保育園の室内を簡単に仕切ることが出来るパーテーション。そんなパーテーションを手作りしてみませんか?パーテーションと聞くと、手作りなんて難しそう…と考える保育士さんもいるかしれませんね。しかし、実はダンボールや牛乳パックなど身近な素材を使って簡単に手作りすることが出来ます!パーテーションを作ることで、子供達がのびのびと遊べる空間を作り出すことが出来ますよ。また、ウイルスや菌の飛散防止にもなるので、コロナウイルスやインフルエンザの予防にもぴったりです。そこで今回は、ダンボールなどの身近な素材で作るパーテーションの作り方をまとめました。パーテーションを作る目的やメリットもまとめたので、合わせて押さえておきましょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。
保育園でのパーテーションの目的
子供達が安全に遊べる空間を作るため
では、初めに保育園でパーテーションを作る目的についてみていきましょう。まず1つ目は、保育園の室内で子供達が安全に遊べる空間を作るためです。乳児クラスの特に0歳児や1歳児は発達の差が大きく、あまり動きがない子供、腹ばいやハイハイをする子供、小走りをする子供など千差万別。そうした動きに違いがある子供達が同じ室内で遊ぶと、子供達同士で接触する恐れがでてきます。そんな時、パーテーションを作ることで子供達の接触を防ぐことができ、保育の現場に役に立ちますよ。また、ドアがない調乳室や階段などが近くにあると、好奇心旺盛な子供は近づきたくなるものです。もし、子供達が近づいても保育士さんが気付かなかった場合、間に合わず事故となる可能性もあるでしょう。そのような場合でもパーテーションが有効です。必要がなくなった時は、簡単に取り外すことができるのも便利ですよ。
子供達が落ち着いてゆっくりできる空間を作るため
続いて、2つ目の目的は、子供達が落ち着いてゆっくりできる空間を作るためです。保育園の室内をパーテーションで区切ることで、子供達は各々のやりたい遊びに集中して取り組むことが出来ますよ。例えば、お絵描きコーナーやおままごとコーナー、かけっこコーナーなどに分けます。これらは、コーナー保育といい、子供達の意思を尊重した保育を行うことが出来ます。パーテーションを作ることで、それぞれの遊びをする子供達が混じることなく、遊びに没頭できる空間を作り出せますよ。限られた空間の中で同じ目的を持った子供達が遊ぶことで、コミュニケーション能力を育むことにも繋がるでしょう。また、おもちゃ道具の散乱を防げるため、おもちゃが落ちていた場合のケガ防止やスペースの有効利用にも繋がりそうですね。子供達がパーテーションを乗り越えにくい工夫が施してあると、なお良いでしょう。
保育園でのパーテーションのメリット
プライバシーの保護
次に、保育園でパーテーションを作るメリットについてみていきましょう。まず1つ目は、パーテーションがプライバシーの保護の役割をしてくれることです。保育園の立地状態によって、保育園外から保育室内の様子が見えることもあるかもしれません。そうした場合、パーテーションを作ることで子供達のプライバシーが守られます。また、おむつ交換のスペースが保育室内で分かれていない場合、パーテーションを利用するとプライバシーを守ることができ、衛生的にも安心。おむつ替えは子供とコミュニケーションが取れる大切な時間ですので、パーテーションを使って保育士さんも子供達も落ち着ける空間を作りましょう。さらに身体測定や着替えなど、一時的に子供の姿を見えなくしたいときに役立つでしょう。ダンボールパーテーションなら、収納や移動がしやすく便利ですよ。
子供同士の衝突や危険な行動の予防
2つ目は、子供同士の衝突や危険な行動の予防です。パーテーションを作る目的でもでてきましたが、同じ年齢の子供でも発達の速度やできることは千差万別。そのため、子供達一人一人でやってみたい遊びが違います。バタバタと走り回っている子供と、じっとしてお絵描きしている子供が同じ空間で遊んでいたらどうなるでしょうか。遊びに夢中になるあまり、衝突したり、ケガの原因を作り混乱を招く恐れがあるでしょう。そうしたことを防ぐ目的としてパーテーションを使うことは大変有効です。同じ座ってする遊びでも、お絵描きや折り紙、おままごととは違い、ブロック遊びや作った後に遊べる製作などは、後に動き回る可能性があります。そのため、パーテーションを利用することをおすすめします。
ウイルスや菌の飛散抑制
3つ目は、ウイルスや菌の飛散抑制です。パーテーションは、ウイルスや菌の飛散抑制アイテムとして、近年流行っているコロナウイルスの予防策としても使われていますよね。保育の現場でも、製作活動や食事の時間など、複数の子どもが同じ机で向き合って座る場面が多くあります。その際、小さなパーテーションを机に置くことでウイルスや菌の飛散抑制に繋がり、子供達が安心して過ごせる空間を作り出すことが出来ます。パーテーションで対策をしながら子供同士のコミュニケーションを活発化させましょう。
