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子供の創造性を最大限に活かすことができ、楽しい楽器作り。普段は捨てたりリサイクルに出すような廃材を使って、楽器作りを保育に取り入れてみませんか?廃材を使って楽器作りを行うことで、製作からリズムに乗って音遊びまで一連の保育を楽しむことができますよ。今回の記事では、廃材で楽器作りを行うねらいやポイントについて解説します。また、楽器制作のアイデアもいくつかご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
廃材を使った楽器制作のねらい
ものを大切にする気持ちを養う
楽器作りに廃材を使用することで、物を大切にする意識を養うことができます。楽器作りには、普段捨てたりリサイクルしたりするペットボトルやトイレットペーパーの芯などを材料としますよね。材料を工夫しながら、オリジナルの楽器に変えることで大切なものとなるでしょう。また、すぐにものを捨てるのではなく、”これは何に使えるかな?”と子供の考える思考を養うことができます。子供の頃から物を大切にする気持ちを養うことで、大きくなっても物を大切にするようになります。
楽器を制作する集中力や想像力、表現力を育む
楽器を制作することで集中力や想像力、表現力を育むことができます。廃材をどのようにして楽器に変えるのかはもちろん、どうしたら音が出せるのか、形になるのかを考えていることで想像力を育むことができます。また、手作りの楽器作りは細かい作業を必要とする時もあるでしょう。夢中になって楽器作りを行うことで集中力を養うことにもつながります。手先や指先を使うことも多いため、刺激となり手や脳の発達に良い影響をもたらします。
手作り楽器を演奏して音楽を楽しむ
完成した手作り楽器を演奏し、リズムにのって遊ぶことで、音楽を楽しむねらいがあります。既に完成されている楽器とは違った音の鳴り方や感覚などを楽しむことができるでしょう。さらに、友達と楽器を披露しあったり、一緒に演奏することで一体感を持って演奏する楽しさを知ることができます。一生懸命作った楽器を実際に演奏して、音が鳴る嬉しさを感じることで音楽への興味関心にもつながります。
楽器作りの手順
作る楽器と素材を決める
廃材を使って楽器作りを行うには、まずどのような楽器を作るか決めましょう。楽器選びの時に大切なことは、子供の年齢や成長段階にあったものを選ぶことです。乳児クラスであれば、簡単に振るだけで音の出るマラカス。幼児クラスであれば、音階の違いを楽しめる楽器。また、3歳以降になると少し難しい楽器でも、一緒に作ることができるでしょう。できるだけ作業工程が少なく、簡単に作れる楽器を選ぶことが大切です。
楽器制作に取りかかる
作る楽器が決まったら、楽器制作に取り掛かります。選んだ楽器に必要な、牛乳パックやペットボトルなどの身近な素材を集めておきましょう。廃材を活用した手作り楽器はどれも簡単にできるため、保育に取り入れて一緒に作ることができます。「どんな音が出ると思う?」「どんな楽器ができるかな?」と声掛けをしながら、楽しく楽器作りをしましょう。細かい作業はサポートしながら、できるところは積極的に子供たちに作らせることで達成感につながります。
廃材楽器制作のアイデア9選
1. トイレットペーパーの芯でマラカス
トイレットペーパーの芯で簡単にマラカスを作ることができます。折り紙を活用して、猫やウサギなどの動物にアレンジしてみましょう。
・折り紙・マスキングテープ・ボタンやビーズなど音のなるもの・トイレットペーパーの芯・のり・はさみ・セロハンテープ
2. 紙皿タンバリン
紙皿とストローで簡単に作ることができるタンバリンです。ペンで自由に色付けしましょう。折り紙や画用紙を貼り付けて、好きな動物にデザインしても楽しいですね。
・マスキングテープ(セロハンテープでもok)・ストロー・紙皿・はさみ
3. 牛乳パックでカスタネット
牛乳パックとペットボトルの蓋を使って作るカスタネットです。
・牛乳パック・ペットボトルの蓋・マジック・セロハンテープ・ひも
4. 空き箱ギター
お菓子の箱やティッシュケースなどの空き箱を使ってギターを作りましょう。
・空き箱・割り箸・ストロー・輪ゴム・マスキングテープ・色画用紙・はさみ・のり
5. ストローの笛
ストローを伸ばしたり、穴を指で塞いだりして音を変化させる楽器です。
・少し大きめのストロー・普通サイズのストロー・セロハンテープ・ペン・はさみ
6. ペットボトルキャップで鈴
ペットボトルのキャップを使って鈴を作ることができます。中身を変えると、マラカスにもなるので遊びの幅が広がります。
・ペットボトルのキャップ・セロハンテープ・マスキングテープ・ビーズや小豆など中に入れて音の出るもの
7. ペットボトル太鼓
大きさの異なるペットボトルを使って、音の違いを楽しめるペットボトル太鼓を作りましょう。
・大きさの異なるペットボトル3~4本・ビニールテープ・風船・毛糸・はさみ・割り箸・アルミホイル・セロハンテープ
8. 牛乳パックのギロ
棒で引っ掻きながら音を出すギロ。そんな民族楽器も牛乳パックで手作りすることができます。
・牛乳パック・曲がるストロー・画用紙・割り箸・はさみ・両面テープ・セロハンテープ
9. 紙コップのふわふわベル
ゆらゆらと揺らすとコロンと優しい音がなるベルを、紙皿とペットボトルの蓋で作ってみましょう。ふわふわとした毛糸の触り心地は、冬の製作やクリスマス会などにオススメです。
・紙コップ・ペットボトルの蓋・太めの毛糸・ひも・リボン・キリ・はさみ・セロハンテープ
廃材の楽器製作を取り入れる注意点
製作途中の怪我に気をつける
廃材を使った楽器作りは、自分のアイデアを用いてオリジナルの作品を作り上げることが特徴的ですよね。楽しい楽器作りであっても、制作途中の怪我には十分に注意しましょう。牛乳パックのような少し硬めの素材をはさみで切るときや、切り込みを入れる作業もあります。子供の手先では難しく危ない作業もあるので、大人が事前にやっておくと良いですね。ギザギザしている部分や触ると切れてしまう部分は、ビニールテープでしっかり補強しておくことがおすすめです。
素材の破損による事故を防ぐ
廃材で作る楽器には、ビーズや小豆といった細かく小さいパーツが含まれることもあります。幼児クラスの子供たちと作る時は、万が一誤飲することがないように細心の注意をしましょう。また、手作りで作った楽器なので使い続けると破損することもあります。子供が遊ぶ前に事前にチェックを欠かさず行い、制作の導入段階でも注意点を子供たちに伝えることが大切です。破損や誤飲に注意をし、楽しく楽器作りを行いましょう。
まとめ
廃材を使った楽器製作を保育に取り入れよう
廃材を使った楽器作りは、作る楽しさ、考えを巡らす創造力、作ったオリジナルの楽器で音を出す楽しさを味わえることが最大の魅力です。身近にあるペットボトルや牛乳パックなどで簡単に作ることができるので、保育にも家庭でも取り入れやすいでしょう。使う素材を変えて音の違い楽しんだり、自由に飾り付けをするなどアレンジを加えることで音楽への興味関心ももたらすことができるでしょう。楽器作りを保育に取り入れ、楽しく子供と演奏してみてくださいね。