますよ。これは好き嫌いをなくすことにもつながるので、まずは身近に感じてもらうことが重要です。

芋はんこを作る時に注意すること

子供たちから目を離さない

芋はんこを作るときに注意するべきことについて説明していきます。まずは、子供たちから目を離さないということ。芋はんこを作るときには、刃先の鋭い彫刻刀やナイフを使いますよね。そのため、子供たちから目を離してしまうと簡単に大きな怪我につながります。保育園で行うときには、子供たちが怪我しないように、きちんと子供たちに目が行き届くような保育士の人数を配置するようにしましょう。

細かい作業は保育士が行う

注意するべきことの2つ目は、細かい作業は保育士が行うこと。デザインによっては、彫刻刀で細かな作業が必要であったり、微調整が必要になったりしますよね。そのような細かい作業が必要な時は必ず保育士が代わりに行うようにしましょう。細かな作業は手先の器用さが重要です。細かな動きは子供たちには難しい作業であり、怪我につながることもあります。そのため、細かい繊細な動きが必要とされる作業は保育士が行うようにしましょうね。

芋はんこを作る前に行うと良いこと

さつまいもにまつわるクイズを出す

次に、芋はんこを作る前に行うと良いことの1つ目は、さつまいもにまつわるクイズを出すこと。芋はんこ作る前に、その材料となるさつまいもについての理解や親しみを深めることは大事ですよ。さつまいもに関するクイズを出して、子供たちと楽しくさつまいもについて知っていきましょう。
第1問
さつまいもの収穫時期はいつでしょうか?
①8月〜11月 ②12月〜3月 ③4月〜7月
→答えは①の8月〜11月。
第2問
さつまいもはある夏の花の仲間です。それはどのお花でしょうか?
①ヒマワリ ②アサガオ ③ユリ
→答えは②のアサガオ。さつまいもはアサガオと同じ、ヒルガオ科の植物です。

食べ物で遊ぶのが特別であることを伝える

芋はんこを作る前に行うと良いことの2つ目は、食べ物を使ってはんこを作ったり、遊んだりすることが特別であることを伝えること。ご飯を食べるときには、「食べ物で遊ばないよ」「農家さんが大事に育てたものだからね」と伝えている保育園や家庭が多いのではないでしょうか。子供たちの中には、お母さんに「食べ物で遊んではいけない」と言われたからと芋はんこを作ることに躊躇する子もいるかもしれません。また、食べ物で遊んでも良いのだと考えてしまう子もいるかもしれませんよね。そのため、事前に、食べ物を使ってはんこを作ることや、そのはんこを用いて遊ぶことが特別であることを子供たちに伝えておきましょう。

芋はんこの保存方法

冷蔵庫で一晩

次に芋はんこの保存方法です。芋はんこは、販売されているスタンプや消しゴムはんことは異なり、生の食材を使っているため長期間にわたって保存することは難しいです。保存するとしても、ラップにくるんで冷蔵庫で一晩が限界でしょう。さつまいもはりんごのように切ってしまうと中の色が変わってしまうので、長期間保存することや何度も何度も繰り返し使うことは厳しいです。逆にいうと、その時だけの限定のデザインが楽しめるので、世界に1つだけのはんこであると言うこともできますよ。

さつまいも以外にはんこに最適な野菜

断面が綺麗な野菜

では、さつまいも以外にはんこを作ることができる野菜はあるのでしょうか。実は、いろいろな野菜を使ってハンコを楽しむことができますよ。おすすめなのは、断面が綺麗な野菜。例えば、れんこんやオクラ、ピーマンなどです。れんこんの断面は穴があいていて、オクラの断面は五角形のようになっていますよね。そのため、オクラはんこで押してみると星型のようになります。ピーマンは横に切ってはんことして使ってみると、お花のような模様ができますよ。これらはさつまいもとは違って、素材そのものの断面を利用して、はんこを楽しむことができますよ。

表面が特徴的な野菜

断面が綺麗な野菜の他におすすめなのは、表面が特徴的な野菜です。例えば、キャベツやとうもろこし。キャベツは葉が柔らかいので、自由に好きなように折りたたんでユニークなかたちのはんこを作ることができますよ。とうもろこしは、粒がたくさん敷き詰められているようですよね。そのため、ローラーのようにしてインクをつけて紙に写してみると、規則的な粒々がたくさん出てきますよ。色を変えてグラデーションにするとより綺麗な色合いを楽しむことができます。紹介した野菜の他にも、どんな野菜をはんことして使うと楽しいか探してみましょう。

低年齢児におすすめの遊び方

切り口の断面を利用したデザイン

ここまで芋はんこについて紹介してきました。芋はんこをつくるときには彫刻刀やナイフを使用するので、低年齢児には危険ですよね。そのため、低年齢児クラスでは、デザインをかたどるのではなく、さつまいもをはじめ野菜本来の切り口を生かしてみましょう。さきほど説明したように、野菜によっては断面がユニークでそれだけでもさまざまなデザインを作ることができますよ。縦に切るか横に切るかによっても切り口は変わるので、安全に低年齢の子供たちとも芋はんこを楽しんでみてくださいね。

まとめ

芋はんこ製作を通して子供たちに秋を感じてもらいましょう

秋といえば、食の秋。さつまいもを食べると、秋がきたなと感じますよね。それだけではなく、実際に触ったり、生のさつまいもの匂いを感じたりと五感で楽しむことでより子供たちに秋を感じてもらいましょう。芋はんこ製作は五感で秋を感じるにはぴったりですよ。同時に、子供たちのアイデア力を育むことにもなりますし、あっと驚かされるようなデザインをする子もいるかもしれませんよ。ぜひ芋はんこ製作をやってみてくださいね.

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