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子どもが突然病気になった時の保育ってどうする?
昨日までは元気だったのに朝になったら子どもが突然熱を出したとか、嘔吐してしまったとか、一度は経験したことがあるパパさんママさんもいるのではないでしょうか。
成人に比べ免疫システムも未熟ですし、大人のように体調が悪いことを上手く言葉に出来なかったり、そもそも自分が具合が悪いことに気づかなかったりと、子ども、特に乳幼児は沢山病気にかかります。
保育園は37.5度以上の熱や下痢、嘔吐、その他感染症に掛かっている可能性がある場合は保育をしてくれませんので、保育園をお休みする必要がありますね。
ご両親が共働きの場合、病気になる度にどちらかが休みを取ってというのはなかなか厳しいでしょう。大事なプレゼンや絶対外せない打ち合わせ…そういうものが重なってしまうことだって十分考えられます。
では、代わりに看護をしてくれる人を探す必要がありますね。
そんな時に活用していただきたいのが「病児保育」「病後児保育」です。
「病児保育」・「病後児保育」って?
病児保育とは、児童が病中又は病気の回復期にあって集団保育が困難な期間、保育所・医療機関等に付設された専用スペース等において保育及び看護ケアを行うという保育サービスです。対象となる児童の年齢や病状等の要件は、区市や施設によって異なります。
「子どもが病気になった、でもどうしても仕事を休むことができない!」そんなときに備えて、地域の病児・病後児保育施設の情報を収集し、必要と判断される場合は事前登録を行い、利用方法を確認しておきましょう。http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/hoiku/byoji_byogoji/byouji.html
東京都福祉保健局 東京都病児保育事業より
とあります。
「病児保育」は子どもが病気になってしまって保育園や幼稚園に預けられない、パパさんママさんも休めない。そんな時に代わりに預かってくれて、お子さんの看病をしてくれるサービスで、「病後児保育」とは、病気は治っているもののまだ完全に治っている状態ではなく、通常の保育メニューを受けるのが厳しい回復期の子どもの保育をします。
これは厚生労働省の「乳幼児健康支援一時預かり事業」として補助金がついて行われている事業です。
施設には「医療機関併設型」「保育園併設型」「単独型」といった3つのタイプがあり、もっとも多いのは小児科などの病院に併設された「医療機関併設型」です。専用の保育室で看護師や専門の保育士が看護・保育してくれます。また容態が急変しても、医師が常にそばにいるという安心感があります。住んでいる自治体のHPなどでも紹介されていることがあるので調べてみるといいでしょう。
病児保育はどうやったら受けられる?
受付のしくみは施設により異なりますが、
- 原則として事前登録が必要
- 当日、医師の診察を受け診断書を持参する
- 夜や当日の申し込みも空きがあれば受け付ける
- 対象年齢は生後6ヶ月~小学6年生まで(未就学児までの所もアリ)
という形で受け付けている施設が多いようです。
対象となる病気・症状は預ける施設によって異なりますが、
- 発熱、下痢、嘔吐、風邪等、子どもが日常的にかかる疾患
- インフルエンザ、おたふくかぜ、水痘等の伝染性疾患(但し麻疹は除く)
- 喘息などの慢性疾患
- 骨折、捻挫などの外傷性疾患
など幅広い症状に対応してくれるところがほとんどのようです。
また、1日8時間預けても2000円~3000円程度の所が多く、気軽に預けやすいのも特徴です!
こちらの一般社団法人全国病児保育協議会のサイトには、関東の病児・病児後保育施設一覧が掲載されています。
http://www.byoujihoiku.net/list/kantou.html
一般社団法人 全国全国病児保育協議会
病児保育・病後児保育施設の課題
このように、子育てをしながら働いているパパさんママさんにとってこの「病児保育」というシステムはとても心強い味方です。
事前登録こそ必要ですが、子どもが急に体調を崩しても空きがあれば対応してもらますし、医師やきちんとした知識をもった病児保育専門の保育士もいるので、安心して預けられます。
しかし、病児保育・病後児保育には大きな課題があります。
それは受け入れられる人数が限られているということです。
病児保育は通常の保育園のように、一度に何十人という子どもたちのお世話をすることは不可能です。ひとつの施設につき、せいぜい5人までが限度でしょう。
冒頭に述べたように、子どもはすぐ病気になります。つまり、病気になる子供たちの人数と病児保育の施設・スタッフの人数があっていないのです。
ですので、もしかしたら施設に連絡しても「定員オーバー」なんてこともあるかもしれないのです。
それに、忙しい朝にわざわざ施設まで預けに行かなければならないのも、パパさんママさんの負担になるかもしれません。
ですが、そこでがっかりしないでください!
