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児童発達支援管理責任者として勤めている方の中には、業務の多さや収入面から転職をしたいと考える方もいるのではないでしょうか?児童発達支援管理責任者は、放課後等デイサービスでは必ず1人配置しなければいけない重要な役職です。しかし、その責任の重さや業務の多忙さなどから、日々疲弊している方も多いと思います。そこでこの記事では、児童発達支援管理責任者をやめたいと考えている方の悩みや、おすすめの転職先について解説していくので、是非参考にしてみてくださいね。
児童発達支援管理責任者の転職理由に多い6つの悩み
①仕事量が多い
児童発達支援管理責任者が転職を考える1つ目の理由は、仕事量が多いからです。児童発達支援管理責任者の業務は以下のようなものがあげられます。
②個別支援計画の作成
③保護者への対応
④関係機関との調整・連絡
⑤請求業務
⑥シフト作成
⑦送迎業務
⑧人材育成
⑨会議の実施
⑩見学対応・契約業務
児童発達支援管理責任者は、事務仕事だけでなく、現場に関係する仕事もあり、仕事量が非常に多いです。このような点が、児童発達支援管理責任者をやめて転職したいと考えるきっかけになってしまいます。
②現場に入ることができない
児童発達支援管理責任者をやめたいと考えてしまう2つ目の理由は、現場に入ることができないという点です。なぜなら、上記で挙げたように児童発達支援管理責任者は仕事量が多く忙しいからです。子どもの支援をしたくて児童発達支援管理責任者になったのにも関わらず、事務作業が多くて子どもとかかわる機会が少ないのは残念ですよね。児童発達支援管理責任者は、事務作業はもちろん職員のマネジメントなどの業務もあり、子どもたちと接する時間は少なくなってしまうのです。
③職場によっては給料が低い
児童発達支援管理責任者をやめたいと考えてしまう3つ目の理由は、業務量に対して給料が低いという点です。以下の表は、児童発達支援管理責任者として働くことができる主な施設ごとの平均月収です。
施設名 | 常勤の場合の平均月収 |
放課後デイサービス | 約31万円 |
保育所等訪問支援 | 約38万円 |
児童発達支援センター | 約32万円 |
医療型児童発達支援センター | 約32万円 |
福祉型障害児入所施設 | 約40万円 |
医療型障害児入所施設 | 約40万円 |
保育所等訪問支援 | 約38万円 |
日本人の平均月収と比べると給料は高めですが、仕事量の多さと比べて割に合わないと感じる方も多いようです。
④責任が重い
児童発達支援管理責任者をやめたいと考えてしまう4つ目の理由は、責任が重いという点です。児童発達支援管理責任者は、施設のマネジメント役のため、施設を運営するのに必要不可欠な存在だと言えるでしょう。職員への指示や外部とのやり取りなど、職務に対する責任の重さにプレッシャーを感じてしまう人もいます。児童発達支援管理責任者の配置人数を最小限にしている施設では、このような悩みを抱えている方が多いです。
⑤スタッフの管理や教育が難しい
児童発達支援管理責任者をやめたいと考えてしまう5つ目の理由は、スタッフの管理や教育が難しいという点です。児童たちにより良いサービスを提供するためには、スタッフの力の底上げや現場の方針統一は大切です。ですが、スタッフはそれぞれ性格が違うため、どんな役割があっているかや、どのように伝えるかを考えながら指導していくことは簡単ではありません。仕事に対する熱量も価値観も違う多数のスタッフを指導していく時には、トラブルになってしまうこともあります。
⑥人間関係
児童発達支援管理責任者をやめたいと考えてしまう6つ目の理由は、人間関係の悩みです。上記でも説明した通り、児童発達支援管理責任者は職員への指導も行います。そのなかで、職員同士で歯車がかみ合わず、人間関係が悪化してしまうケースも多いでしょう。福祉業界では、いろいろなキャリアを経てきた人が多く、それぞれプライドを持って働いている方も多いです。職員同士の人間関係への配慮をしなくてはならないため、精神的な負担を感じてしまう方もいるでしょう。
児童発達支援管理責任者が転職する際に注意すべき点
何が原因で転職するのかを明確にする
児童発達支援管理責任者が転職する際には、何が原因で転職するのかを明確にするようにしましょう。なぜなら、原因を明確にしないと転職先を探すのに苦戦することがあるからです。転職する理由が給与なのか、それとも業務内容なのかなど、なぜ転職しようと思ったのかを明確にした方が良いでしょう。そうすることで、転職先を探す際の指標ができてスムーズに転職活動に移ることができます。このような点から、児童発達支援管理責任者が転職するためには転職するに至った原因を明確にするようにしましょう。
退職する際は余裕をもって伝える
児童発達支援管理責任者が転職する際には、転職することを余裕をもって職場に伝えるようにしましょう。なぜなら、発達支援事業所や障害児相談支援事業所などでは、児童発達支援管理責任者の配置が義務付けられているからです。そのため、退職を願い出たにも関わらず人手不足が原因で引き止められてしまうケースが多いです。このようなことを避けるためにも、転職を決めたのならできるだけ早く退職の旨を職場に伝えたほうが良いでしょう。
児童発達支援管理責任者におすすめの転職先
放課後デイサービス
