ハイハイはいつからできるようになるの?【ハイハイ前兆・ハイハイしない・ずりばい・特徴・自閉症・10ヶ月・発達障害】

ハイハイがいつから始まるのか、いつ頃歩き始めるのか子供の発達の目安として気になるところですよね。ハイハイは生後8ヶ月からよちよち歩きをしはじめる1歳頃まで続きます。ハイハイは運動能力を高め、脳の発達も促進させます。今回はハイハイができるまでの成長過程や、ハイハイの練習方法、ハイハイをしない原因など詳しく解説していきます。保育園でできるハイハイを促す方法や注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

ハイハイはいつからいつまで?

生後8ヶ月頃から1歳頃まで

ハイハイは生後8ヶ月からつかまり立ちをしはじめる1歳頃までが目安です。ハイハイをする時期は個人差が大きいため、ハイハイが早く終わる子供も入ればずりばいが長い子供もいますよ。またつかまり立ちができるようになった後も、歩行が安定するまでハイハイを続ける子もいます。歩行に慣れると自然にハイハイを卒業するようになるためゆっくりと成長を見守りたいですね。もし10ヶ月過ぎてもハイハイをしない場合は、環境を見直したりハイハイの練習をしてみるのも良いですよ。

保育士くらぶ

ハイハイができるまでの成長過程

【生後3ヶ月頃】首が座る

ハイハイができるまでの成長過程と目安になる月例を紹介します。生まれたばかりの新生児は頭を支える筋肉が未発達なため、抱っこ時に後頭部を支える必要があります。生後3、4ヶ月ごろになると首が座り、安定して頭を動かせるようになりますよ。しかし首が座るようになってまもない頃は、まだ成長途中で不安定なこともあります。首が座っている様子が見られても、首を支えて様子を伺いましょう。生後5ヶ月になると、多くの乳児が首すわりを完了させ首の動きの幅が広がりますよ。

【生後4ヶ月~6ヶ月頃】寝返り

生後4ヶ月から6ヶ月頃になると、寝返りを始めるようになります。寝返りとは、乳児が仰向けの状態から体を捻りうつ伏せになる状態を指します。頭や首、肩、腕が自分で動かせるようになり、背中や腰まで運動能力が発達すると、自然と寝返りがうてるようになりますよ。寝返りができるようになると、乳児の視野が広がり多方面から物を見ることができるので、好奇心を育みます。それ以外にも寝返りは全身を使うため筋肉が鍛えられ運動機能の発達も促すため、重要な役割を持ちますね。

【生後6ヶ月~8ヶ月頃】お座り

生後6ヶ月から8ヶ月頃になるとお座りを始めます。首や背中などの筋肉が発達し、体のバランスが取れるようになるとお座りができるようになりますよ。お座りは目線の位置が寝返りの時よりも高くなり、好奇心が刺激される効果もあります。またお座りをサポートする際には、バウンサーやベビーチェアなどお座りを支えてくれる道具を利用するのも手ですね。しかし腰がしっかり据わってない状態でのお座りは転倒の危険があるため注意しましょう。

【生後7ヶ月~10ヶ月頃】ずりばい

ずりばいとは、うつ伏せの状態で腕や手のひら、足を使って床を押しながら進む動作を指します。このずりばいを生後7ヶ月から10ヶ月頃になるとできるようになりますよ。ずりばいは全身を使う動きのため、腕や足、腹筋、背筋など全身の筋肉が発達を促進させます。また行動範囲がぐんと増え、乳児に満足感や幸福感を与えますよ。それだけではなく、ずりばいをして今まで以上にエネルギーを消費することが、食欲や睡眠に影響をして生活リズムが整ってくると言われます。より腕の筋肉がつきバランスを取れるようになると、ずりばいからハイハイに移行されますね。

