赤ちゃん返りは、下に妹や弟が生まれることによって起こりやすい現象です。下の子が生まれると、赤ちゃん返りに保護者の方はよく悩まされます。その影響は、通っている保育園や幼稚園でも起こり、保育士さんも大変な思いをするかもしれません。しかし、子どもの赤ちゃん返りにはちゃんと理由があります。赤ちゃん返りをしてしまうのは、子供からのSOSのサインでもあるのです。赤ちゃん返りについての対処法を理解することで子どもが赤ちゃん返りを克服して、また一つ成長するかもしれませんよ。今回は子どもの赤ちゃん返りを解消するために、対処法について徹底解説します!
赤ちゃん返りとは
赤ちゃんに戻った態度を取る事
赤ちゃん返りは、赤ちゃんに戻った態度を取る事。赤ちゃん返りは子どもにとって悪いものだと思われがちですが、実は成長の証でもあるのです。子どもは周囲の大人たちを困らせようと思ってやっているのではなくちゃんとした理由があります。また、いつまで赤ちゃん返りは続くのだろうとお悩みの方も安心してください。子どもの赤ちゃん返りは成長とともに確実に治りますよ。では、子どもの赤ちゃん返りはなぜ起こるのでしょうか。そしていつまで続くのでしょうか。次の章で解説していきます。
なぜ赤ちゃん返りをするの?
環境の変化
赤ちゃん返りは、環境の変化が一番の原因として挙げられます。環境の急な変化に子どもはうまく対応できずに赤ちゃん返りを起こしてしまうのです。例を出すと、下に弟や妹ができると周囲も下の子ばかりに注目がいってしまいますよね。そうなると子どもがジェラシーを感じて構ってもらいたいと思い、急に赤ちゃん返りをすることはよくあることです。今までできていたことも誰かにやってもらいたいといった状態になります。
周囲の大人の気を引くため
周囲の大人の気を引きたいという気持ちから、赤ちゃん返りすることもあります。下の子ができると親からの愛情を独り占めできなくなりますよね。下の子ばかりにかまっていると周囲の大人に自分は放っておかれていると子どもは感じるようですよ。そういった気持ちになると子どもは親からの愛情を確かめたくなり、独占欲や嫉妬心が出て自分も構ってもらいたいとなってしまいます。
不安だから
赤ちゃん返りは子どもの不安な様子も表しています。下の子ができることや子どもが大きくなって周囲の大人からの構ってもらえる時間が減ると、子どもは不安な気持ちになります。子どもの不安な気持ちが加速すると、不安障害やパニック障害といって不安や心配する気持ちが過剰に強くなる症状へと発展するので注意しましょう。一見、大人の病気だと見過ごされていますが、子どもも気をつける必要性があるのです。
赤ちゃん返りはいつまで?
小学生くらいまで繰り返し起こることもある
子どもの赤ちゃん返りはいつまでなのだろう、早くおさまってほしいと思う保護者の方も多いでしょう。赤ちゃん返りは、子どもによって様々で中には起こらない子どももいます。子どもの赤ちゃん返りの期間としては、大体半年ごろでおさまりますよ。しかし、赤ちゃん返りが長い子どもは、小学生くらいまで繰り返し起こることもあるので赤ちゃん返りの子どもの接し方には注意が必要です。
赤ちゃん返りの主な症状
わがままになる
子どもは赤ちゃん返りをするとわがままが増えます。下の子ができて構ってもらえないと、親から見放された気持ちになり、わがままが増えてしまうのです。わがままでうるさいと子どもに向き合うのをやめてしまうこともあるかもしれません。しかし、赤ちゃん返りを放棄するとかえって子どものわがままが悪化する恐れがあります。どうにか周囲に振り向いてもらいたいとさらにわがままになる可能性があるので、子どもの気持ちがコントロールできるように対処をしましょう。
甘えてくるようになる
赤ちゃん返りでは、甘えてくることも増えます。子どもが周囲の大人に甘えてくることは悪いことではありません。子どもにとってそれだけ、信頼できて安心できる存在なのです。また、周囲の大人にたっぷり甘えられる環境で育った子どもは自己肯定感が上がりやすく、子どもの成長にも大きく左右すると言われていますよ。保護者の方は、下の子の世話で大変かもしれませんが、上の子も同じように向き合う時間を作ってあげることが大切です。
反抗的な態度をとってくる
赤ちゃん返りで子どもは反抗的な態度をとってくることもあります。子どもに反抗期がきたかもしれないと思うかもしれません。実際に、赤ちゃん返りが起こる時期と反抗期が来る時期は被っています。幼児だと第一次反抗期と呼ばれていて大体1歳半から4歳にかけて起こるものです。反抗する子どもに対しての関わり方は、なぜ反抗的な態度を取ってくるかを考えて気持ちを理解することでおさまるかもしれませんよ。
夜泣き
赤ちゃんといえば個人差はありますが、夜泣きがひどくて保護者の方も寝られなくて大変な時期がありますよね。夜泣きは、成長と共に大体1歳半までに終えると言われていますが、赤ちゃん返りで急に子どもの夜泣きが始まるといったこともあります。夜泣きがひどくなると子どもの生活リズムや成長にもとても影響が出てしまいます。昼間によく遊ばせるなどといった子どもがうまく寝付けるように対策をすることで夜泣きが治るかもしれませんよ。
