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こんにちは!保育士くらぶ編集部です。
保育士くらぶでは、保育現場で明日から使える最新トピックや保育士さんの転職、キャリアをサポートするコンテンツをおとどけしています。
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保育補助のこと知っていますか?

今、保育士のサポートをする「保育補助」という仕事に注目が集まっています。その背景には、保育士不足や待機児童問題が多く関わっているようです。
保育士の資格はないけれど、子供に関わる仕事がしたい…‼と思っている方必見、資格がなくてもバイトやパートとして保育士さんのサポートをしながら保育園などで働ける「保育補助」のお仕事。
今回は、その「保育補助」のお仕事について、なり方・資格の有無・勤務形態・仕事内容・お給料・待遇面・保育士との違い…などなど様々な角度からご紹介致します‼
・幼稚園教諭や保育士の資格はないけれど、保育園・幼稚園で子どもに関わる仕事がしたい。
・資格を持って保育園・幼稚園で働いていたけれど、正規の職員としてフルに勤務するのではなく、サポート的に働きたい。
そういった方は是非チェックしてみてください!
資格なしでも働ける「保育補助」って?
まず、そもそも「保育補助」とはどのようなものなのでしょうか。
無資格でも保育に関われる
幼稚園や保育園で働いているのは「幼稚園教諭」や「保育士」だけではありません。
保育補助とは、主に保育施設(認可・認可外保育施設/小規模保育園/学童保育所/託児所)において保育士さんのサポートや必要な部分をフォローするお仕事です。保育士さんの補助なので、基本的に資格がなくても働くことができます。
また、パート・アルバイトという形で採用されることが多いので、お子さんがいたり、保育士を目指す学生が間近で保育の現場を体験できるのも魅力のひとつです。
なぜ保育補助が必要か
保育園の場合、園児の年齢によって配置すべき職員の数が細かく定められています。
- 0歳児…児童3人につき職員1人
- 1・2歳児…児童6人につき1人
- 3歳児…児童20人につき1人
- 4・5歳児…児童30人につき1人
未満児が多い保育園は職員の数も多くなります。

一方、幼稚園は文部科学省の所管で、その設置基準として1クラス35人以下で教諭を1人以上配置しなければならないとされています。
0~2歳児を預かる保育園ほど厳しい基準ではない幼稚園ですが、基準で定められた最低人数の職員で運営する幼稚園は少ないようです。
実際に保育の現場では、基準を満たす最低の人数では運営できないので、ある程度余裕を持った人数を配置しています。しかし、
・保育士が不足している現状では十分な人員を確保できない
・非正規雇用の職員を使うことで人件費の節約をはかる
といった理由で保育補助職員を雇用する施設はたくさんあります。
保育補助の仕事が注目されているワケ
冒頭でも述べたように、今この「保育補助」という仕事は注目を浴びています。その背景には、待機児童と深刻な保育士不足問題が大きく関わっています。 出産後も女性が社会復帰できるようなったため、近年保育施設の増設が行われています。そのため、保育園や入園を希望する児童に対する保育士さんの数が足りないという問題が起こっています。
また、働くお母さんに合わせて保育園も延長保育や夜間保育、休日保育などの制度を取り入れるようになったために、保育士さんが残業や過剰労働のため体調を崩したり、休みを満足に取れなかったりということも問題です。
肉体的・精神的にも簡単で楽なお仕事ではないため、離職する人も後を絶たない状況です。
そこで注目されているのが「保育補助」というお仕事。

こうした現状を打開するため、国が少しでも保育士さんの負担を軽減し、離職率を減らそうと保育補助にあたる人の雇用要件を大幅に緩和し、保育現場の人手不足を解消するために対応を進めています。
これから先もっと、保育施設に預けたい人・保育の現場で働く人・働こうと考えている人にとってよりよい環境が整えられていくはずです。
保育補助の仕事内容
では保育補助とは具体的にどういったお仕事をするのでしょうか?
・幼稚園の場合
幼稚園では幼稚園教諭、つまり担任の先生の補助が主な役割となります。例えば…
- 授業(設定保育)で使う教材などの準備
- 給食やおやつの準備
- 教室や園庭などの掃除
などのお仕事をします。
・保育園の場合
上記の通り、保育補助の仕事内容は保育士さんの指示のもと、基本的に保育士さんのサポートやフォローがメインになります。
園によって異なりますが大体の具体例を挙げると、
- 食事やお手洗い補助
- 遊具の準備・片付け・消毒
- 子供たちの寝かしつけ
- おむつ替え
- 登園・降園の対応
などです。
保育士さんほど子供と密接に関わることは出来ませんが、保育士さんの近くで子供たちを見守りながら様々な業務を体験することが出来ます。
しかし、一定数の保育士が既に在籍している園では、掃除や片付けなどの雑用がメインで子供とほとんど関わる機会がない場合もあります。
一方その逆もしかり、保育士が足りてない保育園では園児との関わりだけでなく保護者への対応など、保育士同様のスキルを求められるケースもあります。
雑用程度の業務内容の幼稚園・保育園、正規の職員とまったく同じことを要求される幼稚園・保育園、補助職のお仕事の内容はまちまちかも知れません。
保育士との違いはクラス担任をもつかどうか

