保育士の試用期間とは?目的や労働条件などを紹介!【給料・福利厚生・休日・注意点・悩み・やめたい】

保育士の試用期間とは一体どういうものか皆さんはご存知ですか?試用期間を設ける目的や待遇、福利厚生など、気になることはたくさんありますよね。今回は、そんな試用期間について詳しく解説します。また、試用期間中に確認しておくべきことや、試用期間中の悩みなどについても触れています。これから試用期間が始まる方や、試用期間中の方は、今回の記事を参考にしてみてください。 

試用期間とは

正規雇用前のお試し期間

試用期間とは、正規雇用前に設定されるお試し期間を指します。期間は1〜3ヶ月程度が一般的で、短いところだと2週間程度のところもあるようです。このように期間は園によって異なるため、ご自身の試用期間がどのくらいなのか確認しておいてくださいね。試用期間は業務に慣れるための期間ですが、他にも大きな目的が2つあります。試用期間は本採用を前提とした期間ですので、気を抜かず業務に励みましょう。

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保育士の試用期間を設ける目的は?

スキルを評価するため

保育士に試用期間を設ける目的の一つは、保育士としてのスキルを評価するためです。試用期間では、これまで学んできた知識や技量を現場でどれだけ発揮することができるかをチェックされます。具体的には、子どもたちとの関わり方や活動の企画、イレギュラーが起きた場合の適切な対応などをチェックされるでしょう。もしかすると、新しい職場は、前にいた職場環境とギャップがあるかもしれませんが、今までの自分の経験を活かして、落ち着いて業務を行いましょう。

適正を判断するため

保育士に試用期間を設けるもう一つの目的は、適正を判断するためです。保育士として働くにあたり、業務内容や職場の雰囲気は園によって様々ですよね。試用期間で園側は、保育士が業務を問題なくこなせるかや、職場の雰囲気に溶け込むことができるかなどを見ます。保育士の業務への適正をみて、園側がその園で働くにふさわしいかを判断するということです。そして、試用期間で十分な時間をかけて判断したのちに本採用を行います。

試用期間中の雇用形態は?

正社員やアルバイトなどがある

試用期間中の雇用形態は以下の通りです。

①正社員

正社員として採用され、試用期間でパフォーマンスや適合性の評価が問題なければそのまま正社員として継続雇用されます。

②アルバイト・パート

試用期間中は、アルバイトやパートといった雇用形態で採用されることもあります。①と同様、業務上で問題が無いかを確認され、本採用後に正社員として登用されます。

試用期間の詳細は園によって異なりますので、求人票をよく確認しましょう。もし書かれていない場合は、直接園に確認をとることをおすすめします。

試用期間中の給料はどのくらい?

本採用とあまり変わらない

試用期間中の給料は、本採用とあまり変わらないことが多いででしょう。試用期間は、園と保育士両方にとって、適正を判断するための大切な期間です。その中で給料を本採用と同等にすることで、保育士は経済的な不安を感じずに職務に集中できるようになモチベーションも向上するでしょう。集中力とモチベーションの向上は業務の質に直結するため、給料についてはよく確認しておきましょう。

本採用よりも低く設定されている所もある

しかし、アルバイトやパートなどは本採用時よりも時給が低く設定されていることがあります。アルバイトやパートの給料は基本的に時給換算ですが、時給が最低賃金を下回っていないかをよく確認しておきましょう。ですが、もし給料が本採用と比べて低くても、早く本採用になって給料を上げたいという気持ちが業務のモチベーションになるでしょう。試用期間を研修期間ととらえ、本採用前に多くの学びを得るつもりで業務に励みましょう!

試用期間中の福利厚生は?

正社員と同じ待遇を受けれる

試用期間中は、正社員と同等の待遇を受けることができます。試用期間中であっても、従業員は雇用側と労働契約を結んでいます。そのため、試用期間中の福利厚生が正社員と異なることはほぼありません。そのため、借り上げ住宅や研修制度などの福利厚生も利用することが出来るでしょう。もちろん、雇用側には労働者に各種社会保険に加入させることが義務付けられているため、試用期間中も正社員と同様に社会保険に加入出来ます。

試用期間中確認しておくべきこと

休日や給料などの労働条件

試用期間中には、正社員への移行を見据えて労働条件をしっかりと確認しておくことが重要です。特に、休日の有無や取得方法、給料、昇給など、日々の生活やモチベーションに直結する項目は詳細に把握しておきましょう。これらの条件を事前に把握しておくことで、本採用後に後悔をしない選択をすることが出来ますよ。試用期間中は積極的に情報収集をし、自分にあった職場かどうかをしっかり判断しましょう。

職場の雰囲気

試用期間中は、仕事内容や労働条件だけでなく、職場の雰囲気も重要な確認ポイントです。職場の雰囲気は、日々の仕事のやりがいや職場での人間関係に大きく影響し、結果として仕事のパフォーマンスや職場の満足度にも関わってきます。試用期間を通じて職場の雰囲気をしっかりと掴み、自分にとって働きやすい雰囲気かを慎重に判断しましょう。判断する基準としては、上司や同僚とのコミュニケーションをストレス無くとれるかや、チームワークを尊重する文化があるかなどを見ると良いですよ。