できたことができなくなる
赤ちゃん返りでは、今まで一人でできたことが急にできなくなるといった症状が現れます。子どもは成長するにつれてさまざまなことを自分でできるようになりますよね。しかし、成長と共にできていたはずなのに、赤ちゃん返りによって子どもは大人の手伝いがないとできなくなくなったり、やりたくなくなるといったことがあります。お姉さんやお兄さんになるのに、手伝いすぎてしまうのはダメですが、ある程度やってあげないと赤ちゃん返りがいつまでも治りません。適度に手伝ったり、やってあげることが大切です。
赤ちゃん返りが起こった時の対処法7選
感情的にならない
まずは、感情的に怒ることや注意することをやめましょう。まだ幼い子どもは、言葉数が追いつかず、不足している語彙力のなさから思っていることを上手く表現できずに赤ちゃん返りを起こしてしまいます。しかし、言葉数が足りない幼少期の子どもはうまく伝えられなくて当たり前です。感情的になるのではなく、一旦子どもと距離を置いて、冷静になりましょう。感情的になり、それが表情に出ていると子どもを不安にさせてしまいます。1人で抱え込まずに周囲の頼れる人と協力して子どもの赤ちゃん返りがおさまるといいですね。
子どもがのびのびできる環境を与える
子どもがのびのびとできる環境を与えてあげましょう。保護者の方は、下の子のお世話でとても大変で忙しくて相手ができない時もあるかもしれません。しかし、同じように愛情を与えないと子どもの赤ちゃん返りがなかなか治らない原因にもなります。子どもは拒絶されるとますます孤独を感じてしまいます。そのため、できるだけ応えてあげてのびのびできる環境を与えることで子どもの赤ちゃん返りはおさまるかもしれません。
スキンシップをする
スキンシップは子どもが安心し、情緒が発達する大事なコミュニケーションの一つです。幼少期は、言葉をうまく伝えることや理解することが難しいです。まだ幼い子どもは、非言語コミュニケーション(スキンシップ)をメインに接してあげることが大切になってきますよ。例えば、言葉だけで物事を伝えるより、身振り手振りで大きく手を広げて伝えてあげたほうが子どもたちは理解しやすいですよ。
子どもの自己肯定感を育てる
自己肯定感とは、ありのままの自分を素直に受け入れられることができて、自分の価値観や存在を肯定できる感覚の事。自己肯定感を育てることで、自分に自信を持って活動することができるようになります。赤ちゃん返りによるわがままや甘えを受け入れてあげることで、子どもの自己肯定感が育ちます。そして、自然に赤ちゃん返りがおさまるようになるのでとてもおすすめな方法ですよ。
声かけを大事に
子どもの気持ちを考えて、ちゃんと子どもの意見を聞いてあげて声かけをすることは子どもたちがすくすく育つ上での基本です。ときには、子どもの気持ちに寄り添い代弁してあげることも大切です。子どもが赤ちゃん返りをしているときは優しい声かけをしてあげましょう。声をかけるときは、曖昧な言葉で伝えるのではなく、具体的に声をかけてあげましょう。曖昧な言葉で伝えても言葉が子供達に響きません。「僕(私)の気持ちを理解してくれた」と感じてもらえる声かけを意識しましょう。
感謝の気持ちを忘れない
子どもに対して日々感謝の気持ちは伝えられていますか。子どもは本当は甘えたいのに我慢して、お姉さんやお兄さんを演じているといったこともあります。どんなに些細なことでもお手伝いをしてくれた時は、感謝の言葉を伝えましょう。感謝されることで子どもはすごく満たされた気分になるのです。子どもといい関係性でいるためにも感謝の気持ちを忘れず、日頃から感謝の気持ちを子どもへ向けて言葉で伝えてあげましょう。
子どもの気持ちに寄り添ってあげる
周囲の大人は、子どもに赤ちゃん返りが起きていても怒らずに子どもの気持ちに寄り添ってあげて話を聞いて思っていることを理解してあげましょう。子どもの気持ちに寄り添うことも赤ちゃん返りの対処法として重要なことです。子どもの気持ちに寄り添うことで赤ちゃん返りの原因を自然と知ることができて、更に赤ちゃん返りの対策ができるかもしれませんよ。甘やかしすぎて大丈夫かなと思うこともあるかもしれませんが大丈夫です。赤ちゃん返りが落ち着いたらまたちゃんと子どもがやれることが増えてきますので、子どもの気持ちに寄り添って思いっきり子どもが甘えられる時間を作りましょう。
まとめ
赤ちゃん返りは子どもの成長にも必要なこと
今回は子どもの赤ちゃん返りについてまとめてみました。いかがでしたでしょうか。赤ちゃん返りは、環境の変化でなることが多く、大体半年でおさまることが分かりましたね。しかし、赤ちゃん返りの時期に対処法を間違えてしまうと赤ちゃん返りが長引く原因になってしまうこともありますので注意しましょう。赤ちゃん返りは、子どもの成長にとって必要なことです。赤ちゃん返りを乗り越えて子どもはまた一歩大きくなります。本記事でご紹介した赤ちゃん返りの対処法を参考に親子で乗り越えていきましょう!
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