保育士さんと保育補助の仕事内容の大きな違いは、担任をもつかもたないかになります。
保育補助ではクラスの担任をもたないので、必然的に指導案を書いたり、保護者への連絡帳を書くといくような業務はありません。
また、季節ごとの制作物や飾り等の企画も、自分で企画して考えるというより、保育士さんの指示に従ってそのお手伝いをする形になります。
ただ、子どもや保護者にとって保育士さんと保育補助の区別はつかないでしょう。
そのため、保護者から質問をうけることもありますし、子どもたちからも何か聞かれることもあるかもしれません。その時は保育士同様に対応をすることもあります。
保育補助の志望動機

- 保育補助になりたい!
- でも志望動機がまとまらない!
という方に向けて、志望動機はどのように伝えればよいのか、ポイントをご紹介します。
なぜ、保育に関わりたいのかきちんと整理しておく
保育補助になりたいという方には、ライフイベントなどを通して一度保育関連のお仕事を離れ、復帰したいという方もいらっしゃるかと思います。
- やはりこどもが好きだから
- 以前の勤務時に感じた仕事に関するポジティブな気持ち
などを整理して簡潔に伝えられるようにしましょう。
資格取得への前向きな姿勢を示す
また、応募する園に、資格取得支援制度があり、学習しながら働く意志があるのであれば、積極的に伝えましょう。
現時点で保育のお仕事に興味があるもののこれまで資格の取得や勉強にかける時間がなかったといった場合、その旨をきちんと話しまししょう。
保育に対する気持ちの強さは好印象につながります。
その園の方針との親和性を整理する
特定の園に対し就職を希望する以上、その園の保育方針のどういった点に共感したのか、魅力を感じたのかいついてはきちんと話せるとよいでしょう。
事前に下調べを徹底し、自分の考えとリンクする部分を見つけ、なぜ共感できるのか、考えておきましょう。
また保育士の志望動機について、例文付きで解説している記事があるのでこちらも参考にしてみてください。
補助業務の気になるお給料・待遇は?
保育補助の勤務形態

保育補助の主な役割が保育士さんのサポートであるため、ほとんどがパート・アルバイト採用であることが多いです。そのため、シフト制などで保育士さんより短い勤務時間であったり、シフトも融通が利くことが多いかと思われます。保育士を目指す学生や、子育て経験のある主婦の方にも適しています。
もちろん無資格でも大丈夫なのがこの「保育補助」のお仕事ですので、子育ての経験等がなくても、「子どもが好き」「子どもに関わる仕事がしたい」という気持ちがあれば大丈夫です!!
学業と両立できるかどうか、無資格だけど子育ての経験を活かしたい、なにもかも未経験だけど保育に興味がある、などなど、ご自分の条件と募集要項をよく照らし合わせて、希望する働き方ができるかどうか確認することが大切です。
保育補助のお給料ってどれくらい?保育士とはどれくらい違う?

