秋になると落ち葉が増え、保育園でも落ち葉を使った制作遊びを取り入れたいと考えている先生も多いのではないでしょうか。落ち葉を取り入れることで、子供たちが自然と触れ合うことができ季節を感じることができます。今回は、落ち葉アートのねらいや遊び方などをご紹介しています。また、落ち葉を落ち葉を使用する時の注意点も是非参考にしてみて下さい。落ち葉アートを通して秋を味わい、子供たちと秋を楽しみましょう。
落ち葉アートって何?
子供も大人も楽しめる落ち葉の制作
落ち葉アートは、落ち葉を利用して制作を行なっていきます。自然の落ち葉を使用するので、色合いや形など様々な種類の落ち葉を組み合わせオリジナルの作品を作ることができます。季節の変化や自然に触れることもでき、子供も大人も楽しむことができるでしょう。小さな子供でも簡単に製作することができるので、保育にも取り入れやすいですね。メッセージカードや動物を描くなど、落ち葉を使ってさまざまなアレンジをすることができます。どんぐりや松ぼっくりなど秋の自然物を落ち葉アートに活用しても良いですね。
落ち葉アートのねらい
1. 季節の変化に気づく
落ち葉アートでは、季節や自然の移り変わりを感じるねらいがあります。特にナラやイチョウの木は、夏には緑の葉がたくさんありますが、秋になるにつれて赤や黄色に変わりますよね。このように、落ち葉アートを通して子供たちが季節によって葉の色が変わるということを知る機会になるでしょう。赤や黄色に変わる葉をみて、疑問を持つことで、四季に対しての興味が湧いてきます。季節によって見える風景が変化していくことに気づき、移り変わる美しさや不思議さを味わうことができます。
2. 落ち葉に触れることで秋を感じる
秋になると保育園の周囲でも落ち葉を拾えるようになるでしょう。秋になると毎日目にする落ち葉を使うことは、秋の自然に触れ親しむきっかけを持つとういうねらいがあります。落ち葉アートを行う中で、じっくりと葉を観察してみたり、匂いを嗅ぐことで新しい発見は気づきを得られることもあるでしょう。「落ち葉はカサカサしてるね」「寒くなると真っ赤になるね」と声かけをして、子供たちの秋の自然への興味を引き出すと良いです。自然に触れることで、落ち葉アートのアイデアのきっかけ作りにもなります。
3. 落ち葉でアートづくりを楽しむ
落ち葉アートには、子供たちが落ち葉を使ってアート作りを楽しむねらいがあります。落ち葉をのりで貼る工程で、葉脈や触り心地を感じオリジナルの落ち葉アートを作ることができます。また、形や色の違う落ち葉を選んで表現することの楽しさを知ることもできるでしょう。画用紙に絵を描き落ち葉と組み合わせてライオンを作ったり、秋の風景を表す素材として使用するなどアイデアを活かした落ち葉アート作りができます。完成した作品をお互いに見せ合い、表現方法の違いに気づくことができます。
落ち葉アートの遊び方
落ち葉をメインに自由に創作
落ち葉をメインに活用し、子供たちの自由に創作させましょう。
2. ペンやクレヨンを使って画用紙に絵を描き、自由に色付けする。
形や色がさまざまな落ち葉を紙に並べて、図鑑のように飾ることもできます。また、落ち葉同士を組み合わせて、どんぐりや花といった他のものの形を作ることもできますよ。子供たちの思いつくままに、落ち葉アートを楽しんでみてください。
楽しむポイント
落ち葉アートは、画用紙に拾ってきた落ち葉を貼り付け、ペンなどで飾り付けを行い子供たちの完成を活かすことのできる製作です。画用紙の他にもはがきを使用し、落ち葉を貼ったり色をつけたりして飾り付けすることで、メッセージカードを作ることもできますよ。子供たちの手形や足形スタンプを押すと、オリジナルの作品に仕上げることもできます。さらに、大きな画用紙を使って、秋の落ち葉を最大限に活用した壁画製作に応用してみてはいかがでしょうか。
落ち葉を使用するときの注意点
1. 必ず水洗いをする
使用する落ち葉は、必ず水洗いをしましょう。拾ってきた落ち葉の表面には、土汚れや雑菌が付着しています。きれいな状態で製作するために、歯の表面をしっかり洗ってから使うようにしましょう。ただし、洗う時に石鹸で強く擦ってしまうと、葉脈を傷つけてしまったり落ち葉の色が消えやすくなったりするので、水洗いのみで優しく洗うと良いです。また、落ち葉は丸めたり折ったりせずに洗いましょう。製作に使いやすく清潔な状態を保つことができます。
2. 日光消毒をし、乾燥した状態で使う
洗い終わった落ち葉は、水気を切りしっかりと乾かすことが大切です。風通しの良いところで〜3日程度、日光がよく当たる場所で保管しましょう。また、水気が残っている状態ではカビの原因となってしまうこともあります。新聞紙などの上に並べ天日干しをすることで、落ち葉についている雑菌を日光消毒できるでしょう。風邪で落ち葉が飛ばされないように、ネットをかけたり重石をするなどの対策をしておくと良いですね。