病児保育は施設で行っているものだけではないんです!!
病児シッターの存在
病児シッターとは、基本的にベビーシッターと変わりませんが、病気の子どもへの対応の仕方など更に詳しい知識を取得したベビーシッターのことを指します。
そして、ベビーシッターと変わらず自宅に訪問してくれるので、わざわざ施設に預けに行く必要もありません。また、業者によっては自分でシッターさんを指名することも出来るので、再度利用したいときにはまたその方にお願いすることも出来ます。
お子さんによっては起き上がるのも辛くて、病児保育施設まで行けない子もいるかもしれません。そんな時病児シッターなら自宅から出る必要もなくずっとおうちにいることができるので、子どももゆっくりと休むことができます。
1日8時間預けた場合、業者や時間にもよりますが、5000円~30000円程度と値段が高いところが難点ですが、24時間依頼受付可能なところも多く、夜間の急な発熱で次の日の登園が厳しかったり、保育園での急な発病によるお迎え対応など柔軟に対応してくれるケースも多いようです。
場合によっては、日中病院を受診してくれることもあるので、事前に受診をしていなくても受け入れ可能なところもあります。
また、病児シッターは医療機関併設型のように常に医師や看護師がそばにいるわけではないですが、小児科などと連携していることがあるので、急に容態が変わっても、医師にすぐ連絡し判断を仰ぐことが可能です。
預けるときに必要なものは?
病児保育に預けるとき、通常の保育園やベビーシッターに預ける時に加えて必要な書類などがあります。
必要なものをピックアップしてみたので、ぜひ参考にしてくださいね!
☐保険証
☐医療証
☐診察券(医療機関併設型や病児保育中にかかりつけ医に受診代行する際)
☐お薬
☐昼食・おやつ(アレルギーのある子は普段食べ慣れているものを用意)
☐飲み物(発熱や下痢、嘔吐の場合は脱水症状を防ぐため多めに用意しておくと◎)
☐着替え(下着含む)上下2〜3組(嘔吐や下痢が多い時は多めに用意)
☐オムツ7〜8枚、お尻ふき(下痢の時は多めに用意)
☐ビニール袋2〜3枚
☐バスタオル2枚
☐免許証等の身分証明証(お迎えの際に提示することがあるため)
☐3000円~5000円(受診代行の際の代金)
これに加えて必要なお子さんには
☐お箸・フォーク・スプーン等
☐哺乳びん
☐ミルク
☐食事用エプロン
☐抱っこひもも用意してあると安心でしょう。
病児シッターさんに家の中を色々見られるのは…と抵抗がある方でも、これをバッグ等にまとめてリビングなどに置いておけば、シッターさんも楽ですし抵抗なく預けていただけると思います。
また、施設に預ける方は保育園と同様すべての物に名前を書いておきましょう!
さいごに
今回は病児保育・病後児保育についてお伝えしました。
なかには、「自分の子どもが病気なのに、誰かに預けるなんて可哀想で出来ない」と考える方もいるかもしれません。
でも、共働きの家庭が多い中、病気がつきものの小さな子どもを育てるのに、いつもいつもパパさんママさんが休むわけにはいかないのが現状です。そのうち、「どっちが休むか」なんて口論になることが出てくることも考えられます。
「病児保育」というのはそういう働くパパさんママさんの味方なのです。
夫婦だけでなんとかしようとせず、誰かに頼るということも時には大事なことです。
もし不安な場合は、病児保育対応のベビーシッター業者に元気な時に一度お願いしてみて、信頼できるシッターさんを見つけておくといいでしょう。
調べると病児保育に対応している施設もシッターさんもたくさんでてきます。
お子さんが病気になってしまったら、いつでも頼ってみてくださいね。