保育補助の場合パート・アルバイト勤務であることが多いので、基本的には時給制をとっているところがほとんど。大体900円~1200円で、1800円という高時給の園も中にはあるようです。資格や経験の有無によって100円~200円上乗せされる場合もあります。
それに対し、保育士は正規雇用である場合がほとんどです。保育士正社員の平均月収を見てみると、公立・私立を合わせて約23万円。平均年収は約342万円になります。(2018年度・全国平均)
地域によってその額は多少変わりますが、関東近郊のある市の保育補助職求人を調べてみたところでは…
- 時給900円/年齢・資格不問/勤務時間相談可
- 時給1,300円/年齢・スキル不問/要資格
- 時給1,200円/要資格/シフト制/昇給あり
ほんの一例ですが、お給料は結構差がありますね。やはり資格はあった方が有利なのかも知れません。
事前にしっかり情報収集を
お仕事の内容は、幼稚園によって違うので求人に応募したら面接の際にしっかり把握した方が良いと思います。転職サイトや求人サイトの場合はコンサルタントに相談してみるのも良いでしょう。
幼稚園教諭と変わらない仕事内容のところも少なくないので、正規職員が辛くなって少しペースダウンを…と思って転職する人などは特に要注意です。
メリットの項でも少し触れましたが、補助職は責任がないので純粋にお仕事に打ち込めるのも働きやすい点かも知れませんね。
他の条件として、ほとんどが交通費は支給ですし昇給や賞与ありのところもあります。社会保険完備といったところもあります。
最後に、とても気になる人間関係は実際にその幼稚園に行ってみないと分かりませんので、面接や見学で訪問した時に判断するしか無いようです。
保育補助の求人情報の具体例
それでは保育補助職の具体的な求人をいくつかご紹介します。・
・東京都
新宿区
- 勤務時間
週3日~1日5時間~(応相談) - 待遇
時給1,100円~1,300円+交通費(有資格者)/時給900円~1,000円+交通費(無資格者) - 福利厚生
雇用・労災保険/食事つき/託児の利用可
千代田区
- 勤務時間
8:00~18:30の間の9時間(休憩60分含む)の4シフトのいずれか - 待遇
時給1,400円~1,500円(経験等による) - 福利厚生
社保完備/交通費支給/健康診断費負担
・神奈川県(横浜市)
- 勤務時間
7:30~9:00と18:00~19:30 週3日~5日 - 待遇
時給1,500円+交通費 - 福利厚生
勤務条件に応じ法定通り有給休暇付与及び各種保険加入
・愛知県(名古屋市)
- 勤務時間
7:30~18:30の間の4時間以上 週3日以上 - 待遇
時給900円~1,050円+交通費 - 福利厚生
各種保険/保養所あり/退職金共済(週30時間以上で加入)
・大阪府(大阪市)
- 勤務時間
7:30~勤務可能な方 - 待遇
時給1,100円~1,150円+交通費 - 福利厚生
社保完備/有給休暇制度あり/短時間・フルタイム勤務応相談
空
東京都・神奈川県・愛知・大阪府の4都府県の求人をご紹介しました。今回求人を検索してみて、新規オープンの施設や株式会社運営の施設の求人がよく目につきました。
そういった新しい形態の施設を中心に保育補助の求人はかなりたくさんありますので、保育補助としてのお仕事の機会はこれからも増えていくのではないでしょうか?
保育補助として働くメリット・デメリット
保育補助として働くメリット
メリットにはこんなものがあります。
- 無資格・未経験でも働ける
- 保育士を目指す人にとっては、現役の保育士さんの近くで勉強できる絶好の機会‼
- 自分の希望に合わせてシフトが組みやすいので、家庭があったり、学業と両立しながら保育士資格取得を目指している人には、短時間勤務や曜日を選べる場合があるので働きやすい。
- 残業や持ち帰り業務が少ない
などでしょうか。保育士を目指している人や、子育てを終えて何か働こうと思っているけれど普通の仕事ではなくて子どもに関わる仕事がしたい、子どもが好きだけど資格を持っていないし、取る時間がないという方には、時間の融通が利く点や資格がなくても働ける園が多い点はやはり適していると思います。
保育士さんになりたいと考えている人にとっては、いずれ必ず役に立つ経験だと思いますし、実際の保育現場の現状を見ることが出来るので、特におすすめです。
保育補助として働くデメリット
デメリットにはこんなものがあります。
- 保育園によって仕事内容が異なるため、場合によっては掃除や食事準備など雑用がメインで、子どもと関われるかどうか分からない。
- 保育士さんよりはお給料が低いため、保育士さんと同じような業務をこなす場合、業務内容に対して給料の差が出る。
- 給料が安定しない。
などが挙げられます。