ハイハイしてから歩くまでの成長過程

【生後8ヶ月~11ヶ月頃】つかまり立ち

つかまり立ちとは、乳児が人や家具、手すりなどにつかまりながら立ち上がれる状態を指します。最初は足の筋力が未発達なため、つかまり立ちをする時間は短いですが、次第につかまり立ちの体勢を長時間キープできるようになりますよ。ハイハイの状態から家具を触って立とうとしている様子がつかまり立ちを始めるサインになるので見逃さないようにしましょう。またつかまり立ちを始めたばかりの乳児は、バランス感覚や筋力が十分ではないため脇を支えて転倒を防ぎます。他にも乳児の身長に合う家具を部屋に置くと、自然とつかまり立ちを促すことができますよ。

【生後9ヶ月~1歳頃】つたい歩き

生後9ヶ月から1歳頃になると、つかまり立ちした状態から手や足を動かして移動するつたい歩きを始めます。最初は両手で道具につかまりながら少しの移動ができ、次第に片手を離すようになったり移動する幅が広がりますよ。自分の足で移動できるようになるので、ハイハイよりも目線や視野が広がり好奇心が持ち感性を豊かにすることに繋がります。この好奇心は歩いてみようと思う気持ちを高めます。まさにつたい歩きは歩くための準備動作と言えるので、バランス感覚や足腰の筋力を促しますよ。

ハイハイの発達への影響

運動力を鍛える

ハイハイは四つん這いの状態で、重い頭を上げて前を見る姿勢を取ります。その際に首や肩、背筋、腹筋などの全身の筋肉を使って体を移動させるため、ハイハイをすることで筋力が強くなりますよ。またハイハイをすることで、体幹を安定させる背筋が鍛えられます。同時に手と足2つの部位を同時に動かす協応動作を習得することは、危機回避能力を高めることに繋がりますね。ハイハイから歩く段階に進む上で、全身を支える筋力とバランス感覚は重要になるので、ハイハイができるようになったら継続しましょう。

脳が活性する

乳児はハイハイをするようになると、好奇心が高まり興味があるものに近づこうとします。大人の手を借りなくては移動ができなかった乳児の行動範囲が広がり、多くの刺激を脳が受けることになりますね。ハイハイを通して、目で周りを見るだけではなく、音や匂い、おもちゃに触れるなど乳児は様々な行動をします。日々のこのような行動を通して、視覚や聴覚、触覚などもさらに発達していきますよ。ハイハイには多くの効果があるので、ハイハイをしたいと思えるような環境を整えていきましょう。

両目の発達

乳児は顔をあげ前を見ながらハイハイをします。そして興味の対象を見つけた時、頭や首や目をキョロキョロと動かしますね。目の前でおもちゃが動いたら目で追う「追視」や、物を様々な角度で見ることは、乳児の目の発達を促しますよ。また目の前にあるおもちゃを見ながら掴む、掴んで投げると言った目と手を同時に動かすことも重要ですね。この目で見た情報にあわせて体を動かす機能を手と目の協応と言います。両手両足を動かしながら前に進むハイハイは、この手と目の協応が促されますよ。

ハイハイの練習方法

ハイハイの前兆を見つける

ハイハイの練習を行う際は、まずハイハイの前兆を見つけましょう。乳児は生後6ヶ月から8ヶ月頃になるとお座りができるようになり、徐々にお座りをしながら前後左右にゆらゆらと動くようになります。また乳児がずりばいをしながら両腕で床を押していたり、おしりを持ち上げるような動作もハイハイの前兆と言えますよ。お座りやずりばいをしている時に上記のようなサインがないか確認してみましょう。乳児によっては前兆がなかったり、ハイハイを飛ばしてつかまり立ちに進む子供もいます。

お手本を見せる

乳児は生後9ヶ月頃に大人の表情や動きを模倣するようになります。この発達を活かして、乳児の目の前でハイハイのお手本を見せると、乳児が真似るようなそぶりを見せますよ。ハイハイのお手本を見せるときは、掛け声をかけながら行うと好奇心を高めより効果的です。またハイハイをする上で、前に進もうと思う意欲を持つことが重要ですよ。そのため保育士さんがおもちゃを手に持ち、乳児から距離を置いて移動をすると自分で取りたいという気持ちを引き出すことができます。ぜひ乳児のお気に入りのおもちゃで試してくださいね。

