保育士がクラスをまとめるには?有効なコツを5つ紹介【原因・コツ・注意点】

子どもたちが話を聞いてくれずクラスがまとまらない。そんな悩みをもつ保育士さんは多いのではないでしょうか。今回は、クラスがまとまらない原因や問題点の他に、クラスをまとめるコツを5つご紹介します。よいクラスをつくるには、保育士の力だけではなく子どもたちとの信頼関係が欠かせません。子どもたちと信頼関係を構築するには保育士さんはどのようなことをするべきなのか、ぜひ参考にしてください!

クラスがまとまらない原因は?

子どもに軽く見られている

クラスがまとまらない原因として、保育士さんが子どもたちに軽く見られていることが挙げられます。軽く見られるのは、経験が浅く保育士としての自信がなかったり、どんなことでも許してしまう性格だったりすることが原因です。そのような状態では、子どもには何をしても怒らない先生という姿で見られてしまいますよ。指導のやり方が合ってるのかと不安げに振る舞うよりも、良いものは良く悪いものは悪いと自信をもって判断出来るといいですね。

子ども同士のトラブルが多い

また、子ども同士のトラブルが多いというのもクラスがまとまらない理由になります。幼い子どもの喧嘩は本当に些細なことがきっかけになることが多いです。遊ぶ時に使うおもちゃの取り合いであったり、注意された子が逆に怒り返したり、挙げるとキリがありません。いずれにせよ子どもの喧嘩はお互いに自己主張をすることにより起こり、お互い引くことなく主張をぶつけ合います。ヒートアップすると周りで遊んでいる子にも影響が及ぶので、良くない雰囲気がクラス全体に波及しやすいです。

手助けが必要な子どもがいる

クラスの中に、保育士の補助がないとお手洗いや食事が難しい子どもはいませんか?いわゆる発達障害をもつ子どもには特に配慮が必要なため、保育士はそのような子どもにつきっきりになってしまいがちです。担任が彼らに集中して保育を行っていると、どうしてもクラスの他の子どもたちを見る視界が狭くなってしまいますよね。一度深呼吸し、冷静にクラス全体を見渡せば些細な異変を見つけやすくなりますよ。

保育士が足りていない

クラスがまとまらない時は、そもそも保育士の数が足りていない可能性があります。先述のように一定の子どもにつきっきりの場合やトラブルが多いと、1人2人でクラスを管理するのが難しくなってきますよね。しかし、保育士の数は足りないからといって担任である自分の責任だと抱え込む必要はありません。保育士の数を簡単に増やすことは難しいかもしれませんが、自分を責めて疲弊することだけは避けましょう。

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クラスがまとまらないとどうなる?

予定や行事が順調に進まない

クラスがまとまらないとどのような問題があるのでしょうか?1つは予定や行事が順調に進まないことが挙げられます。保育士の話を聞かない子がいると、指示が通らず一日の予定や行事が予定通りに進みません。特に運動会やお遊戯会などの大きな行事になると、練習だけでなく本番も進行が思うようにいかなくなってしまいます。クラスがまとまらずに予定の進行が遅れることは保護者さんに迷惑をかけてしまうことに繋がるため、子どもたちと協力して良いクラスを作っていきたいですね。

子どもの成長に影響がでる

また、クラスがまとまらないと子ども自身の成長にも影響が及びます。よく問題を起こす子や特にお世話が必要な子ばかりに寄り添っていると、他の子どもたちは放棄された状態になってしまいますよね。保育が及ばない子どもは、近くに正しいことを教えてくれる存在がいなくなるため良し悪しの判断が出来なくなってしまいます。クラス全体をよく見てバランスよく子どもたちをお世話出来るようにするためにも、クラスをまとめる努力は必要ですね。

保育士自身の精神的疲労

クラスがうまくまとまらないことは、子どもだけでなく保育士自身にも影響を及ぼすことがあります。子どもが言うことを聞いてくれなかったり喧嘩で雰囲気が悪くなったりしてしまうと、保育士としての役割を果たせていないと自身を責めてしまうことはありませんか?クラスがまとまらないと、保育士自身が精神的に疲弊してしまうことがあります。保育士自身のみの問題ではありませんので、自身のみを責めることはなるべくしないようにしましょうね。

クラスをまとめる5つのコツ

褒めと叱りのメリハリをつける

ここからはクラスをうまくまとめるコツについてご紹介します。1つは、褒めと叱りのメリハリをつけることです。先程、クラスがまとまらない原因として子どもに軽く見られている点を挙げました。そしてその原因が、保育士が経験が浅く自分に自信がないからと述べました。子どもがいたずらをした時、つい許してしまっていませんか?悪いことは悪いとしっかり言ってあげないと、子どもからは怒られないから何をしても大丈夫と認識されてしまいます。良いことは褒め、悪いことはしっかり叱ってあげることで、子どもから軽く見られることが少なくなります。

