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残業は保育士の敵!?
保育士が退職または転職を考える理由のひとつとして、「残業が多い」ことがあります。
女性しかいない特殊な職場環境では、ハードな仕事も含まれ、そのわりには、お給料が低く、残業代がつかないサービス残業がほとんどのようです。
このような実状が、保育士不足を加速させているのかもしれません。今回は、残業が多い理由と残業なしを目指して、保育士がすべきことをご紹介します。
保育士の労働時間は?
保育士さんの働き方は、施設によって大きく異なります。多様化していく保育園では、そもそもどのような勤務態勢で働いているのか説明していきたいと思います。
基本的にシフト制
保育園の開園時間は、一般的に朝の7時頃から夜の7時頃までの12時間が多いそうです。
労働時間は8時間労働を基本としているので、ほとんどの保育園では、「早番」「中番」「遅番」のシフト制を採用しています。
早番<7時頃~16時>
早番の場合、子ども達が登園してくる前に受け入れるための準備をしなくてはなりません。
なので、開園の10~20分前には出勤する必要があります。
しかし、その分退勤時間が早くなリます。
中番<8時頃~17時>
中番の場合、多くの保護者が預けに来る時間帯になります。
シフトの中心になるので、中番が1番人数が多くなります。
遅番<9時頃~子どもが帰るまで>
遅番の場合、基本的には8時間労働ですが、保護者がお迎えに来るまで子どもを預からなければならないため、子どもが帰るまで勤務しなくてはなりません。
残業が多いといわれる保育士の実態
保育士の労働時間が長く、残業も多いわりに賃金が低いことは、深刻な社会問題にもなっています。
なぜならば、厚生労働省により発表された1ヶ月4時間という残業時間と矛盾するからです。
4時間というデータは、支給された残業代に基づいて計算された数値ですから、実際には残業手当がつかない仕事がもっとあるという問題を含んでいます。
では、なぜ残業が多いのでしょうか?
(1)8時間では終わらない仕事量
保育士ひとりの仕事量は、1日8時間を超えます。
行事が近づくと、衣装づくりをしなければなりません。また、季節に合わせて、室内の飾りを作る作業もあるでしょう。また、子ども相手の仕事はイレギュラーなことがつきものですから、熱を出したり、怪我をしたりなどの場合は、さまざまな業務が遅れるので、残業が増えてしまいます。
子どもたちが帰った17時以降に、書類作成や作業などの自分の仕事がやっとできるのです。
(2)早く帰れない雰囲気がある女性特有の職場環境
保育園では、保護者の通勤時間に対応して開園するため、早番、通常、遅番の3勤務体制をとっている園が多いですが、年功序列のある女性特有の職場環境では、上司や先輩の保育士よりも新人保育士は早く帰りにくいようです。
つまり、早番でも遅番でも、新人保育士はできるだけ早く保育園に着き、定時になっても、先輩が仕事を多く抱えているときは手伝うという暗黙のルールがあるようです。すべての園がそうであるということではありません。
(3) イベントが豊富で忙しい
年間を通して様々なイベントごとがありますが、特に残業が増えるのは3月から4月にかけてです。卒園式や入園式といった重要なイベントがあり、それに伴う事務作業も多くなります。
園内で必要な書類だけではなく、小学校や行政に提出する書類も多いため、業務時間内に終わらせることが難しく、残業が発生しやすいようです。
運動会やクリスマス会の他にも、シーズンごとのイベントや毎月のお誕生会などもあります。
イベントごとに計画書やタイムスケジュールの作成、製作物の準備などがあるので、保育士さんの残業を増やす様々な要因があると考えられます。
保育士の残業解消テクニック3つ
残業解消テクニックその①イベント準備の時短
行事の衣装づくりなどでは、一から始めるのではなく、以前に作った衣装で使えるものがあれば工夫して利用するという方法があります。
また、ミシンで丁寧に縫製しなくても、簡単に作れる方法を活用したり保護者に協力してもらうなどの方法も時間短縮に有効です。
教室内の季節に合わせた装飾も、毎年新しく作り変えなくても、前の年の飾りにアレンジを加えるなど工夫ができます。
自分で絵を描かなくても、季節ごとのかわいいイラストが無料でダウンロードできるインターネットのサイトもあるので、利用すると時間を節約できるでしょう。
(↓具体的な方法は、関連記事に記述してあります。)
残業解消テクニックその②保育士同士の協力
クラス担任をチーム制にして、余裕をもった保育が望まれます。一人ではなく、二人以上の保育士がいれば、仕事の分担が可能です。
たとえば、残業になりがちな連絡帳の記入などの事務作業は、一人の保育士が子どもを見て、もう一人は事務作業を終わらせるなど、工夫することで残業や持ち帰り仕事を少しでも減らすことができるでしょう。
すでに、実施されている園もあると思いますが、園内できちんと話し合い、体制を整えることが大切です。また、パソコンによる効率のよい書類管理も必要です。
関連記事はこちら▽
残業解消テクニックその③事務作業の事前準備
保育士さんには、子供の世話以外にもやらなければならないタスクがいろいろあると思います。
たとえば、保護者へのお知らせなどを作成しなればならないとき。あらかじめ、頭の中でおよその内容を考えておくこと、考えただけでは忘れてしまうかもしれないので、メモをしておくと、実際の作業がスムーズに運ぶでしょう。
タスクをリストにして、優先度の高いものを色づけするなど、事務作業はテクニック次第で、より効率よく進めることができます。
「残業なし」の職場、求人とは?