保育士の試用期間中における悩み

職場全体の雰囲気が合わない

試用期間中に感じる悩みとして、職場の雰囲気が自分に合わないと感じることがあります。職場の文化やコミュニケーションスタイル、働き方などは、日々の仕事の充実感や居心地の良さに直結します。たとえば、チームワークを重んじる人が個人主義的な環境に身を置くと、孤立感を覚え大きなストレスになるかもしれません。このような環境は、不安やモチベーションの低下を引き起こし、仕事のパフォーマンスにも影響を及ぼします。

職員同士のぎくしゃくした人間関係

試用期間中に直面する悩みとして、職員間の人間関係が挙げられます。例えば、保育への考え方や子どもへの接し方で相違が生じ、それによってお互いの関係がぎくしゃくしてしまうことも。このような悩みは仕事へのモチベーション低下に繋がり、いずれ業務の質にも影響を及ぼしてしまいます。ぎくしゃくした関係を作らないように、日頃から相手を尊重したコミュニケーションをとることが重要ですね。

理想と現実のギャップ

保育士の試用期間中にしばしば直面する悩みは、入職前に抱いていた理想と実際の業務とのギャップです。多くの保育士が、子供たちの保育をメインのお仕事として想像しますが、実際の仕事はそれだけではありません。保護者とのコミュニケーション、書類作成、行事の企画運営など、多岐にわたる業務を担当する必要があります。あらかじめ、子どものお世話をすることだけが保育士の仕事というわけではないことを意識し、日々の業務に励みましょう。

試用期間中の悩みへの対処法

信頼できる仲間をつくる

保育士としての試用期間中、職場の雰囲気や人間関係に悩むことは少なくありません。そんな時、信頼できる仲間を作ることは大きな支えとなります。同じ保育の現場で働く仲間は、同じような悩みやストレスを経験していることが多く、相互にサポートし合うことで、職場の課題を乗り越えやすくなりますよ。信頼関係を築くには、まず自分から積極的にコミュニケーションを取ることが重要です。また、小さな成功や困難を共有することで、絆を深めることがでしょう。

保育のプロとしての自覚をもつ

試用期間中に感じる理想と現実のギャップに対処する方法は、保育のプロフェッショナルとしての自覚を持つことです。保育士として働いている以上、現場で課題に直面した際は自分の役割と責任を再確認し、子どもたちの成長と安全を第一に考える姿勢を持つことが大切です。プロとしての自覚を持つことで、日々の業務を通じて遭遇する困難や挑戦にも、より積極的かつ建設的に取り組むことができますよ。このようにプロ意識を持つことは、理想と現実のギャップを埋め、保育士としての満足感と成長を実感するための重要なステップとなります。

自己成長の機会として捉える

保育士の試用期間では、様々な悩みに直面することがあります。ですが、その悩みは、自身のスキルや対応力を高める貴重なチャンスと捉えることも出来ますよ。例えば、職場の人との人間関係の悩みは、自身のコミュニケーション能力や柔軟性を養うチャンスといえます。試用期間を自己成長のプロセスとして考えることで、積極的に学び、自分が目指す理想の保育士像に近づくことが出来るでしょう。

試用期間中にもしやめたくなったら

退職の2週間前までに園に意思を伝える

もし試用期間中にやめたくなった場合は、少なくとも退職予定の2週間前までには園に意思を伝えましょう。この期間は、仕事の引き継ぎや後任を探すために必要な期間です。そのため、円滑に退職準備を行うためには、早めに意思を伝えることをおすすめします。早めに意思を伝えることで、密にコミュニケーションを取る時間が増え、職場との関係を良好に保ちながら退職準備を行うことが出来ますよ。また、退職の意思を伝える際は、退職の理由を具体的に説明しましょう。良好な関係のまま退職するには、円満に退職出来るような言葉選びと、園側が納得できるような理由を述べることが大切です。

退職手続きを行う

園に退職の旨を伝え、正式に退職の了承を得たら、退職手続きを行います。まず退職届を提出し、その後業務の引き継ぎの準備をします。業務の引き継ぎ準備では、後任の人の疑問が残らないよう丁寧にレクチャーしましょう。口頭や書面での説明だけでなく、実際に現場で手本を見せることで、引き継ぎの漏れが減りますよ。退職後は、一定期間フォローアップできるように連絡先を共有しておくことをおすすめします。

まとめ

試用期間で職場の雰囲気を掴み本採用に備えよう

いかがでしたでしょうか?今回は、保育士の試用期間について詳しくご紹介しました。試用期間は、保育士としてのスキルや適正を評価するために設けられた期間です。その期間の雇用形態は正社員やアルバイトなどがあり、給料や福利厚生も本採用と差はあまりありません。試用期間では、仕事に慣れるだけでなく職場の雰囲気や労働条件なども確認しておくようにしましょう。気になるところを積極的に情報収集することで、本採用後に後悔することが少なくなります。試用期間中は様々な悩みに直面するかもしれません。ですが、試用期間は自己成長の機会だと捉え、保育士としてのキャリアを積む土台にしましょう!

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