やはり、子どもと関わりたいと思っているけれど、自分が働きたい保育園の条件と合わない可能性がある、いうのが大きなデメリットでしょうか。
また、予想以上に求めれるスキルが高く、こんなに大変だと思ってなかったというケースもあるかもしれません。
そこは、自分が求人を探す際に自分が求める条件と保育園側が求めている条件としっかりマッチングしているかどうか注意して見ておく必要があります。
全体を通していえるのは、実際に勤務先の保育園で働き始めてみないと分からない、という点があります。
正社員になることは可能か?
・将来のキャリアについて
保育補助という仕事にやりがいを見出し、フルタイム勤務の正職員・正社員になりたいと思う方もいらっしゃると思います。
その場合、保育士資格を保有していれば補助職員として勤務する施設で正社員には登用される、もしくは他の施設に正社員として就職することは比較的容易にできるのではないでしょうか?
保育士不足と言われる現在の状況では「引く手あまた」に近い状況です。
・無資格の場合は?
もし無資格の場合は、保育士や幼稚園教諭の資格を取得することが最低条件になると思われます。
ずっと保育補助として勤務するつもりであれば、無資格でも経験やスキルで十分補えますし、現場では無資格・有資格の差はありません。
ただ、保育のプロとしてスキルアップやキャリアアップを目指すのであれば保育士・幼稚園教諭の資格を取得することをお勧めします。
保育補助の仕事を続けながら資格取得を目指すことも可能ですし、資格取得に向けてサポートしてくれる施設は意外に多いものです。
もし、現場であなたの働きぶりが認められれば正社員への誘いがあるかも知れません。
保育補助からステップアップ!「子育て支援員」って?
子育て支援員

子育て支援員とは、平成27年にスタートした「子ども・子育て支援新制度」のもと、保育の仕事や子育て支援に関する仕事に就く人を増やす目的で創設された、子育て支援の新たな担い手のことです。
支援員になるためには、国が定めた研修を受け、「子育て支援員研修修了証明書」の交付を受ける必要があります。
無資格でもなれる保育補助ですが、ステップアップしたい、保育士資格はないけど保育に関する資格を取りたい、子育ての経験を活かして資格を取得したいと考えている人にはぴったりの資格になります。
保育士資格との違いは、国家資格か民間資格かということになります。
子育て支援員研修を受けるための条件などは特になく、「保育の仕事がしたい」「子どもに関わる仕事がしたい」という気持ちがあれば、どなたでも受講することが出来ます。
受講料も無料(別途テキスト代有)で、一度取得すれば更新等の手続もありません。*大阪市・豊中市は受講料が掛かります。
子育て支援員研修を修了し資格を取得すると、全国で子育て支援員として働くことが出来ます。
仕事内容は保育補助と変わりませんが、保育補助を募集している園の中にはこういった資格を保持している人が優遇されたり、お給料に上乗せされる場合があります。
時間や費用的にも取得しやすい資格になっていますので、これから保育の仕事を始めるにあたりなにか資格が欲しいと考えている方は、子育て支援員を目指してみるのはいかがでしょうか?
こちらは、今年度の東京都子育て支援員研修の日程や、子育て支援員に関することが詳細に載っている公式のページになります。参考にしてくださいね!
平成31年度東京都子育て支援員研修のご案内 東京都福祉保健局
幼稚園・保育園の補助のお仕事を探してみる

実際に幼稚園・保育園の補助職の求人はどのくらいあるのでしょうか?
Googleで「幼稚園 補助職 求人」と検索をかけてみたところ、791,000件ヒットしました。中には正規職員(幼稚園教諭・保育士)の求人も含まれていましたが、それでもかなりの数の求人が存在しているようです。
幼稚園教諭・保育士の補助職を探すには、インターネットなどの転職サイトに登録するか、もっと手軽に求人サイトを閲覧する方法が一般的です。
転職・求人サイトはかなりたくさんありますので、いろいろアクセスして好みのサイトを見つけてみてはいかがでしょうか?
このサイトの運営元、「保育情報どっとこむ」もおすすめです。また、「保育士くらぶ相談室」では、求人を探す依然の漠然とした質問や悩みについても受け付けておりますので、お気軽にご利用ください!↓
さいごに
今回は、保育の現場の新しい担い手として注目されている「保育補助」についてご紹介しました。
「子どもと関わる仕事がしたいけど、資格が無いから無理」と諦めていた方も、無資格・未経験からでも始められる点はとてもおすすめです。
まだまだ保育の現場は人手不足に悩まされています。
保育補助のお仕事は、キャリアアップの通過点であったり、子育て中の保育士・幼稚園教諭の方たちが少しシフトダウンして働く場であったり…
また、施設側にとっても必要なポストですから、子どもと関わる仕事がしたい人の選択肢のひとつとして是非覚えておいてください。
この記事を読んで一人でも多くの方が保育の現場に興味を持っていたただけるきっかけになれたらうれしいです。
よくある質問
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