30代保育士の転職必勝法を解説【目指す・未経験・新人・求人・ブログ・辞めたい・年収・面接】

スキルアップを目指したり、ライフスタイルの変化に対応したりするため、30代で転職を考える保育士の方は多いのではないでしょうか。一方35歳転職限界説といった仮説が唱えられており、転職に不安を感じることもありますよね。今回の記事ではそんな保育士さんに向けて、30代保育士さんに対する需要や転職のメリット・デメリットをまとめています。30代で転職する際の方法やポイントについてもまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

30代の保育士さんに対する需要

経験を積んだ保育士さんに対する需要は非常に高い

経験を積んだ30代の保育士さんに対する需要は非常に高くなっています。子供の命を預かる保育施設は、安心して仕事を任せられる保育士さんを採用したいと考えています。このため保育士採用において経験年数は重要な基準。一方30代で退職してしまう保育士さんが多く、経験を積んだ保育士さんの採用は容易ではありません。経験を積んだ保育士さんは保育施設にとって貴重な存在ですので、自信をもって転職活動を進めましょう！

35歳以上の保育士さんは転職が難しい？

35歳以上でも十分転職可能

35歳以上の保育士さんでも十分転職可能です。保育士はなんといっても体力が必要な仕事。年齢を重ねるにつれて転職が難しくなると考えるのも自然です。しかしながら上記でも述べたように、経験年数は若さに匹敵する武器となります。中には60歳以上の保育士さんを積極的に採用している園もあるようです。また求人に年齢制限を設けることは法律によって禁止されていますので、年齢を理由に応募を断られるということはありません。よって35歳以上の方も、自らの武器をアピールして転職活動を行えば十分転職可能であるといえます。

30代から保育士を目指すのは遅い？

30代からでも遅くない

保育士の職に年齢制限はなく、30代から保育士を目指すことも可能です。またこの場合は保育士が国家資格であるという点を押さえる必要があります。保育士資格取得の目標時期に合わせて、計画的に勉強を進めましょう。保育士資格は学校に通って取得するほか、独学によって取得することもできます。そのため働きながら目指すことも可能ですよ。保育士を目指す方法の詳細は次の段落で解説していきます。

30代から保育士を目指す方法は？

学校に通うor保育士試験に合格する

保育士資格を取得する方法には、下記の2つがあります。

1. 保育士の養成施設（大学・短大・専門学校）を卒業する
   最短2年で保育士資格を取得することができます。保育士試験の受験は必須ではありません。
2. 　保育士試験に合格する
   「児童福祉施設で実務経験2年以上かつ総勤務時間数2,880時間以上従事した者」などの条件を満たしている場合、保育士試験に合格することで保育士資格を取得することができますよ。保育士試験は筆記試験と実技試験の2段階で構成されており、合格率は10~20%と難関の国家資格。実施は年2回です。こちらの場合は独学で資格取得を目指すことができますよ。

授業料無料の職業訓練も

学校に通いたいけれどお金の心配がある、という場合は授業料無料の職業訓練への参加を検討するのがおすすめ。職業訓練の「保育士養成科」に申し込むことで、短期大学や専門学校に授業料無料で通うことが出来ますよ。またこの職業訓練には、面接と筆記試験による選考があります。応募倍率1倍を切っており難易度は高くありませんが、募集要項など事前のチェックは欠かさないようにしましょう。
東京都の保育士養成科募集要項

30代保育士さんが転職を考える理由

1．結婚・出産などで生活スタイルが変化するから

保育士さんが転職を考える理由の一つに、結婚・出産により生活スタイルが変化することが挙げられます。保育士のほとんどを占める女性について、厚生労働省の統計を見ていきましょう。

令和4年度の統計によると…

• 女性の平均初婚年齢は29.7歳
• 第1子出産時の平均年齢は30.9歳

引用：厚生労働省‐令和４年(2022)人口動態統計月報年計（概数）の概況

このように日本の女性における結婚・出産の平均年齢は30歳前後。ライフスタイルが大きく変わることを理由に30代で転職を考える保育士の方が多いようです。

2．今の年収に満足していないから

給与への不満が転職活動につながる場合もあります。
国税庁の調査を見ていきましょう。

国税庁「令和3年 民間給与実態統計調査」

20~24歳の平均年収と35歳~39歳の平均年収には、180万円もの差があります。間の階層に分けてみても、各階層で平均年収が30万円以上変化しているのが見て取れますね。このように20代から30代にかけては、賃金が大幅に上昇していく時期。周囲の生活水準が変化していく中、自身が働いている園での昇給が望めない場合に転職を視野に入れることがあるようです。

3．労働環境がよくないから

労働環境の改善を望んで転職する保育士さんもいます。慢性的な人手不足、そして財政難が続く保育業界。労働環境が劣悪になっている保育施設が多くあります。長時間労働やサービス残業、持ち帰り仕事といった労働時間の問題に悩まされることも多々。さらに働いている園に待遇の改善を要求したものの、対応してもらえないケースもあります。上記で上げたライフスタイルの変化も加わり、体力的・金銭的に厳しさを感じた保育士さんが転職活動に踏み切ることもあるようです。