残業ばかりでもう耐えられない!と転職を考えている人も居るのではないでしょうか?
中には保育士さんの残業を無くすことを実現している園もあるようなので、是非そのような園で働きたいですよね。
残業が少ない園にはどのような特徴があるか紹介します。
保育士の人数が足りている
預かっている園児の数に対して、保育士さんの人数が多い園なら、仕事量が分担できるので比較的に残業が少ない環境である可能性が高いでしょう。
人数が多ければ、保育士さん同士で保育計画書などの作成を分担しやすくなり残業が発生しにくくなるかもしれません。
また、事務作業は事務員さんを雇ってこなして貰っていたり、製作物も専門の職員さんに担当してもらっている所は、仕事を分担することができているので保育士さん1人の業務負担を軽減することができています。
イベントが少ない
イベントがあると、製作物の作成、準備や計画書、職員会議など様々な準備が必要となります。
そのため、イベントがあるごとに保育士さんの残業が増えてしまいがちです。
なので、逆を考えるとイベントの少ない園は比較的残業が少ないと言えそうです。
イベントが少ないとうたっている園や子どもの少ない園、認可外で園のスペースが限られている園などはイベントが少ない傾向にあるので要チェックです。
最新の技術を取り入れて業務効率化を図っている
書類の作成や登降園管理などをICTシステムを導入し、アプリやパソコンで行っている園は保育士さんの業務の負担を軽減する努力をしている園だといえるでしょう。
面接や園を見学するときに、ICTによって効率化している業務について聞いてみると良いでしょう。
・「保育園」以外の職場
また、転職するならばもともと残業の少ないような「保育園」以外の勤務地を探すこともできます。保育園での仕事以外にも、保育士の資格と経験が有利になる仕事があるのです。
たとえば、病院内の保育施設やホテル内の託児所などです。地域によっては、保育ママを積極的に行う自治体も増えてきました。また、介護職の仕事は、仕事の内容に共通点もあるので、保育士の有資格者が採用されるケースも多いようです。
保育園での仕事に目を向けるだけでなく、保育士の資格が活かせる他の仕事の求人も探してみるとよいでしょう。
また保育士として働きたいけれど残業はもうこりごりだという場合、派遣保育士も働き方のひとつです。派遣は基本的に時給制なので、ほとんど残業はありません。正社員ではなく、週3日などの勤務を希望する方には最適です。
どうしてもなくならない!そんな時は・・
残業をなくすために、いろいろ努力してみても、どうしても改善できなかった場合には、我慢して働いていることで身も心も疲れ果ててしまう前に、転職も視野に入れてみるのも良いでしょう。
保育士の転職サイトに登録すると、担当者にいろいろな相談でき、情報ももらえます。
残業なしという保育士の求人も見つかりますが、実際のところ、本当に残業がないかについては、転職サイトの担当者から園の残業状況についての情報が聞けるかもしれません。
・効率的に情報収集するために
忙しい中効率的に転職活動を行うために、主に2つの方法があると思います。
まず、「保育士専門」の求人サイトで条件を設定して求人を探してみること。「保育情報どっとこむ」では、正社員から派遣・パート職員まで全国の求人を扱っています。
もう一つは、専門のコンサルタントに相談してみること。今の悩みやこれからどうしたいのかは、実は実際に誰かに相談した方が自分の意志が見えてくるものです。
このサイト、「保育士くらぶ」では,保育士くらぶ相談室というサービスを行っており,転職・キャリア相談を完全無料で受け付けていますので、気になる人はぜひ下をクリックしてみてくださいね。
以上、残業についてのお話でした。もっともっと保育士さんの辛い現状が世の中に認知されて、状況が少しでも改善されていくことを願うばかりです。
まとめ
今回は,保育士さんに残業が多い理由と残業をなくすためにすべきことについて解説してきましたがいかがだったでしょうか?
自分の手には負えないオーバーワークに悩まされている場合には,一人で抱え込まずに誰かに相談するようにしましょう。
人に悩みを打ち明けることで,心が軽くなったり視野が広がって状況をよくすることができるかもしれません。
様々な手段を活用して,無理のない働き方を目指していきましょう!
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