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保育士試験は筆記試験と実技試験の両方に合格すると取得できる資格。この記事を読んでいる方で保育士試験に独学でも合格できるか気になっている方も多いのではないでしょうか。この記事では、保育士試験の勉強方法、試験内容、独学で勉強するメリット・デメリットを紹介しています。保育士になりたい人や、無資格で保育補助の仕事をしているけれど保育士資格が欲しいという人、必見です!ぜひ参考にしてください。
保育士試験は独学でも合格できる?
時間をかけて勉強すれば合格できる

保育士試験は結論から言うと独学でも合格することはできます。独学で保育士試験を学習する場合は市販のテキストを使って学習することが可能でしょう。仕事をしながら、家事や育児の合間に保育士試験の勉強が出来ます。独学での保育士試験の勉強は自分でスケジュールを立て、自分のペースで勉強をします。コツコツと自分のタスクをこなせる人には向いているでしょう。SNSなどで保育士試験を独学で勉強している人とつながって、励ましあいながら勉強を進めるのも良いでしょう。
保育士試験の独学での勉強方法
覚えたらすぐにアウトプットする

良い教材であっても、ただ眺めているだけであったり、覚えっぱなしなだけでは頭に定着しません。重要なのは、覚えたらすぐアウトプットすること。まずテキストをひたすら読み込みます。重要事項や覚えにくいことはノートに自分の字でまとめておき、何度も見直すとより記憶が定着しやすくなります。(青ペンがより効果的だとか…。)大抵、テキストには確認問題が章の最後についていますから、読み込んだらすぐ確認問題を解いてみましょう。間違えたらまた戻って確認します。この繰り返しが保育士試験を独学で勉強する際大切です。
保育士試験の過去問を解く

大雑把にテキスト全体の内容が覚えられたと思ったら、過去問をどんどん解いていきましょう。
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過去問を解く
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間違えたらテキストで確認する。
この繰り返しで苦手分野を潰していきましょう!過去問や予想問題集は、リハーサルだけではなく自分の苦手分野の発見にも役立つのです。全国保育士養成協議会のHPに、過去問題が掲載されているので、是非見てみてください。保育士試験の具体的なイメージも沸きますよ。保育士試験の試験対策として過去問を解くことは必須ですね。
そもそも保育士試験って何?
保育士資格を得る方法
保育士資格を得るには2通りの方法があります。
- 保育士試験を受験する。
- 厚生労働大臣指定の大学や短大、専門学校などの課程を修了する。
例えば、高卒で保育科のある学校に進学するのならいいのですが、
他の職業からの転職や、2〜4年間学校に通うのはちょっと…という人は
①の保育士試験を受験する方法が保育士への近道ですね。
保育士試験の受験資格
保育士試験の受験資格は、最終学歴によって異なります。
- 大学、短大、専門学校を卒業 もしくは
- (高卒や中卒の場合)児童福祉施設での一定時間の実務経験
受験資格については、以下の記事もご覧ください。
保育士試験の時期・日程
保育士試験の日程をご紹介します。
以前までは保育士試験は年1回でした。
しかし、保育士不足を補うため平成27年度から地域限定試験という形で、一部地域で前期と後期の年2回実施されるようになりました。
平成28年度からは、通常の保育士試験についても年2回行われるようになっています。日程は全国保育士養成協議会のHPでしっかり確認しておきましょう。
保育士試験の日程は以下の通りです。
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前期
筆記試験 4月19日(土)・4月20日(日)
実技試験 6月29日(日)
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後期
筆記試験 10月18日(土)・10月19日(日)
実技試験 12月7日(日)
保育士試験後期については、以下の記事もご覧ください。
保育士試験の受験会場
実施場所は各都道府県により異なります。
例として大阪府では、筆記試験が大阪工業大学・大宮キャンパス、実技試験は大阪キリスト教短期大学で行われます。
保育士試験の受験費用
保育士試験の受験費用は、スマホで申請する場合、コンビニ決済は12,975円、クレジットカード決済は13,050円と設定されています。また郵送で申請する場合、受験費用は13,823円となります。
※ 幼稚園教諭免許状所有者等で筆記試験・実技試験が全て免除の方は、クレジットカード決済は2,475円、コンビニエンスストア決済は2,587円と設定されています。
保育士試験の内容、出題範囲
さて、気になる試験内容です。
筆記試験は8教科(実質9科目)を2日間に分けて、さらに別日で実技試験が行われます。
特に、筆記試験は範囲が広く合格の大きな壁…
どのような内容が出題されるのか簡単に確認しておきましょう。
筆記試験

