0歳児は保育園でどのように過ごす?【入園タイミング・特徴・メリット・注意点】

0歳児は、成長のスピードが特に著しく子どもを育てるのにとても大変な時期。0歳児を保育園に預ける保護者の方は産後に早く復職するために子どもを預けるという方も多いです。0歳児を担当する保育士さんたちは復職したい保護者の方の味方と言っても過言ではないでしょうか。0歳児保育は情緒や感情の形成に様々な効果をもたらします。子ども一人一人の発達に合わせた保育をすることで更に成長しやすくなるでしょう。今回は、0歳児保育についてまとめました。0歳児との接し方に悩んでる方は必見です!

保育園に入園するタイミングは?

保育園は生後57日以上から入ることができる

保育園は、生後57日以上(生後2ヶ月以上)から小学校に上がる前の6歳まで入ることができます。なぜ、生後57日以上の年齢が設けられているかというと生後8週間は労働基準法第65条2項により出産した女性を働かせてはいけないと法律で定められています。よって、生後57日以下の子どもを預かる保育園はないのです。保育園によっては、生後3ヶ月から、生後半年からと個別に年齢を設けてる場合もあります。生後半年後であれば、大体の子どもは保育園に入所できるでしょう。

途中入園で入ってくる子どももいる

保育園と入園のタイミングは基本的には4月ですが、途中入園で入ってくる子どももいます。4月の入園が多い理由は3月で園児が卒業して定員に空きが出るため保育園や幼稚園に一番入りやすい時期なのです。途中入園のケースで多いのは、5月の追加募集や転勤や引っ越しが増える9月や10月の入所が多いです。途中入園で入る場合は子どもも保護者の方も不安なことが多いと思いますので保育士さんがしっかりケアを行いましょう。

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0歳児保育の特徴は?

子どもの成長を間近で体験できる

0歳児は、一月一月年月を重ねていくことで出来ることがどんどん増えてきます。成長がとても著しいのが0歳児の特徴的です。0歳児保育をしていると、子どもの発達の速さにとても驚くことがあるかもしれません。子どもの成長を間近で体験できるところは0歳児保育の一番の魅力でしょう。子どもの首が座り、ハイハイや初めて一人で立てるようになったりといった場面はとても感動するものです。

少人数制が多くて子どもにじっくり向き合える

乳児に対する保育士の配置基準は0歳児3人に対して保育士1人、1歳児・2歳児6人に対して保育士1人と定められています。乳児は特に手がかかる上、乳幼児突然死症候群をはじめ誤飲や転落など命の危機が日常に潜んでいます。子どもに目を離さず常に監視しないといけないため、手厚い人員配置が必須です。そのため、少人数制が多く、じっくり子どもに対して向き合うことができますよ。

0歳児保育の需要が増加している

生活や就労スタイルの変化で乳児保育のニーズが高まっています。少子化が確実に進んでおり、全国的には保育需要のピークは過ぎつつあるとも言われていますが、それでも都市部を中心に待機児童問題はなかなか解消しないのが現実。都心での保育園の競争率はどんどん激しくなっていく一方です。特に0歳児・1歳児の乳児の待機児童はむしろ増加傾向にあります。そのため、乳児保育を担当する保育士さんたちは保護者の方の味方といっても過言ではありません。

0歳児保育のメリット

子どもの生活リズムを整えることができる

昼夜関係なく睡眠時間が多い0歳児は、特に生活リズムに乱れが起きやすいです。しかし、保育園のスケジュールで生活をしていくうちに段々と子どもの生活リズムを整えることができます。保育士さんは0歳児が生活リズムが整う環境づくりや支援をしていくことが大切。徐々に保育園の生活リズムに慣れていけるように子ども一人一人に合わせたサポートを行いましょう。保育園で生活リズムを整えることでご家庭での過ごし方もとても楽になるといったメリットもありますよ。

早いうちにコミュニケーション能力が身につく

コミュニケーション能力とは、日常生活で他者との意思疎通が問題なくできる能力のことです。保育園で幼い頃から、他のお友達との関わりを持つことで早いうちにコミュニケーション能力を見つけることができます。コミュニケーション能力を身につけることによって年齢が上がったときに自然とお友達を作ったり、トラブルを回避することができるかもしれませんね。コミュニケーション能力は、理解する力と伝える力を育てることもできますよ。

保護者にとっての0歳児保育のメリット

精神と金銭面での余裕ができる

保護者の方は保育園に子どもを預けることで精神的に余裕ができ、安心して働くことができ金銭面でも余裕ができます。また、いざというときは保育士さんに子育てのことを相談できる点も保護者の方は精神的に安心するでしょう。保育士さんは子育てのプロとして保護者の悩みを解消してあげましょう。保育士さんは保護者の方が安心して卒園まで子どもを預けられる場所にすることを意識することが大事になります。

保護者以外の人に慣れることができる

乳幼児は保護者の方以外の人には基本的に人見知りをしやすいです。しかし、保育園で保護者の方以外の人に慣れることで、子どもは人見知りを克服したり、人見知りをせず問題なくコミュニケーションがとれるようになります。保育士さんとお話しするところから始めることで、ハードルが低いところからコミュニケーション能力を育てることができるのです。人見知りをしない子どもに育つと将来的に集団行動も問題なくできるようになりますよ。

0歳児は保育園でどう過ごす?