おもちゃ道具の散乱防止
4つ目は、おもちゃ道具の散乱防止です。ブロックやおままごとなど、保育園の室内遊びの中にはおもちゃ道具が散乱しやすい遊びが多くあります。そのような遊びをする際は、パーテーションの目的のところで述べたようにコーナー遊びとして、パーテーションで仕切りをつけましょう。そうすることで、子供達はのびのびと集中して遊ぶようになりますよ。また、様々なおもちゃ道具が保育園の室内のあらゆるところに広がるのを防ぐことができるので、片付けがしやすく便利です。どの年齢の子供でも集中して遊びに向き合う時間は大切です。パーテーションを作って、子供達が遊びに没頭できる空間を作ってあげましょう。
ダンボールパーテーションの作り方
必要なもの
ではさっそくダンボールパーテーションを作ってみましょう。必要なものは以下の通りです。思ったより簡単!と思われた保育士さんも多いのではないでしょうか。身近にあるものでできるため、ごみとなってしまいがちである資源を有効活用できます。もし、資材が足りない場合は保育士さん同士や保護者の方々に声をかけて集めるなどして作ってみて下さいね。
必要なもの
・同じ大きさのダンボール(使用場所に合わせてダンボールの枚数は決めて下さい)
・新聞紙(チラシ)
・カッター
・はさみ
・のり(グルーガンがあればなお良い)
・牛乳パック
・OPPテープ
・布
・装飾できるもの(飾れるものならなんでもOK)
作り方手順
ではダンボールパーテーションの具体的な作り方をみていきましょう。
作り方
【本体部分の作り方】
①ダンボールの一辺を切り、開いた状態にしたものを3つ作る
②強度を高めるために①で作ったダンボール3つ分をグルーガンで貼り合わせていく
③②に布やOPPテープを貼っていき、自由にデコレーションする
(★保育園の室内の雰囲気に合わせて、自由に装飾してみてください)
【支え部分の作り方】
①上を開けた牛乳パックの中に、余白がなくなるまで折りたたんだ牛乳パックを詰め込む
(★新聞紙やチラシなどでも代用可能です。とにかく強度を強くしてください。)
②①を2本分作る
③①で強度を高めた牛乳パック2本をOPPテープで固定する
④③を最初に作った本体が入るぐらいの間をあけて横向きにおく
⑤上からダンボール等の板を置いて④をOPPテープで固定する
⑥同じ手順でもう1ターン行い、もう1セット同じものを作成する
⑦作成した支え部分2つに本体を挟むと、ダンボールパーテーションの完成!
ダンボールパーテーションを作る上でのポイント
保育士さんからは子供達が見えるように
最後にダンボールパーテーションを作る上でのポイントを紹介します。まず1つ目は保育士さんから子供達が見えるように作りましょう。保育士さんは、常に子供達の様子を見守る必要がありますよね。高さのあるパーテーションを作ってしまうと子供達の様子を保育士さんが見守ることが出来ず、子供達が危険な行為を行った際にもすぐに気付くことが出来なくなります。これは非常に危険ですよね。もう作ってしまった!という保育士さんも大丈夫。仮に高さが高すぎるパーテーションを作ってしまっても、手作りの場合は後から調整することができます。保育士さんから子供達の様子が見える高さまで、段ボールパーテーションを切り取ってから使用しましょう。ラミネートフィルムのクリアパーテーションの場合は、窓がたくさん空いているので安心して使用できますよ。
倒れないようにある程度の重さをつけること
2つ目は、倒れないようにある程度の重さをつけたパーテーションを作りましょう。パーテーションが軽すぎると子供達が押したり、倒す危険があります。あまりにも強度がなく軽いパーテーションを置いてしまうと、子供達の怪我の原因にもなり、本末転倒です。しかし、新聞紙やチラシなどを詰めた牛乳パックは想像以上に重くなります。パーテーションを出したり閉まったりするのが億劫にならない程度の重さ、強度で作りましょうね。
まとめ
ダンボールでパーテーションを製作して安心できる室内にしよう
いかがでしたでしょうか。保育園の室内にパーテーションを置くことには多くのメリットがあります。そして、そのパーテーションを手作りすることで、ゴミとなってしまう資源を有効活用できますし、手軽で安価にパーテーションを設置することが可能です。また、使用場所ごとに高さや大きさを調節できるのもパーテーションを手作りするメリットではないでしょうか。今回紹介した、パーテーションの作り方を参考にぜひ作ってみて下さいね。ダンボールでパーテーションを製作して子供達が安心できる室内にしましょう!
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