目次
保育士・幼稚園教諭として日々お仕事を頑張っていらっしゃる皆様、こんにちは!
当サイト「保育士くらぶ」と、保育士・幼稚園教諭の方向けの日本最大級求人サイト「保育求人ガイド」を運営する弊社アスカグループは、専門のアドバイザーが多くの保育士・幼稚園教諭の方を対象に、20年以上にわたり転職・キャリアサポートを行っています。
保育士くらぶでは、保育士・幼稚園教諭の方にとって役立つ転職・キャリアノウハウ記事を配信しています。
今回は、残業についての調査です。
保育士の残業の実情は?
今、世間では保育士が足りない原因は、全国の労働者の平均年間収入をかなり下回っている為に成り手がいないからだと言われています。
子供を預ける保護者さんからすれば、子供を見るだけなんだから、高収入である必要がない、楽そうなど、否定的な意見を持つ多くの方がいらっしゃるのも事実です。
しかし、給料が低いというだけではないのです。
保育士は子供を見れば終わりというわけではなく、子供を保護者に引き渡した後も様々な仕事が残っています。
基本的に保育園は何処も夜遅くまで残って残業するということはしません。では、その残った仕事は何処でやるのか?それは、保育士が自宅に持ち帰ってやっているのが実情です。
厚労省の発表では
残業時間は月平均4時間!?
厚労省が保育士の残業時間について調査したところ、全国平均で月に約4時間と発表しています。
しかし、これは現実からかけ離れ過ぎていると言っても過言ではありません。
確かに私立の保育園に勤める保育士さんになると、残業にならないように、人材の確保や仕事の割り振りなどに工夫がされているため、残業があまりないようですが、民間になると話は全く違ってきます。
常態化する「サービス残業」
保育園に出勤してから退勤するまでの間を計算すれば、月に4時間の残業という話もおかしくありませんが、家に持ち帰ってする仕事の量は4時間で収まるものではありません。
私の経験ですが、園児を卒園させる時には、連日連夜膨大な仕事をこなすため、毎日4時間家に持ち帰ってからも仕事をしていました。
月に100時間以上もサービス残業をしていたことを考えれば、月に平均4時間という残業時間はあまりに現実とかけ離れたものであると言えます。
なぜ保育士は残業が多くなるのか
そもそも、家に仕事を持ち帰るまでもなく、出勤しているわけだから、その時間内でやればいいのではと思う人もいるでしょう。
しかし、現実的にそれができないから、サービス残業になってしまうのです。
時間も人手も足りない…
基本的に保育園の中では子供から目を離すことができません。
0歳児や1歳児などの幼児になれば、子供1人、2人につき、保育士1人が付かなければいけませんし、3歳以上児ともなると、子供10人、20人を保育士1人で見なければいけません。
担任を持たないフリーの先生が入ったりしてお互いの仕事をフォローし合える環境があれば問題ないのですが、残念ながらほとんどの保育園では人手不足。
他の仕事ができるだけの余裕が無いのです。そういう場合は大体子供たちのお昼寝の時間を使うわけですが、とてもじゃないけれど、その短い時間では残っている膨大な仕事をこなすことはできません。
自然と家に持ち帰る仕事が多くなるというわけです。
関連記事はこちら▽
保育士の残業代の支給について
定時~退勤するまで
残業代の支給はほとんどの園で確実にされています。
しかし、園によっても違いがありますが、大体が休日のイベント時の出勤分しかカウントされていないのが実情です。
定時の就業時間から退勤するまでいくら保育園に残って残業したとしても、それが給料に反映されることはほとんどないと思っていいと思います。
つまり、厚労省の発表から分かるとおり、定時後はほとんどサービス残業となっています。
待機児童の原因?無視されてきた残業
もちろん家に帰ってからする仕事については、残業としてカウントされることはありません。
これ程までに残業が多い職種であるにも関わらず、今まで問題にならなかったのも不思議ですが、待機児童が増えた要因が、保育士の成り手がいない、保育士としても勤めても激務ですぐに辞めてしまう人が多いことから、ようやく残業時間についてクローズアップされたのです。
今に始まったことではなく、もう十年以上も前からこの問題は解決されることがなく野放しにされてきました。
見えない残業、持ち帰りでお仕事・・・
持ち帰りの仕事の量は確かに個人差があります。職場によって責任のある立場かそうでないかでも違いますし、年長クラスになると小学生に提出するための書類作成もしなければいけないため、その仕事量はとても膨大になります。
しかし、こういった仕事は保育園でやることではなく、家に持ち帰ってやる仕事として半ば保育士も諦めている節があります。
家に持って帰った仕事というのは、残業代がつきませんし、厚労省もそこまでの労働実態の把握はしていないはずです。
具体的にどんな仕事が残る?
保護者への連絡ノートの記帳、そしてクラスだより、運動会や卒園式の行事イベント時の物づくりが重なったりすると、自宅での仕事は連日深夜を越えることもザラにあります。
厚労省が発表している月に平均4時間の残業とは、あくまで出勤から退勤までが計算されたものであって、家に持ち帰った仕事というのはカウントされていません。
持ち帰りの仕事を減らすためには、そもそも保育士一人に割り振られる仕事の量が膨大であるため、人材不足を解消しなければ、根本的な問題の解決にはならないのです。
関連記事はこちら▽
残業をなくすには?転職する?
このような実情を考えると、保育士不足や法制が解決されない限り、今の保育園で残業をなくすことは難しいかもしれません。
ですが、働き方を変えることで残業をなくすことは可能です。例えば、責任の軽いパート職員として働けば、残業までやらされることはなくなるかもしれません。
また、残業のない院内保育所や企業内保育所などでの求人を探して転職するのも手です。そのような求人情報は数が少なく貴重なので、専門の転職サイトを活用するのが有効です。
サービス残業といった保育士の深刻な問題が、1日でも早く改善の方向に向かっていくことを祈るばかりです。
関連記事はこちら▽
よくある質問
保育士くらぶにはどんな記事がありますか?
保育士くらぶには現役の保育士・幼稚園教諭や保育士を目指す学生さんにとって手遊びや保育内容など今日から役立つ保育のネタをご紹介しています。こちらのトップページより色々な記事をお楽しみください。
保育士くらぶの最新の記事はどこから見られますか?
最新の記事はこちらの保育士くらぶトップページよりご覧ください。月間12本~15本の記事をアップしています。保育で使える季節の遊びや歌、連絡帳の書き方などもご紹介しています。
保育士くらぶのオリジナル動画はどこから見られますか?
保育士くらぶのオリジナル動画はこちらの保育士くらぶyoutubeチャンネルでまとめて見ることが出来ます。保育士くらぶyoutubeチャンネルでは保育で使える歌や遊び、制作以外にも転職のコツや求人の探し方も解説しています。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。