4．職場での人間関係がよくないから

職場で良好な人間関係が築けないことが大きなストレスに繋がり、転職の決め手になることも。保育施設で働く職員のほとんどを女性が占めているため、施設において同性のみの人間関係となる場合が多くあります。女性同士だからこそ分かり合えることもある一方で、派閥争いやいじめが生じてしまうことも。また保育方針の違いや保護者対応のトラブルによって職員間の人間関係に亀裂が生じてしまう場合もあるようです。

30代で転職するデメリット

丁寧な研修が行われないことがある

30代で別の保育施設に転職した場合、丁寧な研修が行われない可能性があります。30代の保育士さんは、他の園で十分経験を積んでおり、保育について一通り知っていると周囲から捉えられるためです。また20代の保育士さんにおいては、新人さんであっても年上の方には指導しづらいと感じてしまう場合もあります。しかしながら園によって対応が異なることは多々あり、転職した保育士さんが戸惑いを感じてしまうこともあります。経験を積んだ保育士さんが転職する際には、分からない点は積極的に質問することが必要です。

30代で転職するメリット

スキルアップを目指せる

30代で転職するメリットとして、スキルアップを目指せることがあります。細かい対応が違う部分はあるとはいえ、保育の根本的な知識やスキルが必要とされていることはどの園においても変わりません。経験を積んだ30代の保育士さんは、そういった基本をきちんと身に着けている方がほとんどです。現在の園でスキルアップが望めない場合には、転職によってスキルアップを目指すことができますよ。

30代保育士さんの求人探しはどうする？

保育士専門の転職サイトを利用する

保育士専門の転職サイトを利用する
30代保育士さんが転職を行う際には、保育士専門の転職サイトを利用するのがおすすめです。保育業界の求人に絞って紹介が行われるため、効率よく職探しをすることが出来ますよ。当サイトを運営するアスカにおいても保育士専門の転職サービスを多数展開しておりますので、是非チェックしてくださいね。以下のサービスでは、徐々に就職活動を進めていきたいという保育士の方も自分のペースで職探しを行うことができますよ。

新人保育士さんは未経験OKの求人がおすすめ

新人保育士さんは未経験OKの求人に申し込むのがおすすめ。未経験OKの求人を出している施設は、新人保育士さんを積極的に受け入れている施設です。研修が充実している可能性が高く、安心して就業を開始することができますよ。この場合も、転職サイトを利用すれば検索条件を絞って求人探しを行うことができます。また保育士資格が必須ではない保育補助の求人もあるため、まだ保育士資格を取得していない方はこちらから求人探しを行う手もあります。

30代で転職する際のポイント

1．役職付きの求人でスキルアップを目指す

30代の保育士さんが転職する上でのメリットは、スキルアップを目指せること。主任や園長といった役職付きの求人もぜひチェックしましょう。またスキルアップに伴う年収アップも目指すことができます。現在より給与水準の高い園も検討してみましょう。またスキルアップを目的とした転職の場合は、事前に資格を取得しておくのもおすすめです。資格を取得することでより自信を持って就職活動を進めることができますよ。当サイトにおいても食育資格や運動保育士資格、こども音楽療育士といった保育に役立つ資格をたくさん紹介していますので、是非合わせてチェックしてみてくださいね。

2．実務経験や社会人経験を武器にする

上記にも挙げたように、30代の保育士さんが転職する際には実務経験が大きな武器となります。転職を目指す園において自分自身の経験がどのように生かせるかをアピールしましょう。また未経験から就職する場合にも、これまでの社会人経験で培ったことをアピールするのがいいでしょう。スキルや社会性など、保育の職場でも生かせる自身の強みをリストアップしておくのがおすすめですよ。また未経験の場合、働き始めてから仕事に適応する姿勢があることをアピールするのも大切です。

3．転職の条件に優先順位をつける

転職の条件には優先順位を付けるのがポイントです。もちろん全ての希望条件が叶えられるのが理想ですが、条件の内容や数によっては難しい場合もあります。特に勤務地や年収といった希望条件によっては、候補となる園がかなり限られてしまう可能性も。このため自分自身が転職する際に外せない条件は何かをリストアップして、優先順位を付けておくことが重要です。自分で職探しを行う場合も、転職サイトで相談する場合も転職活動をスムーズに進めることに繋がりますよ。

まとめ

経験をアピール！30代の転職でスキルアップを目指そう

今回の記事では30代の保育士事情から転職のポイント、メリットまで詳しく解説しました。30代の保育士さんが転職するメリットは、なんといってもスキルアップや年収アップを目指せること。役職付きの求人や、今より給与水準が高い園への転職もぜひ検討してくださいね。またこれまでに積んだ保育士としての経験は転職において強い武器となります。実務経験や社会人経験を十分にアピールして、転職によるスキルアップを成功させましょう！