※令和二年度の保育士試験より、筆記試験科目の「児童家庭福祉」が、「子ども家庭福祉」に、実技試験分野の名称が一部変更になります。
(参考:全国保育士養成協議会HP)
さらに詳細な内容を確認したい方は、保育士試験出題範囲(PDF)をチェックしてみてくださいね。
意外にも1教科の中身が濃いと感じるでしょう。
筆記試験の合格ライン
筆記試験の合格ラインは、9科目全て6割以上の得点が必要です。6割・9科目が厳しいかどうかは評価が分かれるところでしょうが、ここはポジティブに「6割でいいんだ!」と捉えたいところですね。科目の中でも「子どもの保健(小児保健)」や「子どもの食と栄養」といった科目は主婦の方などには比較的簡単かも知れませんが、逆に「教育原理」や「社会的養護」、「社会福祉」などは現役の学生さんの方が理解しやすいのかも知れませんね。
実技試験

このうち、2科目を選択します。自分の得意分野を選びましょう。
※こちらも令和二年度の保育士試験より、実技試験科目の名称が
- 「音楽表現に関する技術」→「音楽に関する技術」
- 「造形表現に関する技術」→「造形に関する技術」
- 「言語表現に関する技術」→「言語に関する技術」
と変更になります。
また、令和7年度から音楽表現の実技試験においてアコーディオンの選択ができなくなりました。
実技試験の合格ライン
厚生労働省によると、実技試験の合格率は82.5%。致命的な失敗が無ければ大丈夫なのかなとも思われますが、油断は禁物ですね。実技試験は試験官の前でパフォーマンスをするため、緊張するのは当たり前です。その緊張の中でも、普段の実力が出せるように家族や友人などの前で本番を想定した練習を行っておくのが必須ではないかと思います。実技試験については、詳しく別の記事でもまとめていますので、そちらもチェックしてみてくださいね。
保育士試験を独学で勉強するメリット
費用が安く抑えられる

保育士試験を独学で勉強する最大のメリットは費用が安く抑えられることでしょう。テキストのみを購入して勉強する場合は数千円程度。通信講座を利用したとしても5万円程度で保育士試験にチャレンジすることが出来ます。また、保育士試験の受験料は受験手数料が12,700円、受験申請の手引きの郵送料370円。合わせて13,070円ほどです。保育士試験に一発で合格できれば通信講座を利用したとしても10万円かからず、保育士の資格を得ることが出来るでしょう。
時間に縛られないで勉強できる

保育士試験を独学で勉強するメリットとして時間に縛られないで勉強できることが挙げられるます。保育士試験にチャレンジする方の中には仕事をしながらだったり、家事や育児をしながら勉強する方も多いでしょう。保育士指定養成施設に通う場合は、専門学校、短大でも2年間は通います。仕事を辞めて学校に入り直すのは大きな決断が必要です。また、通学講座もありますが通学に時間を取られます。仕事を持ちながら、家事や育児をしながら保育士試験の勉強をするには独学で勉強する以外は難しいでしょう。
保育士試験を独学で勉強するデメリット
途中で挫折してしまう

保育士試験を独学で勉強するデメリットは保育士試験の勉強を途中で挫折してしまうことです。独学での保育士試験の勉強は自分のペースで勉強できる反面、自己管理がしっかりできないと途中で挫折してしまうことも。独学での勉強はモチベーションの維持が大切です。しっかりと学習計画を立てて、計画的に勉強に励みましょう。保育士試験の筆記試験は9科目あり、1科目でも合格すれば3年間はその科目が免除になります。保育士試験を独学で勉強する場合は3年間で全て合格するスケジュールで勉強するのも良いかもしれません。
分からない事を聞くことが出来ない

保育士試験を独学で勉強するデメリットの2つ目に分からない事を聞くことが出来ないことが挙げられます。ことさらテキストのみで勉強する場合は通信講座や通学講座と違って、すぐに聞ける相手がいません。昨今ではSNSなどで質問することも出来ますが、明確な回答が得られる確証はありません。保育士試験を独学で勉強しようと考えている方は周囲に保育士の先輩や保育士試験合格者を見つけると良いでしょう。
保育士試験を独学で合格するポイント
独学でも通信講座を利用する

市販のテキストのみで独学で保育士試験を勉強する場合、壁となるのが分からないことが出てきた時。保育士試験の通信講座を利用していると、分からないことがあっても質問をすることが出来ます。通信講座での質問はチャット形式だったり、双方向のやり取りが可能なオンライン授業で質問することが出来ます。独学で保育士試験にチャレンジする場合でも通信講座を利用すると勉強がはかどります。基本的な学習期間はほとんどの講座が6か月に設定されていて、カリキュラムに沿って段階的に学習します。よって通信講座を利用しての保育士試験の勉強は途中で保育士試験の勉強を挫折することが少ないでしょう。
保育士試験の難易度、合格率は?
保育士試験について基本情報や対策、勉強法やコツなどをまとめてみました。
こども家庭庁発表の令和5年度・保育士試験合格率は26.9%です。かなり厳しい数字かも知れませんが、悲観することはありません。
働きながら独学で受験し、合格する人もたくさんいますし、全く保育の経験がない学生でも対策次第でパスできるんです。
保育士になりたい!という情熱やモチベーションを糧に、効率的な受験勉強と対策で合格を目指しましょう!
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