室内や外で遊ぶ

室内や外で遊ぶことが0歳児の主な保育園での過ごし方です。特に最近ではオミクロン株が流行り始めてるため、室内遊びの需要が高まってきていますね。0歳児ができる遊びは、自然遊びや感触遊び、手遊びといった簡単にできるものがおすすめです。0歳児は、保育士さんや周りの大人の真似をすることで成長していきます。0歳児の遊びの導入は、保育士さんの真似から入るとスムーズに遊ぶことができるでしょう。

食事の時間

0歳児保育の食事は、ミルクをあげることが中心。また、ミルクから離乳食への移行も保育園ですることになります。保育園での離乳食はバランスのとれた食事になっているので失敗がなく保護者の方も安心でしょう。離乳食への移行を始めるタイミングは、子ども一人一人発育の状況によって違います。子どもの様子をきちんと観察したり、保護者との情報共有もしっかりした上で離乳食への移行を始めましょう。

睡眠

0歳児は他の年齢よりも多く、睡眠の時間を取る必要性があります。午前と午後と分けて睡眠を取る園もあるそうです。0歳児が睡眠する時は、気をつけないと乳幼児突然死症候群(SIDS)になってしまうことがあるので保育士さんは子どもを監視することが必要です。乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、病気も何もない普通に暮らしてた赤ちゃんが寝ている合間に予兆もなく突然亡くなってしまうこと。原因はまだわかっていません。予防するには、仰向けで寝かせない・枕や毛布は使わない・部屋の温度を適温にするといった対策が必要になります。

0歳児保育で気をつけたいこと

コミュニケーションはスキンシップメイン

0歳児の子どもは、言葉をうまく伝えたり理解することが難しいです。そのため保育士さんは、非言語コミュニケーション(スキンシップ)をメインに接してあげることが大切になってきます。例えば、言葉だけで物事を伝えるより、身振り手振りで大きく手を広げて伝えてあげたほうが0歳児の子達は理解しやすいですよ。
また、スキンシップは子どもが安心し、情緒が発達する大事なコミュニケーションの一つです。0歳児にはなるべくゆっくりと語りかけるようにコミュニケーションを取る姿勢を心掛けるようにしましょう。

安全管理を常に怠らない

0歳児は何でもかんでも口に入れようとしたり、危険な行動がまだ理解できない年齢です。0歳児保育では、特に安全面に気をつけましょう。子どもが誤って口に入れてしまいそうなものは使用を避けたり、誤飲すると特に危険なものは極力扱わないようすることが大事です。また、目を離さないといった基本的なことも意識しましょう。保育士さんが常に子どもたちの遊び場所の安全管理を怠らないようにしましょうね。

アレルギーの有無を確認する

アレルギーとは、特定の抗原に対して過剰な反応を示すことで、本来は体を守る機能が正常に働かず有害な反応を引き起こしてしまうことです。小麦や卵、乳製品といった食物が原因のアレルギーは乳幼児に多く見られます。そのため、保育士さんは食事をあげる前にアレルギーの有無は問題ないかを確認しなければいけません。また、お家で食べたことはないけれど実はアレルギーだったという例もあります。保護者の方との情報共有もきちんとしてなるべく子どもがアレルギー反応を起こさないように努めましょう。

保護者のケアもきちんと行う

0歳児の保護者の方は子育てに慣れてない方が多く、子どもを保育園に預けることに対して心配な方が多いです。そのため、保護者のケアは特に入念に行うことが大事です。保護者がお子さんのことに対して相談してきたときはきちんと相談に乗ってあげるようにしましょう。日々の連絡帳でのマメな情報共有も忘れずに。日常の中で子どものことをきちんと観察することで連絡帳も書きやすく、情報共有もしやすくなるでしょう。

子どもの体調がすぐれないときは保護者へ連絡を

Illustration of a crying baby

子どもの体調が優れず、保育園で預けることが難しい場合は保護者へ連絡を入れましょう。前述でも書いたアレルギー反応が出てしまった時、SIDSの前兆、熱が出てしまったときは必ず保護者の方へ一報を入れるべきです。特に、0歳児の時期は熱性けいれんに気をつけなければいけない時期です。熱性けいれんとは、乳幼児期に38°C以上の熱で起こるけいれん発作のことで詳しい原因はまだ分かっていません。熱性けいれんは症状がひどいと最悪死に至る怖い病気です。熱性けいれんが子どもに起こってしまったときは救急車の手配も落ち着いて行いましょう。

まとめ

0歳児保育は大変!でも子どもの成長がやりがいに

今回は0歳児保育についてまとめてみました。いかがでしたでしょうか。0歳児クラスを受け持つ保育士さんは様々なことを配慮して行わないといけないためとても大変だと思います。しかし、0歳児の子どもは成長のスピードがとても早いです。色んな場面で子どもの成長を間近で見ることができることは0歳児保育の魅力的なポイントだと思います。0歳児保育は復職したい保護者の方にとって希望の星。保護者の方が安心して0歳児を預けられるような環境作りを心がけたいですね。

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