うつ伏せに慣れる

うつ伏せはハイハイの基本になる姿勢です。そのためうつ伏せに慣れて、ハイハイにステップアップしやすいように準備をしましょう。うつ伏せが苦手な乳児にはうつ伏せ遊びがお勧めですよ。うつ伏せ遊びをすることで、ハイハイや歩くために必要な首や肩、背中、腕、足などを鍛えることができます。また手足を動かしたり自分で体重を支えたりすることで、力の加減ができるようになりますね。乳児が機嫌が良い時に、一緒にうつ伏せになって遊んでみたり、乳児のお尻を持ち上げて乳児が手足で遊べるようにするなど体全体を動かしましょう。

上半身を自分で起こせるようにする

上半身を自分であげにくい様子を見せる乳児もいます。そのような時は乳児が自分で上半身を上げることができるように、タオルやクッションを胸の下に敷きましょう。タオルによって自然に体が押し上げられ、上半身を起こせるようになりますよ。長時間行うと乳児の胸に負担がかかるので短時間の練習にしてくださいね。また手を伸ばす練習も同時に行うと良いです。仰向けやおすわりの状態で、乳児から少し手が届きにくい場所におもちゃを置きましょう。

ハイハイを練習する時の注意

床を綺麗にして誤飲しそうな物は取り除く

ハイハイの練習を行う際は、床を綺麗に掃除をして誤飲しそうな物は取り除きましょう。乳児がハイハイをする時床と顔が近いため、床に落ちている物が目に入りやすく興味を持って口に入れてしまう可能性があります。保育園には様々なおもちゃがありますが、特にブロックやビーズ、マグネットなど細かいパーツは気をつけたいですね。またハイハイの練習がしやすいように滑り止めがついているラグを使用すると快適ですよ。

10ヶ月過ぎてもハイハイしない原因は?

身体的にまだ未発達

10ヶ月を過ぎてもハイハイをしないと不安に思ってしまうこともあるかと思います。ハイハイをしない原因として身体的にまだ未熟なことが挙げられます。お座りが安定していなかったり、全身の筋力が不足している可能性がありますよ。まずは大人が支えなくてもお座りの姿勢を保てるか、両手で体を起こすことができるのか確認しましょう。ハイハイができる過程の段階で培われていく体勢や動きができていないケースがあります。筋力が不足している部分によって、筋力を鍛える遊びを導入すると良いですね。しかし無理をすると腰を痛める危険性があるので、乳児のペースで様子をみましょう。

ハイハイをしようと思える環境が整っていない

乳児の希望に応じてすぐにおもちゃを渡すなど要求に応え続けると、自分からおもちゃを得るために動こうという気持ちや探究心が芽生えづらいです。適度に乳児から少し離れた場所で乳児を呼んでみたり、徐々におもちゃを置く位置を遠ざけたり動きたいという気持ちを促しましょう。また動きやすい服装であるか、見たい触りたい気持ちを引き出す適切な部屋の明るさや温度であるかチェッキしてくださいね。

まとめ

ハイハイができる年齢は個人差が大きいです

ハイハイは生後8ヶ月頃から1歳頃にかけて行われます。ハイハイには運動力を鍛える以外にも脳を鍛えることができ、歩行に大いに役に立ちます。まずこのハイハイをしたいと思える環境を整えることが重要ですね。日々の声かけや保育士さんとの関わりを通して、乳児はハイハイをしたいという気持ちを育てますよ。ハイハイができる年齢は個人差が大きいため、焦ることなく子供の発達に合わせてゆっくり練習しましょう。練習をする際は怪我や誤飲がないように床を綺麗にしてくださいね。

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