子どもたちと沢山遊ぶ

また、保育士として指導するだけでなく、子どもたちと一緒に遊ぶことも大切です。鬼ごっこに参加したり、おもちゃで一緒に遊んであげましょう。指導だけする保育士は、子どもからすると先生でしかありません。子どもたちと沢山様々な遊びをすることで、子どもと先生の間に信頼関係が生まれやすくなります。ただの先生ではなく友達のような関係を築くことが出来れば、普段から接しやすくなりきっと指示も通りやすくなるはずです。

子ども主体の活動を増やす

保育士が指示をする活動以外にも、子どもたちが主体となって取り組める活動を日常に取り入れてみるのも有効です。子ども側が受け身の保育では、子どもの主体性が身につきにくく、保育士の指示がないと動けなくなってしまいます。ですから、子どもがなにか体験を通して学びを得るという参加型の活動を取り入れましょう。子どもたちの自主性を育むことで、保育士の指示がなくても子どもたちはみんなで協力して物事に取り組む事が出来るようになります。活動時は、保育士側は良し悪しの最終判断をする係としてそばで見守ってあげましょう。

朝に1日の流れを共有する

朝は子供達に一日の流れを共有しましょう。今日はどんなことをするのかを事前に子どもたちに知らせておくことで、その日の予定をスムーズに開始しやすくなります。急な予定を何の知らせもなくするより、子どもの記憶に予定を定着させることで言うことを聞きやすくなりますよ。また朝予定を伝えたあとに、今日は何をするのかたまに子どもたちに確認するとより効果的です。「今日はこのあと何があるんだっけ?」と一声でいいので、その日の予定を自発的に思い出させましょう。

他の保育士を頼る

どうしても自分の力ではクラスをまとめるのに限界があると感じたら、迷わず他の保育士を頼ってください。クラスがまとまらないのはあなただけの問題ではありません。抱えている問題を共有し、近くの保育士と一緒に保育をしましょう。1人では出来なかったことも、2人いれば案外楽にこなせたりします。我慢していては子どもたちの発育にも影響が及んでしまいますので、難しいなと感じたら周りの仲間に声をかけましょう!

クラスをまとめる時の注意点

威圧的な保育は絶対しない

指示をしても言うことを聞かない時、つい威圧的になって声を大きくしてしまうことはありませんか?言うことを聞かせるために大声で指示をしたり叱ったりすることは逆効果ですのでやめましょう。ときには子どもの発言や行動に対してイライラしてしまう時もあるかもしれません。しかし、イライラする時ほどいかに冷静に振る舞えるかが大切です。子どもたちの見本として、厳しくても寄り添った保育を心がけましょう。

沢山のことを子どもに求めない

クラスがまとまらない状態では、終わらない予定や課題が山積みになってしまいがちです。ですが、予定や課題を早く完了させようとして一度に沢山のことを子どもたちに求めてはいけません。予定や課題の完了は大人たちの都合です。大人の都合を子どもに押し付けては、子どもたちは自主性を持って行動することが出来なくなります。子どもたちそれぞれの小さな目標を1つずつ達成出来るようにサポートすることで、子どもたちとの信頼関係の構築に繋がりますよ。

早くまとめようと焦らない

先述の通り、子どもと信頼関係を構築するためには子どもの目標を1つずつ達成出来るようにサポートすることが大切です。早くクラスをまとめあげようとサポートの過程を省略してしまいがちですが、子どもたちの成長に合わせて落ち着いてサポートしてあげましょう。焦ってしまうと、つい威圧的になったり沢山のことを子どもに求めてしまいやすいです。保育士自信も1つ1つの目標達成を共に喜び、達成感を得ながら保育が出来ると良いですね。

子ども1人ひとりに寄り添うようにする

以上の3つを注意すると同時に、しっかりと子ども1人ひとりに寄り添うことも意識しましょう。確かに子どもの小さな成長を1つひとつ全員分感じることは大変なことです。しかし、繰り返しますがクラスをまとめるには子どもたちの協力が必要で、子どもたちの協力を得るためには信頼関係が必要です。こども1人ひとりに寄り添い、子どもたちから信頼できる人として見られなければなりません。少しずつでいいので、全体に視野を配らせることを意識してみましょう!

無理はしない

自分を一番大事にしよう

これまでクラスをまとめるコツや注意点についてご紹介してきましたが、一番大事なのは自分自身だということを忘れないでください。子どもたちの成長のためといって無理に体を張る必要はありません。健康な保育士がいることで、子どもたちの安全が守られます。つらいという負の感情は、溜めていると保育中に現れて子どもたちに伝わってしまいます。子どもたちの側にいるためにも、自身の心身の健康を第一にケアを怠らないようにしましょう。

まとめ

子どもたちと仲良く一緒にクラスをつくっていこう

いかがでしたでしょうか。今回は、クラスがまとまらない原因と問題点、クラスをまとめるコツと注意点についてご紹介しました。保育士と子どもという壁を壊し、一緒に遊んだりご飯を食べたりする友達のような関係性を築くことが出来れば、きっと指示も通りやすくなるはずです。一方的で威圧的な保育は避けて、子どもたちに寄り添った方法を試していけるといいですね。保育士自身がクラスの一員であるという認識を持ち、楽しみながらクラスを作っていきましょう!

よくある質問

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