児童発達支援管理責任者におすすめする1つ目の転職先は、放課後デイサービスです。放課後デイサービスとは、6歳から18歳までの障がいのある子どもや、発達に特徴のある子供を対象に支援を行う事業です。以下のような方は、放課後デイサービスが向いているでしょう。
・コミュニケーションスキルに自信がある人
・年長の子供たちの支援をしたい人
・一般的な就業時間とは違う時間帯で働きたい人
児童発達支援施設
児童発達支援管理責任者におすすめする2つ目の転職先は、児童発達支援施設です。児童発達支援施設とは、障がいのある未就学の子供に支援を提供する施設です。児童発達支援施設には、児童発達支援センターや児童発達支援事業所があります。児童発達支援施設が向いている人は、以下のような方です。
・地域支援に携わりたい人
・忍耐力がある人
児童発達支援センターでは、障がい児やその家族のほかにも保育所などの訪問をはじめとした地域支援も行います。
居宅訪問型児童発達支援
児童発達支援管理責任者におすすめする3つ目の転職先は、居宅訪問型児童発達支援です。居宅訪問型児童発達支援とは、重度の障害を持っている子どもに対し、自宅に訪問して発達支援を行う事業です。居宅訪問型児童発達支援は、2018年から新設された支援サービスで、障がい者手帳1、2級相当の子供たちが多く、専門性が求められます。だからこそ、熟練の経験を持った児童発達支援管理責任者が求められているのでしょう。以下のような方が向いているといえます。
・児童発達支援管理責任者で現場での支援を重点的に続けたい人
児童発達支援管理責任者としての経験を活かせる異業種の転職先
保育士
児童発達支援管理責任者としての経験を活かせる1つ目の転職先は、保育士です。なぜなら、児童発達支援管理責任者として培ってきた子どもの発達に関する知識や支援の経験は、保育士の仕事においても活かすことができるからです。特に、発達に遅れや障害のある子どもへの支援は、児童発達支援管理責任者としての経験を発揮できるでしょう。保育士に転職するメリットは以下のようなものです。
・転職先が多い
・スキルや経験を活かせる
学童保育スタッフ
児童発達支援管理責任者としての経験を活かせる2つ目の転職先は、学童スタッフです。児童発達支援管理責任者は子ども一人ひとりの特性やニーズに合わせた個別支援計画を作成・実施してきた経験があります。この経験は、学童スタッフとして子ども一人ひとりに寄り添い、個々のニーズに合わせたサポートをする上で役立つでしょう。他にも児童発達支援管理責任者から学童スタッフへ転職するメリットはいかのようなものがあります。
・自分のペースで働くことができる
・新たなスキルを身に着けられる
子供服のアパレル
児童発達支援管理責任者としての経験を活かせる3つ目の転職先は、子供服のアパレルです。なぜなら、子どもたちの発達や成長について学んできた知識や経験は、アパレル販売員として適切な服を提案する際に活かすことができるからです。児童発達支援管理責任者から子供服のアパレルへ転職するメリットとしては、他にも以下のようなことがあげられます。
・販売スキルを身に着けられる
・子どもとかかわることができる
・ファッション業界に携わることができる
児童発達支援管理責任者が転職先を探す方法は?
求人誌や求人サイトで探す
児童発達支援管理責任者が転職先を探す手段として求人誌や求人サイトなどを使って希望の転職先を探す方法があります。これらの媒体を使うことで、多くの求人情報を1度に確認することができます。しかし、児童発達支援管理責任者として障害福祉の求人を探す場合は、専門性の高い求人媒体を探す必要がありますね。
知り合いに紹介してもらう
児童発達支援管理責任者の転職先の探し方として、知り合いに紹介してもらうという方法もあります。知り合いが働いている職場へ転職するメリットは、職場の雰囲気や就業環境、人間関係などを事前に詳しく知ることができる点です。転職先に最初から知り合いがいるというのは心強いですよね。このように、リファラル採用や縁故採用として、知り合いから転職先を紹介してもらうという方法もあります。しかし、トラブルがあった際に、知り合いに紹介してもらった都合上、退職しにくいケースもあるので注意が必要です。
転職エージェントで紹介してもらう
児童発達支援管理責任者が転職先を探すのは容易ではありません。なぜなら、求人数が少ないことや、専門性の高い職種のため希望に合う職場を見つけるのが難しいからです。そこでおすすめするのは、転職エージェントに紹介してもらうという方法です。転職エージェントを利用するメリットはキャリアコンサルタントのサポートを受けられるという点です。キャリアコンサルタントに相談することで、経歴やスキル、希望条件などをヒアリングした上で、最適な求人を紹介してもらえるでしょう。
まとめ
児童発達支援管理責任者としての転職を有利に進めよう
いかがでしたでしょうか。今回は児童発達支援管理責任者が転職する際の悩みや注意点、転職先の探し方などを詳しく解説していきました。児童発達支援管理責任者は児童支援において欠かせない役職の1つです。そのため、やめたいと思ってもすぐにやめるのは難しいです。しかし、児童発達支援管理責任者は需要の高い仕事なので、転職するにあたっての伝え方や転職先の探し方を間違えなければ、いまよりも良い職場へ転職できるでしょう。そのため、この記事を参考にして児童発達支援管理責任者としての転職を有利に進めましょう。