3. 紙袋などで保存する
落ち葉が十分に乾燥したら、紙袋などに入れて保存しましょう。紙袋は通気性が良く、落ち葉にカビが発生するのを防止してくれます。ビニール袋では、通気性が悪く湿気が溜まってしまう可能性があるので使用は避けることをおすすめします。子供が直接手で触れるものになるので、なるべく清潔に保った状態で保存することが大切です。また、保育園で一度にたくさんの落ち葉を保存するときは、お米を保存する紙の袋を使用すると良いでしょう。水分を逃す役割があるため、落ち葉を大量に保存するのに適しています。
4. 押し葉にする
拾ってきた落ち葉は、最初に押し葉にすることで製作に活用しやすいです。押し葉にすることで、色落ちを抑え、落ち葉そのものの形を保ってくれるでしょう。押し葉を作るときは、まだ柔らかさがあり地面に落ちてまもない葉を選ぶことがおすすめです。しっかり水気をとり、キッチンペーパーなどで挟んだら電子レンジや本の間に挟むことで簡単に作ることがでいますよ。押し葉にした落ち葉は、製作に活用しやすいです。
かんたん押し葉の作り方
まだ少し柔らかさの残る葉を選ぶ
押し葉にする落ち葉を選ぶときのポイントは、しっかりとした形を持ち、傷んでいない葉を選ぶことが大切です。新鮮な赤・黄色の葉や、美しい色合いのある葉を選びましょう。パリパリと乾燥している葉は、作業しずらく形を保つのが困難です。落ち葉はさまざまな色合いを持っていますが、鮮やかな色や特徴的な模様のある葉を選ぶと、押し葉としての魅力が高まります。また、子供たちが作業しやすいように大きすぎず小さすぎない葉を選ぶと良いでしょう。
自然に乾燥させる
落ち葉を自然乾燥させるには、使う葉を選んだ後にできるだけ重ならないように保存しておくことが大切です。クラフト紙や新聞紙などに洗った落ち葉を並べ、上から重しをかけて1日程度できるだけ湿度の低い場所で保管しましょう。重しには、本や表紙がしっかりしたノートなどの面積が広いものを使うことで、均等に力が掛かるようにできますよ。美しい押し葉に仕上げるためには、この重しを使う工程が欠かせません。
電子レンジで乾燥させる
すぐに拾ってきた落ち葉を、押し葉にして使用したい場合は電子レンジを使って乾燥させることができます。キッチンペーパーで1枚ずつ広げた落ち葉をはさみ、段ボールや厚紙などを使って挟み込み、上下を固定しましょう。そのまま電子レンジに入れ、500Wで1分10秒ほど加熱すると、落ち葉の厚みがなくなり水分も抜けた綺麗な押し葉を作ることができます。電子レンジで加熱するときは、葉の大きさや数によって10秒程度調整しながら行うことで、落ち葉が焦げないように注意しましょう。
落ち葉アートの楽しみ方
1. 落ち葉でメッセージカードづくり
落ち葉を使って、子供たちのオリジナルメッセージカードを作ることができます。
2. ポストカードに落ち葉を自由に貼り付ける。
3. ポストカードをペンで色付けしたら完成!
ポイント
保護者の方向けのメッセージカードとして使用するときは、リボンで飾り付けすると良いです。また、紐を通すことでしおりとして活用することもできますよ。
2. 落ち葉のちぎり絵
0~2歳児むけの落ち葉アートです。自分で落ち葉を貼り、秋らしさを楽しむことができます。
2. さまざまな色の折り紙を用意し、ちぎる。
3. 木の幹を書いた画用紙に、ちぎった折り紙や落ち葉を貼る。
ポイント
落ち葉を使用するときは、落ち葉にのりをつけた状態で子供たちに渡してあげるとスムーズに製作することができますよ。
3. 落ち葉で動物やキャラクラーづくり
押し葉を使って製作する落ち葉アートです。子供たちの好きなキャラクターや身近な動物を落ち葉で作ってみましょう。
2. 穴あけパンチで落ち葉に穴を開け、目のパーツを作る。
3. 落ち葉を貼り付けたい部分にたっぷりボンドを塗り、落ち葉を貼り付ける。
4. ボンドが乾いたら完成!
ポイント
画用紙に絵の具を使って色を塗ったり線を書き込んでみても良いですね。「これは何かな?」と子供たちとイメージを膨らませましょう。
4. 落ち葉コラージュ
1つ1つ形の異なる落ち葉を使ってコラージュしてみましょう。
2. 目に見立てた丸シールを落ち葉にはる。
3. クレヨンで画用紙の周りに絵や模様をかいて完成!
ポイント
子供たちが作ったコラージュを一つに繋げてみてもおもしろいですね。出来上がったものは壁に貼って、お互いの作品を鑑賞しましょう。
まとめ
落ち葉アートで子供たちと秋を感じよう
落ち葉アートには、身近な自然を体感し、季節の移り変わりを表現する楽しさを味わうことができます。落ち葉を準備するときは、しっかりと水洗いをし清潔な状態で製作できるようにしておきましょう。どんぐりや木の枝なども一緒に製作に使用すると、秋らしさをより感じることができそうですね。大きさや色の異なる落ち葉を使って、子供たちの発想力を活かしながら秋の自然を楽しみましょう。